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【発明の名称】 内視鏡形状検出装置
【発明者】 【氏名】吉沢 靖宏

【氏名】長谷川 潤

【氏名】内村 澄洋

【氏名】谷口 明

【氏名】川端 健

【氏名】小野田 文幸

【氏名】相沢 千恵子

【氏名】原 雅直

【氏名】辻 和孝

【要約】 【課題】ユーザが見やすい大きさで内視鏡形状を表示した場合に、被検体の大きさ等が異なっていても内視鏡形状の一部が表示領域外にはみ出すことなく表示できる内視鏡形状検出装置を提供する。

【解決手段】患者5に挿入される挿入部11内に設けたソースコイル18−1〜18−12の位置は、外部のコイルユニット20のセンスコイル19−1〜19−12を用いて磁気的に検出され、さらに患者5の基準となる位置に取り付けたマーカ21のソースコイルの基準位置情報がセンスコイル19−1〜19−12を用いて検出され、この基準位置情報を挿入部11の形状を表示する形状表示用モニタ24の表示面の中央位置に設定して挿入部11の形状表示を擬似的に表示することことにより、挿入形状の大きさを見易い大きさにまで拡大して表示した場合に、患者5の大きさ等が変化しても挿入形状の一部がはみ出ることなく表示可能にした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検体内に挿入される内視鏡挿入部の挿入軸に沿って配置された複数のコイルからなる第1のコイル手段と、予め決められた所定の位置に配置される第2のコイル手段と、前記被検体上の基準となる任意の位置に配置可能な第3のコイル手段と、前記第1のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第1の磁気信号を送受信すると共に、前記第3のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第2の磁気信号を送受信する送受信手段と、前記第1の磁気信号の送受信によって得られた第1の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第1のコイル手段の位置を表す第1の位置情報を演算し、前記第2の磁気信号の送受によって得られた第2の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第3のコイル手段の位置を表す第2の位置情報を演算する演算手段と、前記第2の位置情報を基準として前記第1の位置情報を修正する位置情報修正手段と、前記位置情報修正手段で修正された修正位置情報に基づき、前記内視鏡挿入部の挿入形状を擬似的に表示手段に表示する表示制御手段と、前記表示手段に表示される挿入形状の拡大表示の指示を行う拡大表示指示手段と、を具備したことを特徴とする内視鏡形状検出装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生体等に挿入される内視鏡の挿入部の形状を検出して表示する内視鏡形状検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内視鏡は医療用分野及び工業用分野で広く用いられるようになった。この内視鏡は特に挿入部が軟性のものは、屈曲した体腔内に挿入することにより、切開することなく体腔内深部の臓器を診断したり、必要に応じてチャンネル内に処置具を挿通してポリープ等を切除するなどの治療処置を行うことができる。この場合、例えば肛門側から下部消化管内を検査する場合のように、屈曲した体腔内に挿入部を円滑に挿入するためにはある程度の熟練を必要とする場合がある。
【0003】つまり、挿入作業を行っている場合、管路の屈曲に応じて挿入部に設けた湾曲部を湾曲させる等の作業が円滑な挿入を行うのに必要になり、そのためには挿入部の先端位置等が、体腔内のどの位置にあるかとか、現在の挿入部の屈曲状態等を知ることができると便利である。
【0004】このため、本出願人による例えば特願平10−069075号では内視鏡に組み込まれた複数のソースコイルと、コイルユニットに配置された複数のセンスコイルと、磁界を発生するソースコイルに磁界発生信号を供給すると共にセンスコイルに発生した検出信号を増幅および解析して各センスコイルの位置を算出する制御ユニットと、制御ユニットで生成された内視鏡の形状を表示するモニタとで内視鏡形状検出装置を構成している。
【0005】従来の装置における表示方法では、推定された内視鏡形状を検出空間のある基準点をモニタの表示領域の中心に表示し、必要があればユーザが拡大率の設定を変更することにより表示領域の中心を中心に拡大表示していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の装置における表示方法では、推定された内視鏡形状を検出空間のある基準点をモニタの表示領域の中心に表示し、体の大きい患者や体の小さい患者の場合等に必要に応じてユーザが拡大率の設定を変更することにより拡大表示していた。
【0007】しかし、内視鏡形状がその表示領域の中心に表示されていない場合に拡大していくと内視鏡形状の一部が表示領域外にはみ出してしまい、表示領域を有効に使って拡大できない。また、うまく見やすい拡大表示に設定できていても被検体の患者が変わると、検査ベッド上での患者ごとの位置ずれ、体型等の違い等により表示される内視鏡形状の位置も動いてしまい、内視鏡形状の一部が表示領域外にはみ出してしまい、ユーザは拡大率の再設定をする必要がしばしばあった。
【0008】(発明の目的)本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、ユーザが見やすい大きさで内視鏡形状を表示した場合に、被検体の大きさ等が異なっていても内視鏡形状の一部が表示領域外にはみ出すことなく表示できる内視鏡形状検出装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、被検体内に挿入される内視鏡挿入部の挿入軸に沿って配置された複数のコイルからなる第1のコイル手段と、予め決められた所定の位置に配置される第2のコイル手段と、前記被検体上の基準となる任意の位置に配置可能な第3のコイル手段と、前記第1のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第1の磁気信号を送受信すると共に、前記第3のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第2の磁気信号を送受信する送受信手段と、前記第1の磁気信号の送受信によって得られた第1の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第1のコイル手段の位置を表す第1の位置情報を演算し、前記第2の磁気信号の送受によって得られた第2の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第3のコイル手段の位置を表す第2の位置情報を演算する演算手段と、前記第2の位置情報を基準として前記第1の位置情報を修正する位置情報修正手段と、前記位置情報修正手段で修正された修正位置情報に基づき、前記内視鏡挿入部の挿入形状を擬似的に表示手段に表示する表示制御手段と、前記表示手段に表示される挿入形状の拡大表示の指示を行う拡大表示指示手段と、を設けることにより、基準となる任意の位置に配置した第3のコイル手段の位置を表す第2の位置情報に基づいて、内視鏡挿入部に設けた第1のコイル手段の位置情報を修正して、内視鏡挿入部の挿入形状を表示手段の中央付近に表示することにより挿入形状の拡大表示の指示を行った場合にも、被検体の一部が表示領域からはみ出すことなくユーザが見易い大きさで表示できるようにした。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)図1ないし図4は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は内視鏡形状検出装置を備えた内視鏡システムの構成を示す構成図、図1の制御ユニットの構成を示す構成図、図3は図1の内視鏡形状検出装置の作用を示すフローチャート、図4は図3のステップS3及びS4を説明する説明図である。図1に示すように、内視鏡システム1は内視鏡検査を行う内視鏡装置2と、この内視鏡検査の際に内視鏡挿入形状の検出及び表示を行う本発明の第1の実施の形態の内視鏡形状検出装置3とを有する。
【0011】内視鏡装置2は検査ベッド4上によこたわる患者5の体内に挿入される内視鏡(スコープと略記)6と、このスコープ6に照明光を供給する図示しない光源部とスコープ6に内蔵された撮像素子に対する信号処理を行う映像信号処理部とを内蔵したビデオプロセッサ7と、このビデオプロセッサ7内の映像信号処理部により生成された標準的な映像信号が入力されることにより、内視鏡画像が表示される画像観察用モニタ8とから構成され、術者はこの画像観察用モニタ8に表示される内視鏡画像を観察することにより、内視鏡検査を行うことができる。
【0012】スコープ6は細長で可撓性を有する挿入部11と、この挿入部11の後端に設けられた操作部12と、この操作部12から延出されたユニバーサルケーブル13とを有し、ユニバーサルケーブル13の端部のコネクタがビデオプロセッサ7に接続される。また、操作部12には湾曲ノブ14が設けられ、この湾曲ノブ14を操作することにより、挿入部11の先端部に隣接して設けられた湾曲部16を湾曲することができる。
【0013】また、本実施の形態では、挿入部11の軸に沿って設けられた処置具チャンネルには、挿入形状検出用プローブ17が挿通され、この挿入形状検出用プローブ(以下、単にプローブと略記)17にはそのプローブ軸に沿って例えば所定の間隔で12個のソースコイル18−1〜18−12が取り付けてある。従って、このプローブ17を処置具チャンネル内に挿通してその先端或いは後端側等を位置決め固定することにより、挿入部11の軸方向に所定の間隔で12個のソースコイル18−1〜18−12が配置される。
【0014】内視鏡形状検出装置3はこのプローブ17と、患者5の体外における既知の位置に配置され、例えば12個のセンスコイル19−1〜19−12を有するコイルユニット20と、患者5の例えばへその付近に固定され、1つのソースコイルを内蔵したマーカ21と、プローブ17のケーブル17a、コイルユニット20から延出されたケーブル20a及びマーカ21のケーブル21aが接続され、この装置3の制御及び位置推定等の処理を行う制御ユニット23と、この制御ユニット23から出力端から出力される映像信号が入力され、内視鏡挿入形状を表示する形状表示用モニタ24とから構成され、制御ユニット23には拡大率の設定或いは変更等の入力を行う入力部25が接続されている。
【0015】なお、本実施の形態では、スコープ6の処置具チャンネル内にソースコイル18−1〜18−12を取り付けたプローブ17を挿通固定することにより、スコープ6(の挿入部11)内にソースコイル18−1〜18−12を組み込んでいるが、プローブ17を介することなく直接スコープ6(の挿入部11)内にソースコイル18−1〜18−12を組み込んでも良い。
【0016】図2に示すように制御ユニット23は、装置3の制御及び位置推定等の演算処理を行うシステムプロセッサ31と、このシステムプロセッサ31からの制御信号によりスコープ6内部に配置されたソースコイル18−1〜18−12とマーカ21のソースコイルに交流磁界を発生させるための駆動電流を供給する駆動回路32と、コイルユニット20内のセンスコイル19−1〜19−12から入力される磁界検出電流を増幅した後、アナログ−デジタル変換してシステムプロセッサ31へ出力する検出回路33と、システムプロセッサ31で生成したスコープ6の挿入部11の形状及びマーカ21の位置のデジタルデータをアナログ映像信号に変換して出力する画像生成回路34とで構成され、制御ユニット23には拡大率の設定或いは変更等の入力を行う例えばキーボード等を備えた入力部25が接続されている。
【0017】なお、本実施の形態の内視鏡形状検出装置1は、ソースコイル18−1〜18−12及びセンスコイル19−1〜19−12等は図1の検査ベッド4に固定された(X,Y,Z)の直交する検出座標系27で位置検出等の処理を行い、形状表示用モニタ24に表示する際には(X′,Y′,Z′)の表示座標系28で位置表示を行う。
【0018】この場合、拡大率を例えば1とした場合には、表示座標系28では、X′=Y、Y′=−X、Z′=Zの変換式により、検出座標系27の座標を用いて表示を行う。
【0019】本実施の形態では、スコープ6に配置した複数のソースコイル18−1〜18−12に交流信号を順次印加して、印加されたソースコイル18−i(i=1〜12)により発生した磁界をセンスコイル19−1〜19−12により検出することによって各ソースコイル18−iの位置を算出しスコープ6の挿入部11の挿入形状を表示するものであって、患者5の基準位置に設定される1個のソースコイルを内蔵したマーカ21と、このマーカ21の位置を算出することにより、患者5の基準位置を検出する基準位置検出手段と、この基準位置検出手段で検出した患者5の基準位置の情報によりソースコイル18−1〜18−12の表示位置を補正する補正手段とを設け、この補正により検査ベッド4上に横たわる患者5ごとの位置ずれの影響を取り除き、かつマーカ21の検出位置を内視鏡形状を表示する場合の形状表示用モニタ24の中心位置に設定して挿入形状を表示することにより、患者5の大きさが変化してもその大きさに殆ど影響されない適度な拡大率に設定することで、術者(ユーザ)が見易い大きさで表示できるようにしていることが特徴となっている。
【0020】次に本実施の形態の作用について図3を用いて説明する。制御ユニット23内のシステムプロセッサ31は、まず図3のステップS1のスコープ6内の各ソースコイル18−iの位置を算出する処理を行う。つまり、システムプロセッサ31は、駆動回路32を制御して、スコープ6内のソースコイル18−iにi=1から12まで順次交流の駆動信号を印加してそのソースコイル18−iの周囲に交流磁界を発生させ、その交流磁界をコイルユニット20のセンスコイル19−1〜19−12で検出してその磁界検出電流を、検出回路33で増幅しデジタル値に変換させ、このデジタル値をシステムプロセッサ31は取り込み、スコープ6に組み込まれた12個のソースコイル18−1〜18−12の位置を算出する処理を行う。
【0021】次にスコープ6のソースコイル18−1〜18−12の場合と同様に、患者5の基準位置、具体的には患者5のへそ付近に固定したマーカ21の位置を12個のセンスコイル19−1〜19−12により算出する(ステップS2)。システムプロセッサ31により12個のソースコイル18−1〜18−12の位置とマーカ21の位置が算出されることにより、画像生成回路34を経て形状表示用モニタ24には図4(A)のようにスコープ像6′(挿入部11の挿入部像11′)と、マーカ像21′とが表示される。
【0022】次に入力部25から表示位置補正の入力指示を行うことにより(或いは自動で表示位置補正を行う自動表示位置補正モードを選択しておくことにより)、システムプロセッサ31はステップS3の求めたマーカ21の位置に基づきスコープ6とマーカ21の検出座標を補正する。
【0023】つまり、補正前では図4(A)のような位置で内視鏡形状が表示されるのに対し、算出されたマーカ21の位置情報を基準にしてこのマーカ21が内視鏡形状が表示の中心になるようにスコープ6の12点の検出データ及びマーカ21の検出位置データの座標をオフセット値で補正する。これに応じて表示座標も補正され、図4(B)のように表示する。
【0024】例えば、マーカ像21′の表示位置が表示座標系28で形状表示用モニタ24の表示面の中心(Xo′,Yo′,Zo′)からずれた偏心位置(Xo′−A,Yo′−B,Zo′−C)にあった場合には、補正前のマーカ像21′の位置(Xo′−A,Yo′−B,Zo′−C)及び各ソースコイル18−iの位置(Xsi′,Ysi′,Zsi′)からオフセット値(A,B,C)を引いて位置補正した後、表示することにより図4(B)のようにマーカ像21′が表示の中心となるようにして内視鏡形状が形状表示用モニタ24の表示面の中心付近で表示されるようにする。
【0025】図4(B)のように内視鏡形状が表示面の中心付近に表示されるようになっているところで、必要に応じてユーザが入力部25から任意に拡大率の設定或いは変更することにより、指定された拡大率でスコープ6の検出位置データおよび1個のマーカ21の検出位置データから(図4(C)のように)拡大したスコープ形状像6′およびマーカ像21′を生成する(ステップS4)。
【0026】この場合、拡大率の変更の指示がないと、以前に設定された拡大率を指定された拡大率としてスコープ像6′およびマーカ像21′を生成する。
【0027】最後に前のステップS4で生成したスコープ形状像6′およびマーカ像21′を形状表示用モニタ24に図4(C)に示すように表示して(ステップS5)、この形状表示の処理を終了する、或いはステップS1に戻る。
【0028】本実施の形態では、マーカ21を挿入形状の表示を行う場合の表示領域の中心に設定しようと思う基準位置に設定すれば、患者5の体型、大きさ,、検査ベッド4上での患者5の位置ずれ等が異なる場合にも、挿入形状を表示範囲の中心付近に展開して表示できる。従って、拡大率を変更した場合にも、その値が過度に大きな拡大率の場合を除いて、患者5の大きさ等が異なる場合にも、挿入形状が表示領域からはみ出すことを有効に防止でき、ユーザは拡大率の再設定を行わなければならないような煩わしさを解消ないしは軽減できる。
【0029】つまり、最初に適度な拡大率に設定しておけば、患者5の大きさ等が異なる場合にも殆どその拡大率を変更しないで、挿入形状の一部が表示領域からはみ出すことなく適度な大きさで表示でき、術者は拡大率の変更、再設定等の煩わしい操作を殆ど不用にでき、使い勝手の良い或いは操作性の良い内視鏡形状検出装置を実現できる。
【0030】このように本実施の形態によれば、各ソースコイルの位置情報に対し、マーカ21の位置情報により、常に表示位置を補正して内視鏡形状の表示位置を表示領域のの中心付近の周りで表示するようにしたので、表示領域を有効に使って内視鏡形状を拡大表示でき、内視鏡検査される患者5が代わっても内視鏡形状の表示位置はそれに殆ど左右されることなく表示できる。従って、ユーザが設定した拡大率が過度に大きなものでない限り、挿入形状の一部がはみ出してしまうことなく、内視鏡形状を表示領域内に大きく表示することができる。つまり、ユーザが見やすい大きさで内視鏡形状を表示した場合に、被検体の大きさ等が異なっていても内視鏡形状の一部が表示領域外にはみ出すことなく表示できる。
【0031】(第2の実施の形態)図5ないし図8は本発明の第2の実施の形態に係り、図5は内視鏡形状検出装置の構成を示す構成図、図6は図5の内視鏡形状検出装置の作用を示すフローチャート、図7は図6のステップS12を説明する説明図、図8は図6のステップS16を説明する説明図である。
【0032】本発明の第2の実施の形態の構成は、図1の内視鏡形状検出装置3において、1つのマーカ21が3つのマーカ41、42、43になったことを除き、第1の実施の形態と同様である。3個のマーカ41,42、43は、各々1つのソースコイルを内蔵し、例えばそれぞれ患者5の肛門付近、左脇腹、右脇腹に固定されてそれぞれケーブル41a,42a,43aを介して制御ユニット23内の駆動回路32に接続されている。
【0033】本実施の形態の内視鏡形状検出装置3においては、患者5の基準位置にそれぞれ固定されるソースコイルを内蔵した3つのマーカ41、42、43と、前記3つのマーカ41、42、43にそれぞれ内蔵されたソースコイルの算出位置から表示位置・拡大率を補正する補正手段を設けることにより、3つのマーカ41、42、43に内蔵した各ソースコイルの位置情報から患者5の位置変化に影響されない情報を得て、加えて内視鏡形状が表示画面全体に描画される拡大率を設定することにより、検出した内視鏡形状を表示の中心付近に設定し、更に表示画面を有効に使って拡大表示するようにしたものである。
【0034】次に第2の実施の形態の作用について図6を用いて説明する。制御ユニット23内のシステムプロセッサ31は、まずセンスコイル19−1〜19−12で検出された磁界検出電流のデジタル値を用いてスコープ6に組み込まれた12個のソースコイル18−1〜18−12の位置を算出する(ステップS11)。
【0035】次にスコープ6のソースコイル18−1〜18−12と同様に、図7のように患者5の基準位置、具体的には例えば肛門付近、左脇腹、右脇腹に固定した各マーカ41〜43の位置を算出する(ステップS12)。ここで、位置推定がされた3つのマーカ位置より、検出座標系27でXYZ方向での最大値と最小値をそれぞれ求める(ステップS13)。
【0036】次にステップS12で求めた検出座標系27でXYZ方向での最大値と最小値からその座標の中心を求める(ステップS14)。さらにステップS13で求めた検出座標系27でXYZ方向での最大値と最小値が表示画面全体に描画される範囲で最大となる拡大率を求める(ステップS15)。
【0037】そしてステップS15で求めた拡大率とスコープ6の検出位置データおよび3個のマーカ41〜43の検出位置データから、図8に示すようなスコープ像6′及びマーカ像′41′〜43′を生成する(ステップS16)。最後に、前のステップS16で生成したスコープ像6′及びマーカ像41′〜43′を図8に示すように挿入形状表示用モニタ24に表示して(ステップS17)この形状表示の処理を終了する。
【0038】本実施の形態によれば、3個のマーカ41〜43の位置から患者の体型(体の大きさ)に基づいた拡大率を自動設定することによって、第1の実施の形態の効果に加えて患者の体型(体の大きさ)に合った拡大率で常に表示領域を有効に使って内視鏡形状を拡大表示することができる。
【0039】(第3の実施の形態)図9及び図10は本発明の第3の実施の形態に係り、図9は内視鏡形状検出装置の作用を示すフローチャート、図10は図9のステップS23を説明する説明図である。本発明の第3の実施の形態の構成は、本発明の第2の実施の形態と同様であり、挿入形状の処理が一部異なる。
【0040】本実施の形態では、第2の実施の形態に加えて、描画する内視鏡形状の太さやマーカの大きさに補正する描画補正手段を設け、第2の実施の形態の拡大表示に加えて、拡大していった時に描画する内視鏡形状の太さやマーカの大きさが大きくなりすぎない表示となるようにする機能を設けていることが特徴となっている。
【0041】次に第3の実施の形態の作用について図9を用いて説明する。図9のフローチャートはステップS15までは図6と同様である。制御ユニット23内のシステムプロセッサ31は、まずセンスコイル19−1〜19−12で検出された磁気検出電流のデジタル値を用いてスコープ6に組み込まれた12個のソースコイル18−1〜18−12の位置を算出する(ステップS11)。
【0042】次にスコープ6のソースコイル18−1〜18−12と同様に、図7のような患者1の肛門付近、左脇腹、右脇腹に固定した各マーカ41〜43の位置を算出する(ステップS12)。ここで、推定されたマーカ位置より、検出座標系27でXYZ方向での最大値と最小値をそれぞれ求める(ステップS13)。次にステップS13で求めた座標系でXYZ方向での最大値と最小値からその座標の中心を求める(ステップS14)。さらにステップS14で求めた検出座標系27でXYZ方向での最大値と最小値が表示画面全体に描画される範囲で最大となる拡大率を求める(ステップS15)。
【0043】そしてスコープ6の検出位置データおよび3個のマーカ41〜43の検出位置データをステップS15で求めた拡大率で拡大し、スコープ像6′及びマーカ像41′〜43′の拡大した表示位置を求める(ステップS21)。この状態では、図10の上側に示すように、スコープ像6′及びマーカ像41′〜43′は表示画面の全域までを最大に利用する拡大率となるために、スコープ像6′の描画が太すぎたりマーカ像41′〜43′の描画の大きさが大きすぎる場合もありえる。次にステップS15で求めた拡大率に対し、ある係数をかけて圧縮した描画係数を求める。この描画係数は図10の下側に示すように描画するスコープの太さ、マーカの大きさを決定する(ステップS22)。
【0044】その後にステップS21で求めた表示位置に、ステップS22で求めた描画係数で太さ・大きさを決定してスコープ像6′およびマーカ像41′〜43′を生成する(ステップS23)。最後に、前のステップS23で生成したスコープ像6′およびマーカ像41′〜43′を図10の下側に示すように表示(ステップS24)して、この処理を終了する。
【0045】本実施の形態によれば、第2実施の形態に加えて、描画する内視鏡形状の太さやマーカの大きさに補正することにより、第2の実施の形態の効果に加えて、内視鏡形状を拡大表示した際、描画する内視鏡形状の太さやマーカの大きさが拡大率につられて太くなりすぎたり大きくなり過ぎることなく適度の太さ及び大きさで表示でき、常にユーザが見やすい大きさで内視鏡形状を拡大表示することができる。
【0046】(第4の実施の形態)図11は本発明の第4の実施の形態における作用の説明図である。本実施の形態は例えば図5に示す第2の実施の形態の内視鏡形状検出装置3或いは第3の実施の内視鏡形状検出装置において、さらに、マウスなどの指示手段を設け、ユーザが表示画面上の拡大したい任意の領域を指示することにより、その領域を拡大表示できるようにしたものである。
【0047】次に本実施の形態の作用について上述の構成要素等を用いて説明する。上述したように複数のソースコイル18−1〜18−12に順次駆動信号を印加して発生した磁界をセンスコイル19−1〜19−12により検出することによって各ソースコイル18−iの位置を算出し、内視鏡の形状を形状表示用モニタ24に表示する。
【0048】この場合、例えば第3の実施の形態の場合には、形状表示用モニタ24にはスコープ像6′とマーカ像41′〜43′が図10の下側の場合のように表示される。形状表示用モニタ24に表示されたスコープ像6′の一部をユーザが更に拡大して観察したいときに、図11(A)に示すようにマウスなどの指示手段で拡大したい領域51を指定する。制御ユニット23は図11(B)のようにその領域のみを拡大して表示する。
【0049】本実施の形態は第2及び第3の実施の形態に適用が限定されるものでなく、第1の実施の形態にも適用できる。また、本実施の形態は従来技術の内視鏡形状検出装置の構成にも適用できる。例えば、第1の実施の形態を示す図1において、マーカ21を有しない構成(従って、このマーカ21の位置検出による表示位置の補正手段も有しない構成)において、入力部25のマウス等からユーザが表示画面上の拡大したい任意の領域を指示することにより、その領域を拡大表示する指示を行えるようにしたものにも適用できる。
【0050】本実施の形態によれば、モニタに表示されたスコープ形状における(拡大表示を望む領域を)指定することにより、指定された領域のみを拡大して表示することができ、ユーザが注視したい領域のみを更に拡大して観察することができる。その他は、第1〜第3の実施の形態と同様の効果を有する。
【0051】なお、第1の実施の形態等では、スコープ6側に複数のソースコイル18−1〜18−12を配置し、複数のセンスコイル19−1〜19−12をスコープ6外部の既知の位置に配置し、さらにマーカ21はソースコイルとしたが、スコープ6内に複数のセンスコイル19−1〜19−12を所定間隔等で配置し、スコープ6の外部の既知の位置に複数のソースコイル18−1〜18−12を配置しさらにマーカ21はセンスコイルにしても良い。
【0052】また、例えば第1の実施の形態においては、マーカ21の位置検出によって挿入形状を表示手段に表示する場合に挿入形状を中央付近に設定して、拡大表示を行う場合にその一部が表示領域からはみ出すことを防止できるように表示制御を行っているが、挿入形状の表示を行う基準位置を変更する手段を設けるようにしても良い。
【0053】例えば、肛門から挿入部11の先端側を挿入していく場合の挿入作業の初期の状態では、マーカ21が検出された基準位置に対して挿入部11における最も先端側に設けた第1のソースコイル18−1の相対的な位置情報を判断して、この場合には基準位置(マーカ位置)を表示画面の上部側に設定してそれより下側に位置する挿入部11の先端側の形状を重点的に表示する等、挿入作業等により変化する実際に挿入された挿入状態(挿入形状)に対応して表示の基準位置(及び必要に応じて拡大率)を変更するようにしても良い。
【0054】また、上述した各実施の形態等を部分的等で組み合わせて構成される実施の形態等も本発明に属する。例えば、第2の実施の形態では、表示手段に表示される挿入形状の大きさを自動的に設定する機能を有するが、マニュアルで指定することもできるようにしても良い。また、第1の実施の形態においても、マニュアルで拡大率を指定するモードの他に自動的に拡大率を決定して形状表示を行うようにしても良い。
【0055】なお、本発明はソースコイル等を内視鏡以外で被検体に挿入される例えば超音波プローブ等の他の医療機器等に設ければ、その医療機器の形状表示を行うことができ、内視鏡以外の医療機器の位置検出装置にも適用できる。
【0056】[付記]
(1)被検体内に挿入される第1のコイル手段と、予め決められた所定の位置に配置される第2のコイル手段と、前記被検体上の任意の位置に配置可能な第3のコイル手段と、前記第1のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第1の磁気信号を送受信するとともに、前記第3のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第2の磁気信号を送受する送受信手段と、前記第1の磁気信号の送受信によって得られた第1の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第1のコイル手段の位置を表す第1の位置情報を演算し、前記第2の磁気信号の送受によって得られた第2の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第3のコイル手段の位置を表す第2の位置情報を演算する演算手段と、前記演算手段で演算された第2の位置情報に基づき前記第1の位置情報を修正する位置情報修正手段と、前記位置情報修正手段で修正された修正位置情報に基づき、前記第1のコイル手段の位置情報を表示手段に表示する表示制御手段と、を具備したことを特徴とする位置検出装置。
【0057】(2)被検体内に挿入される第1のコイル手段と、予め決められた所定の位置に配置される第2のコイル手段と、前記被検体上の任意の位置に配置可能な第3のコイル手段と、前記第1のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第1の磁気信号を送受信するとともに、前記第3のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第2の磁気信号を送受する送受信手段と、前記第1の磁気信号の送受信によって得られた第1の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第1のコイル手段の位置を表す第1の位置情報を演算し、前記第2の磁気信号の送受によって得られた第2の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第3のコイル手段の位置を表す第2の位置情報を演算する演算手段と、前記第2の位置情報を基準として前記第1の位置情報を修正する位置情報修正手段と、前記位置情報修正手段で修正された修正位置情報に基づき、前記第1のコイル手段の位置情報を表示手段に表示するとともに、前記第2の位置情報を基準として、前記表示手段に表示される前記第1のコイル手段の位置情報の表示を拡大縮小制御可能な表示制御手段と、を具備したことを特徴とする位置検出装置。
【0058】(3)被検体内に挿入される内視鏡挿入部の挿入軸に沿って配置された複数のコイルからなる第1のコイル手段と、予め決められた所定の位置に配置される第2のコイル手段と、前記被検体上の任意の位置に配置可能な第3のコイル手段と、前記第1のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第1の磁気信号を送受信するとともに、前記第3のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第2の磁気信号を送受する送受信手段と、前記第1の磁気信号の送受信によって得られた第1の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第1のコイル手段の位置を表す第1の位置情報を演算し、前記第2の磁気信号の送受によって得られた第2の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第3のコイル手段の位置を表す第2の位置情報を演算する演算手段と、前記第2の位置情報を基準として前記第1の位置情報を修正する位置情報修正手段と、前記位置情報修正手段で修正された修正位置情報に基づき、前記内視鏡挿入部の挿入形状を疑似的に表示するとともに、前記第2の位置情報を基準として、前記表示手段に表示される前記内視鏡挿入部の挿入形状の疑似表示画像を拡大縮小制御可能な表示制御手段と、を具備したことを特徴とする挿入状態検出装置。
【0059】(4)複数のソースコイルにより発生した磁界をセンスコイルにより検出することによって各ソースコイルの位置を算出し内視鏡の形状を表示する内視鏡形状検出装置において、1個の患者に固定するソースコイルと、前記ソースコイルの算出位置から患者の位置を検出する患者位置検出手段と、前記患者位置検出手段が検出した患者の位置情報によりソースコイルの表示位置を補正する位置補正手段を設けたことを特徴とする内視鏡形状検出装置。
【0060】(5)複数のソースコイルにより発生した磁界をセンスコイルにより検出することによって各ソースコイルの位置を算出し内視鏡の形状を表示する内視鏡形状検出装置において、少なくとも3個の患者に固定するソースコイルと、前記ソースコイルの算出位置からソースコイルの表示位置を補正する位置補正手段と、前記ソースコイルの算出位置からソースコイルの拡大率を設定する拡大率設定手段を設けたことを特徴とする内視鏡形状検出装置。
【0061】(6)複数のソースコイルにより発生した磁界をセンスコイルにより検出することによって各ソースコイルの位置を算出し内視鏡の形状を表示する内視鏡形状検出装置において、少なくとも3個の患者に固定するソースコイルと、前記ソースコイルの算出位置からソースコイルの表示位置を補正する位置補正手段と、前記ソースコイルの算出位置からソースコイルの拡大率を設定する拡大率設定手段と、描画する内視鏡形状の太さやマーカの大きさに補正する描画補正手段を設けたことを特徴とする内視鏡形状検出装置。
【0062】(7)複数のソースコイルにより発生した磁界をセンスコイルにより検出することによって各ソースコイルの位置を算出し内視鏡の形状を表示する内視鏡形状検出装置において、内視鏡形状を表示する画面上の任意の領域を指示する指示手段を設けたことを特徴とする内視鏡形状検出装置。
【0063】(8)被検体内に挿入される内視鏡挿入部の挿入軸に沿って配置された複数のコイルからなる第1のコイル手段と、予め決められた所定の位置に配置される第2のコイル手段と、前記被検体上の基準となる任意の位置に配置可能な第3のコイル手段と、前記第1のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第1の磁気信号を送受信すると共に、前記第3のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第2の磁気信号を送受信する送受信手段と、前記第1の磁気信号の送受信によって得られた第1の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第1のコイル手段の位置を表す第1の位置情報を演算し、前記第2の磁気信号の送受によって得られた第2の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第3のコイル手段の位置を表す第2の位置情報を演算する演算手段と、前記第2の位置情報を基準として前記第1の位置情報を修正する位置情報修正手段と、前記位置情報修正手段で修正された修正位置情報に基づき、前記内視鏡挿入部の挿入形状を擬似的に表示手段に表示する表示制御手段と、前記表示手段に表示される挿入形状の拡大表示の指示を行う拡大表示指示手段と、を具備したことを特徴とする内視鏡形状検出装置。
【0064】(9)付記8において、前記拡大表示指示手段からの拡大表示の拡大率の入力がない場合には設定された拡大率或いは前回設定された拡大率で拡大表示を行う。
(10)付記8において、さらに拡大表示を行う場合の拡大率の値の設定を前記第2の位置情報を用いる等して自動的に設定し、前記表示手段に設定された拡大率の値で挿入形状を擬似的に表示する自動表示モードを有する。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被検体内に挿入される内視鏡挿入部の挿入軸に沿って配置された複数のコイルからなる第1のコイル手段と、予め決められた所定の位置に配置される第2のコイル手段と、前記被検体上の基準となる任意の位置に配置可能な第3のコイル手段と、前記第1のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第1の磁気信号を送受信すると共に、前記第3のコイル手段と前記第2のコイル手段との間で第2の磁気信号を送受信する送受信手段と、前記第1の磁気信号の送受信によって得られた第1の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第1のコイル手段の位置を表す第1の位置情報を演算し、前記第2の磁気信号の送受によって得られた第2の検出信号に基づき、前記第2のコイル手段に対する前記第3のコイル手段の位置を表す第2の位置情報を演算する演算手段と、前記第2の位置情報を基準として前記第1の位置情報を修正する位置情報修正手段と、前記位置情報修正手段で修正された修正位置情報に基づき、前記内視鏡挿入部の挿入形状を擬似的に表示手段に表示する表示制御手段と、前記表示手段に表示される挿入形状の拡大表示の指示を行う拡大表示指示手段と、を設けているので、基準となる任意の位置に配置した第3のコイル手段の位置を表す第2の位置情報に基づいて、内視鏡挿入部に設けた第1のコイル手段の位置情報を修正して、内視鏡挿入部の挿入形状を表示手段の中央付近に表示することにより挿入形状の拡大表示の指示を行った場合にも、被検体の一部が表示領域からはみ出すことなくユーザが見易い大きさで表示できる。
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
【出願日】 平成10年9月3日(1998.9.3)
【代理人】 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
【公開番号】 特開2000−79087(P2000−79087A)
【公開日】 平成12年3月21日(2000.3.21)
【出願番号】 特願平10−249906