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【発明の名称】 吸込口体および電気掃除機
【発明者】 【氏名】森下 篤至

【氏名】内藤 順司

【氏名】石川 清

【氏名】大津 育弘

【氏名】大島 郁夫

【要約】 【課題】前進がスムーズに行われる吸込口体と電気掃除機を提供する。

【解決手段】吸込口本体30と、この吸込口本体30の底面に形成された吸込開口33を有する吸込室35とを備えた吸込口体20において、吸込室35と外気とを連通するバイパス風路55を吸込口本体30に形成し、吸込口本体30が前進した際にバイパス風路55を閉じ、吸込口本体30が後退した際にバイパス風路55を開けるノズル体50を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】吸込口本体と、この吸込口本体の底面に形成された吸込開口を有する吸込室とを備えた吸込口体において、前記吸込室と外気とを連通するバイパス風路を前記吸込口本体に形成し、前記吸込口本体が前進した際に前記バイパス風路を閉じ、吸込口本体が後退した際にバイパス風路を開ける開閉手段を設けたことを特徴とする吸込口体。
【請求項2】吸込口本体と、この吸込口本体の底面に形成された吸込開口を有する吸込室と、この吸込室に回転自在に設けられた回転清掃体と、前記吸込口本体に形成された外気導入口から導入される外気を受けて前記回転清掃体を回転させる駆動手段と、この駆動手段が受ける外気の流れの向きを切り換えて前記回転清掃体の回転方向を切り換える切換手段とを備え、この切換手段は、吸込口本体の前進・後退に連動して外気の流れの向きを切り換えるようになっている吸込口体において、前記外気導入口と吸込室とを連通するバイパス風路を形成し、吸込口本体が前進した際の前記切換手段の切り換わりに連動して前記バイパス風路が開成され、吸込口本体が後退した際の前記切換手段の切り換わりに連動して前記バイパス風路が閉成されることを特徴とする吸込口体。
【請求項3】前記駆動手段は塵埃を掻き上げる回転清掃体のブレードであることを特徴とする請求項2の吸込口体。
【請求項4】吸込口本体と、この吸込口本体の底面に形成された吸込開口を有する吸込室と、この吸込室に回転自在に設けられた回転清掃体と、前記吸込口本体に形成された外気導入口から導入される外気を前記回転清掃体のブレードに吹き付けて回転清掃体を回転させるノズル体とを備え、このノズル体は、吸込口本体の前進・後退に連動して向きが切り換わって前記ブレードへの外気の吹き付け方向が換わることにより回転清掃体の回転方向を切り換えるようになっている吸込口体において、前記外気導入口と吸込室とを連通するバイパス風路を形成し、前記ノズル体は、吸込口本体が後退した際の向きの切り換わりによって前記バイパス風路を閉塞し、吸込口本体が前進した際の向きの切り換わりによってそのバイパス風路を開放することを特徴とする吸込口体。
【請求項5】請求項1ないし請求項4の吸込口体を備えたことを特徴とする電気掃除機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、吸込口本体の底面に吸込開口を有する吸込室を備えた吸込口体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、吸込口本体と、この吸込口本体の底面に形成された吸込開口を有する吸込室と、この吸込室に回転自在に設けられた回転清掃体と、前記吸込口本体に形成された外気導入口から導入される外気を前記回転清掃体のブレードに吹き付けて回転清掃体を回転させるノズル体とを備えた吸込口体が知られている。
【0003】かかる吸込口体は、吸込口本体の前進・後退に連動してノズル体の向きを切り換えてブレードへの外気の吹き付け方向を変えることにより回転清掃体の回転方向を切り換えるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような吸込口体は、前進させられるときに延長管等により上方から斜め下方へ押し付けられるような力を受ける。さらに、吸込室は負圧となっているので、吸込口本は床面等に吸い付くことになる。このため、吸込口体は前進し難いものになってしまうという問題があった。
【0005】この発明は、上記問題点に鑑みてなされもので、その目的は、前進がスムーズに行われる吸込口体と、この吸込口体を備えた電気掃除機を提供することある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するために、請求項1の発明は、吸込口本体と、この吸込口本体の底面に形成された吸込開口を有する吸込室とを備えた吸込口体において、前記吸込室と外気とを連通するバイパス風路を前記吸込口本体に形成し、前記吸込口本体が前進した際に前記バイパス風路を閉じ、吸込口本体が後退した際にバイパス風路を開ける開閉手段を設けたことを特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、吸込口本体と、この吸込口本体の底面に形成された吸込開口を有する吸込室と、この吸込室に回転自在に設けられた回転清掃体と、前記吸込口本体に形成された外気導入口から導入される外気を受けて前記回転清掃体を回転させる駆動手段と、この駆動手段が受ける外気の流れの向きを切り換えて前記回転清掃体の回転方向を切り換える切換手段とを備え、この切換手段は、吸込口本体の前進・後退に連動して外気の流れの向きを切り換えるようになっている吸込口体において、前記外気導入口と吸込室とを連通するバイパス風路を形成し、吸込口本体が前進した際の前記切換手段の切り換わりに連動して前記バイパス風路が開成され、吸込口本体が後退した際の前記切換手段の切り換わりに連動して前記バイパス風路が閉成されることを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、前記駆動手段は回転清掃体のブレードであることを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、吸込口本体と、この吸込口本体の底面に形成された吸込開口を有する吸込室と、この吸込室に回転自在に設けられた回転清掃体と、前記吸込口本体に形成された外気導入口から導入される外気を前記回転清掃体のブレードに吹き付けて回転清掃体を回転させるノズル体とを備え、このノズル体は、吸込口本体の前進・後退に連動して向きが切り換わって前記ブレードへの外気の吹き付け方向が換わることにより回転清掃体の回転方向を切り換えるようになっている吸込口体において、前記外気導入口と吸込室とを連通するバイパス風路を形成し、前記ノズル体は、吸込口本体が後退した際の向きの切り換わりによって前記バイパス風路を閉塞し、吸込口本体が前進した際の向きの切り換わりによってそのバイパス風路を開放することを特徴とする。
【0010】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の吸込口体を備えたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る吸込口体を有する電気掃除機の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】図1において、10は電気掃除機本体で、この本体10内には集塵室12とこの集塵室12を負圧にする電動送風機13とが設けられている。集塵室12には集塵フィルタ14が設けられている。15は一端が電気掃除機本体10に着脱可能に接続されているホースで、このホース15の他端には手元操作管16が設けられている。手元操作管16には把手部16Aと操作部16Bとが設けられており、操作部16Bには電動送風機13のパワーを設定したり電源を切ったりする等の各種のスイッチが設けられている。
【0013】手元操作管16には延長管17が着脱可能に接続され、延長管17の先端部には吸込口体20が着脱可能に接続されている。
【0014】吸込口体20は、図2および図3に示すように、吸込口本体30と、延長管17に接続されるとともにこの本体30の後部に設けられ斜め上方に延びた接続管21とを備えている。
【0015】吸込口本体30の上壁31の後部31Aには、接続管21を挟む両側位置に複数の外気導入口41が形成されている。また、吸込口本体30の底壁32には、図3に示すように、左右方向に延びた吸込開口33と、この吸込開口33の後側に吸込開口33に沿って3つの開口34A,34B,34Cとが形成されている。
【0016】吸込口本体30内には、吸込開口33に連通した吸込室35が形成され、この吸込室35は吸込風路36を介して接続管21に連通されている。吸込風路36は吸込口本体30の中央部に設けた風路管38によって形成されており、この風路管38の両側には図5に示すように外気導入口41と連通した外気導入室37が形成されている。
【0017】吸込室35内には回転清掃体70が回転自在に配置されており、回転清掃体70は、軸部71に複数のブレード72と刷毛(ブレード)73とを植設して構成したものである。
【0018】外気導入室37は、図5に示すように、吸込口本体30の上壁31の後部31Aと、この上壁31から下方に突出した後側区画壁39と、吸込口本体30の底壁32とによって区画形成されている。この外気導入室37に開口34A,34Cが設けられている状態となっている。吸込室35は、吸込口本体30の上壁31と、この上壁31から後方側へ斜め下方に突出した前側区画壁42と、底壁32とによって区画形成されている。
【0019】後側区画壁39の下部39Aと前側区画壁42の下部とが接続されて一体となっており、後側区画壁39の下部39Aと吸込口本体30の底壁32との間には所定の高さの間隙が形成されている。この間隙には、ノズル体50,50が回動自在に且つ下部が底壁32の開口34A,34Cに入り込んだ状態に配設されている。
【0020】各ノズル体50は、円柱状の回動部51と、この回動部51から吸込室35へ突出するとともに回転清掃体70の下部(図5において)に向けられたノズル部52とから構成されており、回動部51と回動部51は、風路管38の下側に配設した軸53によって連結されている。軸53には断面形状が扇状の回動体56が一体的に設けられており、この回動体56が底壁32の開口34Bに入り込んだ状態になっている。また、円筒部51の一端には軸53線上に軸部54が形成され、他の円筒部51の他端にも同様に軸部54が形成され、これら軸部54,54が吸込口本体30の側壁部に軸支されて、ノズル体50,50が軸回りに回動自在となっている。
【0021】各ノズル体50には、回動部51,51の上部(図5において)の後部側からノズル部52,52の先端へ貫通したスリット状の孔57,57が形成され、この孔57,57を介して外気導入室37,37と吸込室35とが連通している。また、各回動部51の上部(図5において)と後側区画壁39の下部39Aとの間には、所定の大きさの間隙が形成され、この間隙が外気導入室37と吸込室35とを連通するバイパス風路55となっている。バイパス風路55の高さはノズル部52の長さより短く設定されており、ノズル体50が図6に示すように回動した際、ノズル部52が後側区画壁39の下部39Aに当接してパイパス風路55を閉塞するようになっている。
【0022】ノズル体50は、ズル部52の孔57から外気を回転清掃体70のブレード72や刷毛73に吹き付けて回転清掃体を回転させるものであり、図5に示す向きのとき回転清掃体70を反時計回りに回転させ、図6に示す向きのとき回転清掃体70を時計回りに回転させる。すなわち、ノズル体50はバイパス風路55を開閉する開閉手段と、回転清掃体70の回転方向を切り換える切換手段としての機能を有している。また、回転清掃体70のブレード72や刷毛73はノズル体50から吹き付ける外気を受けて回転清掃体70を回転させる駆動手段として機能する。
【0023】ノズル部52は、図5に示すように、底壁32に当接して所定以上の回動が規制され、ノズル部52が水平状態に保たれる。この状態では、ノズル部52から吹き付ける外気は回転清掃体70の下部にあるブレード72や刷毛73に吹き当たるようになっている。また、図6に示すように、ノズル部52が斜め上方に向いているときは、ノズル部52から吹き付ける外気は回転清掃体70の上部にあるブレード72や刷毛73に吹き当たるようになっている。
【0024】回動部51の下部には、起毛布からなる拭取部材61が取り付けられており、この拭取部材61が吸込口本体30の底面から少し突出して床面等に当接するようになっている。また、回動体56の下部に起毛布からなる拭取部材61が取り付けられており、この拭取部材61も吸込口本体30の底面から少し突出して床面等に当接するようになっている。
【0025】次に、上記のように構成された吸込口体の動作について説明する。
【0026】電動送風機13が駆動されて集塵室12が負圧になると、ホース15,延長管17,接続管21および吸込風路36を介して吸込室35が負圧となり、吸込口本体30の吸込開口33から外気とともに塵埃が吸引されていき、この塵埃および外気が吸込室35,吸込風路36,接続管21および延長管17等を介して本体10の集塵室12へ吸引されていく。
【0027】そして、吸込口体20を前進(図5において右方向)させていくと、各ノズル体50の回動部51の拭取部材60および回動体56の拭取部材61が床面に当接していることにより、吸込口体20を前進とともに各ノズル体50は時計回りに回動していく。この回動により、図5に示すように、ノズル部52が底壁32に当接して水平状態となる。
【0028】一方、吸込室35の負圧により、外気が外気導入口41から外気導入室37へ吸引され、さらに、外気導入室37に吸引された外気がノズル体50の孔57を介して吸込室35へ吹き出していく。すなわち、ノズル部52の孔57から回転清掃体70の下側にあるブレード72や刷毛73に向けて外気が吹き付けられていき、回転清掃体70が反時計回りに回転していく。
【0029】回転清掃体70の反時計回りの回転により、ブレード72や刷毛73は吸込口体20の前進方向と逆方向に床面を摺接していくことになる。このため、ブレード72および刷毛73の掻き上げ効果が向上することになる。
【0030】また、ノズル体50の時計回りの回動により、図5に示すように、バイパス風路55が開放される。この開放によって、外気導入室37へ吸引された外気はバイパス風路55を通って吸込室35へ吸引されていくので、吸込室35の負圧は低下し、吸込口本体30が床面等に吸着してしまう吸着力が低下する。このため、下方へ押し付けながら前進していく吸込口体20のその前進はスムーズに行われる。
【0031】吸込口体20を後退させると、吸込口体20の後退とともに各ノズル体50は反時計回りに回動していく。この回動により、図6に示すように、ノズル部52が後側区画壁39の下部39Aに当接してバイパス風路55を閉塞し、ノズル部52は斜め上方に向く。このノズル部52から吹き出す外気は回転清掃体70の上側にあるブレード72や刷毛73に吹き付けていく。これにより、回転清掃体70は時計回りに回転していく。
【0032】回転清掃体70の時計回りの回転によって、ブレード72および刷毛73は吸込口体20の後退方向と逆方向に床面を摺接していくので、ブレード72および刷毛73の掻き上げ効果が向上する。
【0033】また、バイパス風路55の閉塞より吸込室35の負圧は高くなって吸込口体20は床面に吸着していことになるが、吸込口体20は延長管17を手元側(図1に示す矢印P方向)へ引くことによって後退するものであるから、吸込口体20には床面から離間する力が加わることになる。この結果、吸込口体20はスムーズに後退していくことになる。また、吸込室35の負圧が高くなることにより、塵埃の吸引力が向上する。
【0034】上記実施形態では、吸込口体20の前進・後退によってノズル体50の向きが直接切り換り、さらに、このノズル体50が直接バイパス風路55を閉塞したり、バイパス風路55を開放したりするので、吸込口体20の前進・後退を検知する検知部材と、バイパス風路55を開閉する専用の開閉弁とを設ける必要がなく、このため、部品点数の削減と吸込口体20の小型軽量化を図ることができるとともにコストの低減を図ることができる。
【0035】また、ノズル部52からの外気を回転清掃体70のブレード72および刷毛73に吹き付けて回転清掃体70を回転させているので、回転清掃体70を回転させる専用のタービンを設ける必要がない。さらに、このタービンで得た回転力を回転清掃体70に伝達させる伝達機構も必要としない。このため、部品点数の削減と吸込口体20の小型軽量化を図ることができるとともに、伝達機構も必要としないことによりブレード72および刷毛73の長さを吸込口本体30の左右方向の長さ分とほぼ同一に取ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発明によれば、吸込室と外気とを連通するバイパス風路を吸込口本体に形成し、吸込口本体が前進した際に前記バイパス風路を閉じ、吸込口本体が後退した際にバイパス風路を開ける開閉手段を設けたものであるから、前進の際に吸込室の負圧が高くなり、吸込口体の前進をスムーズに行うことができる。
【0037】請求項2の発明によれば、外気導入口と吸込室とを連通するバイパス風路を形成し、吸込口本体が前進した際の切換手段の切り換わりに連動して前記バイパス風路が開成され、吸込口本体が後退した際の前記切換手段の切り換わりに連動して前記バイパス風路が閉成されるものであるから、前進の際にバイパス風路が開成されることにより吸込室の負圧が低くなり、吸込口体の前進をスムーズに行うことができる。また、切換手段の切換に連動してバイパス風路の開閉が行われるので、バイパス風路の開閉を行うために吸込口体の前進・後退を検知する検知部材を設ける必要がなく、このため、部品点数の削減とコストの低減を図ることができる。
【0038】請求項3の発明によれば、駆動手段は回転清掃体のブレードまたは刷毛であるから、回転清掃体を回転させる専用のタービンを設ける必要がない。さらに、このタービンで得た回転力を回転清掃体に伝達させる伝達機構も必要としない。このため、部品点数の削減と吸込口体の小型軽量化を図ることができるとともに、伝達機構も必要としないことによりブレードや刷毛の長さを吸込口本体の左右方向の長さ分とほぼ同一に取ることができる。
【0039】請求項4の発明によれば、外気導入口と吸込室とを連通するバイパス風路を形成し、ノズル体は、吸込口本体が後退した際の向きの切り換わりによって前記バイパス風路を閉塞し、吸込口本体が前進した際の向きの切り換わりによってそのバイパス風路を開放するものであるから、前進の際にバイパス風路が開成されることにより吸込室の負圧が低くなり、吸込口体の前進をスムーズに行うことができる。また、バイパス風路の開閉を行うために吸込口体の前進・後退を検知する検知部材と、バイパス風路を開閉する専用の開閉弁とを設ける必要がなく、このため、部品点数の削減と吸込口体の小型軽量化を図ることができるとともにコストの低減を図ることができる。
【0040】請求項5の発明によれば、請求項1ないし請求項4の効果を得ることのできる電気掃除機を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
【出願日】 平成10年9月10日(1998.9.10)
【代理人】 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
【公開番号】 特開2000−83875(P2000−83875A)
【公開日】 平成12年3月28日(2000.3.28)
【出願番号】 特願平10−256995