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【発明の名称】 内視鏡治療装置
【発明者】 【氏名】荒井 敬一

【氏名】松井 頼夫

【氏名】関根 竜太

【要約】 【課題】本発明は、限られた案内チューブの内部空間で、処置具がふらつくことなく、内視鏡の機能が低下することを低減できる内視鏡治療装置を提供することを目的とする。

【解決手段】本発明は、体腔内に導入される案内チューブ3に進退自在に挿入される内視鏡2及び処置具の少なくとも一方の挿入部の横断面形状を偏平な構成とした。従って、案内チューブ3を太くすることなく、処置具の剛性を保持し、処置具がふらついたり、処置機能が低下したりすることがなく、かつ大きな力を必要とする処置作業を容易かつ確実に可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】体腔内に導入される案内チューブに内視鏡及び処置具を組み込み、内視鏡及び処置具の少なくとも一方の上記案内チューブに位置する部分の横断面形状を偏平に構成したことを特徴とする内視鏡治療装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体腔内に導入される案内チューブに内視鏡及び処置具を挿通して処置するようにした内視鏡治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭54−136780号公報には内視鏡の挿入案内用主管に処置具を挿通する処置具挿通用チャンネルと、可撓性の光学視管を挿通する光学視管挿通用チャンネルを形成すると共に、その光学視管挿通用チャンネルの先端部に光学視管の先端部を上記挿入案内用主管の軸外側方に偏倚せしめる手段を設けて処置性能を向上するようにしたものが示されている。また、実開昭51−149985号公報には内視鏡の外側に誘導路を設け、この誘導路を通じて外筒管を体腔内に挿入すると共に、この外筒管内に縫合器を挿通できるようにしたものが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の従来例のものでは、内視鏡の挿入部の外径に近い、大型の処置具を通すことができないし、内視鏡の処置具挿通チャンネルに処置具を通して挿入する場合にあっても処置具の柄の部分が細かったり、柔らかかったりして処置を行う際に先端まで大きな力を伝えることができず、操作性が劣り処置性能を阻害することがあった。後者の従来例のものでは内視鏡と外筒管が誘導路によって連結されているので、内視鏡の挿入性が劣るものであった。
【0004】また、体腔内壁の病変部を内視鏡的に処置するにあたりある処置具にあってはその機能上、内視鏡の処置具挿通用チャンネルを通じて体腔内に挿通できないものがあった。この場合には一つの案内チューブ内に、太い径の処置具と、比較的径の細い内視鏡を挿入して処置を行う方法が考えられる。
【0005】しかし、この方法を用いる場合にも上述したような不具合がある共に以下のような不具合がある。従来の処置具の柄や内視鏡の挿入部はその横断面形状がいずれも円形なものであり、これを挿通する案内チューブの内孔の横断面形状も円形なものである。このために、案内チューブ内に処置具の柄と内視鏡の挿入部を同時に挿入すると、それらの横断面形状は、いわゆるブタ鼻のようになる。つまり、処置具の柄と内視鏡の挿入部の2つの円形な横断面形状の外接円と、案内チューブの内孔の円との間に生じるデットスペースが大きくなってしまう。
【0006】特に、処置具は柄の部分が太くないと剛性や腰がなくなり、遠位端の処置部により強い力で処置することができなくなる。また、処置具の柄の部分に剛性や腰がない場合、その柄の周囲に余分なスペースが大きく形成されると、柄の部分の腰が大きくたわみ易く、先端側が重い処置具の場合には先端側部分がふらつき、処置操作性を悪化させてしまう。
【0007】また、食道や腸等のような臓器の体腔内に案内チューブを利用して内視鏡や処置具を挿入する場合には案内チューブの挿入性を確保し、患者の苦痛を高めないようにする必要があるために、その案内チューブの外径を太くすることができず、その案内チューブの内径を大きくするにも必然的に限界があり、その結果、操作性が一段と悪くなってしまう。
【0008】従来の処置具の柄や内視鏡の挿入部はその横断面形状が円形なものであるために、処置具の柄や内視鏡の挿入部の外径を太くすると、それらの断面積増加割合以上に案内チューブの断面積が増加する。このため、案内チューブは太くできずに自ずと限界がある。従って、処置具の処置機能を優先させてシースを太くすると、内視鏡の挿入部の径をかなり細くしなければならない。例えば、電子内視鏡を想定すると、その挿入部の径が細いと、これに内蔵するCCDなどの固体撮像素子を小さくせざるを得ず、その分、画像の性能が悪くなる。また、内視鏡の鉗子チャンネルの内径が例えば2mm以下になって細くなり、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通される処置具の処置能力が低下したり、鉗子チャンネルを利用した吸引においては吸引能力が低下してしまう。
【0009】従って、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通された把持鉗子で粘膜を引き上げ、案内チューブ内に内視鏡と併設した縫合器で挟むという協業作業を行う場合を想定し、特に大きい縫合器といった処置具を利用しようとすると、処置能力や画質の劣る内視鏡を用いることになる。このため、処置するところを十分に観察できなかったり、上記協業作業に困難を生じたりする。
【0010】本発明は上述した問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、処置具が案内チューブ内でふらつくことなく、かつ内視鏡の機能を低下させることなく、限られた案内チューブに処置具と内視鏡を合理的に組み込むことができる内視鏡治療装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の内視鏡治療装置は、体腔内に導入される案内チューブに内視鏡及び処置具を組み込み、内視鏡及び処置具の少なくとも一方の上記案内チューブに位置する部分の横断面形状を偏平に構成したものである。従って、案内チューブを太くすることなく、処置具の剛性を保持できるために処置具がふらついたり、処置機能が低下したりすることがなく、かつ大きな力を必要とする処置作業を容易かつ確実に行うことが可能となる。また、内視鏡についてもその機能が低下させることなく構成することができるようになる。
【0012】この内視鏡治療装置の具体例と、これを用いて行う具体的な手技として挙げれば、次の通りである。まず、内視鏡の挿入部の外に案内チューブを予め被嵌した後、体腔内に内視鏡を挿入し、続けて案内チューブを内視鏡の挿入部に沿わせて同様に体腔内に挿入し、この後に、内視鏡を一旦抜く。次に、案内チューブ内に他の内視鏡と先端部の大きい処置具を挿入し、体腔内を観察しながら処置を行う。このとき、案内チューブに挿入する他の内視鏡及び処置具のどちらか一方の横断面形状が偏平であるために案内チューブ自体を太くする必要がない。
【0013】上記処置具としては、これと共に案内チューブ内に挿入される内視鏡の挿入部の外径に近く、案内チューブの内径よりも若干小さい値を先端部の外径の上限とした先端部を有し、処置具の先端部分における処置手段に力を伝達する柄の部分はそれよりも細く、偏平の形状であり、この処置具と共に案内チューブ内に挿入される内視鏡の挿入部は上記案内チューブ内の上記処置具の柄の部分以外の空間部分を通過する外径を持つ。
【0014】また、処置具を偏平にして、案内チューブと一体的に構成したり、内視鏡の先端のみを大きくして、この内視鏡を上記処置具より先に案内チューブに挿入する構成としても良い。他の変形例としては上記のように案内チューブを汎用のものにするのではなく、案内チューブを特定の処置に特化し、先端の一部に自動縫合器などの大型の処置具を具備させ、案内チューブの壁の一部に柄を偏平な断面形状で内蔵してもよい。また、別の変形例としては、偏平な断面形状を持つ観察専用の内視鏡を案内チューブの一部に組み込んでもよい。
【0015】また、後から挿入する内視鏡は案内チューブを挿入する時に用いたのと同じものでも良いが、処置は後入れの大きい処置具が使えるので、鉗子チャンネル径は小さくても良く、代わりに、固体撮像素子の大きく観察能力に優れた内視鏡が適している。さらに後入れの内視鏡は、先入れの内視鏡の外径と同じでも良いが、処置具の操作の自由度を考えると外径は小さいほうが望ましい。
【0016】内視鏡と処置具のそれぞれの個別の進退をより円滑にするために、案内チューブは複数の管路を持つようにしても良い。上記のように、案内チューブとこれに組み込まれる内視鏡と各種の処置具を、別体にしたり、一体にしたりして、様々な形態で組み合わせて構成することにより、体腔内で、従来よりも、大きな先端部の処置具を観察しながら使用できるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1乃至図3を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。この第1の実施形態での内視鏡治療装置は大腸に発生した病変部を切除するための組み合わせによる構成としたものである。すなわち、この内視鏡治療装置は、第1の内視鏡1と第2の内視鏡2と案内チューブ3と後述する処置具としての縫合器26などを備える。
【0018】図1で示すように、第1の内視鏡1は案内チューブ3の挿通管路5の内径よりわずかに小さい外径の挿入部11を有してなり、この挿入部11は手元側から順に可撓管部12、湾曲管部13および先端部14に別れている。第1の内視鏡1の先端部14には直視形式の観察光学系が内蔵されている。また、湾曲管部13は手元操作部15での操作により湾曲され、上記先端部14の向きが変えさせられるようになっている。
【0019】上記案内チューブ3は例えばポリウレタン製の柔軟なチューブで形成されている。この案内チューブ3は、後述する如く、第1の内視鏡1を用いた手技により大腸の脾湾曲部近くまでその先端部分が挿入され、大腸内にS字結腸部分を直線状に規制する状態で留置される。
【0020】図2で示すように、第2の内視鏡2は案内チューブ3の内径よりも小さい外径の挿入部16を有してなり、この挿入部16は手元側から順に可撓管部17、湾曲管部18および先端部19に別れて形成されている。第2の内視鏡2の先端部19には側方に向けて観察手段21と照明手段22と鉗子チャンネル口23が設けられている。つまり、この第2の内視鏡2は側視形式のものである。また、この第2の内視鏡2の場合にも、その手元操作部での操作により湾曲管部18が湾曲され、その先端部19の向きが変えさせられるようになっている。第2の内視鏡2の挿入部15内には図示しないが、鉗子挿通チャンネルが形成されており、この鉗子挿通チャンネルの手元側端は手元操作部に設けた鉗子挿通口(図示せず)に接続され、鉗子挿通チャンネルの先端側端は上記先端部19の鉗子チャンネル口23に接続されている。そして、鉗子挿通チャンネルを通じて処置具、例えば把持鉗子25を挿通し、その把持鉗子25を体腔内に挿入できるようになっている。
【0021】上記案内チューブ3には第2の内視鏡2と縫合器26が挿通され、その第2の内視鏡2と縫合器26の先端部分が案内チューブ3の先端部30から突き出すようになっている。縫合器26は縫合器先端部31とこれに力を伝達するスライド部品を内蔵する柄32の部分とからなり、縫合器先端部31の横断面形状の最大径と柄32の部分の横断面形状の最大径はいずれも案内チューブ3の内径Dよりも小さく、案内チューブ3内に挿入可能になっている。
【0022】また、図3に示すように、第2の内視鏡2の挿入部16の部分の横断面形状は円形のものであり、一方、縫合器26の柄32の部分の横断面形状は偏平なものとなっている。そして、第2の内視鏡2の挿入部16の外周と案内チューブ3の内周との間の三日月状の隙間においてその柄32の横断面形状の長手方向が第2の内視鏡2の挿入部16の周に沿って湾曲する状態でコンパクトに配置されている。
【0023】ここで、第2の内視鏡2の挿入部16の最大径d2 は上記案内チューブ3の内径Dよりも小さく、しかも、その挿入部16の最大径d2 と、縫合器26の柄32の部分の短径d1 とを合わせた長さは案内チューブ3の内径Dよりも下回る。つまり、各寸法はd1 +d2 <Dの関係であり、この関係で第2の内視鏡2と案内チューブ3と縫合器26とが組み合わせられている。
【0024】次に、上記構成の内視鏡治療装置の使用方法について説明する。まず、第1の内視鏡1の挿入部11に案内チューブ3を被嵌し、挿入部11の手元側に案内チューブ3を位置させる。このように予め第1の内視鏡1の挿入部11に案内チューブ3を被嵌した後、その第1の内視鏡1の挿入部11を大腸35内に差し込んで、挿入部11の先端部14を大腸35の脾湾曲部近くまで挿入する。このとき、手元操作部15での操作により湾曲管部13を湾曲して先端部14を大腸35の脾湾曲部36に引っ掛けてもよい。そして、図1で示すように、手元側に退避させておいた案内チューブ3を第1の内視鏡1の挿入部11に沿わせて矢印1の向きに押し込み、大腸35内に挿入して、先端部30を脾湾曲部36の近くに位置させる。これによって、案内チューブ3は大腸35のS字結腸37の部分を収縮させると共に直線の状態に規制する状態で留置される(図1での実線で示す状態)。
【0025】この後、案内チューブ3を残して、第1の内視鏡1のみを引き抜く。次に、案内チューブ3内に縫合器26を差し込み、案内チューブ3の先端部30から縫合器26の先端部31が出るまで挿入する、この際、X線透視下で、縫合器26の先端部31があまり奥まで行かないように確認するか、縫合器26の柄32の部分と案内チューブ3の長さの関係を把握し、それらの位置関係に注意して挿入位置を特定する。
【0026】ついで、縫合器26の柄32の脇を通るようにして案内チューブ3内に後入れの第2の内視鏡2の挿入部16を挿入し、図2で示すように案内チューブ3の先端部30から少なくとも湾曲管部18および先端部19を突き出す。そして、この後入れの第2の内視鏡2の湾曲管部18に湾曲をかけて、内視鏡2の先端部19を大腸35の病変部38の上に来るようにする。第2の内視鏡2で病変部38の位置を確認したら第2の内視鏡2の鉗子挿通チャンネルを通じて挿入した把持鉗子25を用いて病変部38のほぼ中央を摘み、病変部38を引き上げる。
【0027】次に、縫合器26の柄32をコントロールしつつ縫合器26の先端部31で、摘み上げた病変部38の根元を挟み、病変部38を縫合する。その後、案内チューブ3から後入れの第2の内視鏡2と縫合器26を引き抜き、その代わりにハサミ鉗子などの処置具で病変部38をカットすれば、病変部38を切除できる。なお、ハサミ鉗子などの処置具は、案内チューブ3を通じて導入するが、第2の内視鏡2を引き抜くことなく、その鉗子挿通チャンネルを通じて挿入するようにしてもよい。
【0028】以上の如く、この第1の実施形態での内視鏡治療装置によれば、第2の内視鏡2で病変部38をその上から観察しながら切除する処置ができるので、それらの手技操作が楽であり、確実かつ適切な処置を容易に行うことができる。
【0029】(第2の実施形態)図4を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。この第2の実施形態では内視鏡治療装置の案内チューブ3の変形例を示すものである。すなわち、案内チューブ3はその先端部30の壁部の一部に大きめの結紮用ループ留置具41を収納するための、周方向に沿って円弧状に湾曲した長円の横断面形状を持つ収納口42が形成されている。この収納口42は先端側が広がる扇状に形成されている。また、収納口42は案内チューブ3の壁部に形成された処置具挿通路43に通じている。
【0030】ループ留置具41はその処置具の柄を形成するシース44と結紮用ループワイヤ45を有してなり、シース44は案内チューブ3の処置具挿通路43に挿入されるようになっている。また、ループワイヤ45の根元側端部にはゴム管46が被嵌され、ループワイヤ45の結束端はシース44内に挿通された操作ワイヤの先端に設けられた鍵(図示せず)に引っ掛けられており、その操作ワイヤを手元側で引っ張る操作を行うことで、ゴム管46がシース44の先端に押されてループワイヤ45上を移動可能なものとなっている。
【0031】以上の如く、案内チューブ3を構成したので、例えば、後入れの第2の内視鏡2で病変部38を観察し、ループ留置具41を出してポリープなどの隆起した病変部38の周囲にループワイヤ45を掛け、ループワイヤ45の大きさを収縮することで、その病変部38を縛ることができる。また、上記収納口42には上記ループ留置具41の他に高周波スネアや、シースの先端に大きなクリップを先込めにした処置具を収納するようにしてもよい。
【0032】以上の如く、案内チューブ3の壁部に処置具用収納口42を形成したので、第2の内視鏡2の鉗子挿通チャンネルに通すよりも大きい処置具が使える。このため、大きい病変部を一度に処置して、効率向上が図れる。内視鏡の鉗子チャンネルによる処置の、病変部前面のみの観察と異なり、後入れの第2の内視鏡2は進退と湾曲操作により、病変部全体やその裏側部分を観察範囲にできるので、確実にループやスネアが病変に掛かっているか確認でき、失敗がない。
【0033】(第3の実施形態)図5を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。この第3の実施形態では内視鏡治療装置の案内チューブ3に2つ以上の挿通路を形成したものである。ここでの案内チューブ3には、第1および/または第2の内視鏡2の挿入部11,16を挿通する内視鏡用挿通管路51と、主に硬性の処置具を通す処置具用挿通管路52の2つの挿通路がその案内チューブ3の全長に亘り貫通して形成されている。この2つの挿通管路51,52を仕切る隔壁は一枚の滑り性の良い柔軟で強度に優れるフッ素樹脂製の膜53で形成されており、この膜53は案内チューブ3と一体に押し出し成形されている。また、膜53は変形可能なものであり、中央部に向かうほど薄く柔らかに形成されている。このために比較的大きな先端部54を有する処置具55であっても挿通可能である。
【0034】処置具55の例としては超音波振動凝固切断器を挙げることができる。超音波振動凝固切断器の場合には先端部54は超音波プローブ56と可動式把持部材57によって構成される。
【0035】上記案内チューブ3の処置具用挿通管路52に処置具55を挿通する場合、薄い膜53を変形させながら挿入できるために容易に挿入することができる。特に先端部54が大きい処置具55であっても容易に挿入することができる。そして図5(a)は処置具55の先端部54が処置具用挿通管路52を完全に突き抜けない状態であり、図5(b)は処置具55の先端部54が処置具用挿通管路52を完全に突き抜けて処置可能な状態を示す。
【0036】先端部54が大きい処置具55を挿入した後、内視鏡用挿通管路51に後入れの第2の内視鏡2の挿入部16を挿入する。このとき、隣りの処置具用挿通管路52には処置具55の柄58の部分が挿入されるが、柄58の部分以外の薄い膜53の部分は膨らんでも元の形に戻ろうとして自然に横断面形状がくの字状に収縮変形して後入れの第2の内視鏡2の挿通を妨げない。上記柄58の横断面形状は偏平に形成されている。
【0037】上記構成によれば、薄い膜53が変形して処置具55の柄58の部分の挿入を許容すると共にその柄58の部分のふらつきを抑えるので、処置具55による処置作業がやり易い。また、2つの挿通管路51,52の間を仕切る薄い膜53があるので、処置具55と後入れの第2の内視鏡2の進退操作が互いに干渉することなくそれぞれ独立的に行うことができるので、例えば、処置具55を進退させたとき、後入れの第2の内視鏡2の視野が動いてしまうなどの干渉による不具合がない。また、薄い膜53は柔軟性と滑り性があり容易に変形するので、大きい先端部を持つ例えば縫合器などの処置具55であっても容易に挿入することができる。
【0038】なお、逆に外径の細い内視鏡を処置具用挿通管路52に挿通し、先端部が更に大きい処置具55を内視鏡用挿通管路51に挿通するようにして用いることも可能である。
【0039】上記構成の案内チューブ3では、2本の挿通管路51,52を形成したが、2本のものに限るものではなく、それ以上の本数の挿通管路を設けてもよい。また、膜53についても複数枚設けてもよい。上記構成の例では薄い膜53は案内チューブ3の部材と一体に成形したが、別体のものでも良い。案内チューブ3を形成する材質はウレタン系のエラストマーに減摩剤として固体潤滑剤やテフロンパウダーを混合したものでもよく、この場合にも膜が少し伸びるので適する。超高分子量のポリエチレンも滑り性に優れていて適する。
【0040】(第4の実施形態)図6乃至図8を参照して本発明の第4の実施形態を説明する。この第4の実施形態は上記案内チューブ3の変形例を示すものである。案内チューブ3は壁部の外表面にそのチューブ全長に亘り、処置具を案内するガイド溝61を形成してなり、ガイド溝61は矩形の横断面形状を持ち、処置具としての縫合器62の偏平な本体63が進退可能に嵌め込まれている。さらに、縫合器62は上記本体63と、これに沿ってスライド可能に取り付けられ、先端が鍵状に屈曲したジョー64とを有してなり、本体63の先端に形成した受け部65と上記ジョー64との間で生体組織を挟み込み、その生体組織を縫合するようになっている。
【0041】また、上記案内チューブ3の先端部において、ガイド溝61を形成した部位に対向する部位には口元が丸くアール加工を施してある切欠き部66が設けられている。この切欠き部66には後入れの第2の内視鏡2における挿入部16の湾曲管部18を入り込ませ得るようになっている。なお、ここでの第2の内視鏡2は直視型内視鏡である。
【0042】このように構成したので、例えば後入れの第2の内視鏡2における湾曲管部18を湾曲させると、図7で示す如く、切欠き部66内に湾曲管部18が入り込み、病変部67から離れるように後退して大きく湾曲し、離れた位置から病変部67を見渡すことができる。
【0043】そして、病変部67を処置する場合、縫合器62の受け部65とジョー64の間の位置に病変部67を対向位置させる。次に、先端部68をT字状に形成した引き上げ具69を第2の内視鏡2の鉗子チャンネルに挿通し、図7(b)で示す如く、その鉗子チャンネル口から引き上げ具69の先端部68を突き出して病変部67に打ち込んで係着し、その引き上げ具69で病変部67を吊り上げる。そして、図7(a)で示す如く、縫合器62の受け部65とジョー64との間で病変部67を挟み込み、その病変部67を縫合する。
【0044】以上の如く、引き上げ具68の先端部68を病変部67に打ち込んで、病変部67を引き上げ、その引き上げた状態の病変部67を縫合器62で挟み込むために病変部67はその周囲の体腔壁を2枚重ねに縫い付けられる。この後、第2の内視鏡2の鉗子チャンネルを通した高周波メスなどにより、病変部67の壁の全層をカットする。縫合後にカットするので、出血が少なくて済む。また、案内チューブ3の先端部分には切欠き部66があり、内視鏡1,2の進退・湾曲操作が楽にできると共に、直視型の内視鏡でも大きい病変部67でもその病変部67を真上から観察できるので、処置がし易い。
【0045】なお、上記実施形態での縫合器62は縫合の方向が案内チューブ3の長軸方向と交差する向きであったが、図8で示す如く、案内チューブ3の長軸方向に一致させてもよい。また、同じく図8で示す如く、ガイド溝61が案内チューブ3の内面側に設けるものでもよい。また、切欠き部66の形状はチューブ先端に行くほど大きく広がるようにしてもよい。
【0046】(第5の実施形態)図9を参照して本発明の第5の実施形態を説明する。この第5の実施形態は上記案内チューブ3の変形例を示すものである。この案内チューブ3はフッ素系樹脂の一種であるFEP(4ふっ化エチレン・6ふっ化プロピレン樹脂)のマルチルーメンチューブで形成されている。横断面形状が略長円の中央の管路71と、これを挟むように左右に配置され、横断面形状が略楕円のそら豆のような2本の処置具用挿通管路72が設けられている。
【0047】この処置具用挿通管路72に組み込まれる処置具としては例えばステンレス製の硬性の柄を持った硬性処置具のものが用いられる。その硬性の柄は処置具用挿通管路72の偏平な形状の長手方向に沿って動かせるように偏平に形成されている。また、内視鏡用挿通管路21に挿通される後入れの第2の内視鏡2は直視型のものであってその挿入部16の先端部19には観察手段73と照明手段74と洗浄ノズルなどの観察窓洗浄手段75を有する。
【0048】このように構成した案内チューブ3を使用する場合、例えば、図9に示す如く案内チューブ3の内視鏡用挿通管路71に後入れの第2の内視鏡2の挿入部16を挿入し、病変部67を遠目で観察しながら、その視野の両側から出てきた2本の硬性の処置具、例えば把持鉗子76とメス77を使用して病変部67を切除する。すなわち、処置具用挿通管路72の長手方向に沿って把持鉗子76とメス77を上下左右に動かして処置する。例えば、把持鉗子76で病変部67を挟んで引っ張って引き上げ、その病変部67の根元をメス77で切開する。
【0049】このような案内チューブ3を使用すれば、腹腔鏡下手術などで術者が手慣れた手技の状況、つまり視野に2本の処置具が視野の両側から出てくる状況で手技ができるので、手術が楽である。また、柄が硬性の処置具を使用できるので、力が先端まで確実に伝わり易く効率的な処置が可能である。
【0050】なお、後入れの第2の内視鏡2の鉗子チャンネルを用いて処置具を挿入するようにすれば、併せて3本の処置具を駆使できるので、例えば、病変部67の両側を把持鉗子で広げて中央を切開するとかの処置ができる。上記案内チューブ3の素材としては、多孔質のPTFE(4ふっ化エチレン樹脂)で柔軟性を向上したものでもよい。案内チューブ3に柔軟性があると、これと組み合わせて使用する処置具の上下左右の移動の自由度が増す。もちろん、処置具の組み合わせの種類は上述したものの組み合わせに限るものではなく、把持鉗子を2本用いて糸付きの針で切開部を縫い合わせたりしてもよい。また、高周波スネアと把持鉗子の組み合わせや、クリップと把持鉗子、縫合器とT字引き上げ具などでもよい。
【0051】(第6の実施形態)図10及び図11を参照して本発明の第6の実施形態を説明する。この第6の実施形態は上記第5の実施形態での案内チューブ3の変形例を示すものである。
【0052】この案内チューブ3はこれまで横断面形状が偏平な処置具用挿通管路72を設け、これに挿通する処置具の柄の部分もそれに合わせて横断面形状が偏平なものを使用してきたが、この実施形態では横断面形状が偏平な内視鏡78を用い、これを案内チューブ3の外側に形成したスライド溝79に進退自在に収納するようにした。この内視鏡78の先端部80は大きめに形成されると共にその横断面形状は略案内チューブ3の内径の曲率で曲げた小判状の偏平なものであり、案内チューブ3の先端部30の一部を兼ねるように取り付けられている。先端部80には照明手段として、2つの白色LED82、観察手段としては一個の固体撮像素子(CCD)83が組み込まれている。また、案内チューブ3はこの内孔81に挿入される例えば前述した第1の内視鏡1の湾曲管部13を湾曲させることにより変形できる半硬性のものである。
【0053】このように案内チューブ3を構成したので、例えば、第2の内視鏡としての偏平な内視鏡78を予め、案内チューブ3の外壁に形成したスライド溝79内に横から埋め込んでおいて、案内チューブ3と一緒に第1の内視鏡1を胃内に挿入する。その後、案内チューブ3を挿入するのに用いた第1の内視鏡1で病変位置を確認したら、今度は内視鏡78で観て病変部85が捉えられるようにする。つまり病変部85が案内チューブ3の正面になるように、第1の内視鏡1の湾曲部13を用いて、半硬性の案内チューブ3を変形させて調節する。この後、案内チューブ3から第1の内視鏡1を抜き取る。
【0054】次に、案内チューブ3を少し回転させたり進退させたり、内視鏡78の手元操作部を押し引きしたりして、病変部85が処置の最もやり易い大きさ距離になるように、モニタに病変部85を写し出し、内視鏡78と案内チューブ3を位置決めし、これらをスタンド88などに固定する。次に、柄の部分が弓状に湾曲した硬性の把持鉗子やハサミ鉗子などの処置具89を用いて病変部85を処置する。
【0055】この実施形態の案内チューブ3によれば、この案内チューブ3を挿入後にも自由な形状に変形でき、挿入時に病変部85が案内チューブ3の延長線上になくても使える。
【0056】なお、この第6の実施形態では、案内チューブ3の壁部内の数箇所にコイルとワイヤを内蔵しておき、そのワイヤを引張る操作をすることでコイルを縮めて案内チューブ3を硬くできるようにしてもよい。このような案内チューブ3の場合には体腔内に挿入するまでは柔軟であるが、ワイヤを引張る操作をすることで案内チューブ3を事後的に硬くでき、例えば食道に挿入後、その食道を略直線化した状態にすることが可能である。また、案内チューブ3が弓状の形状に硬くなるようにしてもよいし、先端から所定の長さは半硬性にして、後側は徐々に硬くなるようにしてもよい。また、病変部の位置によって自由に形を変えられるように、処置具の柄の部分は指の力で自由な形状に変更できる半硬性であってもよいし、先端の近くから曲がるようにしてもよい。内視鏡78の視野方向は直視のものに限るわけではなく、病変部の位置により側視や斜視でもよい。組み合わせて使用する処置具の種類も上述したものの例に限るものではない。
【0057】(第7の実施形態)図12を参照して本発明の第7の実施形態を説明する。この第7の実施形態では案内チューブ3が前述した第3の実施形態のものと同様な構成であるが、この実施形態ではその内視鏡用挿通管路51と処置具用挿通管路52が入れ替わっている。また、内視鏡90はその挿入部における先端部91が他の湾曲部92や可撓管93の部分よりも太い特異な形状をなしている。この内視鏡90は病変部の観察を目的のみに特化しているので、先端部91には観察手段としてCCD95と照明手段としての白色LED96が一つずつ並んで配設されている。また、湾曲部92と可撓管93の部分に内蔵されるのはそれぞれのケーブルだけである。先端部92の横断面形状は長円の偏平に形成されている。
【0058】このように内視鏡90は湾曲部92と可撓管93の挿入部分がシンプルで細く偏平に形成されているので、案内チューブ3内に内視鏡90を挿入してから自動縫合切断器97などの処置具を挿入することができる。つまり、内視鏡90の挿入部が細いので、特に先端部の大きい処置具が挿入できる。従って、これは、例えば体腔内空間の大きい胃などに適するものである。その他の変形例として、処置具の柄の部分の横断面形状を偏平にしてもよいし、内視鏡の挿入部部分と共に両方を偏平にしてもよい。
【0059】(第8の実施形態)図13を参照して本発明の第8の実施形態を説明する。この第8の実施形態では案内チューブ3に湾曲管部95を形成したものである。案内チューブ3の先端から約150mmの区間は周知の内視鏡と同じように複数の湾曲短管が2方向に回転自在に連続してリベット止めされたものが内蔵されており、図示しない手元側での操作により操作ワイヤを介して牽引すると、その湾曲管部95が2方向に曲がるように構成してある。案内チューブ3の管路は第5の実施形態のものと同じように3つに分かれている。
【0060】このように案内チューブ3を構成したので、例えば、図13(a)で示すように、胃角の後壁や噴門近域のように150〜210度の湾曲角の必要な、通称、見上げの位置に病変部96がある場合において、案内チューブ3を把持鉗子76などの処置具や後入れの第2の内視鏡2のガイドとして用いることができる。
【0061】また、図13(b)で示すように、2本の硬性処置具挿通管路を介して湾曲機能付きの案内管で、病変部96の周囲の胃壁のT字の引き上げ具69を胃壁に打ち込み、湾曲を操作して湾曲管部95を、ほぼストレート状態にしながら引き出すことで、病変部96をより処置のし易い位置まで、持ってきてから図10及び図11で示した第6の実施形態のような弓型の柄の長い硬質の処置具を用いて行う処置も可能である。また、下行結腸と横行結腸のように120〜150度の湾曲を持つところなどでも同様に、横行結腸を処置し易い位置に引き寄せての処置にも使える。
【0062】以上の如く、湾曲管部95に湾曲をかけて、後入れの第2の内視鏡2や処置具をガイドできるので、これまでのように内視鏡で処置をするよりも、ふらつきが少なく、病変部96を正面視できるので、処置がし易くなる。案内チューブ3の従来の使い方とは異なるが、内視鏡よりも大きい径で、頑丈な作りだから、大きい病変部96の引き寄せ・引き上げができ、内視鏡に湾曲をかけての処置しなければならない病変部位でも処置し易い場所に持ってくることができる。外から腹腔鏡下手術で癒着部を切断し、腹腔鏡でT字引き上げ具69の打ち込み個所に大きな血管や神経がないことを確認しておくのは言うまでもない。
【0063】(第9の実施形態)図14を参照して本発明の第9の実施形態を説明する。この第9の実施形態では案内チューブ3の一部にその周方向に沿って円弧状に湾曲した長円の横断面形状を持つ収納溝101を設け、この収納溝101に設けられる高周波切開具102はその高周波ワイヤ103が案内チューブ3の壁部の周方向の曲げ率に曲げて形成され、収納溝101に内蔵される。
【0064】このような構成とすれば、広範囲の粘膜切除ができる。例えば、食道105に案内チューブ3を入れ、その先端部30を噴門106近傍まで挿入し、高周波ワイヤ103によりバレット上皮107を広範に切除することが可能である。
【0065】従来ではヒートプローブでは一点しか処置できなかったので、バレット上皮107の範囲が広いと面倒であったが、この第9の実施形態のものによれば、一度に処置できるので楽になる。アルゴンプラズマレーザーは広範囲の処置が可能であるが、高価だが、高周波の発生装置は安価であり、手元にあることも多い。
【0066】なお、この第9の実施形態のものにおいて、高周波処置具としてローラー型のヒーター止血具を内蔵するようにしても良い。また、鎌のような刃物を曲げて用いると安価なものが構成できる。さらに上記の例では収納溝101と切開具の切開部の湾曲形状は略同じであるが、切開具の基部の真直部を、外側に広がるようにして、切開具の湾曲形状の曲率を収納溝101の曲率よりも大きくすることも可能である。
【0067】(第10の実施形態)図15を参照して本発明の第10の実施形態を説明する。この第10の実施形態では、案内チューブ3の先端部30における先端面が斜めに略45度でカットされた形状をしており、略1/4円周部分には自動縫合器111と、その内側に位置して円筒カッター112を設けてある。また、自動縫合器111と対向する位置には処置具挿通管路113が設けてある。
【0068】そこで、例えば、第1の内視鏡1の挿入部11に沿って体腔内に案内チューブ3を挿入し、病変部38を確認したらその内視鏡1を引き込み、病変部38を観察しながら案内チューブ3の先端部30の縫合器側を病変部38の近くに寄せ、自動縫合器111のジョー114を前に突き出す。次に、処置具挿通管路113から湾曲機能付きの案内管(図示せず)を用いて、T字引き上げ具69を病変部38の壁に打ち込む。次に、案内チューブ3が回転しないように、スタンドなどに固定し、図15(a)で示すように案内チューブ3の先端部30を覆うように体腔壁を引っ張り上げ、自動縫合器111とジョー114の間に体腔壁を挟んで縫い付け、この後に、内側の円筒カッター112を突き出し、病変部38をカットする。
【0069】以上の如く、案内チューブ3の処置具挿通管路113を介して、体腔壁を確実に把持して、大きな範囲で案内チューブ3の先端部30を覆うように引張ることができるので、内視鏡を用いる場合に比べ、一度に大きな範囲の壁を取り除くことができる。円筒カッター112が案内チューブ3に内蔵されていて、案内チューブ3の先端部分を引張った状態の体腔壁で覆いながら観察し、カッティングできるので、切り易く、効率的で安全である。また、腸管壁などの弛みの多い箇所の病変部の削除に適する。内側での処置なので腹腔内へのガン細胞の拡散がない、自動縫合器111で縫ってからの切開なので出血は少ない。案内チューブ3の先端は斜めにカットしてあって、尖って突き出している先端部分に処置具挿通管路113の先端が開口しているので、病変部38を真上に引き上げることができる。
【0070】なお、内視鏡は案内チューブの挿入に用いたものと同じでもよいし、鉗子チャンネルの内径を小さくするとかして観察能を向上したものでもよい。また、より確実に体壁を引き込むには、縫合器111に対向する位置にある処置具挿通管路113は複数でも良い。縫合器111の代わりに大きなクリップでもよい。もちろん、自動縫合器111の範囲も上記の1/4円周部分に限るものではなく、1/2や3/4円周でもよい、より広範囲に縫合できる。
【0071】また、カッティングの方法も、円筒カッターに限るものではなく、第9の実施形態のように高周波を利用したワイヤカッターで止血しながら切除するようにしてもよく、このようにすればより安全に処置できる。また、案内チューブの外周の少なくとも一個所以上に、体腔と案内チューブを固定するバルーンを設けてもよい。
【0072】本発明は前述した実施形態のものに限定されるものではなく、以下の付記に示すものを含む他の形態のものに変形可能なものである。
<付記>1.第1の内視鏡の挿入部によって体腔内に誘導される略円筒形の案内チューブと、この案内チューブにより進退自在に案内される第2の内視鏡および処置具とを有する内視鏡治療装置において、第2の内視鏡あるいは処置具の少なくとも一方の上記案内チューブに位置する部分の横断面形状を偏平状に構成したことを特徴とする内視鏡治療装置。
【0073】2.案内チューブと処置具とは別体であることを特徴とする第1項のもの。
3.案内チューブと第2の内視鏡とは別体であることを特徴とする第1項のもの。
4.案内チューブの一部と処置具を一体に形成してなることを特徴とする第1項のもの。
5.案内チューブの一部と第2の内視鏡を一体に形成してなることを特徴とする第1項のもの。
6.案内チューブの一部に設けられた少なくとも一つ以上の偏平横断面形状を有するガイド溝と、そこに進退自在に収納される処置具あるいは第2の内視鏡からなることを特徴とする第1項のもの。
【0074】7.案内チューブの一部に設けられた少なくとも一つ以上の偏平横断面形状の貫通管路と、そこに進退自在に挿通される処置具あるいは第2の内視鏡からなることを特徴とする第1項のもの。
8.案内チューブの一部に設けられた少なくとも一つ以上の偏平横断面形状の貫通管路の管路間の境界に、処置具あるいは第2の内視鏡の挿入の力により所定の形状に変形自在な境界壁を設けたことを特徴とする第1項のもの。
9.処置具あるいは第2の内視鏡の、先端部の横断面積が案内チューブ内の部分の横断面積よりも大きいことを特徴とする第1項のもの。
10.案内チューブの少なくとも一部に、遠隔操作による湾曲機能を設けたことを特徴とする第1項のもの。
【0075】11.案内チューブの少なくとも一部に、処置具の先端部を収納する偏平横断面形状を有する溝を設けたことを特徴とする第1項のもの。
12.案内チューブの先端を、斜めにカットしたことを特徴とする第1項のもの。
13.案内チューブの先端の少なくとも一部に、処置具あるいは第2の内視鏡が入る切欠き部を設けたことを特徴とする第1項のもの。
14.案内チューブの少なくとも一部が、第1の内視鏡あるいは第2の内視鏡の湾曲操作により変形自在な半硬性としたことを特徴とする第1項のもの。
【0076】15.案内チューブの少なくとも一部は、その可撓性を調整可能にしたことを特徴とする第1項のもの。
16.案内チューブの外周の少なくとも一個所以上に、体腔と案内チューブを固定するバルーンを設けたことを特徴とする第1項のもの。
17.案内チューブ内で偏平断面形状を有する処置具は自動縫合器であることを特徴とする第1項のもの。
18.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具は自動結紮装置であることを特徴とする第1項のもの。
19.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具は高周波凝固切断具であることを特徴とする第1項のもの。
20.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具はループ状の結紮具であることを特徴とする第11項のもの。
【0077】21.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具はハサミ鉗子であることを特徴とする第1項のもの。
第22.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具は超音波凝固切断具であることを特徴とする第1項のもの。
第23.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具はクリップ状の結紮具であることを特徴とする第1項のもの。
24.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具は自動縫合切断具であることを特徴とする第1項のもの。
25.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具は、先端部近くに湾曲手段を有することを特徴とする第1項のもの。
【0078】26.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具は、少なくとも一部に指の力で変形可能な半硬性部を設けたことを特徴とする第1項のもの。
27.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具は、その柄の部分の硬度を調整可能にしたことを特徴とする第1項のもの。
28.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具は、その柄の部分に固体潤滑剤を混合したコートを塗布したことを特徴とする第1項のもの。
29.案内チューブ内で偏平横断面形状を有する処置具は、その柄の部分にテフロン樹脂コートを塗布したことを特徴とする第1項のもの。
【0079】30.案内チューブに円筒カッターを内蔵してなる第1項のもの。
31.案内チューブに吸引機能を設けたことを特徴とする第1項のもの。
32.案内チューブに送気機能を設けたことを特徴とする第1項のもの。
33.第2の内視鏡の挿入部の外側にテフロン樹脂を混合したコートを塗布したことを特徴とする第1項のもの。
【0080】上述した実施形態及び付記項のものによれば、従来は内視鏡を体腔内に繰り返し出し入れするガイドという機能しか持たなかった案内チューブに、偏平の横断面形状を有する処置具や内視鏡を組み合わせて、案内チューブの略真直な形状を有効に利用して、硬性の処置具などを使用することができるようになり、このことによって、処置性能を、内視鏡の鉗子チャンネルを通しての処置に比較して大幅に向上し、これまで、腹腔鏡下手術や開腹手術など、外側からの処置によらなければならなかった大きな病変や進行ガンなどの全層に至る深い病変部の処置を、極力内側からの処置に変更することも可能になる。また、腹腔鏡を癒着部分の切開やリンパ節の郭清、血管や神経の走行の確認に用いたり、超音波プローブを用いてガンの進行の度合いを確認することで、体腔壁を全て切除するなど、内視鏡では従来不可能であった処置が可能になる。これらにより極力外側からの処置によらずに広範囲の腫瘍の除去、体腔壁の全層切除などができ、入院期間・費用と苦痛と傷痕を最小限にして、患者の負担・リスクを大きく低減させることができる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、限られた案内チューブの内部空間で、処置具がふらつくことなく、内視鏡の機能が低下することを低減できる。
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
【出願日】 平成10年7月21日(1998.7.21)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【公開番号】 特開2000−37347(P2000−37347A)
【公開日】 平成12年2月8日(2000.2.8)
【出願番号】 特願平10−205100