| 【発明の名称】 |
複合シートおよびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 嘉則
【氏名】釼持 泰彦
【氏名】冨岡 正治
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| 【要約】 |
【課題】多数の連続繊維がベ−ス層上に一様に分布している複合シートの提供。
【解決手段】掃除用シート1等として使用される複合シートが、ベース層7と群をなす連続繊維8aとを接合線5で接合することにより形成される。接合線5は、連続繊維8aの群の幅を2等分する軸C−Cの一方の側に形成された第1接合線5Aと、もう一方の側に形成された第2接合線5Bとからなる。第1、2接合線5Aと5Bとは、軸C−Cに向かって延長すると互いに交差するように連続繊維8aの群と斜めに交差している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複合シートが、長さ方向軸を有し、上面と下面とを有するベース層と、前記軸に沿って延びる連続繊維群からなり、前記軸に沿って延びる対向側縁間に画成される所定幅を有し、かつ、前記軸と交差する方向へ延びる複数の接合線によって前記上下面の少なくとも一方の面に接合している表層とを含み、前記接合線は、前記表層の前記幅を2等分して前記軸の一方の側域に形成された複数の第1接合線と、もう一方の側域に形成された複数の第2接合線とからなり、前記第1接合線と第2接合線とが、前記軸に向かって延長すると互いに交わるように前記表層の連続繊維群と斜めに交差していることを特徴とする前記複合シート。 【請求項2】 前記第1および第2接合線は、前記表層の一方の側域と他方の側域とのそれぞれにおいて実質的に規則的な間隔で互いに平行に延びている請求項1記載の複合シート。 【請求項3】 前記表層の前記連続繊維群は、連続繊維トウを開繊するとともに所定幅の実質的に均一なウエブに拡開することで得られる請求項1または2記載の複合シート。 【請求項4】 前記第1および第2接合線の各々は、圧搾条溝を画成している請求項1〜3のいずれかに記載の複合シート。 【請求項5】 前記表層は、互いに隣接する各一対の前記第1および第2接合線間に円弧を画く隆起域を有し、前記隆起域の各々は、前記ベース層よりも高い嵩高性、弾性および圧縮性を有し、前記隆起域の高さは、前記第1および第2接合線の部分と前記ベース層との合計厚さの少なくとも3倍の寸法に形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の複合シート。 【請求項6】 前記表層が前記軸方向へ延びる長さが5〜200cmの範囲にあり、前記軸方向と交差する方向へ広がる前記幅が5〜50cmの範囲にある請求項1〜5のいずれかに記載の複合シート。 【請求項7】 前記ベース層の坪量が5〜200g/m2の範囲にあり、前記表層の坪量が20〜500g/m2の範囲にある請求項1〜6のいずれかに記載の複合シート。 【請求項8】 前記表層の連続繊維群は、繊維当りの繊度が1〜20dである請求項1〜7のいずれかに記載の複合シート。 【請求項9】 前記第1および第2接合線が前記軸上において実質的に交差している請求項1〜8のいずれかに記載の複合シート。 【請求項10】 前記第1および第2接合線が前記軸から前記表層の端にまで延びている請求項1〜9のいずれかに記載の複合シート。 【請求項11】 前記軸に直交して前記表層を幅方向で横切る仮想線の前記第1および第2接合線と交わる部位の長さの和の最小値に対する最大値の比が2以下である請求項1〜10のいずれかに記載の複合シート。 【請求項12】 前記ベース層と前記表層とが熱可塑性合成樹脂を含み、前記第1および第2接合線はこれらの合成樹脂が溶融することにより形成されている請求項1〜11のいずれかに記載の複合シート。 【請求項13】 前記第1および第2接合線は、加圧加熱による溶着線である請求項1〜12のいずれかに記載の複合シ−ト。 【請求項14】 長さ方向軸を有する複合シートを製造する方法であって、前記方法が、上面と下面とを有するベース層ウエブと、前記軸に沿って延びる連続繊維群からなり、前記軸に沿って延びる対向側縁間に画成される所定幅を有する表層ウエブとから前記複合シートウエブを構成し、前記表層ウエブと前記ベース層ウエブとを、前記軸方向に連続的に供給して、前記ベース層ウエブの少なくとも一方の面に前記表層ウエブを重ね合わせ、前記ベース層ウエブと前記表層ウエブとを前記軸と交差する方向へ延びる複数の接合線によって接合する工程を含み、さらに、前記表層ウエブの連続繊維群用としてのトウを前記ベース層ウエブの少なくとも一方の面において開繊して所要の幅に拡開し、前記接合線は、前記表層ウエブにおいて前記幅を2等分して前記軸の一方の側域に形成される複数の第1接合線と、もう一方の側域に形成される複数の第2接合線とからなり、前記第1接合線と第2接合線とが、前記軸に向かって延長すると互いに交わるように前記表層ウエブの連続繊維群と斜めに交差しており、前記ベース層ウエブと前記表層ウエブとを前記軸方向へ供給するときに、前記第1接合線と第2接合線とのそれぞれを、前記軸から前記表層ウエブの幅方向外側に向かって順次形成していく工程を含むことを特徴とする前記製造方法。 【請求項15】 前記第1および第2接合線は、前記表層ウエブの一方の側域と他方の側域とのそれぞれにおいて実質的に規則的な間隔で互いに平行に延びている請求項14記載の製造方法。 【請求項16】 前記第1および第2接合線とのそれぞれは、前記軸寄りに位置する第1端部と、前記表層ウエブの外側寄りに位置する第2端部とを有し、前記第1、2いずれかの接合線の前記第1端部と交差して前記表層ウエブを幅方向で横切る仮想線が前記第1,2いずれかの接合線と平行な他の接合線の第2端部と交差している請求項14または15記載の製造方法。 【請求項17】 前記表層ウエブを幅方向で横切る仮想線が前記第1および第2接合線と交わる部位の前記幅方向における長さの和の最小値に対する最大値の比が2以下となるように、前記第1接合線と第2接合線とを形成する請求項14〜16のいずれかに記載の製造方法。 【請求項18】 前記第1および第2接合線が前記ベース層ウエブと前記表層ウエブとを溶融させることにより形成される請求項14〜17のいずれかに記載の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ベース層と連続繊維群からなる表層とから構成される嵩だかな複合シートであって、特に床、壁、窓等のごみ等を拭き取るための使い捨てのシート、体液等を吸収させるための使い捨てのシート、クッション材用シート等として使用するのに好適なものに関する。 【0002】 【従来の技術】図8,9は、連続繊維を不織布等のベースシートに接合してなる複合シート101の従来例の斜視図であり、図10は複合シート101が取り付けられたホルダー103の斜視図である。このような複合シート101とホルダー103とは、特開平9−149873号公報に開示されている。ホルダー103を手に持って床を擦ると、図8,9の複合シート101の上面でごみを捕集することができる。複合シート101では、ベースシート107と多数の連続繊維108とが接合線105を介して一体化している。かかる複合シート101は、ベースシート107と連続繊維108とを重ね合わせて一対の加熱されたエンボスロール間に供給することによって製造することができる。ところが、図8における接合線105のように、接合線105どうしの交点131が多いと、複合シート101の製造工程において、その交点131の近傍では連続繊維108の分布にむらを生じ易いという問題がある。 【0003】図9の複合シート101では、連続繊維108とベースシート107とを矢印P方向に向かってエンボスロールに供給し、接合線105を矢印Q方向へ向かって順次形成すると、連続繊維108が矢印Q方向へ、すなわちベースシート107の幅方向外側へ向かって移動する傾向にあり、複合シート101の幅方向において連続繊維108の分布を一様にすることが難しいという問題がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、前記従来技術の諸問題を解消し得るような嵩だかな複合シートとその製造方法の提供を課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記課題解決のために、この発明が対象とするところの一つは、複合シートが、長さ方向軸を有し、上面と下面とを有するベース層と、前記軸に沿って延びる連続繊維群からなり、前記軸に沿って延びる対向側縁間に画成される所定幅を有し、かつ、前記軸と交差する方向へ延びる複数の接合線によって前記上下面の少なくとも一方の面に接合している表層とを含む複合シートである。 【0006】かかる複合シートにおいて、この発明が特徴とするころは、次のとおりである。 【0007】前記接合線は、前記表層において前記幅を2等分する前記軸の一方の側域に形成された複数の第1接合線と、もう一方の側域に形成された複数の第2接合線とからなる。前記第1接合線と第2接合線とは、前記軸に向かって延長すると互いに交わるように前記表層の連続繊維群と斜めに交差している点にある。 【0008】前記課題解決のために、この発明が対象とするところの他の一つは、次のとおりである。 【0009】長さ方向軸を有する複合シートを製造する方法であって、前記方法が、上面と下面とを有するベース層ウエブと、前記軸に沿って延びる連続繊維群からなり、前記軸に沿って延びる対向側縁間に画成される所定幅を有する表層ウエブとから前記複合シートウエブを構成し、前記表層ウエブと前記ベース層ウエブとを、前記軸方向に連続的に供給して、前記ベース層ウエブの少なくとも一方の面に前記表層ウエブを重ね合わせ、前記ベース層ウエブと前記表層ウエブとを前記軸と交差する方向へ延びる複数の接合線によって接合する工程を含む。 【0010】かかる製造方法において、この発明が特徴とするところは、前記表層ウエブの連続繊維群用としてのトウを前記ベース層ウエブの少なくとも一方の面において開繊して所要の幅に拡開する点と、前記接合線は、前記表層ウエブの前記幅を2等分する前記軸の一方の側域に形成される複数の第1接合線と、もう一方の側域に形成される複数の第2接合線とからなり、前記第1接合線と第2接合線とは、前記軸に向かって延長すると互いに交わるように前記表層ウエブの連続繊維群と斜めに交差するものであり、前記ベース層ウエブと前記表層ウエブとを前記軸方向へ供給するときに、これら第1接合線と第2接合線とのそれぞれを、前記軸から前記表層ウエブの幅方向外側に向かって順次形成していく点にある。 【0011】 【発明の実施の形態】この発明に係る複合シートおよびその製造方法の詳細を添付の図面を参照して説明すると、以下のとおりである。 【0012】図1,2は、複合シートの一例である床掃除用シート1の斜視図と、そのII−II線断面図である。掃除用シート1は、熱可塑性不織布製のベース層7の上面に多数の熱可塑性連続繊維8aからなる表層8が長さ方向軸C−C(図3参照)から両側縁8cまで延びる複数の接合線5において溶着してなるもので、このシート1は、ベース層7の両側縁部9を図10のホルダー103に固定して表層8の連続繊維8aの部分で床のごみを拭き取ることができる。このシート1はまた、手で擦って使用することもできる。表層8の連続繊維8aは、ベース層7の両側縁部9と9との間に広がって、矢印Aで示すベース層7の長さ方向へ互いに平行して延びている。表層8の連続繊維8aは、加熱加圧により接合線5において溶融したのち固化しているのでその繊維形態をほとんど失っており、圧搾条溝を画成するとともに、圧搾条溝間には円弧状隆起域8bを画成している。かかる円弧状隆起域の高さは、接合線5の部分(圧搾条溝の底部)とベース層7の合計厚さの3倍以上であることが好ましい。かかる表層8は、三次元的外観だけでなく、優れた嵩高性、弾性および圧縮性を示し、いうまでもなく、かかる特性は、ベース層のそれよりもはるかに高い。かかる掃除用シート1は、表層8の連続繊維8aを床に当て、矢印A方向または、矢印Aに直交する矢印B方向へ動かすと、弧を画いている連続繊維8aが床を擦り、連続繊維8aと8aとの間にごみを取り込むことができる。連続繊維8aは、ベース層7の矢印A方向における両端部に対して接合線15で溶着している。ただし、この接合線15は、必ずしも必要ではない。 【0013】図3は、掃除用シート1の平面図である。表層8の個々の連続繊維8aは模式的に幅広く画かれている。表層8は、その幅が軸C−Cによってほぼ2等分され、軸C−Cの一方の側である図の上方には接合線5のうちの第1接合線5Aが複数条形成され、もう一方の側である図の下方には接合線5のうちの第2接合線5Bが複数条形成されている。複数条の第1接合線5Aは互いに平行で等間隔をなすように形成されており、第2接合線5Bもまた同様である。第1、2接合線5Aと5Bとは、表層8の連続繊維8aと斜めに交差して延び、軸C−Cに向かってそれぞれを延長すると、互いに交差することができるように表層8の連続繊維8aに対して傾いている。ただし、図示例では、第1、2接合線5A,5Bが軸C−C上で既に交差した状態にある。また、第1、2接合線5Aと5Bとは、軸C−Cに対して、換言すると表層8の連続繊維8aに対して同じ角度をなして、ベース層7の側縁部9にまで延びている。かかる第1接合線5Aと第2接合線5Bとは、軸C−C上に位置する第1端11A,11Bと、側縁部9近傍に位置する第2端12A,12Bとを有する。 【0014】図3には、軸C−Cと直交して掃除用シート1の幅方向へ延びる仮想線Hが示されている。第1、2接合線5A,5Bは、第1、2接合線5A,5Bの第1端11A,11Bと交わるように引いた仮想線Hがこれら接合線5A,5Bと平行する他の第1、2接合線の第2端12A,12Bとも交わるように形成されている。図示例でいえば、第1接合線5Aの第1端11Aと交わる仮想線H1は、すぐ隣の第1接合線5Aを飛ばしてその次の第1接合線5Aの第2端12Aと交わっている。互いに平行して矢印A方向へ延びる表層8の連続繊維8aは、そのすべてが第1接合線5Aまたは第2接合線5Bによってベース層7に接合しており、層7から抜け落ちることがない。 【0015】かような掃除用シート1の大きさに格別の制約はないが、好ましくは、ベース層7の長さが5〜200cm、幅が5〜50cmの範囲にある。ベース層7には、熱可塑性合成繊維からなる織布、不織布、熱可塑性合成樹脂フィルム等、寸法安定性を有する素材を使用することができ、好ましい不織布の例として、ポリエチレンとポリエステルとの複合繊維を使用したスパンボンド不織布やポイントボンド不織布を挙げることができる。不織布やフィルムは、坪量5〜200g/m2のものを使用することが好ましい。 【0016】表層8の連続繊維8aには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等の連続繊維を使用することができる。好ましい連続繊維8aの一例として、公知の方法により、連続繊維8aの束であるトウを開繊するとともに所要の幅にまで拡開したものを挙げることができる。トウは、商業的に入手可能なものであって、連続ポリマーフィラメントからなるロープ状の束である。フィラメントは、1〜20dのものが使用可能である。表層8の連続繊維8aは、それが捲縮したものであるときには、嵩だかで柔軟なものになるから、床のごみを軽く拭き取るのに好適であり、しかも拭き取ったごみを確実に保持することができるという点で優れている。捲縮した連続繊維8aの捲縮数は、5〜25山/2.54cmであることが好ましい。表層8の連続繊維8aの坪量は、20〜500g/m2の範囲にあることが好ましい。連続繊維8aには油剤処理を施したり、親水化処理を施したりして、床のごみや水分の拭き取り性能を向上させることができる。 【0017】接合線5は、ベース層7と表層8の連続繊維8aとを溶着させた線であることが好ましく、軸C−Cに対して10〜80°、より好ましくは15〜75°の範囲で傾斜させることができる。接合線5の幅に特別の制約はないが、一般的には0.5〜10mmの範囲にあることが好ましい。 【0018】図示例でベース層7の上面にのみ接合している表層8の連続繊維8aは、ベース層7の下面にも接合することができる。ベース層7の上下両面に表層8の連続繊維8aを接合するときには、その上下面において接合線5の形状と位置とを一致させることが好ましい。 【0019】図4〜6は、この発明の実施態様を例示する図2と同様の図面である。図4の掃除用シート1では、第1接合線5A,5Bの第1端11A,11Bと交わる仮想線H1がすぐ隣の第1接合線5A,5Bの第2端12A,12Bと交わっている。 【0020】図5の掃除用シート1の接合線5は、どれも比較的短いものであって、軸C−Cより上方の第1接合線5Aは、軸C−C上に第1端11Aを有する比較的短い第1接合線5Cと、ベース層7の側縁部9に第2端12Aを有する比較的短い第1接合線5Dとを含み、軸C−Cより下方の第2接合線5Bは、軸C−C上に第1端11Bを有する第2接合線5Eと、ベース層7の側縁部9に第2端12Bを有する第2接合線5Fとを含む。図5の第1、2接合線5A,5Bにおいて、第1端11A,11Bとは各接合線の軸C−C寄りの一端であり、第2端12A,12Bとは側縁部9寄りの一端である。第1接合線5Aのうちの5Cまたは5Dの第1端11Aと交わる仮想線H1は、すぐ隣の第1接合線5Aのうちの5Cまたは5Dの第2端12Aと交わる。第2接合線5Bと仮想線Hとの関係も同様である。表層8の連続繊維8aは、5C,5Dを含む第1接合線5Aと、5E,5Fを含む第2接合線5Bとのいずれかによってベース層7に接合しており、層7から抜け落ちることがない。 【0021】図6の掃除用シート1の接合線5は、軸C−Cから側縁8cにまで延びるものではあるが、第1、2接合線5Aと5Bとの第1端11A,11Bは軸C−C上では交差していない。しかし、第1、2接合線5Aと5Bとは、軸C−C方向へ延長されると互いに交差するように軸C−Cに対して傾斜している。第1接合線5Aの第1端11Aと交わる仮想線H1は、すぐ隣の第1接合線5Aの第2端12Aと交わっている。第2接合線5Bと仮想線Hとの関係も同様である。 【0022】図3〜6に例示の接合線5を有する掃除用シート1は、ベース層7のウエブと所要の幅に広げた表層8のウエブとを重ね合わせ、一対の加熱された回転するエンボスロール間に連続的に供給することで製造できる。一対のエンボスロールの少なくとも一方には、接合線5に対応するエンボス用の突起を形成しておき、表層8のウエブに対しては、それぞれの接合線5が軸C−Cからベース層7のウエブの側縁部9に向かって順次形成されるようにエンボスロールを回転させる。このようにすると、表層8のウエブは、その幅方向中央部で繊維本数が比較的多くなるような状態でエンボスロールに供給されても、接合線5が軸C−Cから側縁部9へ向かって形成されていくことに伴って、表層8のウエブがベース層7のウエブに対して一様な厚みで広がるようになる。 【0023】図7は、図3の部分拡大図であって、接合線5と仮想線Hの交わる状態が例示されている。掃除用シート1の長さ方向(A方向)の任意の位置における仮想線Hに沿った接合長さLは、接合線5と仮想線Hとが交わる各部位の長さの和であって、例えば、仮想線H1についての接合長さL1は、L1=a+b+c+dであり、仮想線H2についての接合長さL2は、L2=a+d+eである。接合線5の形状の如何によっては、Lの値が掃除用シート1における仮想線Hの位置によって変化することがあり、この発明に係る掃除用シート1の製造方法では、その変化するLの値の最小値に対する最大値の比が2以下となるように接合線5の形状と位置とを調整する。例えば図3〜6に例示のように、仮想線Hが接合線5の第1端11A,11Bと交わるときには、他の接合線5の第2端12A,12B、またはその他の部位とも交わるようにする。このようにすると、重ね合わせたベース層7のウエブと表層8のウエブとをエンボスロールに供給したときに、ベース層7のウエブと表層8のウエブとは、ロールに形成されたエンボス用の突起に絶え間なく接触することとなり、ベース層7のウエブと表層8のウエブとロールとには終始エンボス加工圧力が作用する。つまり、エンボス加工圧力は、作用したり、作用しなかったりするという断続的な形ではないから、表層8のウエブの連続繊維8aはベース層7上に一様な厚さで広がりやすく、また、エンボス加工機は損傷する機会が少なくなる。 【0024】かかる方法によって得られるベース層7のウエブと表層8のウエブとの積層ウエブは、図3の接合線15を施したのちに適宜の長さに切断して、この発明に係る複合シートである図示例の掃除用シート1とする。かような複合シートは、掃除用シート1として使用する以外に、表層8の嵩を極力高くしてクッション材として使用したり、表層8の連続繊維8aに親水性または吸水性の繊維を用いて体液やその他の水分を吸収させるための使い捨てまたは繰り返し使用の吸収材等として使用することができる。 【0025】 【発明の効果】この発明に係る複合シートは、連続繊維がベース層に対して一様な厚さで接合されて、繊維分布にむらがない。この複合シートを掃除用シートとして使用したときには、床面等を均一に拭くことが容易になる。 【0026】この発明の複合シートは、一般家庭用清掃およびその他、広範囲にわたる各種用品として使用することができ、実用に供しきわめて有益なものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115108 【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月3日(2000.3.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066267 【弁理士】 【氏名又は名称】白浜 吉治 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−316772(P2000−316772A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月21日(2000.11.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−59002(P2000−59002) |
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