| 【発明の名称】 |
X線CT装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中澤 哲夫
【氏名】宮崎 靖
【氏名】右田 晋一
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ら旋走査で得た計測ファンビームら旋データから、任意のスライス位置でのファンビーム投影データを得、該投影データから任意のスライス位置でのCT画像データを再構成によって求めるX線CT装置において、任意のスライス位置での多数の投影ファンビームデータを得るに必要な、計測ファンビームら旋データとそれから求めた対向ファンビームら旋データとを選び、これらの両者の間で、ら旋走査によるベッドの移動による対向位置の変動分を考慮した補間を行って、任意のスライス位置での多数のファンビーム投影データを求め、この多数の投影データから再構成を行ってCT画像データを得ることを特徴とするX線CT装置。 【請求項2】 上記補間は、ファンビームの回転による対向位置の変動分をも考慮するものとした請求項1のX線CT装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ら旋走査で得たファンビームら旋データからCT画像を得るX線CT装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ファンビームX線源と多チャンネルX線検出器とを回転させながら、被検体を体軸方向に移動させて、被検体上でのら旋走査を行うCT装置は公知である(特開昭59−111738号、特開昭62−87137号)。特開昭59−111738号は、CT画像をら旋走査によって得る例を開示する。特開昭62−87137号は、ら旋走査によってCT画像を得るのに、距離配分に従った補間例を開示する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】特開昭59−111738号は、ら旋走査によってCT画像を得る際の種々の手法を開示するが、具体的な方法となると今一つ定かでない。 【0004】特開昭62−87137号は、ら旋走査で得たら旋データから、任意のスライス面での360゜分の投影データを、求めるための補間例を開示する。この360゜分の投影データを補間により求めるためには、2計測周期分(360゜×2)のら旋データを必要とする。然るに、CT画像にぼけが発生しやすいとの問題がある。 【0005】例えば、ベッド移動速度が、1スキャン(360゜回転)当り10mmとすると、補間処理に用いるデータの幅は20mmとなる。ファンビームに厚みが存在し、厚みが10mmとした場合でも、実質的なスライス厚はさらに厚くなり、CT画像のぼけの原因になる。ここで、ファンビームの厚みとは、ファンビームの形成する扇形平面に直角方向のX線の厚みとの意であり、零からある幅までの可変設定の厚みのことを云う。 【0006】更に、特開昭62−87137号は、1つのスライス面での360゜分の投影データを求めるための期間を2周期分から1周期分(360゜分)に短縮するための走査例を開示する。この走査法は、患者ベッドを順方向のみでなく逆方向にも移動してら旋走査を行い、この順方向の360゜分のら旋データと逆方向の360゜分のら旋データとで、360゜分の投影データを得ようとするものである。この走査法では、順方向の360゜分と逆方向の360゜分とが重なり合うため、実質的に360゜分の範囲のら旋データで360゜分の投影データを得ることができる。然るに、患者に対して順逆2回にわたりX線を照射させるため、被曝線量が2倍になり、被検体にとって好ましくないことも有りうる。本発明の目的は、1スライス面用の投影データ算出に必要なら旋データの期間を、実質的に少なくしてなるX線CT装置を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、ら旋走査で得た計測ファンビームら旋データから、任意のスライス位置でのファンビーム投影データを得、該投影データから任意のスライス位置でのCT画像データを再構成によって求めるX線CT装置において、上記任意のスライス位置での多数の投影データを、ら旋走査による実測データと対向データとの間でスライス位置からの距離をパラメータとする重みによる補間によって得ると共に、上記補間にあっては投影角及びチャンネルのそれぞれ毎に重みを変更させることを特徴とするX線CT装置を開示する。 【0008】更に本発明は、ら旋走査で得た計測ファンビームら旋データから、任意のスライス位置でのファンビーム投影データを得、該投影データから任意のスライス位置でのCT画像データを再構成によって求めるX線CT装置において、上記任意のスライス位置での多数の投影データを、補間によって求めると共に、各投影角、各チャンネルにおいて常に内挿補間になるように、補間に用いる実測データと対向データの組み合わせを選択したことを特徴としたX線CT装置を開示する。 【0009】 【作用】本発明によれば、計測ファンビームら旋データと同じ投影角を有する180゜対向のファンビームら旋データを算出し、この同一投影角の2つのら旋データと患者ベッド移動速度(又は患者ベッド位置)とから補間処理によって上記投影角での投影データを求める。 【0010】 【実施例】図2は本実施例で使用するR−R方式のX線CT装置の外観図である。X線CT装置では、X線管装置(X線発生装置)1とX線検出器2、X線管用高電圧発生器(図示せず)、及び患者ベッド3より成る。X線管装置1とX線検出器2は互いに患者ベッド3の被検体を挟んで対向した位置関係にある。この対向した位置関係のもとで、X線管装置1とX線検出器2は連続回転させる。この連続回転のために、X線管装置1への高電圧装置からの高電圧はスリップリングを介して給電させた。X線管装置1とX線検出器2はフレームに一体的に塔載させ、フレーム(スキャナ)にスリップリング機構を付けて高電圧を供電させた。患者ベッド3は、スキャナの回転において体軸方向に移動できる。 【0011】今スキャナは、ある固定された回転面で連続して、且つ高速に回転させる。この時、患者ベッド3をガントリ開口部4へ挿入し、所望の断層面を含む範囲内で走査する。この走査に先だって走査位置決めを行なう。位置決めは、図3より、撮影開始の基準となる最初の断層面6をスキャナ回転面からある距離aだけ手前に位置決めされる。距離aは患者ベッドの移動速度が一定になるまでの余裕をもち、スキャナ及び患者ベッドが回転及び移動開始後、その速度が定常状態になるB面(距離b)において連続X線の曝射を被検体5に開始する。この場合の距離bは、補間処理によって、任意のスライス位置の投影データを得るには、前後周期の投影データ及び対向データが必要であるため、計測し始め及び終了後に余分にデータが必要である。患者ベッドが最終断層面7を距離bだけ過ぎたB’面まで達するとX線の曝射は停止され、患者ベッドは減速しA’面で停止する。この様に、患者ベッドを走査中に移動することにより、静止した被検体から見て、図4の(イ)、(ロ)に示す様にら旋上に走査される。ここで、図4の(イ)は、計測ファンビームら旋データの軌跡8、(ロ)は計測ファンビームら旋データ8と計測ファンビームら旋データから算出した対向ファンビームら旋データの軌跡9を示す例である。 【0012】本発明は、180゜対向するファンビームら旋データを算出することに1つの特徴を持つが、ら旋走査でない従来の被検体固定位置の場合でも、180゜対向するファンビーム投影データを算出する例がある。この従来での180゜対向データを算出する目的は、再構成用のデータとして利用したい目的、投影データから透視データを求める場合に利用したい目的等にある。 【0013】この従来例での180゜対向データの算出法を以下で説明する。図5は180゜対向データの説明図である。X線源1はファンビームX線の発生源であり、このX線源1に対向してマルチチャンネル型X線検出器2が配置されている。両者は対向した関係を維持したまま、回転中心点Cを中心として360゜回転し、これにより360゜分の投影データを検出する。かかる走査系において、180゜対向データとは互いに直交関係となる向かい合ったチャンネルのデータを云う。例えば図5で、投影角β=0゜の中心チャンネルに対する180゜対向データは、β=180゜の位置における中心チャンネルのデータを云う(直線P1が直交関係を示す経路である。)また、β=0゜の位置における開始チャンネル番号CH1に対する、直交チャンネルはβ=180゜+2αの投影角での最終チャンネル番号CHnであり、この直交の系路はP2で示してある。ここで、2αとは、ファンビームの開き角であり、αとは半分のチャンネルの開き角である。中心チャンネルの開き角を0゜とし、左右に±αの角度をとる座標系でも同じである。 【0014】かかる180゜対向ビームを数式によって示す。対向するチャンネルのデータをQ(α(i)、β(j))、Q(α(k)、β(l))とする。ここで、α(i)とは、チャンネル番号iの開き角度、β(j)とは投影角番号βの投影角、α(k)とは投影角β(j)とチャンネル開き角度α(i)で定まるチャンネルに180゜対向する、チャンネル番号kの開き角、β(l)とは投影角β(j)とチャンネル開き角α(i)で定まるチャンネルに180゜対向する、チャンネルの属する投影角を云う。即ち、図5でみれば、β=0゜におけるチャンネル1の計測データがQ(α(i)、β(j))であり、β=180゜+2αにおけるチャンネルnの計測データがQ(α(k)、β(l))となる。α(i)、α(k)、β(j)、β(l)は以下の関係式となる。 【0015】 α(k)=−α(i) …(1) β(l)=β(j)+(180゜−2α(i)) …(2) 即ち、(1)、(2)式となる如き関係の投影角、チャンネル開き角のチャンネル相互が180゜対向チャンネルとなり、その180゜対向チャンネルでそれぞれ得られるデータが180゜対向データである。尚、投影角番号j、チャンネル番号iと、投影角β(j)、チャンネル開き角α(i)とは以下の関係になっている。 【0016】 β(j)=β0+j×Δβ …(3) α(i)=α0+i×Δα …(4) ここで、β0とはj=0における投影角、Δβは1投影角当りの角度、α0とはi=0におけるチャンネル開き角、Δαは1チャンネル当りの開き角である。従って、Q(α(i)、β(j))なるデータと180゜対向するデータは、(1)、(2)式を満たす如きα(k)、β(l)でのデータQ(α(k)、β(l))となる。 【0017】尚、180゜対向データQ(α(k)、β(l))が実際に計測データとして存在すれば、データ処理によって見つけ出せるが、実際に存在しない事もありうる。あくまで(1)、(2)式は理論式であり、Δβ、Δαの値いかんによってはα(k)、β(l)なる位置にチャンネルが存在しないことがあるためである。このような場合には、α(k)、β(l)で定義される位置の近傍の、一点の計測データをそのままα(k)、β(l)の位置での値に仮想的に当てはめるとか、α(k)、β(l)で定義される位置の近傍の、2点の計測データを抽出し、この2点の計測データを単純平均処理又は距離配分に従った補間処理によってα(k)、β(l)の位置の計測データとして求めるとかの方法を採用する。この後者の観点に立つ処理例を以下に示す。 【0018】先ず(2)式の(180゜−2α)が投影角ピッチ角度Δβの何倍であるかを示す倍数値ΔJを定義する ΔJ=(180゜−2α)/Δβ …(5) 倍数値ΔJをガウス記号で表示すると、 Δj=[ΔJ] …(6) となる。これによって、Δjが実際に存在する投影角番号の、相対値となる。この相対値ΔjとΔJとの差をδとすると、 δ=ΔJ−Δj …(7) となる。差分δは、理論値としてのΔJとガウス記号で求めた実際の相対投影角との差分であり、前述の距離に相当する。そこで、理論値としてのΔJの代わりに、その近傍の2点の投影角のデータを補間処理して、ΔJ用に充当する。補間式は、以下となる。 【0019】 Qc(α(k)、β(l))=(1−δ)・Q(α(k)、β(j+Δj)) +δ・Q(α(k)、β(j+Δj+1)) …(8) (8)式で、ΔjとΔj+1とが近傍の2値のデータ位置を示す。ここで、k=n−i(nは全チャンネル数)、l=j+Δjである。尚、クォータオフセット検出器等を用いる場合には、さらにチャンネル間の補間処理も必要となる。 【0020】以上、この一連の処理を全チャンネル(i=1〜n)、全投影角(j=1〜m:mは1周期当りの投影数)に対して実行すれば対向データが得られる。 【0021】本発明では、かかる被検体固定のもとでの180゜対向データを得る考え方を、ら旋データから180゜対向データを求めるために応用した点が1つの特徴である。 【0022】ら旋走査の場合、被検体をスキャンする際患者テーブルはある速度を持って移動するので、計測データQ(α(i)、β(j))は各投影角によってZ方向(患者テーブル移動方向)のずれが生じる。このZ方向のずれの成分をZ(j)とすると、以下の式で表すことが出来る。 Z(j)=j・(T/m) …(9) ここで、Tはベッドの移動速度であり、jは、j=0〜R−1(但し、Rは全投影数)である。従って、計測データQ(α(i)、β(j))は、Z方向のずれの成分Z(j)を考慮しなければならない。即ち、計測データQ(α(i)、β(j)) 但し、パラメータjはずれ成分Z(j)を構成となる。よって、180゜対向データにおいても、Q(α(k)、β(l))についての(8)式の補間式及びずれ成分は以下の如く成る。 【0023】 Qc(α(k)、β(l))=(1−δ)・Q(α(k)、β(j+Δj)) +δ・Q(α(k)、β(j+Δj+1)) …(10) 但し、ずれ成分Z(l)=(j+Δj)・(T/m) ここで、Δj=[ΔJ]=(180゜−2α(i))/Δβの関係があるから、対向データのZ成分Z(l)は、Z(k、l)で表現できる。 【0024】よって、従来の対向データの算出方法をら旋走査に適用すると、各投影角、各チャンネルによりZ方向成分が異なる。ら旋走査における対向データの各チャンネルと従来の計測データの各チャンネルのZ方向成分の関係は図6の様になる。図6で、従来の計測データは、Z成分の変動なきため、チャンネル方向に対して一定Z成分となるが、ら旋走査の場合には、対向データにあっては、Z成分が存在するため、チャンネル方向にたいして直線傾斜を呈する(ΔZは単位Z成分)。 【0025】図7は横軸にZ方向位置、縦軸にX線源高さ(位置)とした、ら旋走査の軌跡図を示す。実線がら旋走査で得たファンビーム計測ら旋データQ(i、j)としての軌跡、点線が180°対向ファンビームら旋データR(i、j)としての軌跡を示す。ここで、180°対向ファンビームら旋データをR(i、j)として表現した。このら旋データR(i、j)としての軌跡とは、本実施例で計測ら旋データQ(i、j)から抽出し、又は、算出した180°対向デ−タとしての軌跡である。尚、図で、Tとは、1計測周期である。 【0026】図7で、任意のスライス位置SPのCT画像デ−タを求めるためには、この位置SPでの360°分の投影デ−タを、1周期Tに存在するQ(i、j)とR(i、j)との補間処理によって求めることが必要である。但し、この補間処理とは、前述の180°対向チャンネルに利用した補間処理と異なるものであり、特開昭62ー87137号で開示した補間処理に相当する。 【0027】図7を用いて、スライス位置SPでのCT画像デ−タを得るためのやり方を説明する。 (イ)、180°対向デ−タの算出…これは、前述した通りであり、この結果、図7の点線で示す軌跡の180°対向デ−タが得られる。スライス位置SPでのCT画像を得るためには、180°対向デ−タは、区間Tに存在するデ−タだけを利用する。 (ロ)、投影デ−タの算出(1)…特開昭62ー87137号と略同じような補間処理によって求める。即ち、任意の投影角β(j)での投影デ−タD(α(i)、β(j))は、この投影角β(j)の実線の計測軌跡上の点P1と点線の180°対向軌跡上の点P2とのデ−タQ(α(i)、β(j))とR(α(i)、β(j))との、距離配分に従った線形補間法によって求める。この補間式は以下となる。 【0028】 D(α(i)、β(j))=(1−W)・R(α(i)、(j)) +W・Q(α(i)、β(j)) …(11) ここで、Wは補間係数(重み係数)であり、P1からSPまでの距離をrとした時には、 W=2r/T …(12) となる。 【0029】360°のデ−タの中で、0°〜180°までの投影デ−タは、点線軌跡上のZ1位置〜P1〜Z2位置までの180°対向デ−タと、実線軌跡上のZ2位置〜P2〜Z3位置までの計測デ−タと、を各投影角毎に(11)式に従った補間式によって求める。180°〜360°までの投影デ−タは、実線軌跡上のZ1位置〜P3〜Z2位置までの計測デ−タと、点線軌跡上のZ2位置〜P4〜Z3位置までの180°対向デ−タと、を各投影角毎に(11)式に従った補間式によって求める。図7で、l1部分が0°〜180°分の投影デ−タを埋め合わせせる部分、l2部分が180°〜360°分の投影デ−タを埋め合わせる部分である。 【0030】尚、図7では、0°〜180°、180°〜360°の投影デ−タを求める場合の計測デ−タの区間及び180°対向デ−タの区間設定は、上記以外の例も種々存在することは云うまでもない。 【0031】(ハ)、投影デ−タの算出(2)…しかし、(11)式で対向デ−タを補間に用いており、対向デ−タは各投影、各チャンネルによって、Z方向にずれの成分を持っている。このZ方向のずれの成分は、(11)式の中では補間の重み係数wに影響する。Z方向ずれの成分を考慮すると、wが一定でなくなり、各投影、各チャンネルで変化する。したがって、Z(i、j)を用いてwを書き換えると w=(Z(i、j)+r)/(Z(i、j)+(T/2))…(12) となる。 【0032】ここで図8に計測デ−タと対向デ−タの各チャンネルのZ方向成分の関係を図示する。図8の(イ)において、実線が計測デ−タ用の軌跡であり、破線が対向デ−タ用の軌跡である。図8の(ロ)はある周期の任意の投影角番号jの対向デ−タと計測デ−タでの各チャンネルのZ方向のずれである。この図8からスライス位置SP1においてiチャンネルのZ方向の補間処理は計測デ−タのQ(i、j)と対向デ−タR(i、j)の線形補間からもとめられるがスライス位置がSP2である場合、iチャンネルのZ方向の補間をするには、対向デ−タR(i、j)とQ(i、j)より一周期後の計測デ−タが必要となる。よって、所望するスライス位置の投影デ−タを求めるには各チャンネルによって補間の重み係数が異なり、用いる計測周期も異なることを考慮しなければならない。以上のように、この処理を360度全方向(全投影角)、全チャンネルについて実行すれば、任意のスライス位置SPの投影デ−タが得られる。 【0033】(ニ)、CT画像デ−タの算出…スライス位置SPで求めた360°分の投影デ−タを再構成処理してCT画像デ−タを得る。 【0034】本発明のX線CT装置の実施例を図1に示す。X線CT装置は、X線発生装置1、X線検出器2、計測デ−タ収集回路10、計測デ−タ2次元バッファメモリ11、対向デ−タ算出回路12、対向データ2次元バッファメモリ13、投影データ形成回路14、フィルタ補正回路15、逆演算回路16、CRT17より成る。 X線発生装置1…ファン状X線ビームを発生する。 X線検出器2…透過X線ビームの検出を行なう多チャンネル検出素子より成る。 デ−タ収集回路10…多チャンネルのX線検出器2の検出値をプリアンプ、AD変換等の処理を行ない計測デ−タP(i、j)を得る。 計測デ−タ2次元バッファ11…i×jのアドレスを持つバッファであり、計測デ−タを格納する。 対向デ−タ算出回路12…計測デ−タバッファ12に格納されている計測デ−タから、対向デ−タを算出する。 対向デ−タ2次元バッファ13…i×jのアドレスを持つバッファであり、対向デ−タを格納する。 投影データ形成回路14…任意のスライス位置が指定されると、その位置における投影デ−タを補間等を利用して作成する。 フィルタ補正回路15…ぼけ補正を行なう。 逆投影角演算回路16…フィルタ補正回路14のフィルタリング後の出力を逆投影する。これにより、CT画像デ−タを得る。 CRT17…CT画像デ−タから階調処理をして得たCT画像をスライス像として表示を行なう。 【0035】動作を説明する。X線発生装置1とX線検出器2とは予じめ定めた平面上を連続的に回転している。この状態で被検体を乗せた患者ベッド3がある速度をもって移動する。この移動の過程で被検体にX線発生装置1から連続X線が曝射される。これにより得られる透過X線は、X線検出器2で検出され、デ−タ収集回路10で各種の前処理およびAD変換される。かくして、計測デ−タPを得る。この計測デ−タPは引数i、jをアドレスとする計測デ−タバッファ11に格納される。被検体の測定範囲全域にわたって同様に計測デ−タPを得、計測デ−タバッファ11に格納する。対向デ−タ算出回路12は対向デ−タを算出し、引数i、jをアドレスに持つ対向デ−タバッファ13に対向デ−タを格納する。対向デ−タバッファに対向デ−タが埋まった後に形成回路14は計測デ−タ、対向デ−タおよび患者ベッドの移動距離から前述のアルゴリズムに応じた補間処理によって、所望するスライス像の投影デ−タを得る。次に、得られた投影デ−タはフィルタ補正回路15でぼけ補正処理をうけ、ぼけ補正処理後の投影デ−タは逆投影演算回路16で逆投影処理され、所望するスライス像を得る。CRT17がスライス像を表示する。 【0036】ファンビームX線CT装置において、投影デ−タからスライス像を再構成するアルゴリズムとしては、検出されたファン状X線ビームデ−タをそのまま逆投影するダイレクト法と、ファン状X線ビームデ−タを並行ビームデ−タに変換してから逆投影するアレンジ法などが知られているが、本発明はそれらのアルゴリズムや世代によらず効果を発揮することができる。 【0037】また本発明は、対向デ−タを補間処理に用いているため補間に用いるデ−タの幅は、特開昭62ー87137号に示した従来例の約半分となり、補間精度は高くなる。さらに、対向デ−タは計算により算出しているため、逆方向のスキャンを必要とせず、被検体に対する被曝線量は増加しない。 【0038】本実施例によれば、患者ベッドを移動するだけで間断なく走査ができ、高速な連続スキャンが可能となる。したがって、心臓を撮影の目的とするカーディアックスキャンをする場合などのロスタイムをなくすことができ、肝臓、脳等のダイナミックスキャンをする場合などのロスタイムをなくすことができ、しかも、撮影時間の短縮、患者スループットの向上などの効果がある。また、検出器を円筒状に固定配置させたSーR(ステーショナリーローティション)型のX線CT装置等で効果がある。尚、補間法としては線形補間の他に、2次、3次等の高次補間も可能である。 【0039】 【発明の効果】本発明によれば、被検体の測定部位に対して連続スキャンを実行でき、かくして得たら旋状データより断層面での投影デ−タを得ることができた。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000153498 【氏名又は名称】株式会社日立メディコ
|
| 【出願日】 |
平成3年3月15日(1991.3.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093872 【弁理士】 【氏名又は名称】高崎 芳紘
|
| 【公開番号】 |
特開2000−157529(P2000−157529A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月13日(2000.6.13) |
| 【出願番号】 |
特願2000−21503(P2000−21503) |
|