| 【発明の名称】 |
穿刺針ガイド器具 |
| 【発明者】 |
【氏名】入江 敏之
【氏名】板井 悠二
【氏名】丸山 勝
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| 【要約】 |
【課題】検者または術者による被検者または患者へのガイド器具の取り付けが容易で、目標部位への針穿刺が正確にでき、穿刺針を残してガイド器具を体表より取り外しできる。
【解決手段】誘導針および穿刺針の挿通孔12を有するガイド筒11と、ガイド筒11と平行に直立している脚部18を有する支柱17と、ガイド筒11と支柱17を繋ぐビーム23を備えた穿刺針ガイド器具10を提供する。また、支柱17または脚部18が軸方向に長さが変化する機能を持ち、ガイド筒11と支柱17と両者を繋ぐビーム23は、放射線を照射したときX線が透過する成形可能なプラスチック材料等により一体の成型品に形成され、ガイド筒11は、挿通孔12に挿通した誘導針と穿刺針からガイド器具の取り外しが可能なように、挿通孔12に平行に開閉自在な保持部、または着脱自在な保持部を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】CT(コンピューター断層撮影法)等の画像データを指標とした針穿刺を、被検者の目標部位に経皮的に行う際の穿刺針のガイド器具において、誘導針および穿刺針の挿通孔を有するガイド筒と、前記ガイド筒とほぼ平行に直立していると共にガイド器具を体表に固定するための脚部を有する支柱と、前記ガイド筒と前記支柱を繋ぐビームとを備えていることを特徴とする穿刺針ガイド器具。 【請求項2】前記ビームにより繋がれている前記ガイド筒と前記支柱は、前記ガイド筒と前記支柱が同じ高さに構成されているか、もしくは、前記ガイド筒の高さが前記支柱の高さより低く構成されていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。 【請求項3】前記支柱は、直立している前記ガイド筒とほぼ平行する位置に1本、または前記ガイド筒と等距離の位置に2本設置されていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。 【請求項4】前記支柱は、軸方向の長さが変化する機能を持ち備えていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。 【請求項5】前記支柱の前記脚部は、ガイド器具を体表に載置したときに固定できる吸盤機能を持つ吸盤脚を備えていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。 【請求項6】前記ガイド筒と前記支柱を繋ぐ前記ビームは、前記ガイド筒と前記ビームの連結部、もしくは前記支柱と前記ビームの連結部のいずれか一方の連結部において、前記ガイド筒、もしくは前記支柱が回動できる機能の連結部を備えていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。 【請求項7】前記ガイド筒と前記ビームの連結部、もしくは前記支柱と前記ビームの連結部は、回動自在な連結部の動きを一時的に押さえてガイド筒の位置を固定できる締め付け機能を備えていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。 【請求項8】前記ガイド筒と前記支柱と前記両者を繋ぐ前記ビームは、成形可能なプラスチック材料等によって一体の成型品により形成されていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。 【請求項9】前記ガイド筒と前記支柱と前記両者を繋ぐ前記ビームは、放射線を照射したときX線を透過して画像中に陰影が生じないプラスチック材料等の成型品により構成されていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。 【請求項10】前記挿通孔を有する前記ガイド筒は、前記挿通孔に挿通した前記誘導針および前記穿刺針からのガイド器具の取り外しが可能なように、開閉が自在な保持部、もしくは着脱が自在な保持部からなる保持機構を、前記挿通孔の長手方向に備えていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。 【請求項11】前記挿通孔を有する前記ガイド筒は、放射線を照射したときに画像中に前記挿通孔の位置を写し出せる金属製の薄板または細線を備えていることを特徴とする請求項1記載の穿刺針ガイド器具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、画像データを指標とする被検者あるいは患者(以下、単に被検者という)への針穿刺器具、特に、CT(コンピューター断層撮影法)スキャナ等の画像データを指標として、被検者の胸部あるいは腹部の目的部位に経皮的に行われる穿刺針を、目標部位に正確に穿刺するためのガイド器具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】CTスキャナ等の画像データを指標として、被検者の胸部あるいは腹部の目的部位に経皮的に針穿刺を行う場合、検者あるいは術者(以下、単に検者という)は、目的部位を確認し、穿刺針の刺入位置、深度、方向(穿刺ルート)を決定し、画像下に穿刺針の針先を確認しながら、表皮より目標部位に到達するようにし、しかもCT画像横断面に平行に保持しつつ穿刺するものである。特に、検者には、画像上で決定した穿刺ルートを再現し、穿刺することが要求されるもので、いかに正確に穿刺するかが手技上重要なポイントとなる。 【0003】臨床上、針穿刺の手技をガイド器具を用いずに実施する場合は、被検者の刺入位置にマークを施し、深度の指標として針管に目盛りを付し、方向の調整のため、また正確に標的を穿刺する必要から、CT撮影を繰り返し、穿刺針の針先を画像下にモニタで観察しながら行われる。この場合、目標部位を正確に捉えること、並びに画像横断面に一致させて平行に穿刺することが難しいときは、―度の穿刺で目標部位に到達しないことも多くあり、その場合は穿刺をやり直す必要がある。また、穿刺を行う際のモニタ観察では、穿刺針の位置を確認するための撮影を繰り返す必要があり、被検者への被曝量が多くならないための管理と、検査時間も極力短くして被検者に大きな負担を課すことのない配慮が望まれる。 【0004】上記の不都合を解決するために、被検者の胸部あるいは腹部への適用を目的とした穿刺ガイド器具が提案されている。例えば、検査台に固定した角度計付きの器具、または検査台に取り付けて使用する円弧状に湾曲したアームに生検針を保持する器具(特開平7―236633号公報)、水準器、分度器、及び針穿刺用のガイド板を備え、水平面を基準として検査台から遊離させて使用するガイド器具(特開昭62―127036号公報)、あるいは、四角形筒状体にX線不透過な多数の弦を2段に張り、かつ穿刺針保持部を有して、目標部位と一緒に撮影し、可視部2点よりその延長上に目標部位を決定することが可能な器具(特開平8―238248号公報)等がある。これらの穿刺ガイド器具を使用して、各々のガイド機構に沿って穿刺針を進めると、ある程度は、画像横断面に一致させて、針先を標的に到達させることが可能となり、また、撮影の回数を減らすことが期待できる。 【0005】また近年では、CT装置の発展により、断面を連続的にスキャンしながらリアルタイムで画像を観察できる。これによりCT透視下に、常に針先を確認しながら手技を進めることができるため、比較的容易に精度の高い穿刺が可能となる。しかし、一方、連続的なCTスキャナ装置のガントリー内は、継続的にX線が曝射されているため、実際の手技では、放射性同位元素による放射線障害の防止に関する法律及び関係法令によって被曝量が著しく規制されている。また、手技中の検者への直接被曝の管理が問題となる。この被曝の問題を解決するための器具として、主検針をハンドルとなる棒に垂直に接続した器具や、ニードル保持部およびこれと平行に配置されたハンドルから構成し、ハンドルと保持部を4〜7cm離したニードルホルダー(特開平9―140716号公報)が提案されており、これらの器具を使用することで検者の指先への直接の被曝を回避することが可能である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の穿刺ガイド器具によると、検査台に固定する型式の器具においては、穿刺の目標決定後にガイド器具を正確な位置に固定しなければならず、その固定のため穿刺までに時間がかかるという問題がある。特に、手技中に被検者の体動があった場合、器具が検査台に固定されているため、穿刺針が目標部位を逸れ、最悪の場合は穿刺針が曲がったり折れたりする危険性を孕んでいる。また、検査台に取り付ける円弧状の器具も、前記器具と同様な問題があり、しかも器具の部品点数も多く、構造が複雑であるいう問題があった。また、水準器等を設けた器具においては、検査台より遊離して用いられるため前記した器具の固定に係わる問題は解消される反面、手技中は水準器により器具の水平を保ち続ける必要がある。実際の使用では、臨床上器具を載置する被検者の体表が水平である場合は少ないため、補助者等により該器具を水平に保持することになるが、手技中に水平状態を持続することは難しいという問題がある。さらに、四角形筒状でX線不透過な弦を設けた器具においては、被検者の体表に取り付けて使用できるもので、手技中に器具を補助者等により水平状態を持続するという問題は解消されるが、器具の構造が複雑で、部品点数が多くなるという問題があった。 【0007】また、リアルタイムCT装置によるCT透視下で適用されるニードルホルダーのデバイスは、検者の被曝は防げるが、把持部とニードルが直接繋がっておらず、また、把持部を握っての穿刺となるため、針先が被検者の組織を貫いて行くときの微妙な感覚が検者の指先に伝わらない。更に、誘導針や穿刺ガイドを使用しないために、穿刺針を刺入する際に針が湾曲し、正確な穿刺が困難になる場合がある。この針が湾曲する問題は、細い針を使用したときに特に顕著となる。しかも、CT画像下にリアルタイムで目標を捕捉はしているが、想定した穿刺ルートに沿って針管を真っすぐに目標部位まで到達させることは難しく、時として針がCT断面から外れて、針先が確認できなくなるという問題があった。 【0008】一方、CTのガントリー内部は、大体600mm径程度であるため、前述した従来のガイド器具を用いた場合、CT画像下に穿刺を実施する際に、ガントリーの下縁部から被検者の穿刺部の表皮までの距離が短かく、穿刺針、あるいはガイド器具の長さとの関係で、ガントリー内の空間に、穿刺針が入り難いとか、手技のための空間が狭くなって手技が難しいことがしばしばある。このような場合は、針を穿刺するため被検者を―旦ガントリーの外に出す必要がある。しかも、穿刺の手技中に何度かCT画像により針先の確認が必要となるため、その都度、被検者をガントリー内に入れたり出したりするため、被検者にかなりの負担をかけるという問題があった。 【0009】さらに、この種の穿刺ガイド器具は、穿刺針を被検者の目標部位を正確に穿刺して手技を行なった後、針管を穿刺したまま、引き続き、別の手技を行う場合、臨床上、時として穿刺ガイド器具が邪魔になるため、穿刺針のみを残しガイド器具は取り外したいという要望があるが、従来のガイド器具によると、これらの要望に対応できないという問題があった。このため、針管を穿刺したまま、ガイド器具が取り外しでき、検者による手技が容易に行える穿刺ガイド器具が強く要望されている。 【0010】従って、本発明の目的は、構造が簡単で部品点数が少なく、検者による被検者の体表への器具の取り付けが容易で確実であり、しかも、針穿刺の手技を行う空間が十分に確保できる穿刺針ガイド器具を提供することにある。 【0011】また、本発明の目的は、ガイド器具による被検者の目標部位への経皮的針穿刺が正確にでき、しかも、手技中に被検者をガントリーから外す必要のない穿刺針ガイド器具を提供することにある。 【0012】さらに、本発明の目的は、CT透視下の穿刺においても検者への被曝の惧れがなく、目的部位への穿刺後、穿刺針のみを残して器具を体表より取り外し可能な穿刺針ガイド器具を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を実現するため、CT(コンピューター断層撮影法)等の画像データを指標とした針穿刺を、被検者の目標部位に経皮的に行う際の穿刺針のガイド器具において、誘導針および穿刺針の挿通孔を有するガイド筒と、前記ガイド筒とほぼ平行に直立していると共にガイド器具を体表に固定するための脚部を有する支柱と、前記ガイド筒と前記支柱を繋ぐビームとを備えていることを特徴とする穿刺針ガイド器具を提供する。また、本発明は、前記ビームにより繋がれている前記ガイド筒と前記支柱は、前記ガイド筒と前記支柱が同じ高さに構成されているか、もしくは、前記ガイド筒の高さが前記支柱の高さより低く構成されていることを特徴とし、前記支柱は、直立している前記ガイド筒とほぼ平行する位置に1本、または前記ガイド筒と等距離の位置に2本設置されていることを特徴とし、前記支柱は、軸方向の長さが変化する機能を持ち備えていることを特徴とし、前記支柱の前記脚部は、ガイド器具を体表に載置したときに固定できる吸盤機能を持つ吸盤脚を備えていることを特徴とする穿刺針ガイド器具を提供する。 【0014】また、本発明は、上記の目的を実現するため、前記ガイド筒と前記支柱を繋ぐ前記ビームは、前記ガイド筒と前記ビームの連結部、もしくは前記支柱と前記ビームの連結部のいずれか一方の連結部において、前記ガイド筒、もしくは前記支柱が回動できる機能の連結部を備えていることを特徴とし、前記ガイド筒と前記ビームの連結部、もしくは前記支柱と前記ビームの連結部は、回動自在な連結部の動きを一時的に押さえてガイド筒の位置を固定できる締め付け機能を備えていることを特徴とし、前記ガイド筒と前記支柱と前記両者を繋ぐ前記ビームは、成形可能なプラスチック材料等によって一体の成型品に形成されていることを特徴とし、前記ガイド筒と前記支柱と前記両者を繋ぐ前記ビームは、放射線を照射したときX線を透過して画像中に陰影が生じないプラスチック材料等の成型品により構成されていることを特徴とする穿刺針ガイド器具を提供する。 【0015】さらに、本発明は、上記の目的を実現するため、前記挿通孔を有する前記ガイド筒は、前記挿通孔に挿通した前記誘導針および前記穿刺針からのガイド器具の取り外しが可能なように、開閉が自在な保持部、もしくは着脱が自在な保持部からなる保持機構を、前記挿通孔の長手方向に備えていることを特徴とし、前記挿通孔を有する前記ガイド筒は、放射線を照射したときに画像中に前記挿通孔の位置を写し出せる金属製の薄板または細線を備えていることを特徴とする穿刺針ガイド器具を提供する。 【0016】 【発明の実施の形態】(第1グループの実施の形態)図1ないし図6(c)は、本発明の第1グループの実施の形態による穿刺針ガイド器具を示している。 【0017】図1は、本発明の実施の形態による穿刺針ガイド器具の斜視図であり、支柱に突出量を変えられる脚部と脚を有する場合を示している。穿刺針ガイド器具10は、針の挿通孔12を設けたガイド筒11と、ガイド筒11とほぼ平行に直立していると共に突出量を変えることができる脚部18を有する支柱17と、ガイド筒11と支柱17を繋ぐビーム23(横梁)とを備えている。脚部18には、ガイド器具10を体表に固定するときの滑りを防止する脚、例えば、ゴム脚19(以下ゴム脚とするが、脚はゴムに限定されない)を有する。広い用途に対応可能とする場合は、挿通孔12を大きめに形成し、後述する誘導針5の固定手段として、ガイド筒11の側面に誘導針固定ネジ25を数カ所設けて、固定ネジ25の締め付けにより誘導針5を押圧し固定するように構成することができる。この実施の形態の場合、ガイド筒11と支柱17と両者を繋ぐビーム23は、例えば、X線を透過して画像中にガイド器具10をできるだけ写し出さないように、無色透明なアクリル樹脂のプラスチック材料を用いて一体の成型品に形成することができる。 【0018】図2は、本発明の他の実施の形態による穿刺針ガイド器具の斜視図であり、支柱に円錐状の滑り防止脚を有する場合を示している。穿刺針ガイド器具10は、針の挿通孔12を設けたガイド筒11と、ガイド筒11とほぼ平行に直立していると共に、ガイド器具10を体表に固定するときの載置面積を広く確保できる大きな脚底の円錐状滑り防止脚20を有する支柱17と、ガイド筒11と支柱17を繋ぐビーム23とを備えている。支柱17は支持角度が調整自在な支持点21によってビーム23に固定されている。この実施の形態では、ガイド筒11とビーム23とは、例えば、無色透明なアクリル樹脂のプラスチック材料を用いて一体の成型品に形成することができる。 【0019】図3は、本発明の他の実施の形態による穿刺針ガイド器具の斜視図であり、2本の支柱を有する場合を示している。穿刺針ガイド器具10は、針の挿通孔12を設けたガイド筒11と、ガイド筒11とほぼ平行に直立していると共に、ガイド筒11を体表に固定するための突出量を変えることができる脚部18を有する2本の支柱17と、2本の支柱17とガイド筒11とを三角形状に配置して―体に繋ぐ2本のビーム23とを備えている。脚部18には体表へのガイド器具10の固定機能として吸着機能を備えたゴムまたはプラスチック製の吸盤脚22を装着してある。この実施の形態では、ガイド筒11と三角形状に配置された2本の支柱17とは、2本のビーム23によって一体に繋がれており、これら、ガイド筒11と2本の支柱17と2本のビーム23は、例えば、無色透明なアクリル樹脂のプラスチック材料を用いて一体の成型品として形成することができる。 【0020】図4は、本発明の他の実施の形態による穿刺針ガイド器具の斜視図であり、ガイド筒に有する開閉が自在な蝶番の保持部を開放状態で示している。穿刺針ガイド器具10は、針の挿通孔12を設けたガイド筒11と、ガイド筒11とほぼ平行に直立していると共に体表に固定するための突出量を変えることができる脚部18を有する支柱17と、ガイド筒11と支柱17とを繋ぐビーム23とを備えている。この場合、支柱17とビーム23とのビーム連結部24は、必要に応じて、脚部18を軸として、支柱17(およびビーム23)が回動できるように構成することができる。ガイド筒11は、挿通孔12の長手方向において誘導針および穿刺針からガイド器具10が着脱できるように、挿通孔12と平行に開けられる開閉自在な蝶番の保持部13を保持機構として有している。挿通孔12を閉じるときは、蝶番を閉じてロック機構(図示省略)などにより蝶番の保持部13をガイド筒11に固着する。ガイド筒11から蝶番の保持部13を開くと挿通孔12が開放されるので、挿通孔12に挿通されている誘導針および穿刺針の着脱が容易に行えることになる。この実施の形態では、ガイド筒11と支柱17と両者を繋ぐビーム23は、例えば、無色透明なアクリル樹脂のプラスチック材料を用いて一体の成型品として形成することができる。蝶番の保持部13は別に成型して準備する。脚部18には、体表への固定機能として滑りを防止するためのゴム材よりなるゴム脚19を有している。ゴム脚19の脚底には、ガイド器具10を体表に載せたとき、体表に浅く窪みをつくる程度の突起を設けることができる。 【0021】図1ないし図4に示した実施の形態の穿刺針ガイド器具において、ガイド筒の高さは、ガイド筒と平行して直立している支柱(脚部を含む)の高さと同じ高さに構成されている。ガイド筒と支柱が同じ高さになっていると、ガイド器具を用いたときに、挿通孔への誘導針および穿刺針の挿入と着脱が容易である。また、検者による被検者への体表からの手技が行ない易くなる。 【0022】図5は、本発明の穿刺針ガイド器具を被検者に用いるときの状況を示している。CTの断層面(スライス面、スキャナ面)の画像データを得るために、被検者1は、CT装置のテーブル7に載せられる。被検者1の胸部あるいは腹部の表皮2から、検者(図示省略)によって目標部位3に向けて経皮的に針穿刺が行われる。穿刺針ガイド器具10は、この穿刺針を目標部位3に正確に経皮的に行うために使用される。穿刺針ガイド器具10(図1〜図4に示した第1グループの形態の穿刺針ガイド器具)は、ガントリー8のX線放射部4に位置する被検者1の胸部あるいは腹部の表皮2に載せられる。検者は、目標部位を確認し、穿刺針の刺入位置、深度、方向(穿刺ルート)を決定し、穿刺針ガイド器具10を穿刺ラインに合わせて固定する。直ちに、画像下に穿刺針の針先を確認しながら、表皮2より目標部位3に正確に到達するように刺入し、しかも、CT画像横断面に平行に保持しつつ穿刺する。針穿刺は、穿刺針ガイド器具10を用いて、最初に誘導針5を表皮2の上に位置させる場合と、表皮2に浅く穿刺する場合がある。つぎに誘導針5を通して穿刺針6を目標部位3に向けて刺入する。検者は、刺入した穿刺針6を用いて、所定の手技、例えば、薬剤注入、生検等を実施する。この場合、特に検者には、画像上で決定した穿刺ルートを再現することが要求されるが、本発明の実施の形態の穿刺針ガイド器具を使用することにより、目標部位に正確に穿刺することができる。 【0023】図6(a)、図6(b)、図6(c)は、本発明の実施の形態の穿刺針ガイド器具を被検者に用いるときの手順1〜手順5を示す説明図である。なお、CT画像は、リアルタイムのCT透視下画像における針穿刺手技を指標としている。 【0024】図6(a)は、ガイド筒11の挿通孔12に誘導針5を装着し、誘導針5の刃先52を表皮2の刺入点に設定した状況を示す。 手順1.リアルタイムのCT透視下において、検者が目標部位3を確認し、刺入点および穿刺ルートを決定する。 手順2.予め誘導針5をガイド筒11にセットしておき、刺入点に誘導針5の刃先52を合わせる。CT断層面に平行に、しかも穿刺ルートに適合するように、支柱17の脚部18の突出量可変機能を用いて支柱17の高さを調整する。(図2の場合は、支持点21を中心とした回動機能を利用して方向調整をする。図4の場合は、被検者1の体表に脚部18の吸盤脚22の機能によりガイド器具10を固定する。)なお、支柱17は、必ずX線放射部4から外れるように設置する。 手順3.穿刺ルートを確認して、誘導針5の刃先52を浅く穿刺する(穿刺する場合)。 【0025】図6(b)は、誘導針5に穿刺針6を挿入して目標部位3に向けたときの状況を示している。手順4.穿刺針6の針基61を保持して、X線放射部4を避けた位置より穿刺針6の弾性を利用して湾曲させた状態で、穿刺針6を、誘導針5の針基51より挿入する。 【0026】図6(c)は、穿刺針6を目標部位3に向けて刺入したときの状況を示している。 手順5.CT透視下画像を観察しながら、穿刺針6を目標部位3まで刺入する。穿刺針6の針先62が目標部位3にあることが確認できたら、所定の手技、例えば、薬剤注入、生検等を実施する。もし、このときにガイド器具10を体表1より取り去る必要がある場合は、ガイド筒11(図4に示したガイド器具)に設けてある開閉が自在な蝶番の保持部13を開いて、誘導針5と穿刺針6を穿刺状態のまま残して、ガイド筒11の挿通孔12から、誘導針5と穿刺針6を外し、ガイド器具10を体表より取り去ることができる。 【0027】(第2グループの実施の形態)図7ないし図12(c)は、本発明の第2グループの実施の形態による穿刺針ガイド器具を示している。 【0028】図7は、本発明の実施の形態による穿刺針ガイド器具の斜視図であり、支柱に突出量を変えられる脚部と脚を有する場合を示している。穿刺針ガイド器具10は、針の挿通孔12を設けた短いガイド筒11と、ガイド筒11とほぼ平行に直立していると共に突出量を変えることができる脚部18を有する支柱17と、ガイド筒11と支柱17を―体に繋ぐビーム23とを備えている。ガイド筒11は、ビーム23との結合部より下へ伸びている。脚部18には、ガイド器具10を体表に固定するときの滑りを防止するゴム脚19(以下、ゴム脚とするが、脚はゴムに限定されない)を有する。広い用途に対応可能とする場合は、挿通孔12を大きめに形成し、後述する誘導針5の固定手段として、ガイド筒11の側面に誘導針固定ネジ25を数カ所設けて、固定ネジ25の締め付けにより誘導針5を押圧し固定するように構成することができる。この実施の形態の場合、短いガイド筒11と支柱17と両者を繋ぐビーム23は、X線を透過して画像中にガイド器具10をできるだけ写し出さないように、例えば、無色透明なアクリル樹脂のプラスチック材料を用いて一体の成型品に形成することができる。 【0029】図8は、本発明の他の実施の形態による穿刺針ガイド器具の斜視図であり、支柱に円錐状の滑り防止脚を有する場合を示している。穿刺針ガイド器具10は、針の挿通孔12を設けた短いガイド筒11と、ガイド筒11とほぼ平行に直立していると共に、ガイド器具10を体表に固定するときの載置面積を広く確保できる大きな脚底の円錐状滑り防止脚20を有する支柱17と、ガイド筒11と支柱17を繋ぐビーム23とを備えている。支柱17は支持角度が調整自在な支持点21によってビーム23に固定されている。この実施の形態では、短いガイド筒11とビーム23は、例えば、無色透明なアクリル樹脂のプラスチック材料を用いて一体の成型品に形成することができる。 【0030】図9は、本発明の他の実施の形態による穿刺針ガイド器具の斜視図であり、2本の支柱を有する場合を示している。穿刺針ガイド器具10は、針の挿通孔12を設けた短いガイド筒11と、ガイド筒11とほぼ平行に直立していると共に、ガイド筒11を体表に固定するための突出量を変えることができる脚部18を有する2本の支柱17と、2本の支柱17とガイド筒11とを三角形状に配置して―体に繋ぐ2本のビーム23とを備えている。脚部18には体表へのガイド器具10の固定機能として吸着機能を備えたゴムまたはプラスチック製の吸盤脚22を装着してある。この実施の形態では、短いガイド筒11と三角形状に配置された2本の支柱17とは、2本のビーム23によって一体に繋がれており、これら、ガイド筒11と2本の支柱17と2本のビーム23は、例えば、無色透明なアクリル樹脂のプラスチック材料を用いて一体の成型品として形成することができる。 【0031】図10は、本発明の他の実施の形態による穿刺針ガイド器具の斜視図であり、ガイド筒に有する着脱自在な保持部を開放状態で示している。穿刺針ガイド器具10は、針の挿通孔12を設けた短いガイド筒11と、ガイド筒11とほぼ平行に直立していると共に体表に固定するための突出量を変えることができる脚部18を有する支柱17と、ガイド筒11と支柱17を―体に繋ぐビーム23とを備えている。この場合、支柱17とビーム23とのビーム連結部24は、必要に応じて、脚部18を軸として、支柱17(およびビーム23)が回動できるように構成することができる。ガイド筒11は、挿通孔12の長手方向において誘導針および穿刺針の着脱が可能なように、挿通孔12を平行に開けられる着脱自在な保持部14を保持機構として有している。挿通孔12を閉じるときは、止めネジ15により保持部14をガイド筒11に固着する。ガイド筒11から保持部14を取り外すと挿通孔12が開くので、挿通孔12から、誘導針および穿刺針を解除することができる。この実施の形態では、ガイド筒11と支柱17と両者を繋ぐビーム23は、例えば、無色透明なアクリル樹脂のプラスチック材料を用いて一体の成型品として形成することができる。着脱自在な保持部14は別に成型して準備する。脚部18には、体表への固定機能として滑りを防止するためのゴム材よりなるゴム脚19を有している。ゴム脚19の脚底には、ガイド器具を体表に載せたとき、体表に浅く窪みをつくる程度の突起を設けることができる。 【0032】図10に示した実施の形態のガイド筒11には、画像中にガイド筒の位置を写し出せる金属製の薄板16(または金属製の細線)が取り付けてある。例えば、厚さ0.1mm程度の金属製の薄板16をガイド筒11に取り付けると、X線を当てたときに金属製の薄板16の部分が黒い線として画像中に写し出されるため、穿刺ラインのスライス面に、ガイド器具が正しく設置されたか否かの確認ができる。この場合、厚い金属板、あるいは太い金属線は、余分なアーチファクトが画像中に生じてCT断層面の画像データを得るための妨げになるから、金属製の薄板16(または金属製の細線)は、0.1mm程度の検者が認識できる黒い線が画像中に写し出されるものが望まれる。金属製の薄板16は、出来る限り挿通孔12に近い位置に設けると、挿通孔12と穿刺ラインの位置合わせの精度を高く確保することが可能となる。 【0033】図7ないし図10に示した実施の形態の穿刺針ガイド器具において、ガイド筒の高さは、ガイド筒と平行して直立している支柱(脚部を含む)の高さよりも、ガイド筒の方の高さが低くなるように構成されている。ガイド筒の方の高さが低くなっていると、ガイド器具を用いたときに、CTのガントリー下と被検者の体表との空間の距離を大きく確保できるので、検者による視野が広くなり、被検者への体表の観察と、手技が行い易くなるという特徴がある。 【0034】図11は、本発明の穿刺針ガイド器具を被検者に用いるときの状況を示している。CTの断層面(スライス面、スキャナ面)の画像データを得るために、被検者1は、CT装置のテーブル7に載せられる。被検者1の胸部あるいは腹部の表皮2から、検者(図示省略)によって目標部位3に向けて経皮的に針穿刺が行われる。穿刺針ガイド器具10は、この穿刺針を目標部位3に正確に経皮的に行うために使用される。穿刺針ガイド器具10(図7〜図10に示した第2グループの形態の穿刺針ガイド器具)は、ガントリー8のX線放射部4に位置する被検者1の胸部あるいは腹部の表皮2に載せられる。検者は、目標部位を確認し、穿刺針の刺入位置、深度、方向(穿刺ルート)を決定し、穿刺針ガイド器具10を穿刺ラインに合わせて固定する。直ちに、画像下に穿刺針の針先を確認しながら、表皮2より目標部位3に正確に到達するように刺入し、しかも、CT画像横断面に平行に保持しつつ穿刺する。針穿刺は、穿刺針ガイド器具10を用いて、最初に誘導針5を表皮2の刺入れ位置に設定する場合と、表皮2に浅く穿刺する場合がある。つぎに誘導針5を通して穿刺針6を目標部位3に向けて刺入する。検者は、刺入した穿刺針6を用いて、所定の手技、例えば、薬剤注入、生検等を実施する。この場合、特に検者には、画像上で決定した穿刺ルートを再現することが要求されるが、本発明の実施の形態の穿刺針ガイド器具を使用することにより、目標部位に正確に穿刺することができる。 【0035】図12(a)、図12(b)、図12(c)は、本発明の実施の形態の穿刺針ガイド器具を被検者に用いるときの手順1〜手順5を示す説明図である。なお、CT画像は、リアルタイムのCT透視下画像における針穿刺手技を指標としている。 【0036】図12(a)は、ガイド筒11の挿通孔12に誘導針5を装着し、誘導針5の刃先52を刺入点に設定した。 手順1.リアルタイムのCT透視下において、検者が目標部位3を確認し、刺入点および穿刺ルートを決定する。 手順2.予め誘導針5をガイド筒11にセットしておき、刺入点に誘導針5の刃先52を合わせる。CT断層面に平行に、しかも穿刺ルートに適合するように、支柱17の脚部18の突出量を適切にして支柱17の高さを調整する。(図8の場合は、支持点21を中心とした回動機能を利用して方向調整をする。図9の場合は、被検者1の体表に脚部18の吸盤脚22の機能によりガイド器具10を固定する。)なお、支柱17は、必ずX線放射部4から外れるように設置する。 手順3.穿刺ルートを確認して誘導針誘導針5の刃先52を浅く穿刺する(穿刺する場合)。 【0037】図12(b)は、誘導針5に穿刺針6を挿入して目標部位3に向けたときの状況を示している。 手順4.穿刺針6の針基61を保持して、X線放射部4を避けた位置より穿刺針6の弾性を利用し湾曲させた状態で、穿刺針6を、誘導針5の針基51より挿入する。 【0038】図12(c)は、穿刺針6を目標部位3に向けて刺入したときの状況を示している。 手順5.CT透視下画像を観察しながら、穿刺針6を目標部位3まで刺入する。穿刺針6の針先62が目標部位3にあることが確認できたら、所定の手技、例えば、薬剤注入、生検等を実施する。もし、このときにガイド器具10を体表より取り去る必要がある場合は、ガイド筒11(図10に示したガイド器具)に設けてある着脱が自在な保持部14の止めネジ15を廻して保持部14を外し(挿通孔12を開き)、誘導針5と穿刺針6を穿刺状態のまま残して、ガイド筒11の挿通孔12から、誘導針5と穿刺針6を外し、ガイド器具10を体表より取り去ることができる。 【0039】本発明の実施の形態において、穿刺針ガイド器具を使用する際は、最初、つぎのいずれかの操作、または組み合わせの操作による調整が行われる。 1.CT透視画像により決めてある穿刺位置および穿刺ルートに合わせて、ガイド筒に予めセットされた誘導針の刃先を穿刺位置に整合させる。 2.CTの断層面(スライス面、スキャン面)に合わせるため、支柱から突出する脚部の突出量の調整、または可動部の回動などの調整により整合させる。 3.予め想定した穿刺ルートに沿って目的位置に到達可能な角度に合わせるため、断層面の範囲で、ガイド器具全体を左右に傾けて整合させる。 以上の1〜3の位置合せにより非常に容易に正確な穿刺ルートの設定ができる。 【0040】本発明の実施の形態において、ガイド筒の挿通孔は、誘導針を挿入し、誘導針の中に穿刺針を挿入したときに、誘導針と穿刺針を確実に保持することができる内径を持ち、しかも、誘導針を挿入可能な孔径が選択される。さらに広い用途に対応可能とするために、挿通孔を大きめに設け、誘導針の固定手段として、ガイド筒の側面にネジを数カ所設けて、そのネジの締め付けにより誘導針を押圧して固定するように構成することもできる。 【0041】本発明の実施の形態のガイド器具によると、穿刺針の挿入は、誘導針を利用しているので穿刺針の穿刺方向が規制され、穿刺針も誘導針により保護されているから、目標部位への正確な穿刺を可能とし、細い針管であっても穿刺中の曲がりを少なくすることが可能となる。また、針管を湾曲して挿入しても、検者が穿刺針の針基を直接保持しての手技となるため、針先の感触が検者の指先によって直接感じ取ることができるという特異な利点がある。なお、穿刺針は、誘導針への挿入前は湾曲させても、誘導針への挿入後は、真直ぐな誘導針により直進するため、穿刺針の針管の曲がりによる問題は生じないから、穿刺精度を高く確保できる。 【0042】本発明の実施の形態において、誘導針を利用した穿刺針を湾曲させての手技は、ガントリーのX線放射部から外れた操作となるため、ガントリー下端部から体表部までの間隔が短い場合であっても、被検者を撮影の都度、ガントリーから出し入れする必要がなく、リアルタイムのCT透視下の手技であっても、検者の手を被曝から回避することが可能となる。 【0043】本発明の実施の形態の穿刺針ガイド器具を用いると、CT画像を指標として、目標部位に方向性を定めてガイド筒の挿通孔に、穿刺針の挿入ルートとなる誘導針を挿入し、体表に浅く穿刺したのちに穿刺針を挿入するので、穿刺針の挿入が容易である。すなわち、ガントリー内の誘導針の針基から穿刺針を挿入する場合、ガントリーのX線放射部から外れた位置より、検者が放射線に曝されることなくガントリー内の誘導針の針基の挿入口へ、針管の弾性を利用して湾曲させた状態で穿刺針を挿入し、そのまま針を進めて目標部位まで穿刺するという穿刺方法が可能となる。 【0044】図13は脚部18にねじを付して突出量を可変にした構成を示している。他の構成は図10と共通する。 【0045】本発明の実施の形態において、ガイド筒に平行して直立している支柱は、軸方向の長さを変えるために、支柱自身または脚部自身に、例えば、同心状のスライド筒による構成、あるいはヘリカルネジによる構成をもたせることが考えられる。また、上下にスライドできる脚部をネジの締め付けにより止められる構成を支柱に取り付けることが考えられる。他の形態としては、例えば、ハンドルにより上下にスライドできる脚部を支柱に取り付けて上下に長さが変化する構成を採ることもできる。これらによって、支柱の長さを変えて、穿刺方向(角度)の調整手段としてガイド筒に傾きを与えることができる。 【0046】本発明の実施の形態において、ガイド筒の角度を調整し設定する他の手段としては、支柱の支持点の支持角度をネジ機構により調整自在にビームに取り付ける構成の外に、例えば、支柱の上端部分をボール状に形成してビームに回動自在に取り付け、ネジで締め付ける構成も考えられる。また、ガイド筒をある角度の範囲に可動できるように構成して、ガイド筒自体により角度を調整できる構成も考えられる。この場合、ガイド筒の長手方向の長さは、支柱を体表に載置したときの可動を考慮して体表に触れない長さとなるように設定する。 【0047】本発明の実施の形態において、目的部位への穿刺方向(穿刺角度調整)を調整する手段として、ガイド器具の支柱自身または脚部自身に設けてある突出量可変機能により支柱または脚部を軸方向に可動させて支柱の長さを変えることにより、目的部位への穿刺方向を変更することができることを示した。この他に、目的部位への穿刺方向を変更する構成が考えられる。例えば、支柱とビーム連結部を支点として回動させ角度を自在に変更する構成、ガイド筒とビーム連結部を支点として回動させて角度を自在に変更する構成などにより対応することが考えられる。ビーム連結部は、ビーム両端の双方に存在するから、ビーム端の軸を支点として、支柱、またはガイド筒が、ある角度の範囲で回動できるように構成すれば、目的部位への穿刺方向を変更することが可能である。例えば、本発明の実施の形態においては、ガイド筒と支柱とその両者を―体に繋ぐビームとの連結部は、少なくともガイド筒、もしくは支柱のいずれか一方において、または双方において回動できるように構成することが考えられる。穿刺方向を決定した後は、ガイド筒とビームの回動自在な連結部の動きは締め付けなどにより、動かないように固定される。これによって、検者がガイド器具を被検者の体表に載せたとき、ガイド筒を中心軸とし、ビームの長さを半径とする範囲で、支柱を体表の任意の位置に移動させることが可能となる。同様に、支柱を支点軸とし、ビームの長さを半径とする範囲で、ガイド筒を体表の任意の位置に移動させることが可能となる。このように、ガイド筒と支柱とその両者を―体に繋ぐビームとの連結部を回動自在に構成すると、被検者の体表においてガイド器具を用いた穿刺を行う際に、ガイド器具を任意の位置に移動することが可能となり、検者にとって、手技の操作性を高め、正確な目標部位への針穿刺が実現されることになる。 【0048】本発明の実施の形態の穿刺針ガイド器具によると、ガイド筒を平行に直立させて保持するための支柱の脚底には、被検者の体表上に、ガイド器具を固定させる機能を有するので、ガイド器具を体表上に確実に保持することが可能となる。しかも、支柱の脚部は、上下方向に長さを変えることができるように構成されているので、CT横断画像面に―致させて自在に穿刺方向が設定可能となるため、穿刺方向の決定、その決定後の器具の保持が容易であり確実となる。穿刺針ガイド器具は、体表上への固定が容易であるため、手技中の被検者の体動による影響が少なくなる。 【0049】本発明の実施の形態において、ガイド筒に平行して直立している支柱の脚部は、ゴム製またはプラスチック製の吸盤機能を持つ吸盤脚を設けることにより、穿刺針ガイド器具を被検者の体表上に載置したときの固定が簡単に行なうことが可能となる。 【0050】本発明の実施の形態において、平行して直立しているガイド筒と支柱と繋ぐビーム(横梁)としては、断面が円形、楕円、角形など、形状が板状、アーチ状、トラス状などが考えられる。これにより所望の強度を確保でき、しかもプラスチック材料による―体の成型品の成形が容易な形状にすることが可能となる。 【0051】本発明の実施の形態において、目的部位(穿刺位置)にガイド筒を合わせる調整手段として、ガイド筒と支柱とその両者を―体に繋ぐビームとの回動自在な連結部の他の構成としては、例えば、ビームの両端に筒状リングを形成し、この筒状リングにガイド筒と支柱を嵌合させることにより、それぞれ、ガイド筒とビームの筒状リングとの同心円状の回動自在な連結部、ならびに支柱とビームの筒状リングとの同心円状の回動自在な連結部を形成することが考えられる。この同心円状の回動自在な連結部は、少なくともガイド筒、もしくは支柱のいずれか一方に設置するか、またはガイド筒と支柱の双方に設置することが可能である。 【0052】また、2本の支柱を有する場合の回動自在な連結部の構成としては、ガイド筒と2本の支柱を、スター型(Y字状)のビームで―体に繋ぐことで実現できる。例えば、スター型(Y字状)のビームの3つの端部に、それぞれ筒状リングを形成し、この3つの筒状リングに、2本の支柱と、支柱より高さが低いガイド筒を、それぞれ嵌合させることが考えられる。これにより、それぞれ、ガイド筒とビームの筒状リングとの同心円状の回動自在な連結部、ならびに2本の支柱とビームの筒状リングとの同心円状の回動自在な連結部を形成が可能となる。 【0053】このような同心円状の回動自在な連結部が存在すると、検者が、ガイド器具を被検者の体表に載せたときに、ガイド筒を中心軸とし、ビームの長さを半径とする範囲で、支柱を体表の任意の位置に移動させてガイド器具を安定させることが可能となる。同様に、支柱を支点軸とし、ビームの長さを半径とする範囲で、ガイド筒を目標部位の位置に向けて移動させることが可能となる。回動自在な連結部の構成は、この他にもいろいろな形式の機構を採用することができる。また、目標部位へのガイド筒の位置が決まったときに備えて、例えば、筒状リングの内径を縮めるバンドを予め設けて置くことが考えれる。これは、筒状リングの上方または下方に、軸方向のスリットを設け、スリットの周囲をバンドで締め付ける形式である。これにより、回動自在な連結部の動きを一時的に押さえてガイド筒の位置を固定することが可能となる。 【0054】本発明の実施の形態において、穿刺針ガイド器具を構成するガイド筒と、支柱と、ガイド筒と支柱を連結するビーム(横梁)は、CT断層面(スライス面、スキャナ面)の画像が、それらガイド器具によって遮られるのを防止するために、X線を透過する材料により構成する必要がある。例えば、ガイド筒と支柱とその両者を繋ぐビームは、放射線を照射したときX線を透過し画像中に陰影が生じない透明なアクリル樹脂のようなプラスチック材料等の成型品により構成することができる。透明なプラスチック材料のガイド器具を用いると、画像中に余分な陰影が生じないので、検者による手技中の観察が容易となる。 【0055】本発明の実施の形態において、ガイド筒と支柱とその両者を繋ぐビームは、可能な範囲で一体の成型品としての成形が望まれる。例えば、無色透明なアクリル樹脂のような成形可能なプラスチック材料等によって一体の成型品として成形することができる。成形可能なプラスチック材料等を用いると、ガイド筒と支柱と両者を繋ぐビームとの一体成型品の成形が容易である。また、無色透明なプラスチック材料の一体成型品のガイド器具を用いると、視界を広く感じさせる機能があり、検者の視野が広く確保されて、手技中に被検者の体表を観察するときの視野の確保が容易になる。 【0056】本発明の実施の形態において、ガイド器具を用いて、誘導針と穿刺針を目標部位に穿刺した後、針管を穿刺したまま引き続き別の手技を行う場合は、針管は残して、ガイド器具を取り外す必要がある。本発明のガイド器具は、この要望に応えることができる。実施の形態においては、穿刺針ガイド器具のガイド筒に、穿刺針を穿刺状態のまま体表から取り外し可能なように、挿通孔を開閉できる機能を持たせることにより長手方向の平行な分割を可能にしている。実施の形態のガイド筒は、挿通孔に平行して開閉が自在な保持部、または着脱が自在な保持部からなる保持機構を設けてあるから、ガイド器具を取り外したいときは、ガイド筒の保持部を開いて挿通孔の中の誘導針と穿刺針を穿刺状態のまま残し、ガイド器具のみを体表より取り去ることが実現される。 【0057】 【発明の効果】本発明の穿刺針ガイド器具によると、ガイド筒の高さを低く構成できるため、CTのガントリー下の針穿刺の手技を行う空間を広く確保することができ、ガイド器具による針穿刺の手技が容易になって被検者の目標部位への正確な穿刺が可能となり、手技の時間を短縮できるという効果がある。 【0058】また、本発明の穿刺針ガイド器具によると、最初に誘導針をガイド筒に挿通して置き、その後は放射線が出るCTのガントリー下より離れた位置から誘導針を利用して穿刺針を挿入できるから、CT透視下の穿刺中においても検者への被曝の惧れがなくなるという利点がある。しかも、穿刺針を挿通させるガイド筒は挿通孔が開閉が自在、または着脱が自在な保持部からなる保持機構を有しているから、目的部位への穿刺後、穿刺針を残してガイド器具を体表より取り外しができるという効果がある。 【0059】さらに、本発明の穿刺針ガイド器具は、ガイド筒に設けた金属製薄板がCT透視下のX線照射時に黒い線の影像になって現われるため、穿刺ラインへのガイド筒の位置合わせが正確に行なうことができるから、検者による被検者の体表への器具の設置が容易で確実であり、被検者の体動にも対応可能であるという効果がある。しかも、穿刺針ガイド器具は、ガイド筒と支柱と両者を平行に直立させて繋ぐビームを基本構成としているから、一体の成形品による形成が容易であり、構造が簡単で部品点数が少ないという利点がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000153823 【氏名又は名称】株式会社八光メディカル 【識別番号】598108320 【氏名又は名称】入江 敏之 【識別番号】598108319 【氏名又は名称】板井 悠二
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| 【出願日】 |
平成11年8月2日(1999.8.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071526 【弁理士】 【氏名又は名称】平田 忠雄
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| 【公開番号】 |
特開2000−116664(P2000−116664A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月25日(2000.4.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−218978 |
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