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【発明の名称】 電気掃除機
【発明者】 【氏名】▲高▼橋 正樹

【氏名】松代 忠

【氏名】妹尾 裕之

【要約】 【課題】集塵性能に優れかつ快適に掃除ができる電気掃除機を提供する。

【解決手段】モーター2と、吸引時の塵埃通過経路(図示せず)を通過するごみを検出するごみセンサ3と、吸引されたごみの蓄積量を検出するごみ蓄積量検出手段4とその記憶手段5と、ごみセンサ3の検出値と記憶手段5の記憶値からモーター2に供給する電力を制御する制御手段6とを有し、塵埃通過経路を通過するごみ量と、集塵室(図示せず)内のごみ蓄積量とを検出し、これらの値に応じてモーター供給電力を制御してごみ取れ性を確保しつつ省エネルギー化を図り快適に掃除ができるようにしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸引力を発生させるモーターと、吸引時の塵埃通過経路を通過するごみを検出するごみセンサと、この吸引されたごみの蓄積量に応じた信号を出力するごみ蓄積量検出手段と、前記ごみセンサの検出値とごみ蓄積量手段の出力に応じて、前記モーターに供給する電力を制御する制御手段とを有する電気掃除機。
【請求項2】 ごみ蓄積量検出手段をごみセンサによる検出値を積算する積算手段と、この積算値を記憶する記憶手段で形成した請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】 ごみ蓄積量検出手段を吸引時の風量に応じて信号を出力する風量検出手段で形成した請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項4】 吸引力を発生させるモーターと、吸引時の塵埃通過経路を通過するごみを検出するごみセンサと、この吸引されたごみの蓄積量を検出するごみ蓄積量検出手段と、前記ごみセンサの検出値とあらかじめ定めた基準値とを比較する比較手段と、前記ごみセンサの出力値と、前記比較手段の比較結果に応じてごみ蓄積量手段の蓄積量を入力し、前記モーターに供給する電力を制御するようにした電気掃除機。
【請求項5】 吸引力を発生させるモーターと、吸引時の塵埃通過経路を通過するごみを検出するごみセンサと、この吸引されたごみの蓄積量を検出するごみ蓄積量検出手段と、前記モーターに供給される電圧を検出するモーター電圧検出手段と、前記ごみセンサの検出値、ごみ蓄積量検出手段の出力値、及びモーター電圧検出手段の出力に応じて前記モーターに供給する電力を制御するようにした電気掃除機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機の吸込力制御に関するものであり、特に近年の高吸込力化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気掃除機は木床、じゅうたん等の掃除対象の多様化に伴い、電気掃除機の手元操作部でその吸引力を変化させるものが増えてきており、また、塵埃通過経路にごみセンサを有し、床面等のごみの量に応じて吸引力を自動制御するものが主流になってきた。
【0003】図8は従来の電気掃除機を示すもので、101は掃除機本体(以下、本体と称す)、102はホース、103は手元操作部、104は延長管、105は床用吸い込み具である。
【0004】図9は同電気掃除機の制御回路ブロック図で、1は商用電源、2は負荷であるモーター、3は塵埃通過経路に配したごみセンサ、106はごみセンサ3が検出した値から前記モーター2へ供給する電力量を制御する制御手段、7は制御手段106の制御信号に応じてモーター2をオン/オフ制御する双方向性サイリスタ等の駆動手段である。
【0005】このような従来の電気掃除機では、塵埃通過経路を通過するごみ量を検知し、そのごみの通過量からモータへの供給電力を制御していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、電気掃除機のモーターの負荷は吸引する風量に依存するため、図10(b)に示すように、風量が少なくなると負荷が軽くなり、入力が低下する特性となっている。このため、図10(a)に示すように集塵室内のごみが少ない時は吸い込み風量が多く、逆に集塵室内にごみが蓄積してくると風量が少なくなり、モーター負荷は軽くなり、結果モーターに供給される電力は低くなる。従って従来例のようにごみ量に対してのみの位相制御では、集塵袋にごみが蓄積してくると、ごみが蓄積していない時と比べて入力が低くなり、ごみ取れ性が悪くなるという課題があった。また、ごみが蓄積した状態でごみ取れ性を確保するためには、ごみが蓄積されていない状態の入力を予め高く設定しておく必要があった。
【0007】本発明は、以上のような問題点及び課題を解決するもので、塵埃通過経路を通過するごみ量を検出するとともに、集塵室内のごみの蓄積量を検出し、これらの値に応じてモーター供給電力を制御することで省力化を図り、かつごみ取れ性能を確保し、快適に掃除できる電気掃除機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、吸引力を発生させるモーターと、吸引時の塵埃通過経路を通過するごみを検出するごみセンサと、この吸引されたごみの蓄積量に応じた信号を出力するごみ蓄積量検出手段と、前記ごみセンサの検出値とごみ蓄積量手段の出力に応じて、前記モーターに供給する電力を制御する制御手段とを有することにより、塵埃通過経路を通過するごみ量を検出するとともに、集塵室内のごみの蓄積量を検出し、これらの値に応じてモーター供給電力を制御することで省力化を図り、かつごみ取れ性能を確保できるようにしている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、吸引力を発生させるモーターと、吸引時の塵埃通過経路を通過するごみを検出するごみセンサと、この吸引されたごみの蓄積量に応じた信号を出力するごみ蓄積量検出手段と、前記ごみセンサの検出値とごみ蓄積量手段の出力に応じて、前記モーターに供給する電力を制御する制御手段を備えたもので、集塵室内に蓄積したごみ量に応じた電力供給を行い、ごみ取れ性を確保しつつ省エネルギー化を図っている。
【0010】本発明の請求項2記載の発明は、ごみ蓄積量検出手段をごみセンサによる検出値を積算する積算手段と、この積算値を記憶する記憶手段で形成したもので、ごみ量をごみセンサによる瞬時の検出値を積算し、この積算値でごみ蓄積量を検出しているので、容易にかつ確実にごみ蓄積量を検出することができる。
【0011】本発明の請求項3記載の発明は、ごみ蓄積量検出手段を吸引時の風量に応じて信号を出力する風量検出手段で形成したもので、モーターの吸引力とごみの蓄積量に応じて変化する風量を検出することでごみ量を検出しているので、より確実にごみ蓄積量を検出できる。
【0012】本発明の請求項4記載の発明は、吸引力を発生させるモーターと、吸引時の塵埃通過経路を通過するごみを検出するごみセンサと、この吸引されたごみの蓄積量を検出するごみ蓄積量検出手段と、前記ごみセンサの検出値とあらかじめ定めた基準値とを比較する比較手段と、前記ごみセンサの出力値と、前記比較手段の比較結果に応じてごみ蓄積量手段の蓄積量を入力し、前記モーターに供給する電力を制御するようにしたもので、あらかじめ定めた基準値とごみセンサの検出値を比較するようにしたので、より正確に風量に応じてモーター制御でき、確実にごみ取れ性を確保することができる。
【0013】本発明の請求項5記載の発明は、吸引力を発生させるモーターと、吸引時の塵埃通過経路を通過するごみを検出するごみセンサと、この吸引されたごみの蓄積量を検出するごみ蓄積量検出手段と、前記モーターに供給される電圧を検出するモーター電圧検出手段と、前記ごみセンサの検出値、ごみ蓄積量検出手段の検出値、及びモーター電圧検出手段の出力に応じて前記モーターに供給する電力を制御するようにしたもので、モーターに供給される電圧に応じてごみ量を検出するようにしたので、より正確にごみ量に応じたモーターを制御することができる。
【0014】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の電気掃除機の第1の実施例について図1、2を参照しながら説明する。
【0015】図1は本実施例の構成を示すブロック図である。1は商用電源、2は吸引力を発生させるモーター、3は吸引時の塵埃通過経路(図示せず)を通過するごみを検出するごみセンサ、4はこのごみセンサ3の検出値を積算するごみ蓄積量検出手段、5はごみ蓄積量検出手段4の出力値を記憶する記憶手段、6は前記ごみセンサ3の検出値と記憶手段5の記憶値を入力し前記モーター2に供給する電力を制御する制御手段、7は制御手段6の制御信号に応じてモーター2を位相制御する双方向性サイリスタ等の駆動手段である。
【0016】図2(a)は風量に対する集塵室内のごみ蓄積量の特性図、(b)は風量に対する電力変化の特性図である。
【0017】上記構成においてその動作を説明する。モーター2へ電力を供給すると、吸引力が発生し、床面等のごみを吸い込む。塵埃通過経路(図示せず)を通過して吸い込まれるこのごみは、ごみセンサ3によって検出される。検出された値をごみ蓄積量検出手段4が積算しその積算値を記憶手段5が記憶する。制御手段6はまず、図2(b)の、矢印1に示すように、ごみセンサ3の検出値に応じて点aから点bまでの間でモーター2の位相制御量を仮に定める。次に記憶手段5の記憶値からごみの蓄積量を導き出し、それに応じて位相制御値を補正する。集塵室にごみが蓄積されていない状態では、供給電力が少なくてもごみが十分に吸引できる。しかしある程度ごみが蓄積されてくると、集塵室が目詰まりし始め、モーター2の負荷が小さくなり、吸引能力が低下するため、同一電力では十分にごみを吸引することが困難になる。
【0018】そこで例えば、図2の(a)に示すように、ごみ蓄積量がGmまでの間はごみの蓄積量が増えるに従ってモーター2への電力供給量を増やし、Gm以上ごみが蓄積されると、モーター2への供給電力を低下させる補正を行う。集塵室のごみの蓄積量がほぼ一杯であるGm以上になると、電力を増しても吸引力はあまり増えず、反対に目詰まりが著しく激しくなり、モーター2が過熱状態になってしまうのでGm以上の蓄積量では供給電力を低く抑える補正制御とする。このような補正後の位相制御値を駆動手段7へ出力し、モーター2を回転制御する。そして、この集塵室内のごみ量と風量とは図2(a)に示すように対応しており、風量に応じてモーター2へ供給する電力を位相制御すれば良い。従って集塵室内のごみ量がGmとなる風量Qmまでの間は、モーター2への電力供給量を増やし、Qm以下になると、モーター2への電力供給量を低下される制御を行えば良い。
【0019】また、図10(a)と図2(a)に示すように、集塵室内のごみ量がGm以下の場合では、本実施例のように供給電力を抑えても、集塵カーブが異なるだけで、集塵室内のごみがある程度蓄積された状態である風量Qmでは同等のごみがGmだけ集塵されており、省電力化を図っても問題ない。例えば図2(b)の一点鎖線で示すように入力を上げた場合は、図2(a)の一点鎖線で示すように、風量が多い時からごみは蓄積されやすいがQm時点でのごみ蓄積量はGmである。反対に図2(b)の二点鎖線で示すように入力を下げた場合は、図2(a)の二点鎖線で示すように、風量が多い時からごみは蓄積されにくいがQm時点でのごみ蓄積量はGmである。
【0020】以上のように本実施例によれば、モーター2へは吸引時のごみ量と集塵室内のごみ蓄積量に応じた電力が供給でき、使用性の優れた省電力化を図った電気掃除機を提供することができる。
【0021】(実施例2)以下、本発明の電気掃除機の制御回路の第2の実施例について図3、4を参照しながら説明する。なお、実施例1と同じ構成部品には同一番号を付与して詳細な説明を省略する。図3において、11はモーター2に流れる電流を検出する電流検出手段、12は電流検出手段11の検出結果から風量を判断する風量判断手段、13は風量判断手段12の判断結果とごみセンサ3の検出結果に応じてモーター2への供給電力を制御する第2制御手段である。
【0022】図4(a)は風量対電流値のごみセンサ3の値に対する変化量を示す特性図、(b)は風量対電力のごみセンサ3の値に対する変化量を示す特性図である。
【0023】上記構成においてその動作を説明する。モーター2に流れる電流は風量に対して図4(a)に示すように1対1対応しているため、モーター2に流れる電流値を検出することでその時の風量を知ることができる。そこでモーターに供給される電流値を電流検出手段11で検出し、その電流値を風量判断手段12へ入力し、風量判断手段12が風量を判断する。その判断結果とごみセンサ3の検出値からモーター2に供給する電力量を第2制御手段が補正制御する。このような補正後の位相制御値を駆動手段7へ出力し、モーター2を回転制御する。
【0024】以上のように本実施例によれば、風量を電流値で検出しているため安価で確実にモーター2へ電力が供給でき、使用性の優れた電気掃除機を提供することができる。
【0025】本実施例では電流検出手段11から風量を判断する方式にて説明したが、他にも、圧力検出、モーター回転数検出、電力検出等、風量を検出できる方式であれば良いことは言うまでもない。
【0026】(実施例3)以下、本発明の電気掃除機の第3の実施例について図5を参照しながら説明する。なお、実施例1、2と同じ構成部品には同一番号を付与して詳細な説明を省略する。図5において、21は、ごみセンサ3の検出値とあらかじめ定めた基準値とを比較する比較手段、、22はごみセンサ3の出力値を入力するとともに、比較手段21の比較結果と風量判断手段12の判断結果を入力し、前記モーター2に供給する電力を制御する第3制御手段である。
【0027】上記構成においてその動作を説明する。吸引時にごみが吸引されるとごみセンサ3はごみを検出し、モーター2へ供給する電力を増やそうとする。すると、モーター2に流れる電流は図4(a)に示すように多くなり、風量判断手段12の判断結果も変化する。この風量の判断結果から集塵室内のごみ量を判断し、モーター2へ供給する電力を制御していた。例えば図4(b)点cの電力(ごみがない)状態でごみを吸引すると、電力が点dまで増えたとすると、図4(a)点eの電流値も点fに移行する。この結果、電流値fでは風量Q1と判断すべきところを誤ってQ2と判断してしまう。そこで、確実に集塵室のごみ量を検出するために、ごみが吸引されていない間のみ風量を判断するようにする。例えば、ごみセンサ3の検出結果を比較手段21に入力し、この検出結果とあらかじめ設定された比較値とを比較し、ごみが吸引されていないかどうか判断する。この結果ごみが吸引されていないと判断した間のみ風量判断手段12の判断結果を第3制御手段が受け取り制御を行う。
【0028】以上のように本実施例によれば、ごみを吸引していない間のみ風量判断しているので、より正確にごみ量を出力でき、より快適に使用できる。
【0029】(実施例4)以下、本発明の電気掃除機の第4の実施例について図6、7を参照しながら説明する。なお、実施例1〜3と同じ構成部品には同一番号を付与して詳細な説明を省略する。図6において、31はモーター2へ供給される電圧を検出する電圧検出手段、32はごみセンサ3の検出値と、風量判断手段12の判断結果と、比較手段21の比較結果とを入力し、補正制御する第4制御手段である。
【0030】図7(a)は風量対電流値の電圧値に対する変化量を示す特性図、(b)は風量対電力の電圧値に対する変化量を示す特性図である。
【0031】上記構成においてその動作を説明する。風量を定めた条件に対する今回の条件の補正を行う。例えば電圧が低い方にばらついた場合、図7(b)に示すように電圧が高くなると同一風量に対する電力量が多くなり、電圧が低くなると電力量は少なくなる。同様に図7(a)に示すように同一風量では電圧が高くなると電流が増え、電圧が低くなると電流が減る。反対に電流値を同一として考えると電圧が高くなると風量は少なくなり、電圧が低くなると風量は多くなる。従って電圧が低いほうにばらついた場合、同一風量に対して電流値は低くなり、蓄積したごみ量を実際の蓄積量に対して多いほうに誤って判断してしまう。従って実際のごみ量に見合った風量(多いほう)に補正する必要がある。反対に電圧が高い方にばらついた場合、同一風量に対して電流値は高くなり、蓄積したごみ量を実際の蓄積量に対して少ないほうに誤って判断してしまう。従って実際のごみ量に見合った風量(少ないほう)に補正する必要がある。このような補正結果に応じて第4制御手段32がごみセンサ3の検出値、風量判断手段12の判断結果、比較手段21の比較結果、及び電圧検出手段31の検出結果とを入力し、補正制御を行っている。
【0032】以上のように本実施例によれば、風量を、電圧から補正しているので、より正確にごみ量を出力でき、より快適に使用できる。
【0033】
【発明の効果】請求項1に係わる本発明は、吸引時のごみを検出するとともに、吸引されたごみの蓄積量からモーターに供給する電力を制御しているので、実ごみ量に応じ、かつ省エネルギーの電力制御ができる。
【0034】請求項2に係わる本発明は、ごみ蓄積量検出手段がごみセンサの検出値を積算する積算手段と、この積算値を記憶する記憶手段からなり、容易にかつ確実にごみ蓄積量を検出することができる。
【0035】請求項3に係わる本発明は、ごみ蓄積量検出手段が吸引時の風量を検出する風量検出手段からなり、より確実にごみ蓄積量を検出できる。
【0036】請求項4に係わる本発明は、ごみセンサの検出値とあらかじめ定めた基準値とを比較し、ごみセンサの出力値と、比較手段の比較結果と、ごみ蓄積量とからモーターに供給する電力を制御するので、より正確に風量に応じてモーター制御できごみ取れ性を確保することができる。
【0037】請求項5に係わる本発明は、ごみセンサの検出値と、ごみの蓄積量と、モーター電圧とから、モーターに供給する電力を制御するので、より正確にごみ量を検出することができ、正確なごみ量に応じてモーターを制御することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成11年3月15日(1999.3.15)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2000−262449(P2000−262449A)
【公開日】 平成12年9月26日(2000.9.26)
【出願番号】 特願平11−68921