| 【発明の名称】 |
ディジタルX線撮影装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 克己
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| 【要約】 |
【課題】2次元検出器におけるX線撮影と1次元検出器におけるX線CT撮影が一度に行えるディジタルX線撮影装置を提供する。
【解決手段】上記課題は、被検体10にX線を照射するX線管装置2と、このX線管装置2と被検体10を挟んで被検体10を透過したX線を検出するX線検出器系3と、このX線検出器系3によって検出した被検体10の透過X線をX線画像として得るディジタルX線撮影装置において、前記X線検出器系3は、複数のX線検出素子を1次元方向に配列する1次元検出器3aと、この1次元検出器3aの配列と垂直方向に配置され平板状のX線検出素子から形成された2次元検出器3bを備えたことによって解決される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検体にX線を照射するX線源と、このX線源と前記被検体を挟んで前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、このX線検出器によって検出した前記被検体の透過X線をX線画像として得るディジタルX線撮影装置において、前記X線検出器は、複数のX線検出素子を1次元方向に配列する1次元検出器と、この1次元検出器の配列と垂直方向に配置され平板状のX線検出素子から形成された少なくとも1つの2次元検出器を備えたことを特徴とするディジタルX線撮影装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、被検体にX線を照射しその透過X線を検出し、前記被検体の診断部位についてX線画像を得るディジタルX線撮影装置に係り、特に一つの装置で回転立体撮影と断層撮影を行えるディジタルX線撮影装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、特開平6−269437号公報で示されるように、X線CT装置で用いられる1次元X線検出器と、イメージ・インテンシファイア(I.I.)の2次元検出器を用いたディジタルX線撮影装置があった。また、2次元検出器は、I.I.よりも大幅に設置スペースを低減した平板状のものが近年開発された。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ディジタルX線撮影装置では、I.I.が大きな設置スペースを必要とするので、1次元検出器と2次元検出器が異なる撮影位置に構造上配置せざる得ないから、2次元検出器におけるX線撮影と1次元検出器におけるX線CT撮影が一度に行えないという問題があった。また、現状の2次元検出器におけるX線撮影は、1次元検出器におけるX線CT撮影ほどの濃度分解能がないために、1次元検出器と2次元検出器を共用する必要があった。 【0004】本発明の目的は、一台の装置でX線撮影装置とX線CT装置の機能を有し、2次元検出器におけるX線撮影と1次元検出器におけるX線CT撮影が一度に行えるディジタルX線撮影装置を提供することにある。また、X線CT装置の濃度分解能の断層像をX線撮影像と同時に得られるディジタルX線撮影装置を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的は、次の構成によって達成される。 【0006】(1)被検体にX線を照射するX線源と、このX線源と前記被検体を挟んで前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、このX線検出器によって検出した前記被検体の透過X線をX線画像として得るディジタルX線撮影装置において、前記X線検出器は、複数のX線検出素子を1次元方向に配列する1次元検出器と、この1次元検出器の配列と垂直方向に配置され平板状のX線検出素子から形成された少なくとも1つの2次元検出器を備えたことを特徴とするディジタルX線撮影装置。 【0007】(2)前記X線検出器系は、2枚の2次元検出器の間の距離に応じて1次元状に配置された検出器を複数個並べることを特徴とするディジタルX線撮影装置。 【0008】(3)被検体を透過したX線を検出する2枚の2次元検出器と、その間を通過したX線を検出する1次元状に配置された検出器とで構成され被検体の透過X線を検出して各々電気信号に変換するX線検出器系と、上記1次元状に配置された検出器からの電気信号をディジタル化するとともに、このディジタル信号を処理して断層像を再構成する1次元検出器用画像処理装置と、上記2次元検出器からの電気信号をディジタル化するとともに、このディジタル信号を処理し、後述する画像合成装置で合成された画像を1枚の2次元検出器画像として構成する2次元検出器用画像処理装置と、上記1次元状に配置された検出器からの画像と2次元検出器からの画像を比較処理し、1枚の2次元検出器画像に合成する画像合成装置とを備えてなることを特徴とするディジタルX線撮影装置。 【0009】(4)前記画像合成装置は、前記1次元検出器用画像処理装置に記憶されている画像データの濃度分布と、前記2次元検出器用画像処理装置に記憶されている画像データの濃度分布を比較するデータ比較手段と、1次元状に配置された検出器の画像データの濃度分布曲線と2次元検出器の画像データの濃度分布曲線が略同一になるように1次元状に配置された検出器の画像データの濃度変換を行うデータ処理手段と、このデータ処理手段からのデータと前記2次元検出器用画像処理装置に記憶されている画像データを合成し、1画像の画像データとする画像合成手段と、前記データ処理手段、及び前記画像合成手段から出力される画像データを記憶するイメージメモリとを備えてなることを特徴とするディジタルX線撮影装置。 【0010】以上のように、前記X線検出器系からの電気信号から画像を再構成することにより、1台の装置で回転立体撮影と断層撮影を行うことができ、更に、1スキャンで1次元状に配置された検出器、及び2次元検出器からの画像を得ることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明のディジタルX線撮影装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は、本発明によるディジタルX線撮影装置の実施例を示すブロック図である。 【0012】ディジタルX線撮影装置は、被検体テーブル11上に乗せた被検体10の周りにX線管装置2及びX線検出器系3を回転させつつ、被検体10にX線を照射し、その透過X線を検出してX線撮影をし、被検体10の診断部位について回転立体撮影と断層撮影とによる検査画像を得るもので、図に示すように、回転支持器1と、この回転支持器1に取付けられるX線管装置2、1次元検出器3aと2次元検出器3bを有するX線検出器系3と、1次元検出器3aと電気的に接続される1次元検出器用画像処理装置4と、2次元検出器3bと電気的に接続される2次元検出器用画像処理装置5と、1次元検出器用画像処理装置4及び2次元検出器用画像処理装置5と電気的に接続される画像合成装置6と、1次元検出器用画像処理装置4、2次元検出器用画像処理装置5及び画像合成装置6と電気的に接続される表示装置7と、回転支持器1と電気的に接続される支持器制御器8と、X線管装置12と電気的に接続されるX線制御器9と、1次元検出器用画像処理装置4、2次元検出器用画像処理装置5、画像合成装置6、支持器制御器8及びX線制御器9と電気的に接続されるシステム制御器12と、システム制御部12と電気的に接続される操作器14を備えてなる。 【0013】回転支持器1は、X線管装置2及びX線検出器系3を回転可能に支持する。なお、回転支持器1の回転角度範囲は被検体10に対するX線照射角度を例えば360度とすると、停止位置から回転を始めX線照射を開始するまでの加速区間と、X線の照射が終了してから回転を停止するまでの減速区間を加えて、約500度回転することが必要とされている。X線管装置2は、被検体テーブル11上に寝載された被検体10にX線を照射するもので、X線制御器12によって高電圧の供給、及びX線放射の制御が行われる。X線検出器系3は、被検体10の透過X線を検出して電気信号に変換するもので、その構成は図2,図3に示すように、2枚の2次元検出器30a,30bと1つの1次元検出器31とからなり、2枚の2次元検出器30a,30bの間を通過したX線を1次元検出器31で検出する構造となっている。2次元検出器30a,30bは、図2に示すように、それぞれ多数のX線検出素子32が曲面上、若しくは平面上に2次元に配列されている。また、1次元検出器31は、X線検出素子33が円弧状に配列されている。なお、2次元検出器30a,30bにX線が入射するときに発生する散乱X線が1次元検出器31に入射するのを防ぐため、図3では、鉛など、X線を吸収する部材で形成されたコリメータ34a,34bが2次元検出器30a,30bの後面に配置されている。1次元検出器用画像処理装置4は、1次元検出器31からの電気信号をディジタル化するとともに、このディジタル信号を処理して断層像を再構成するもので、1次元検出器31の各X線検出素子33からのデータを積分し、A/D変換するとともに記憶するデータ収集器40と、このデータ収集器40からのX線吸収データを受けて、これに対し、対数変換,ゲイン補正,オフセット補正などの前処理を行う前処理器41と、この前処理器41からのデータを受けて全投影方向のX線吸収データを積和演算するコンボルバ42と、このコンボルバ42で積和演算した後のデータを後述するイメージメモリ44に対して逆投影して重ね合わせ断層像を再構成するバックプロジェクタ43と、このバックプロジェクタ43で再構成された断層像を記憶するイメージメモリ44と、このイメージメモリ44上に再構成された断層像に関するデータについて所望の範囲のCT値を設定する画像変換器45とで構成される。2次元検出器用画像処理装置5は、前記2次元検出器30a,30bからの電気信号をディジタル化するとともに、このディジタル信号を処理して画像を構成するもので、2次元検出器30a,30bから出力される電気信号を入力してディジタル信号に変換するA/D変換器50と、このA/D変換器50から出力される画像データを記憶するとともに、後述する画像合成装置9からの合成画像データを記憶する記憶器51と、この記憶器51から読み出した画像データを入力して再びアナログの映像信号に変換するD/A変換器52と、A/D変換器50から出力される多数の画像データを記憶するのに適当な容量を有する大容量メモリ53と、記憶器51、及び大容量メモリ53から画像データを取り込んで所要の演算をするデータ演算器54とで構成されている。そして、これにより回転立体撮影による画像を構成する。画像合成装置6は、2次元検出器30aと30bの間で生じた画像データの欠けを、1次元検出器31で収集したX線透過データを合成して埋めるもので、上記1次元検出器用画像処理装置4のデータ収集器40に記憶されている画像データの濃度分布と、上記2次元検出器用画像処理装置5の記憶器51に記憶されている画像データのうち、図4に示すように、各々の1次元検出器31側の1ライン35a,35bの画像データの濃度分布を比較するデータ比較手段60と、このデータ比較手段60の結果に基づいて、1次元検出器31の画像データの濃度分布曲線と2次元検出器30a,30bの1次元検出器31側の1ライン35a,35bの画像データの濃度分布曲線が略同一になるように1次元検出器31の画像データの濃度変換を行うとともに、両画像データを合成するためのオフセット補正、ゲイン補正などの処理を行うデータ処理手段61と、このデータ処理手段61からのデータと上記2次元検出器用画像処理装置5の記憶器51に記憶されている画像データを合成し、1画像の画像データとする画像合成手段62と、データ処理手段61、及び画像合成手段62から出力される画像データを記憶するイメージメモリ63とで構成されている。表示装置7は、上記1次元検出器用画像処理装置4、及び2次元検出器用画像処理装置5からの画像信号を、それぞれ入力して回転立体撮影による画像、または断層像を表示するもので、例えば、1つ、または複数のテレビモニタからなる。支持器制御器8は、前記回転支持器1の回転動作、及びX線管装置2の移動動作を制御するもので、上記回転支持器1の回転位置を検出するエンコーダ13からの実際の位置信号を入力して制御するようになっている。システム制御器12は、上記各構成要素の動作を制御するもので、例えばCPU(中央処理装置)からなる。そして、このシステム制御器12に対して、操作器14により各種の操作指令を入力するようになっている。 【0014】次に、本発明の実施の形態のディジタルX線撮影装置の動作について説明する。まず、被検体10は、被検体テーブル11に移し換えられ、所望の診断部位がX線照射域に位置するように、上記被検体テーブル11が長手方向あるいは短手方向に移動されて、位置決めされる。次に、操作者が操作器14によって撮影開始操作を行うと、支持器制御器8により回転支持器1が、図1において例えば矢印方向へ所定の回転数で回転するように制御される。このとき、上記X線検出器系3が所定の位置に到達したことを、図1に示すエンコーダ13が検出し、その検出信号を支持器制御器8へ送出する。すると、支持器制御器8は、上記検出信号をシステム制御器9へ送り、システム制御器9はX線制御器12へ撮影開始の制御信号を送出し、この時点からX線制御器12はパルス状高電圧がX線管装置2へ供給されるように、外部に設けられた高電圧電源を制御する。パルス状高電圧がX線管装置2へ供給されることにより、X線管装置2からパルス状X線が放射され、被検体テーブル11上の被検体10に照射される。被検体10を透過したX線像は、X線検出器系3に入射して電気信号に変換される。1次元検出器31で検出された電気信号は、1次元検出器用画像処理装置4へ入力し、ここでディジタル化するとともに、断層像が再構成され、表示装置7に2次元的に表示される。また、2次元検出器30a,30bで検出された電気信号は、2次元検出器用画像処理装置5へ入力し、A/D変換器50でディジタル化された後、記憶器51に記憶される。このとき、画像合成装置6は、2枚の2次元検出器30a,30bによる画像と1次元検出器31による画像とを合成するため、以下に示す手順に従い画像の合成処理を行う。 【0015】データ比較手段60は、1次元検出器31による画像データの濃度分布と2次元検出器30a,30bの1次元検出器31側の1ライン35a,35bの画像データの濃度分布を比較し、両検出器の画像データの濃度分布を略同一分布とする補正係数αを算出する。ここで、データ収集器40に内蔵されたA/D変換器の分解能とA/D変換器50の分解能の違い、及び画像サイズ(画素数)を考慮し、例えばデータ収集器40に内蔵されたA/D変換器の分解能が20bit、A/D変換器50の分解能が12bitであり、1次元検出器31の画像データの濃度分布をf(xi)(0≦i≦N1d:N1dは1次元検出器31による画像の画素数)、2次元検出器30a,30bの1次元検出器31側の1ライン35a,35bの画像データの濃度分布をga(xj)、gb(xj)(0≦j≦N2d:N2dは2次元検出器30a,30bによる画像の画素数)とすると、 α(xj)=g(xj)/((12bit/20bit)×f((N2d/N1d)×xi) ・・・ (1) となる。ここで、g(xj)は、ga(xj),gb(xj)の平均でも良いし、どちらか一方の濃度分布を使用しても良い。データ処理手段61は、前記データ比較手段60によって求められた補正係数α(xj)により、1次元検出器31による画像データの補正処理を行う。画像合成手段62は、データ処理手段61によって補正された1次元検出器31による画像データと2枚の2次元検出器30a,30bによる画像データを合成し、1枚の画像データを作成する。イメージメモリ63は、データ処理手段61の処理結果、及び画像合成手段62による合成画像を記憶するとともに、合成画像を記憶器51に送出する。図5は、このようにして合成された画像の一例を示す概念図である。画像中心部が1次元検出器31による画像データによって構成され、その両端を2次元検出器30a,30bで構成している。 【0016】このように順次矢印方向に撮影された被検体10の画像は、画像合成装置6によって画像の合成が行われ、2次元検出器用画像処理装置5を通った後、表示装置7に表示される。この連続表示画像は、各画像毎に被検体10に対するX線照射方向が異なっているため、人間の目の残像効果によって立体画像として観察される。 【0017】また、操作者がCT画像、すなわち断層像のみを所望の場合には、例えば操作者が操作器14よりCT撮影モードを入力することにより図6に示すようにX線管装置2前面にコリメータ20が挿入され、1次元検出器31のみにX線が照射されるようにビームを制御することにより断層像のみを得ることもできる。なお、以上の説明では2枚の2次元検出器30a,30bと、その間を通過したX線を検出する1次元検出器31とでX線検出器系3が構成されるものとしたが、これに限らず2枚の2次元検出器30a,30bの間の距離に応じて1次元検出器31を複数個並べる構成としても良い。 【0018】以上説明したように本実施形態によれば、1台の装置で回転立体撮影と断層撮影を行うことができ、更に、1スキャンで両検出器からの画像を得ることができる。 【0019】また、本実施の形態では、2次元検出器を1次元検出器の両側に配置する例で説明したが、2次元検出器は少なくとも片方1枚だけ配置されたときも、本発明に含まれる。また、1次元検出器を1列配置した例で説明したが、1次元検出器を配列方向と垂直方向に複数列配置した所謂マルチスライス対応の1次元検出器列に適用することも、本発明に含まれる。また、2次元検出器を2枚配置した例で説明したが、3枚以上配置されたときも、本発明に含まれる。 【0020】 【発明の効果】本発明は、一台の装置でX線撮影装置とX線CT装置の機能を有し、2次元検出器におけるX線撮影と1次元検出器におけるX線CT撮影が一度に行えるディジタルX線撮影装置を提供するという効果を奏する。また、X線CT装置の濃度分解能の断層像をX線撮影像と同時に得られるディジタルX線撮影装置を提供するという効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000153498 【氏名又は名称】株式会社日立メディコ
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| 【出願日】 |
平成10年11月26日(1998.11.26) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−157521(P2000−157521A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月13日(2000.6.13) |
| 【出願番号】 |
特願平10−350795 |
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