| 【発明の名称】 |
電気掃除機用の集塵袋 |
| 【発明者】 |
【氏名】野村 孝元
【氏名】佐々木 統志
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| 【要約】 |
【課題】掃除機本体からの塵芥漏れを防ぐとともに、集塵袋装着時の誤操作を防止する。
【解決手段】吸入口が設けてある透気性の濾材で形成された袋本体と、剛性を有する板材に吸入口が設けた支持板とが、それぞれの吸入口を合致させて、袋本体の表面と支持板を一体的に貼着する。表面の一部分に、繊度1〜14デニールの範囲から選ばれた糸条体0.2〜6mmの範囲の所定長に切り揃えられてなる短繊維を、密に植設する。短繊維の密にした植設は静電気植毛法により、単位面積に植設されている短繊維の重量で80〜250g/m2に相当するものとする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】吸入口が設けられてある透気性の濾材で形成された袋本体と、剛性を有する板材に吸入口が設けられてある支持版とが、それぞれの吸入口を合致させて袋本体の表面に支持板が一体的に貼着されてなる集塵袋であって、上記支持板の少なくとも表面のその一部又は全部に、繊度1〜14デニールの範囲から選ばれた糸条体を0.2〜6mmの範囲の所定長に切り揃えられてなる短繊維が、直接又は間接的に密に設けられたことを特徴とする電気掃除機用の集塵袋。 【請求項2】上記の短繊維の密に設けられた箇所は、静電気植毛法によるものである請求項1記載の電気掃除機用の集塵袋。 【請求項3】上記の短繊維の密に設けられた箇所は、単位面積に設けられている短繊維の重量で80〜250g/m2に相当するものである請求項1又は2記載の電気掃除機用集塵袋。 【請求項4】上記の短繊維の設けられた箇所は、支持板の吸入口の周囲表面であってシール材パッキン効果を期待したものである請求項1、2又は3に記載の電気掃除機用の集塵袋。 【請求項5】上記の短繊維の設けられた箇所は、支持板表面の適所であって、文字や記号等による表示効果を期待したものである請求項1、2、3又は4に記載の電気掃除機用の集塵袋。 【請求項6】上記集塵袋は、掃除機側のパッキン構造を異にする各社電気掃除機に共用して用いるものである請求項1、2、3、4又は5に記載の電気掃除機用の集塵袋。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、透気性を有する紙等の濾材を袋状に成形した使い捨ての電気掃除機用の集塵袋に関する。 【0002】 【従来の技術】家庭用の電気掃除機は利便性から使い捨ての集塵袋を装着し、吸入した塵芥を袋内に溜め、一杯になったら袋毎に捨てると云う方式のものが主流となっている。その集塵袋は通気性のある素材で作られた袋本体と電気掃除機本体に装着するための支持板と呼ばれる板状のものが開口部を共通するように貼り合わされたものである。これらの材質は袋本体が紙又は不織布であり、支持板が日本国内では紙である。そしてこの集塵袋は掃除機内において、集塵ホースの延長部と支持板の開口部が当接するように装着されるものである。この時、塵芥を漏らすことのないように掃除機本体にはゴムパッキンが設けられ、掃除機本体の溝や挟持爪で集塵袋の支持板を挟持してゴムパッキンに密着される。 【0003】尚、掃除機における集塵ホースの内外径やパッキンの形状・寸法は掃除機メーカー各社夫々の設計思想に基づき各社異なっている。よって、各社毎に自社機種に適合できる集塵袋は異なっており、特に集塵ホースを受けゴムパッキンに当接する部分にある集塵袋の開口部、すなわち吸入口寸法は各社バラバラであり、又、当然、掃除機本体に装着するために、支持板を挟持溝に挿入する向きなどもバラバラである。以上の通り、集塵袋と掃除機本体との装着関係は各社バラバラであったが、自社の適合するように集塵袋を設計すれば良いのであり、過去においては特に問題は生じていなかった。ところが、各掃除機メーカーが集塵能力を高めるため等の改良改善を繰り返して来たため、同一メーカーにおいても集塵袋の支持板の挟持の方法や支持板寸法が機種毎に異なることがあったり,ハイパワー化によるものか掃除機本体ゴムパッキン部と集塵袋吸入口部との密着が外れ、塵芥漏れが起きるなどの不具合が確認されることがあった。尚、塵芥漏れの場合の一部は、機種毎に集塵袋支持板寸法が異なることに対応するために支持板を無理やりムシり取るようにしたのを、ムシり間違えたために起きたものや装着の仕方を間違えたために起きたものもある。 【0004】一方、消費者としては購入の利便性、販売者にとっては店頭配備の利便性から国内各社掃除機に使える集塵袋、いわゆる共用集塵袋が開発され販売されている。これらは、複数社の掃除機に使えるものであるが、前述のように各掃除機メーカー毎に集塵ホースの内外径やゴムパッキンの形状・寸法は異なり、集塵袋を装着するための挟持溝の受け入れ方向も異なっていて、又、各社掃除機の集塵袋当接各部の寸法も異なっているので、共用集塵袋は支持板の吸入口の周囲にパッキンを設けたり、支持板寸法を調整するための切り取り指示や挿入方向の指示等の情報を表示しなければならない。以上の通り共用集塵袋は同一社用集塵袋に比べて複雑であるが、掃除機メーカーが改良・改善を繰り返したために同一掃除機メーカーでも集塵袋の支持板の挟持の方法や支持板寸法の異なった掃除機が販売されたり、ハイパワー化されたため、従来のままでは塵芥漏れなどの不具合が起きやすくなり、改良・改善が望まれている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような実情に鑑みて発明されたもので、一に掃除機本体と集塵袋とが当接する掃除機本体ゴムパッキン部・集塵袋支持板間より塵芥漏れが無いようにすること。二に掃除機本体に集塵袋を装着する時に、予備行為としての支持板部分のムシり取りを間違えなかったり、挿入方向を間違えなかったりするための情報伝達を的確にすることを目的としたものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明に係る電気掃除機の集塵袋は、吸入口が設けられてある透気性の濾材で形成された袋本体と、剛性を有する板材に吸入口が設けられてある支持版とが、それぞれの吸入口を合致させて袋本体の表面に支持板が一体的に貼着されてなる集塵袋であって、上記支持板の少なくとも表面のその一部又は全部に、繊度1〜14デニールの範囲から選ばれた糸条体を0.2〜6mmの範囲の所定長に切り揃えられてなる短繊維が、直接又は間接的に密に設けられたことを特徴とする。 【0007】又、上記の短繊維の密に設けられた箇所は、静電気植毛法によるものであることが望ましい。 【0008】上記の短繊維の密に設けられた箇所は、単位面積に設けられている短繊維の重量で80〜250g/m2に相当するものであることが望ましい。 【0009】上記の短繊維の密に設けられた箇所は、支持板の吸入口の周囲表面であってシール材パッキン効果を期待したものであることが望ましい。 【0010】上記の短繊維の設けられた箇所は、支持板表面の適所であって、文字や記号等による表示効果を期待したものであることが望ましい。 【0011】上記集塵袋は、掃除機側のパッキン構造を異にする各社電気掃除機に共用して用いるものであることが望ましい。 【0012】 【発明の実施の形態】これを図面に示す実施の形態について説明すると、図1においてA社以外の掃除機に用いるには支持板6から13、14をミシン目15でむしり取る必要がある。A社の掃除機には切り取り部18をむしり取ると共に、現行型であるM型機にはガイド部14をミシン目16でむしり取り、旧型機にはガイド部14を残したまま用いる。又、切り取り部19はA社の一部の機種に対してはむしり取る必要がある。又、切り取り部17はB社E社機に、切り取り部20はB社機に用いる時むしり取る必要がある。このように各社毎に集塵袋の形状寸法は異なる必要がある。これは各社掃除機の集塵袋の当接する部分の形状や寸法が異なるからである。図2(a)はA社、C社、D社、G社、H社の掃除機に装着する時のものであり、図2(b)はB社、E社、F社の掃除機に装着するものであり、(a)(b)では支持板の向きが違う。尚、図を簡略化しているが、図1の説明にあるように各社毎に不要な各片を切除しているものである。このように各社毎に挿入向きが異なるのは図1の説明にあると同様に各社掃除機の当接する部分の形状や寸法が異なるからである。 【0013】図3は(イ)はA社の掃除機にセットした時の(ロ)はC社機に、(ハ)はD社機に、(ニ)はE社機にそれぞれセットした時の掃除機本体ゴムパッキン110と集塵袋支持板111との部分断面図である。セットした集塵袋の吸入口8は寸法Dであり同寸法のものを用いたが、(イ)(ロ)(ハ)(ニ)で各社掃除機のゴムパッキン110は形状だけでなくdに代表される寸法も異なることが分かる。これらの図からゴムパッキン110の形状や寸法が各社異なるので集塵袋にもシール材としてのパッキン的なものが必要であることが理解できるものである。もちろん集塵袋支持板112と掃除機のゴムパッキン110が適当に当接していれば塵芥は漏れないが、掃除機の持つ特性上、運転すれば真空吸引されることにより、支持板112が袋側に引っ張られて反ることなどでゴムパッキン110から離れようとして塵芥漏れにつながることがある。もちろん、ゴムパッキン110は弾力性のあるものであり、支持板112が離れようとしても追従しようとするが支持板6の動きに追いつかない時には隙間が生じることになる。これは、最近のハイパワーの掃除機ではなおさらである。 【0014】尚、各社掃除機毎に設計した専用袋であってもハイパワー化した掃除機では支持板の動きにゴムパッキンが追従できないというリスクが増大し、実際に厳しい条件下では塵芥漏れの生じることが確認された。 【0015】図4図5において(a)は発泡ポリエチレンに代表される独立発泡体をシール材パッキンとして用いたものである。独立発泡体という特質から、発泡部分を空気や塵芥が通過することのないのが利点であるが、ちょっとした力で発泡セル内の空気が押されることでセル膜が伸びたりするとその形状復元力がなくなり、シール材としての機能は失われてしまう。この現象は比較的起き易く、保管等の管理に注意しないと問題が起きやすい。 【0016】図4図5において(b)は連続発泡体であり、ウレタンを用いるのが一般的である。この利点は、発泡倍率や材質などにもよるが、一般的に、弾力性に富んでいて、ゴムパッキン部より支持板が離れようとして生じる隙間を瞬時に埋める追従性に優れている。しかしながら、連続発泡体すなわち発泡セルは連通しているので運転前には連通孔が押しつぶされてふさがっていても、運転によって支持板が吸引されて反り、ゴムパッキンから離れようとする時、押さえつけられていた連通孔は広がって空気や塵芥の通り道ができてしまう。 【0017】(c)は、あまり一般的ではないが、不織布をシール材として用いたものである。これは、元来、繊維を交差して重ねるので繊維間の隙間を生じてしまうものであり、この隙間より空気や塵芥の漏れる危険性があるものである。もちろん奥行きを深く取るならば塵芥は絡め取られるのであろうが、不織布とゴムパッキンとの間の凸凹は埋まりづらく、ここから漏れる可能性がある。又、最大の問題は密度を粗にすれば復元性すなわち追従性があるが塵芥捕捉性に劣り、密にすれば塵芥捕捉性は向上するが、復元性すなわち追従性に劣るようになり、吸引時に支持板が反ってゴムパッキン部から離れようとした時には隙間を埋めることが出来なくなる。 【0018】(d)は本願のもので、集塵袋支持板に長さを切り揃えられた短繊維が密に設けられており、掃除機本体のゴムパッキンに接して圧されることのない部分は曲げられず、ゴムパッキンに接して圧される部分は曲げられてゴムパッキンと支持板の間を埋めようとする。掃除機を運転して支持板が吸引されて反って支持板とゴムパッキンの間が離れようとすると、繊維が起ち上がって支持板とゴムパッキンとの間を埋めようとする。繊維高さが支持板とゴムパッキンとの距離以上であれば隙間を埋められることになる。尚、図のように必ずしも繊維が直立しているものに限られるわけではない。又、繊維高さ方向に対しての横方向の密度、すなわち植設の密度が粗であれば隙間は大きく、前述の連続発泡体と同様に外側に塵芥は漏れやすい。しかし、密に設けられているならば横方向に対しての隙間を埋めていくので塵芥の漏れを防ぐ。又、全体としての弾力性が生じ、支持板がゴムパッキンと離れようとする時の隙間を埋める追従性に優れる。尚、繊維単独が太くても弾力性に優れることになるが、強制的な力を加えない限り物理学的に繊維の太いもの(すなわち繊度の太いもの)では細いもの(すなわち繊度の小さいもの)に比べて、繊維間が大きくならざるを得ない。もっとも厄介なのは、ゴムパッキンと接しているところでは繊維が寝た状態になっているので繊維径が太い程、植設されるときの隙間が大きくなる。隙間が大きくなればなるほど塵芥が漏れやすくなる。よって、植設技術上の問題がなければ細かい繊維を密に設けられた方が好ましいことになる。尚、繊維径の太いものと細いものとを混ぜると、細いものが太いものの隙間を埋めやすく弾力性を持たせられることからも有効である。 【0019】尚、繊維長は短過ぎると支持板が吸引によって反って、ゴムパッキンから離れようとする時に生じる隙間を埋められなくなり、長すぎるとセット時初期から支持板とゴムパッキンとの間に厚みを持って入り込むことで、結果的に初期から反らせて変形させることになり、吸引時の支持板とゴムパッキンの間の隙間に対しての追従性に乏しいものになってしまう。 【0020】尚、支持板が変形すると、直接、植設した繊維のゴムパッキンへの当接度が不安定になったり、吸引時に変形した部分が増幅される形で支持板とゴムパッキン間に隙間を生じたりしやすいので、圧力を加えて植設する植設方法より圧力を加えないで植設できる静電気植設法が良い。 【0021】ここで、もう一つの課題である掃除機本体に集塵袋を装着する時の予備行為としての支持板のむしり取りや挿入方向を間違えないために情報伝達が的確にされる必要性とそのための方法について述べる。集塵袋を掃除機にセットする時にややこしいのは、集塵袋の挿入方向が決められていることと、同一メーカーでも機種によって支持板を部分的に切り取ったりすることがあるからである。ましてや、複数社の掃除機に共用させようとする集塵袋なら、なおさらややこしいことになる。そのためには案内が必要となり、そのための情報を表現する文字や記号あるいは図がどこかに表示される必要がある。現状の表示されているところは集塵袋の袋本体であり印刷がされている。しかし良く考えてみると、掃除機本体のゴムパッキンに当てるために挟持溝に入れたり、挟持爪を掛けるのは支持板であり、挿入する方向づけして手で掴むのは支持板である。又、むしり取るのは支持板そのものである。支持板そのものに情報を表示されている方が使う者にとっては間違えなくて良い。ところが、現実には袋本体に表示されており、これが挿入間違いや切り取り間違えをする原因と考えられる。しかし、何故、支持板に直接表示されていないのだろうか、印刷の押圧によって支持板の変形するリスクが高まるからである。このリスクを回避する表示方法としては、静電気植毛法で繊維を植設する方が良く、押圧せずに文字や記号等を表示できるからである。 【0022】次にこれらの短繊維の維度及び長さに関する数値について述べる。先ず、本発明で言う特殊な短繊維、即ち「繊度1〜14デニールの範囲から選ばれた糸条体を0.2〜6mmの範囲の所定長に切り揃えられてなる短繊維」とした記載の技術的異議を説明する。ここに示す「繊度と繊維長さとの範囲」には、「シール材パッキン効果」と「表示効果」との2通りの目的効果のものが包含されていて、その目的効果に応じて「維度と繊維長さ」の適正範囲は異なっているのである。つまり「シール材パッキン効果」の方の「繊度×繊維長さ」の適正範囲は、繊度が3〜14デニールでその繊維長さは1〜6mmと言う「比較的大きい繊度の比較的長い繊維の領域」のものになってしまうのに対し、「表示効果」の「繊度と繊維長さ」の適正範囲は、繊度1〜3デニールの範囲でその繊維長さは0.2〜1mmと言う「細かい繊度の短かい繊維長の領域」になる。 【0023】この相違の原因は、植設された短繊維群に求められる特質が、目的効果に応じて異なってしまうからである。即ち、本発明者等の知見によるとこの短繊維群に求められる特質は、「表示効果」の場合は細かい部分にまで密に直立状態が維持される植毛適正範囲が重視され、そのことで鮮明に識別できる文字・記号が形成されるものと考えられる。これに対し「シール材パッキン効果」の場合に求められる特質は、「柔軟性と弾力性が適度に調和して保有するある厚みの層(繊維の層)」であることが期待され、且つ、その場合の厚みの層(繊維の層)は「密に繊維群が設けられていること」が要求されるのである。つまり、植設された短繊維群を「厚みを持つパッキン」として捉えると、硬すぎるものや柔らかすぎるものでは、掃除機側ゴムパッキンの当り面とフィット性が保てないし、弾力性の強すぎるものや乏しいものでは、接面間に生じてくる隙間を埋める追従性が得られないのである。又、薄すぎる厚み層では、空隙を埋める物理な絶対容積量に不足するし、部厚すぎる層では接面間の挟雑物となって、掃除機側の挟持爪に引き寄せられて、支持板を押し曲げてしまう不良原因になるのである。又、相互の繊維間が疎に過ぎるものは塵の吹き抜け(漏れ)の原因となる現象が生じることになるからである。ここで言う厚みの層(繊維の層)は、植設された繊維長に関係するが、それは繊度の大きい繊維が直立する場合のみであって、繊維が湾曲している場合はその湾曲度分は短くなるし、繊度の小さい長い繊維は植設部から寝てしまって厚みの寄与率は小さくなる。しかるに一方、静電気植毛法には、繊維長を繊度と無関係に自由には選べない」と言う技術上の制約条件がある。即ち、繊維長さを長くしたい時は、小さい繊度のままでは繊維(パイル)相互の「からまり」が増して均一な供給が困難になって、結果的に植立させた短繊維の密度の均一性が損なわれることになるので、この「からみ」の強さを解消させるには繊度を大きくせざるを得ないと言う制約条件が生じてしまうのである。 【0024】この制約条件の程度は、用いる繊維の種類や繊維に施す植毛適正化処理剤の種類で変化するが、用いる繊度で達成できる繊維長さの限界は、ポリアミド繊維の場合で1デニールで約0.5〜0.6mm長、2デニールで約0.8〜1mm長、3デニールで1.3〜1.5mm長、7デニールで約2〜3mm長、14デニールで約4〜6mm長であると考えられる。そして植設出来る密度の限界(単品のデニール別で)は、1デニールで約80〜90g/m2、2デニールで約100g/m2、3デニールで約130g/m2、7デニールで約180g/m2、14デニールで約250g/m2が一つの目途である。 【0025】従ってこの制約条件下では、本発明の目的効果の「表示効果」の場合は、繊度が1〜3デニールの繊維長0.2〜1mmの範囲の短繊維を用いれば比較的に容易に達成できるが、目的効果が「シール材パッキン効果」である場合は、用途に見合う選択が必要になるのである。即ち、実験によると同じ「共用タイプのシール材パッキン効果」を得る場合でも、「共用タイプ」の中には、例えば、「2〜3社の各社掃除機への共用」を目標にした所謂「部分共用」と呼称させる商品(用途)もあれば、8〜13社の各社掃除機への共用」を目標にした所謂「各社共用」と呼称させる商品(用途)もあるので、用途対象にする掃除機側のパッキンの材質構造に適応するものに、植設した短繊維群の特質を選択する方が有利になるからである。即ち、例えば、「2〜3社の各社掃除機への共用」或いは同一社内他機種やハイパワー対応を用途目標にする場合は、掃除機側パッキンの口径や材質構造が類似機種を対象に出来るので、繊度が2〜7デニールで約1から2mm長の範囲の短繊維の単独使用でも達成することが可能であるが、「各社共用」を用途目標にする場合は、掃除機側パッキンの口径や材質構造が大幅に異なるので、繊度が2〜14デニールで約1〜6mm長の範囲の短繊維から、その「繊度の大小と繊維長の長短の値の違うもの」を2〜4種類の併用(混合短繊維)にして用いることが望ましいことになる。 【0026】それは一般に、シール材パッキンとした植設短繊維群に厚みを持たそうとするには、繊維長を長くしたい処であるが、繊維長を長くするには繊度が大きくなってしまい、その分、剛性が高まり過ぎて柔軟性に欠如することになり、且つ、植設繊維の間隔が増す方向になるので、植設させる(供給する)繊維長の「長短(繊維の大小)を組み合わせ相手を選ぶこと」と「その組み合わせ(混合)の割合を選択すること」との双方で、柔軟性と弾力性とが調和した植設繊維群を形成させるのである。具体的には例えば、〔繊度(デニール)×繊維長(mm):重量成分割合(%)〕の表現で〔(14×5:10)+(7×1.5:40)+(3×0.9:50)〕、〔(14×3 15)+(5×1.2:30)+(3×1.2:55)〕、〔(7×3:20)+(4×3:20)(3×1:0 60)〕等の混合短繊維群は、「各社共用」を用途対象にしたシール材パッキン効果を発揮させることが出来る。これらの組み合わせは、実験によって幾通りかのものを作り出すことが出来るものである。この混合短繊維群の利点は、大きい繊度の糸条体がまばらに植設されることで柔軟性と弾力性との調和を保ち、大きい繊度の植設された糸条体の根元を埋めるように小さい維度の糸条体が植設されて、大きい繊度の糸条体を単独で植設する場合よりも繊維間の密な状態の短繊維群が形成されることになるのである。従って、「シール材パッキン効果」を期待する場合は、支持板の吸入口の外周面に、その吸入口に沿って10〜12mm幅に亘りすれば十分となる。又、本発明で言う短繊維の原料は、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維等の呼称で代表される合成樹脂繊維であることが、実用上では望ましいが、絹、毛、麻、綿等の天然繊維やレーヨン等の呼称で代表される人造(半人造)の化学繊維であっても良い。 【0027】次に表1について説明する。集塵袋と掃除機本体のゴムパッキン部からの塵芥漏れ、すなわち口漏れは袋の使い始めすなわち初期の段階に起きるもの、ある程度使っている途中、すなわち中期に起きるもの、かなり袋が満杯になってきて掃除機や集塵袋支持板にかかる負荷が大きくなった段階、すなわち後期で起きるものに大まかに分けられる。この各段階の区切りは明確でなく、特に、初期に起きる口漏れは瞬時に起き、又、掃除機毎にその瞬間は異なるので、各社掃除機を比較するために、一定の時間や塵芥負荷量を区切って観察評価すると、ある機種では初期の口漏れが起きない時の結果を、ある機種では中期の口漏れを含んだ結果を示してしまう可能性が大きい。よって、中期段階での観察評価は初期段階での口漏れを含むことになるが、実使用時評価ではそれで充分と判断したので、中期段階と後期段階の2段階のみの結果で比較することにした。尚、市販の薄力小麦粉を1回20g約10秒間、段階的に吸引し、吸引量が累計200gの時を中期、同じく累計300gの時を後期とした。又、試験に供した掃除機は大手掃除機メーカー8社のハイパワー機であり、そのパワーすなわち吸込仕事率を表の社名の右の( )内に示した。これら520〜550Wの吸込仕事率は一般家庭用掃除機ではもっともハイパワーあるいはハイパワーに近いものであり、塵芥漏れはハイパワーほど起きやすいことから、これらのハイパワー機種を試験用機種として選定した。 【0028】又、試験に供した集塵袋は、形状としては図1に示すものであり、「実施例」「比較例」とも袋本体部は全て、その袋幅寸法が120mm、蛇腹部のマチ幅寸法は140mm(但し、両側の蛇腹部のマチ幅寸法のうち、一方が160mm、他方が120mmと不均等な変則ダブルガセット構造)、丈寸法が240mmのものを用いている。それは、この寸法形状の袋本体は、各社の電気掃除機の寸法の異なる集塵室の中で、共通して良く展開することが出来る袋であるからである。又、使用パッキンが貼られている支持板の内径は図3のDを示すものであり、パッキン内径と同じ52mmである。表1中での「実施例」「比較例」の内容は、植設された短繊維をシール材パッキンにしたものが実施例に、ポリエチレン発泡体やウレタン発泡体の従来品のものが比較例になる。尚、比較例としてパッキン無しのものは挙げなかったが、実施例は当然それより優れる。尚、口漏れ評価の◎○△×は集塵室内壁(特に支持板近傍部)の粉付着による汚れの状態を調べたものである。評価記号を、◎がほとんど汚れなし、○が汚れがごくわずか、△が汚れが目立つ、×が汚れがひどいにランク付けした。又、適応性欄には「各社共用に適用できる」及び「部分共用には適用できる」と記したが、「各社共用に適用できる」とは、どの掃除機メーカーのどの機種にも使用して問題ないと判断される程度と云うことであり、「部分共用には適用できる」とは、全掃除機メーカーのどの機種にでも使用して問題ないと言い切れないが、掃除機本体のゴムパッキンの形状や寸法が比較的近い複数社の掃除機メーカーの掃除機あるいは同一掃除機メーカーの形式の違う掃除機に共用して問題ないと判断できるということである。尚、実施例のこれらは全て、従来のパッキン類使用のものあるいはパッキン類無しのものより口漏れの程度は改善されていることは言うまでもない。 【0029】図5は、支持板表面の適所に、対象掃除機における支持板のセット方向や支持板の折り取り場所を表示した場合のものを支持板の正面図で示したものである。このものは、マスキングによって表示したい文字、記号の部分にのみ糊を付与し、その表面に維度2デニール×繊維長0.3mmの短繊維を植設して作成した。この表示効果のための植設は、シール材パッキン効果を得るための植設と同時に行うことが効率的である。又、この集塵袋は、切り取る場所、挿入方向が直接、支持板に表示されているので消費者の誤使用の防止に有効となる。 【0030】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、集塵袋の支持板に繊度1〜14デニールの糸状体を0.2〜6mmの長さに切り揃えられた短繊維が密に植設されているので、従来の支持板のパッキン無し、あるいは従来のパッキンを貼ったものに起きやすかった吸塵運転時の塵芥漏れの危険性を減少させることで、高吸込仕事率の電気掃除機に装着しても、あるいは同一メーカー内の複数機種、複数メーカー間の複数機種に共用して高吸込仕事率で吸塵させても塵芥漏れのほとんど無い電気掃除機用の集塵袋を提供することが出来る。 【0031】支持板に直接表示することで、支持板の切り取り間違いや掃除機への挿入方向の間違いが起きにくくなる。 【0032】支持板への直接表示が支持板の変形を起こすことなく出来るので装着不良・支持板変形による塵芥漏れという事故も防止できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000218409 【氏名又は名称】ネクスタ株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月2日(1999.4.2) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−287897(P2000−287897A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月17日(2000.10.17) |
| 【出願番号】 |
特願平11−131823 |
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