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【発明の名称】 電子内視鏡システム
【発明者】 【氏名】高橋 正

【要約】 【課題】TVモニタ装置の表示画面上の映像再現領域のサイズを切り換え得る電子内視鏡システムにおいて、映像再現領域上のポインタの表示座標をサイズの切換に応じて座標変換して、両サイズでのポインタの指示箇所を一致させる。

【解決手段】電子内視鏡システムは表示サイズ切換手段52Aとポインタ座標値変換手段(30、48)とを具備する。切換手段はモニタ装置の映像再現領域の表示サイズを異なった表示サイズ値の間で選択的に切り換える。切換手段によってモニタ装置40の映像再現領域の表示サイズを一方の表示サイズ値から他方の表示サイズ値に切り換えた際に、一方の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの座標値をその表示サイズ値の切換に応じて変換して、一方の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置と他方の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置とを一致させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 可撓性導管からなるスコープと、このスコープの先端側に設けられた固体撮像手段と、この固体撮像手段によって得られた画素信号を処理してビデオ信号を生成すべく前記スコープに連結された画像信号処理ユニットと、この画像処理ユニットからのビデオ信号に基づいて映像を再現するモニタ装置とから成る電子内視鏡システムであって、前記モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを異なった表示サイズ値の間で選択的に切り換える表示サイズ切換手段と、前記表示サイズ切換手段によって前記モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを一方の表示サイズ値から他方の表示サイズ値に切り換えた際に、前記一方の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの座標値をその表示サイズ値の切換に応じて変換して、前記一方の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置と前記他方の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置とを一致させるポインタ座標値変換手段とを具備して成る電子内視鏡システム。
【請求項2】 請求項1に記載の電子内視鏡システムにおいて、前記表示サイズ切換手段によって前記モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを前記一方の表示サイズ値から前記他方の表示サイズ値に切り換えた際に、前記一方の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値を、その表示サイズ値の切換に応じて、前記他方の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値に変換するポインタ表示範囲規制座標値変換手段が設けられることを特徴とする電子内視鏡システム。
【請求項3】 可撓性導管からなるスコープと、このスコープの先端側に設けられた固体撮像手段と、この固体撮像手段によって得られた画素信号を処理してビデオ信号を生成すべく前記スコープに連結された画像信号処理ユニットと、この画像処理ユニットからのビデオ信号に基づいて映像を再現するモニタ装置とから成る電子内視鏡システムであって、前記モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを第1表示サイズ値と第2の表示サイズ値との間で選択的に切り換える表示サイズ切換手段と、前記表示サイズ切換手段によって前記モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを前記第1の表示サイズ値から前記第2の表示サイズ値に切り換えた際に、前記第1の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの座標値をその表示サイズ値の切換に応じて変換して、前記第1の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置と前記第2の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置とを一致させる第1のポインタ座標値変換手段と、前記表示サイズ切換手段によって前記モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを前記第2の表示サイズ値から前記第1の表示サイズ値に切り換えた際に、前記第2の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの座標値をその表示サイズ値の切換に応じて変換して、前記第2の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置と前記第1の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置とを一致させる第2のポインタ座標値変換手段とを具備して成る電子内視鏡システム。
【請求項4】 請求項3に記載の電子内視鏡システムにおいて、前記表示サイズ切換手段によって前記モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを前記第1の表示サイズ値から前記第2の表示サイズ値に切り換えた際に、前記第1の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値を、その表示サイズ値の切換に応じて、前記第2の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値に変換する第1のポインタ表示範囲規制座標値変換手段と、前記表示サイズ切換手段によって前記モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを前記第2の表示サイズ値から前記第1の表示サイズ値に切り換えた際に、前記第2の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値を、その表示サイズ値の切換に応じて、前記第1の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値に変換する第2のポインタ表示範囲規制座標値変換手段とが設けられることを特徴とする電子内視鏡システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性導管からなるスコープと、このスコープの先端側に設けられた固体撮像手段と、この固体撮像手段によって得られた画素信号を処理してビデオ信号を生成すべく該スコープに連結された画像信号処理ユニットと、この画像処理ユニットからのビデオ信号に基づいて映像を再現するモニタ装置とから成る電子内視鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】上述したようなタイプの電子内視鏡システムにあっては、固体撮像手段は例えばCCD(charge coupled device)撮像素子から成る撮像センサとして構成され、この撮像センサは対物レンズ系と組み合わされる。また、かかるスコープ内には光ファイバー束からなる照明用光ガイドが挿通させられ、その遠位端の端面は照明用レンズと組み合わされる。
【0003】画像信号処理ユニット内には照明用白色光源例えばハロゲンランプやキセノンランプが設けられ、スコープと画像信号処理ユニットとの連結時に照明用光ガイドの近位端は照明用白色光源に光学的に接続される。かくして、患者の体腔内へのスコープの挿入時、その遠位端の対物レンズ系の前方が該スコープの照明用光ガイドの先端部端面から射出させられる照明光で照明され、これにより光学的被写体は撮像センサの受光面に結像させられてそこで画素信号として光電変換される。撮像センサで得られた画素信号は画像信号処理ユニットに送られ、そこでビデオ信号がかかる画素信号に基づいて作成される。次いで、ビデオ信号は画像信号処理ユニットからTVモニタ装置に対して出力され、そこで光学的被写体像がTVモニタ装置上で再現される。
【0004】ところで、周知のように、電子内視鏡で使用される固体撮像センサ等の画素数は通常のTV用固体撮像センサの画素数に比べて少なくされているが、しかしTVモニタ装置自体は通常の規格とされる。このためTVモニタ装置の全映像表示画面の一部が映像再現領域として利用され、電子内視鏡の固体撮像センサで捉えられた被写体像はその一部の映像再現領域だけで再現されるに過ぎない。なお、実際には、画像信号処理ユニットで生成されるビデオ信号自体はTVモニタ装置の全映像表示画面に対して作成されるが、映像表示領域以外の領域ではビデオ信号の画像信号レベルがペデスタルレベルとされる。
【0005】要するに、電子内視鏡の固体撮像センサで捉えられた被写体像はTVモニタ装置の全映像表示画面の一部である映像再現領域で再現され、電子内視鏡の操作者がその再現映像をTVモニタ装置の映像表示画面の間近で観察する場合には特に問題はないが、しかしながら例えば研修医等が比較的多人数でTVモニタ装置の映像表示画面から離れて観察する場合には映像再現領域が小さいと再現映像の細部の克明な観察に支障を来すことになる。そこで、従来では、画像信号処理ユニットでビデオ信号に補間処理を施して、映像再現領域の表示サイズを選択的に拡大表示サイズ値に切り換え得るようになった電子内視鏡システムが既に提案されている。このような電子内視鏡システムでは、映像再現領域の表示サイズを適宜拡大することができるので、TVモニタ装置の映像表示画面から離れて観察する場合でも再現映像の細部まで克明に観察することが可能となる。
【0006】一方、電子内視鏡の画像信号処理ユニットにCRTコントローラと呼ばれるデバイスを導入して、映像表示領域にポインタ即ち矢印を映し出し、このポインタを該映像表示領域上で移動させて例えば病巣等の患部を指示することも行われている。なお、CRTコントローラと呼ばれるデバイス自体はエレクトロニクス分野で周知である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上で述べたような従来の電子内視鏡システムにおいては、TVモニタ装置の映像表示画面上での映像再現領域が拡大されたとしても、ポインタの位置は固定された儘である。従って、映像再現領域の拡大前にポインタで指示された映像箇所と映像再現領域の拡大後にポインタで指示された映像箇所とは互いに異なり、このため映像再現領域の拡大後には再びポインタの位置を調整することが必要となる。勿論、同様なことは拡大後の映像再現領域を元の表示サイズの映像再現領域に戻す場合にも言える。
【0008】従って、本発明の目的は、上述したようなタイプの電子内視鏡システムであって、TVモニタ装置の映像表示画面上での映像再現領域の表示サイズの切換時にポインタの表示座標を表示サイズの切換に応じて変換して、双方の映像再現領域でのポインタによる指示箇所を一致させ得るように構成された電子内視鏡システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による電子内視鏡システムは、可撓性導管からなるスコープと、このスコープの先端側に設けられた固体撮像手段と、この固体撮像手段によって得られた画素信号を処理してビデオ信号を生成すべくスコープに連結された画像信号処理ユニットと、この画像処理ユニットからのビデオ信号に基づいて映像を再現するモニタ装置とから成るものである。
【0010】本発明の第1の局面によれば、電子内視鏡システムは、モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを異なった表示サイズ値の間で選択的に切り換える表示サイズ切換手段と、この表示サイズ切換手段によってモニタ装置の映像再現領域の表示サイズを一方の表示サイズ値から他方の表示サイズ値に切り換えた際に、一方の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの座標値をその表示サイズ値の切換に応じて変換して、一方の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置と他方の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置とを一致させるポインタ座標値変換手段とを具備する。
【0011】本発明の第1の局面による電子内視鏡システムでは、好ましくは、表示サイズ切換手段によってモニタ装置の映像再現領域の表示サイズを一方の表示サイズ値から他方の表示サイズ値に切り換えた際に、一方の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値を、その表示サイズ値の切換に応じて、他方の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値に変換するポインタ表示範囲規制座標値変換手段が設けられる。
【0012】本発明の第2の局面によれば、電子内視鏡システムは、モニタ装置の映像再現領域の表示サイズを第1表示サイズ値と第2の表示サイズ値との間で選択的に切り換える表示サイズ切換手段と、この表示サイズ切換手段によってモニタ装置の映像再現領域の表示サイズを第1の表示サイズ値から第2の表示サイズ値に切り換えた際に、第1の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの座標値をその表示サイズ値の切換に応じて変換して、第1の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置と第2の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置とを一致させる第1のポインタ座標値変換手段と、表示サイズ切換手段によってモニタ装置の映像再現領域の表示サイズを第2の表示サイズ値から第1の表示サイズ値に切り換えた際に、第2の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの座標値をその表示サイズ値の切換に応じて変換して、第2の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置と第1の表示サイズ値の映像再現領域上でのポインタの指示位置とを一致させる第2のポインタ座標値変換手段とを具備して成るものである。
【0013】本発明の第2の局面による電子内視鏡システムでは、好ましくは、表示サイズ切換手段によってモニタ装置の映像再現領域の表示サイズを第1の表示サイズ値から第2の表示サイズ値に切り換えた際に、第1の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値を、その表示サイズ値の切換に応じて、第2の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値に変換する第1のポインタ表示範囲規制座標値変換手段と、表示サイズ切換手段によってモニタ装置の映像再現領域の表示サイズを第2の表示サイズ値から第1の表示サイズ値に切り換えた際に、第2の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値を、その表示サイズ値の切換に応じて、第1の表示サイズ値の映像再現領域内にポインタの表示範囲を規制するポインタ表示範囲規制座標値に変換する第2のポインタ表示範囲規制座標値変換手段とが設けられる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明による電子内視鏡システムの一実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0015】図1を参照すると、本発明による電子内視鏡システムの一実施形態がブロック図として図示される。電子内視鏡は可撓性導管からなるスコープ10を具備し、このスコープ10はプロセッサと呼ばれる画像信号処理ユニット12に着脱自在に連結されるようになっている。スコープ10の先端即ち遠位端には固体撮像素子例えばCCD(charge-coupled device) 撮像素子から成る撮像センサ14が設けられ、この撮像センサ14はそのCCD撮像素子と組み合わされた対物レンズ系を包含する。
【0016】スコープ10内には光ファイバー束からなる照明用光ガイド16が挿通させられ、この照明用光ガイド16の遠位端はスコープ10の遠位端まで延び、該照明用光ガイド16の遠位端の端面には照明用配光レンズ(図示されない)が組み込まれる。照明用光ガイド16の近位端は画像信号処理ユニット12へのスコープ10の連結時に該画像信号処理ユニット12内に設けられたキセノンランプ或いはハロゲンランプ等の白色光源18に光学的に接続される。白色光源18の光射出側には絞り20及び集光レンズ22が順次設けられ、絞り20は白色光源18からの光量を適宜調節するための光量調節手段として用いられ、また集光レンズ22は絞り20を経た光を光ガイド16の近位端の端面に集光させるために用いられる。
【0017】本実施形態では、カラー映像を再現するために面順次方式が採用されるので、照明用光ガイド16の近位端の端面と集光レンズ22との間に回転式三原色カラーフィルタとして回転式RGBカラーフィルタ24が介在させられる。回転式RGBカラーフィルタ24は円板要素から成り、この円板要素には赤色フィルタ、緑色フィルタ及び青色フィルタが設けられ、これら色フィルタはそれぞれセクタ状の形態とされる。これらカラーフィルタは円板要素の円周方向に沿って適当な間隔で隔設され、互いに隣接する色フィルタ間の領域は遮光領域とされる。
【0018】図1に示すように、回転式三原色カラーフィルタ24はサーボモータ或いはステップモータのような駆動モータ26によって回転させられる。回転式RGBカラーフィルタ24の回転周波数は電子内視鏡で採用されるTV映像再現方式に応じて決められる。例えば、PAL方式が採用されている場合には、回転式RGBカラーフィルタ24の回転周波数は25Hzであり、NTSC方式が採用されれいる場合には、その回転周波数は30Hzとなる。
【0019】例えば、回転式RGBカラーフィルタ24が回転周波数30Hzで回転させられるとすると(NTSC方式)、その1回転に要する時間は約33.3ms(1/30sec) となり、各色フィルタによる照明時間はほぼ33/6msとなる。光ガイド16の遠位端の端面からは赤色光、緑色光及び青色光が毎33.3ms(1/30sec) 間にほぼ33/6msだけ順次射出させられて、光学的被写体は赤色光、緑色光及び青色光でもって順次照明され、その各色の光学的被写体が撮像センサ14の対物レンズ系によってそのCCD撮像素子の受光面に順次結像させられる。撮像センサ14はそのCCD撮像素子の受光面に結像された各色の光学的被写体像を一フレーム分のアナログ画素信号に光電変換し、その各色の一フレーム分のアナログ画素信号は各色の照明時間(33/6ms)に続く次の遮光時間(33/6ms)に亘って撮像センサ14から順次読み出され、このような撮像センサ14からのアナログ画素信号の読出しについてはスコープ10内に設けられたCCDドライバ28によって行われる。
【0020】図1から明らかなように、画像信号処理ユニット12にはシステムコントローラ30が設けられ、このシステムコントローラ30はマイクロコンピュータから構成される。即ち、システムコントローラ30は中央処理ユニット(CPU)、種々のルーチンを実行するためのプログラム、常数等を格納する読出し専用メモリ(ROM)、データ等を一時的に格納する書込み/読出し自在なメモリ(RAM)、入出力インターフェース(I/O)から成り、電子内視鏡の作動全般を制御する。
【0021】スコープ10が画像信号処理ユニット12に連結されると、撮像センサ14は画像信号処理ユニット12内のCCDプロセス回路32に接続される。CCDドライバ28によって撮像センサ14から読み出された各色の一フレーム分のアナログ画素信号はCCDプロセス回路32に送られ、そこで所定の画像処理例えばホワイトバランス補正処理、ガンマ補正処理、輪郭強調処理等を受ける。なお、図1では、CCDドライバ28及びCCDプロセス回路32に対するシステムコントローラ30の接続関係についてはその複雑化を避けるために特に図示されていないが、CCDドライバ28での画素信号の読出し及びCCDプロセス回路32での画像処理についてはシステムコントローラ30の制御下で行われる。
【0022】CCDプロセス回路32で処理された各色の一フレーム分のアナログ画素信号は順次アナログ/デジタル(A/D)変換器34に送られ、そこでデジタル画素信号に変換され、次いで各色の一フレーム分のデジタル画素信号はフレームメモリ36に一旦書き込まれて格納される。フレームメモリ36には各色の一フレーム分のデジタル画素信号を格納するための3つの格納領域が設けられる。フレームメモリ36からは一フレーム分の三原色のデジタル画像信号が同時に順次読み出され、このとき各色の読出しデジタル画像信号には水平同期信号及び垂直同期信号等が付加される。即ち、一フレーム分の三原色のデジタル画像信号はフレームメモリ36からカラーデジタルビデオ信号(R、G、B)として順次出力されてビデオプロセス回路38に送られる。
【0023】ビデオプロセス回路38には、各色のカラーデジタルビデオ信号に対応したデジタル/アナログ(D/A)及びローパスフィルタ等が設けられ、各色の一フレーム分のカラーデジタルビデオ信号は一フレーム分のカラーアナログビデオ信号に変換され、次いでローパスフィルタを経た後に適宜増幅されてカラーTVモニタ装置40に送られ、そこで光学的被写体像がカラー画像として再現される。また、ビデオプロセス回路38では、カラーデジタルビデオ信号(R、G、B)に基づいて、コンポーネントビデオ信号が作成され、そのコンポーネントビデオ信号は別のTVモニタ装置、ビデオテープレコーダ、画像処理用コンピュータ等の周辺機器に対してビデオプロセス回路38から外部に出力されるようになっている。
【0024】フレームメモリ36に対するデジタル画素信号の書込み及び読出し及びビデオプロセス回路でのビデオ信号の処理についてはシステムコントローラ30の制御下で行われる。なお、図1では、A/D変換器34に対するシステムコントローラ30の接続関係については特に図示されていないが、A/D変換器34からのデジタル画素信号のサンプリングについてはシステムコントローラ30の制御下で行われる。
【0025】図1に示すように、絞り20には駆動モータ例えばステップモータ42が作動的に連結され、このステップモータ42の駆動は駆動回路44から出力される駆動パルスに基づいて行われ、これにより絞り20の開度が調節される。即ち、駆動回路44はシステムコントローラ30の制御下に置かれ、駆動回路44からステップモータ42への駆動パルスの出力制御はビデオプロセス回路38から得られる一フレーム分の輝度画素信号の平均輝度値に基づいて行われ、これによりTVモニタ装置40の再現映像の全体的な明るさが常に一定となるように絞り20の開度が調節される。
【0026】また、図1に示すように、白色光源18への給電はランプ電源回路46によって行われ、ランプ電源回路46は図示されないプラグを介して商用電源に接続され、かつシステムコントローラ30によって適宜制御される。
【0027】図1から明らかなように、画像信号処理ユニット12にはCRTコントローラ48が設けられ、このCRTコントローラ48はシステムコントローラ30の制御下で作動させられ、これによりTVモニタ装置の映像再現領域上にポインタ即ち矢印が後述するような態様で映し出される。また、画像信号処理ユニット12のシステムコントローラ30にはキーボード50が接続され、このキーボード50を通して種々の指令信号や種々のデータ等が入力される。なお、本発明に関連した指令信号及びデータの入力については以下の記載で明らかにする。
【0028】図2に示すように、CRTコントローラ48にはポインタ映像信号発生回路48Aが設けられ、このポインタ映像信号発生回路48Aでは、システムコントローラ30の制御下でポインタ映像信号が発生させられる。ポインタ映像信号発生回路48Aからはポインタ映像信号が所定のタイミングでビデオプロセス回路38に対して出力され、そこでビデオ信号に重畳させられ、これによりTVモニタ装置40の映像再現領域上の適当な箇所にポインタが図3に例示するように映し出される。なお、図3において、参照符号SはTVモニタ装置40の全表示画面を示し、参照符号Rは全表示画面S内の映像再現領域を示し、また参照符号Pは映像再現領域R内に表示されたポインタを示す。
【0029】また、CRTコントローラ48にはX軸座標レジスタ48B及びY軸座標レジスタ48Cが設けられ、ポインタ映像信号発生回路48Aからビデオプロセス回路38へのポインタ映像信号の出力タイミングがX軸座標レジスタ48B及びY軸座標レジスタ48Cによって制御される。X軸座標レジスタ48B及びY軸座標レジスタ48CのそれぞれにはX軸座標データ及びY軸座標データが格納され、これら座標データに基づいてポインタ映像信号発生回路48Aからビデオプロセス回路38へのポインタ映像信号の出力タイミングを制御することにより、TVモニタ装置40の映像再現領域RでのポインタPの表示位置が決められる。
【0030】なお、X軸座標レジスタ48B及びY軸座標レジスタ48Cのそれぞれに格納されるX軸座標データ及びY軸座標データはTVモニタ装置40の全表示画面Sに対して設定されたXY座標系に基づくものであり、このXY座標系の原点Oは全表示画面Sの左上の角隅に置かれ、この原点OからY軸に沿って下方に向かう方向がY軸の正側となり、該原点OからX軸に沿って右方に向かう方向がX軸の正側となる。
【0031】X軸座標レジスタ48B及びY軸座標レジスタ48Cのそれぞれに格納されたX軸座標データ及びY軸座標データを書き換えることにより、ポインタPの表示位置を変えることが可能である。即ち、X軸座標データ及びY軸座標データの書換によって、ポインタPをTVモニタ装置40の映像再現領域Rで移動させることができる。X軸座標データ及びY軸座標データの書換については、キーボード50上に設けられた4つのポインタ移動用シフトキー50A、50B、50C及び50Dを操作することにより行われる。なお、図2では、キーボード50上には4つのポインタ移動用シフトキー50A、50B、50C及び50Dの他に、4つの機能キー52A、52B、52C及び52Dが代表的に示されているが、キーボード50上に設けられるべきその他の種々の入力キーについては図示の簡略化のために省かれている。
【0032】詳述すると、ポインタ移動用シフトキー50Aは左シフトキーとして機能し、この左シフトキー50Aが一回押下される毎に、X軸座標データが所定値だけ減算され、これによりポインタPは図3の映像再現領域R上で所定単位距離だけ左方に移動させられ、ポインタ移動用シフトキー50Bは右シフトキーとして機能し、この右シフトキー50Bが一回押下される毎に、X軸座標データは所定値だけ加算され、これによりポインタPは図3の映像再現領域R上で所定単位距離だけ右方に移動させられる。また、ポインタ移動用シフトキー50Cは上シフトキーとして機能し、この上シフトキー50Cが一回押下される毎に、Y軸座標データが所定値だけ減算され、これによりポインタPは図3の映像再現領域R上で所定単位距離だけ上方に移動させられ、ポインタ移動用シフトキー50Dは下シフトキーとして機能し、この下シフトキー50Dが一回押下される毎に、Y軸座標データが所定値だけ加算され、これによりポインタPは図3の映像再現領域R上で所定単位距離だけ下方に移動させられる。
【0033】また、キーボード50上の機能キー52A、52B、52C及び52Dのいずれか1つ、例えば機能キー52Aには映像再現領域Rの拡大/縮小機能が与えられる。即ち、電子内視鏡システムの立上げ後、機能キー52Aが最初に押下されると、システムコントローラ30からビデオプロセス回路38に拡大指令信号が出力され、これによりビデオプロセス回路38では、ビデオ信号に補間処理が施され、これによりTVモニタ装置40の表示画面S上の映像再現領域Rは予め決められた倍率で拡大される。その後、機能キー52Aを再び押下すると、システムコントローラ30からビデオプロセス回路38に縮小指令信号が出力され、これによりビデオプロセス回路38でのビデオ信号に対する補間処理が中止され、これにより拡大映像再現領域は元の標準映像再現領域Rまで縮小される。なお、先にも述べたように、電子内視鏡システムにおいてTVモニタ装置40の表示画面上の映像再現領域を適宜拡大すること自体は周知である。
【0034】図4を参照すると、図3に示した標準映像再現領域Rと共にその拡大映像再現領域が参照符号Lで示される。要するに、機能キー52Aの押下により、TVモニタ装置40の映像再現領域のサイズは標準サイズ値(標準映像再現領域R)と拡大サイズ値(拡大映像再現領域L)との間で切り換えられる。なお、図4でも、TVモニタ装置40の表示画面Sに対して図3の場合と同様なXY座標系が設定される。
【0035】ここで、図4に示すように、標準映像再現領域R上でのポインタPの表示位置(矢印の先端位置)が座標Q(ax ,ay )で表される場合、標準映像再現領域Rから拡大映像再現領域Lに切り換えられても、従来では、ポインタPの表示位置の座標Q(ax ,ay )は変わらない。即ち、標準映像再現領域Rと拡大映像再現領域Lとの切換に関係なく、ポインタPの表示位置の座標Q(ax ,ay )は一定である。従って、標準映像再現領域R上でポインタPによって指示された映像箇所は拡大映像再現領域L上でポインタPによって指示される映像箇所とは一致しない。
【0036】しかし本発明によれば、例えば、標準映像再現領域Rから拡大映像再現領域Lに切り換わったとき、その表示サイズの切換に応じてポインタPの表示位置の座標Q(ax ,ay )は座標Q′(kx ,ky )に座標変換され、これにより標準映像再現領域R上でポインタPによって指示された映像箇所と拡大映像再現領域L上でポインタPによって指示される映像箇所とが互いに一致させられる。
【0037】座標Q(ax ,ay )から座標Q′(kx ,ky )への座標変換については以下の比例式で行われ、kx =K0x+(K1x/A1x)*(ax −A0x
y =K0y+(K1y/A1y)*(ay −A0y
また座標Q′(kx ,ky )から座標Q(ax ,ay )への座標変換については以下の比例式によって行われる。
x =A0x+(A1x/K1x)*(kx −K0x
y =A0y+(A1y/K1y)*(ky −K0y
ここでA1x:標準映像再現領域Rの横幅A1y:標準映像再現領域Rの縦横A0x:標準映像再現領域Rの左側境界からY軸までの距離A0y:標準映像再現領域Rの上側境界からX軸までの距離K1x:拡大映像再現領域Lの横幅K1y:拡大映像再現領域Lの縦横K0x:拡大映像再現領域Lの左側境界からY軸までの距離K0y:拡大映像再現領域Lの上側境界からX軸までの距離【0038】図5及び図6を参照すると、システムコントローラ30で実行されるポインタ座標制御ルーチンのフローチャートが示され、このポインタ座標制御ルーチンを実行することにより、映像再現領域のサイズの切換時にポインタPの表示位置の座標変換が行われ、かくして標準映像再現領域R上でポインタによって指示された映像箇所と拡大映像再現領域L上でポインタによって指示される映像箇所とが互いに一致させられる。なお、ポインタ座標制御ルーチンは適当な時間間隔例えば20ms毎に実行される割込みルーチンとされ、その実行は電子内視鏡システムの主電源スイッチ(図示されない)がオンと共に開始される。
【0039】先ず、ステップ501では、フラグF1が“1”であるか“0”であるかが判断される。電子内視鏡システムの立上げ直後では、F1=0とされるので、ステップ501から502に進み、そこで以下の演算が行われる。
x ←A0x+A1x/2ay ←A0y+A1y/2即ち、標準映像再現領域Rの中心座標が求められ、この中心座標データax 及びay はそれぞれCRTコントローラ48のX座標レジスタ48B及びY座標レジスタ48Cのそれぞれに書き込まれ、これによりTVモニタ装置40の初期の表示画面Sでは標準映像再現領域Rの中心位置にポインタPが表示される。
【0040】また、ステップ502では、以下の設定も行われる。
MIN ←AOxMAX ←AOx+A1xMIN ←AOyMAX ←AOy+A1yなお、後述の記載から明らかなように、XMIN 、XMAX 、YMIN 及びYMAX を以上のように設定することにより、ポインタPの表示位置は標準映像再現領域R内に限定され、ポインタPの移動については標準映像再現領域Rを越えることはできない。
【0041】ステップ503では、フラグF1が“0”から“1”に書き換えられ、その後本ルーチンは一旦終了する。20ms後に再び本ルーチンが実行されると、ステップ501からステップ504に進み(F1=1)、そこでフラグF2が“0”であるか“1”であるかが判断される。フラグF2は初期段階では“0”であるが、機能キー52Aの第1回目の押下で“0”から“1”に書き換えられ、機能キー52Aの第2回目の機能キー52Aの押下で“1”から“0”に戻される。即ち、フラグF2の値は機能キー52Aの押下毎に“1”と“0”との間で切り換えられる。なお、フラグF2は後述するように標準映像再現領域R及び拡大映像再現領域Lのいずれの再現領域を選択するかを指示するためのフラグであり、F2=0のとき、標準映像再現領域Rが選択され、またF2=1のとき、拡大映像再現領域Lが選択される。
【0042】F2=0のとき、ステップ505に進み、そこでフラグF3が“1”であるか“0”であるかが判断される。フラグF3には電子内視鏡システムの立上げ直後では初期値として“0”が与えられる。従って、ステップ505からステップ510までスッキプする。なお、フラグF3はフラグF2の場合と同様に機能キー52Aの押下によってフラグF3は“0”から“1”に書き換えられるが、しかしフラグF2の場合のように“1”から“0”に書き直されることはない。即ち、フラグF3の場合には、機能キー52Aにより常に“0”から“1”への書換が行われる。
【0043】ステップ510では、左シフトキー50Aが押下されたか否かが判断される。左シフトキー50Aの押下が確認されると、ステップ511に進み、そこでX座標レジスタ48BのX座標データ(aX −x0 )がXMIN 以上であるか否かが判断される。もし(aX −x0 )≧XMIN であれば、ステップ509に進み、そこでX座標データaX からx0 が減算される。ここで、x0 は定数であって、ポインタPのX座標軸に沿う移動最小単位に相当する数値であるので、X座標レジスタ48BのX座標データaX から定数x0 を減算することにより、ポインタPの表示位置は所定単位距離だけ左方にシフトさせられる。
【0044】もしステップ510で(aX −x0 )<XMIN であれば、ポインタPは標準映像再現領域Rの左方限界位置まで到達することになるので、ステップ510からステップ512を迂回してステップ513まで進む。なお、ポインタPが標準映像再現領域Rの左方限界位置まで到達するときには、左シフトキー50Aをその後更に押下しても、ポインタPは標準映像再現領域Rの左方限界位置を越えて表示されることはない。一方、ステップ510で左シフトキー50Aの押下が確認されないときには、ステップ510からステップ511及び512を迂回してステップ513に進む。
【0045】ステップ513では、右シフトキー50Bが押下されたか否かが判断される。右シフトキー50Bの押下が確認されると、ステップ514に進み、そこでX座標レジスタ48BのX座標データ(aX +x0 )がXMAX 以下であるか否かが判断される。もし(aX +x0 )≦XMAX であれば、ステップ515に進み、そこでX座標データaX にx0 が加算される。上述したように、定数x0 はポインタPのX座標軸に沿う移動最小単位に相当する数値であるので、X座標レジスタ48BのX座標データaX に定数x0 を加算することにより、ポインタPの表示位置は所定単位距離だけ右方にシフトさせられる。
【0046】もしステップ514で(aX +x0 )>XMAX であれば、ポインタPは標準映像再現領域Rの右方限界位置まで到達することになるので、ステップ514からステップ515を迂回してステップ516まで進む。なお、ポインタPが標準映像再現領域Rの右方限界位置まで到達するときには、右シフトキー50Bをその後更に押下しても、ポインタPは標準映像再現領域Rの右方限界位置を越えて表示されることはない。一方、ステップ513で右シフトキー50Bの押下が確認されないときには、ステップ513からステップ514及び515を迂回してステップ516に進む。
【0047】ステップ516では、上シフトキー50Cが押下されたか否かが判断される。上シフトキー50Cの押下が確認されると、ステップ517に進み、そこでY座標レジスタ48CのY座標データ(ay −y0 )がYMIN 以上であるか否かが判断される。もし(ay −y0 )≧YMIN であれば、ステップ518に進み、そこでY座標データay からy0 が減算される。y0 は定数であって、ポインタPのY座標軸に沿う移動最小単位に相当する数値であるので、Y座標レジスタ48CのY座標データay から定数y0 を減算することにより、ポインタPの表示位置は所定単位距離だけ上方にシフトさせられる。
【0048】もしステップ517で(ay −y0 )<YMIN であれば、ポインタPは標準映像再現領域Rの上方限界位置まで到することになるので、ステップ517からステップ518を迂回してステップ519まで進む。なお、ポインタPが標準映像再現領域Rの上方限界位置まで到達するときには、上シフトキー50Cをその後更に押下しても、ポインタPは標準映像再現領域Rの上方限界位置を越えて表示されることはない。一方、ステップ516で上シフトキー50Cの押下が確認されないときには、ステップ516からステップ517及び518を迂回してステップ519に進む。
【0049】ステップ519では、下シフトキー50Dが押下されたか否かが判断される。下シフトキー50Dの押下が確認されると、ステップ520に進み、そこでY座標レジスタ48CのY座標データ(ay +y0 )がYMAX 以下であるか否かが判断される。もし(ay +y0 )≦YMAX であれば、ステップ521に進み、そこでY座標データay に定数y0 が加算される。上述したように、定数y0 はポインタPのY座標軸に沿う移動最小単位に相当する数値であるので、Y座標レジスタ48CのY座標データay に定数y0 を加算することにより、ポインタPの表示位置は所定単位距離だけ下方にシフトさせられる。
【0050】もしステップ520で(ay +y0 )>YMAX であれば、ポインタPは標準映像再現領域Rの下方限界位置まで到達することになるので、ステップ520からステップ521を迂回して、本ルーチンは一旦終了する。なお、ポインタPが標準映像再現領域Rの下方限界位置まで到達するときには、下シフトキー50Dをその後更に押下しても、ポインタPは標準映像再現領域Rの下方限界位置を越えて表示されることはない。一方、ステップ519で下シフトキー50Dの押下が確認されないときには、ステップ519からステップ520及び521を迂回し、この場合も本ルーチンは一旦終了する。
【0051】機能キー52Aが押下されたとき、フラグF2は“0”から“1”に書き換えられ、またフラグF3も“0”から“1”に書き換えられる。機能キー52Aの押下後の本ルーチンの実行時には、ステップ504からステップ522に進み、そこでフラグF3が“1”であるか“0”であるかが判断される。このときF3=1であるので、ステップ522からステップ523に進み、そこでシステムコントローラ30からビデオプロセス回路38に拡大指令信号が出力され、これによりビデオ信号には補間処理が施され、かつTVモニタ装置40の表示画面上Sでは標準映像再現領域Rから拡大映像再現領域Lに切り換えられる。次いで、ステップ524では、フラグF3が“1”から“0”に書き直される。
【0052】ステップ525では、以下の演算が行われる。
x ←K0x+(K1x/A1x)*(ax −A0x
y ←K0y+(K1y/A1y)*(ay −A0y
また、それら演算結果kx 及びky はそれぞれX軸座標レジスタ48B及びY軸座標レジスタ48Cに座標データとして格納される。即ち、ポインタPの表示位置の座標Q(ax ,ay )は座標Q′(kx ,ky )に座標変換される。かくして、標準映像再現領域R上でポインタPによって指示された映像箇所と拡大映像再現領域L上でポインタPによって指示される映像箇所とが互いに一致させられる。
【0053】続いて、ステップ526では、以下の設定が行われる。
MIN ←KOxMAX ←KOx+K1xMIN ←KOyMAX ←KOy+K1yなお、後述の記載から明らかなように、XMIN 、XMAX 、YMIN 及びYMAX を以上のように設定することにより、ポインタPの表示位置は拡大映像再現領域L内に限定され、ポインタPの移動については拡大映像再現領域Lを越えることはできない。
【0054】ステップ527では、左シフトキー50Aが押下されたか否かが判断される。左シフトキー50Aの押下が確認されると、ステップ528に進み、そこでX座標レジスタ48BのX座標データ(kX −x0 )がXMIN 以上であるか否かが判断される。もし(kX −x0 )≧XMIN であれば、ステップ529に進み、そこでX座標データkX に定数x0 が減算される。既に述べたように、定数x0 はポインタPのX座標軸に沿う移動最小単位に相当する数値であるので、X座標レジスタ48BのX座標データkX から定数x0 を減算することにより、ポインタPの表示位置は所定単位距離だけ左方にシフトさせられる。
【0055】もしステップ528で(kX −x0 )<XMIN であれば、ポインタPは拡大映像再現領域Lの左方限界位置まで到達することになるので、ステップ528からステップ529を迂回してステップ530まで進む。なお、ポインタPが拡大映像再現領域Lの左方限界位置まで到達するときには、左シフトキー50Aをその後更に押下しても、ポインタPは拡大映像再現領域Lの左方限界位置を越えて表示されることはない。一方、ステップ527で左シフトキー50Aの押下が確認されないときには、ステップ527からステップ528及び529を迂回してステップ530に進む。
【0056】ステップ530では、右シフトキー50Bが押下されたか否かが判断される。右シフトキー50Bの押下が確認されると、ステップ531に進み、そこでX座標レジスタ48BのX座標データ(kX +x0 )がXMAX 以下であるか否かが判断される。もし(kX +x0 )≦XMAX であれば、ステップ532に進み、そこでX座標データkX に定数x0 が加算され、これによりポインタPの表示位置は所定単位距離だけ右方にシフトさせられる。
【0057】もしステップ531で(kX +x0 )>XMAX であれば、ポインタPは拡大映像再現領域Lの右方限界位置まで到達することになるので、ステップ531からステップ532を迂回してステップ533まで進む。なお、ポインタPが拡大映像再現領域Lの右方限界位置まで到達するときには、右シフトキー50Bをその後更に押下しても、ポインタPは拡大映像再現領域Lの右方限界位置を越えて表示されることはない。一方、ステップ530で右シフトキー50Bの押下が確認されないときには、ステップ530からステップ531及び532を迂回してステップ533に進む。
【0058】ステップ533では、上シフトキー50Cが押下されたか否かが判断される。上シフトキー50Cの押下が確認されると、ステップ534に進み、そこでY座標レジスタ48CのY座標データ(ky −y0 )がYMIN 以上であるか否かが判断される。もし(ky −y0 )≧YMIN であれば、ステップ535に進み、そこでY座標データky から定数y0 が減算される。既に述べたように、定数y0 はポインタPのY座標軸に沿う移動最小単位に相当する数値であるので、Y座標レジスタ48CのY座標データky から定数y0 を減算することにより、ポインタPの表示位置は所定単位距離だけ上方にシフトさせられる。
【0059】もしステップ534で(ky −y0 )<YMIN であれば、ポインタPは拡大映像再現領域Lの上方限界位置まで到達することになるので、ステップ534からステップ535を迂回してステップ536まで進む。なお、ポインタPが拡大映像再現領域Lの上方限界位置まで到達するときには、上シフトキー50Cをその後更に押下しても、ポインタPは拡大映像再現領域Lの上方限界位置を越えて表示されることはない。一方、ステップ533で上シフトキー50Cの押下が確認されないときには、ステップ533からステップ534及び535を迂回してステップ536に進む。
【0060】ステップ536では、下シフトキー50Dが押下されたか否かが判断される。下シフトキー50Dの押下が確認されると、ステップ537に進み、そこでY座標レジスタ48CのY座標データ(ky +y0 )がYMAX 以下であるか否かが判断される。もし(ky +y0 )≦YMAX であれば、ステップ538に進み、そこでY座標データky に定数y0 が加算され、これによりポインタPの表示位置は所定単位距離だけ下方にシフトさせられる。
【0061】もしステップ537で(ky +y0 )>YMAX であれば、ポインタPは拡大映像再現領域Lの下方限界位置まで到達することになるので、ステップ537からステップ538を迂回して、本ルーチンは一旦終了する。なお、ポインタPが拡大映像再現領域Lの右方限界位置まで到達するときには、下シフトキー50Dをその後更に押下しても、ポインタPは拡大映像再現領域Lの下方限界位置を越えて表示されることはない。一方、ステップ536で下シフトキー50Dの押下が確認されないときには、ステップ536からステップ537及び538を迂回し、この場合も本ルーチンは一旦終了する。
【0062】その後、20ms毎に本ルーチンは繰り返し実行されるが、その間に機能キー52Aの押下により、フラグF2が“1”から“0”に戻されると共にフラグF3が“0”から“1”に書き直されると、ステップ504からステップ505に進み、そこでフラグF3が“1”であるか“0”であるかが判断される。このときフラグF3=1であるので、ステップ505からステップ506に進み、そこでシステムコントローラ30からビデオプロセス回路38に標準指令信号が出力され、これによりビデオ信号に対する補間処理が中止され、かつTVモニタ装置40の表示画面上Sでは拡大映像再現領域Lから標準映像再現領域Rに切り換えられる。次いで、ステップ507では、フラグF3が“1”から“0”に書き直される。
【0063】ステップ508では、以下の演算が行われる。
x ←A0x+(A1x/K1x)*(kx −K0x
y ←A0y+(A1y/K1y)*(ky −K0y
また、それら演算結果ax 及びay はそれぞれX軸座標レジスタ48B及びY軸座標レジスタ48Cに座標データとして格納される。即ち、ポインタPの表示位置の座標Q′(kx ,ky )は座標Q(ax ,ay )に座標変換される。かくして、拡大映像再現領域L上でポインタPによって指示された映像箇所と標準映像再現領域R上でポインタPによって指示される映像箇所とが互いに一致させられる。
【0064】続いて、ステップ509に進み、そこでステップ502の場合と同様な以下の設定が行われる。
MIN ←AOxMAX ←AOx+A1xMIN ←AOyMAX ←AOy+A1y既に述べたように、XMIN 、XMAX 、YMIN 及びYMAX を以上のように設定することにより、ポインタPの表示位置は標準映像再現領域R内に限定され、ポインタPの移動については標準映像再現領域Rを越えることはできない。その後、標準映像再現領域R上でのポインタPの移動がポインタ移動用シフトキー50A、50B、50C及び50Dの押下操作により既に述べた態様で行われる。
【0065】以上の実施形態では、ポインタPの移動についてはキーボード50上の4つのポインタ移動用シフトキー50A、50B、50C及び50Dの押下操作によって行われたが、マウス等の入力手段によって行うことも可能であり、この場合にマウスの動きに応じてX軸座標レジスタ48B及びY軸座標レジスタ48Cのそれぞれの座標データが書き換えられる。
【0066】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明による電子内視鏡システムにあっては、TVモニタ装置の映像表示画面上での映像再現領域の表示サイズの切換時にポインタの表示座標を表示サイズの切換に応じて変換して、双方の映像再現領域でのポインタによる指示箇所を一致させることができるので、従来のように、映像再現領域の表示サイズの切換毎にポインタの位置調節を行う必要はなくなり、電子内視鏡システムの操作性が改善される。
【出願人】 【識別番号】000000527
【氏名又は名称】旭光学工業株式会社
【出願日】 平成10年9月16日(1998.9.16)
【代理人】 【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
【公開番号】 特開2000−83897(P2000−83897A)
【公開日】 平成12年3月28日(2000.3.28)
【出願番号】 特願平10−261991