トップ :: A 生活必需品 :: A47 家具;家庭用品または家庭用設備;コ−ヒ−ひき;香辛料ひき;真空掃除機一般




【発明の名称】 浴 槽
【発明者】 【氏名】佐藤 克哉

【要約】 【課題】浴室外へ浴槽水が漏出するおそれがなく、確実に把握することができる把手を備えた浴槽を提供する。

【解決手段】浴槽部11の框上に載置される浴槽化粧框12の開口部12aの対向する内周面にそれぞれ握りバー131に形成された把手13を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 浴槽部と、浴槽部の上方開口部に対応する開口部が形成されて浴槽部の框に載置された浴槽化粧框と、からなり、浴槽化粧框の開口部の対向する内周面の略中間部にそれぞれ把手が設けられたことを特徴とする浴槽。
【請求項2】 前記把手が浴槽化粧框に固定具によって固定されたことを特徴とする請求項1記載の浴槽。
【請求項3】 前記把手が浴槽化粧框と一体に形成されたことを特徴とする請求項1記載の浴槽。
【請求項4】 前記把手が手前側に向かって前下がりに設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の浴槽。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽、特に、把手を備えた浴槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅などにおいて、浴室を設置することが行われている。この浴室1は、図13に示すように、浴槽2と、浴槽2が嵌合載置される浴槽受け部材3と、浴槽受け部材3に連結された隣接床パン4と、浴槽受け部材3の、隣接床パン4に面する一辺を除く他辺の周縁部および隣接床パン4の、浴槽受け部材3に面する一辺を除く他辺の周縁部に立設された壁パネル7と、これらの壁パネル7によって形成される上方開口部を覆う天井パネル(図示せず)と、から構成されている。
【0003】浴槽2は、略方形の底壁21、底壁21の外周縁から立ち上げられた周壁22および周壁22の上端縁から水平方向に延出された框23からなり、上方開口部2aを有して一体に成型されている。
【0004】浴槽受け部材3は、浴槽2を嵌合載置可能な方形の開口部31aが形成された浴槽設置部31と、この浴槽設置部31の四辺のうち後述する隣接床パン4のエプロン部5に面する一辺を除く三辺に形成され、壁パネル7を立設可能な壁パネル立設部32と、隣接床パン4のエプロン部5に面する一辺の外周縁に垂設された支持部33と、を有して一体に成型され、浴槽設置部31には、壁パネル立設部32に隣接して支持部33に開口する排水溝31bが形成され、また、支持部33は、後述する隣接床パン4のエプロン部5に形成された受け部51に載置されている。
【0005】隣接床パン4は、エプロン部5と、エプロン部5の下端縁に延設された洗い場床パン6と、を有して一体に成型され、エプロン部5の外側上端部には前述した浴槽受け部材3の支持部33を載置可能な受け部51が形成され、また、洗い場床パン6の、エプロン部5が立設された一辺を除く他辺の周縁部には、壁パネル立設部61が形成されている。
【0006】なお、詳細には図示しないが、隣接床パン4のエプロン部5には、該エプロン部5を覆って化粧するための化粧エプロンが着脱自在に取り付けられる。
【0007】このような浴室1の浴槽2に入浴した場合、入浴者の足の接地点と臀部の接地点との距離が遠くなって立ち上がりの動作が困難となる。このため、浴槽2の対向する長辺側周壁22の略中間部の上端部近傍には、握りバー状の把手8(図14(a)参照)あるいは握り玉状の把手8A(図14(b)参照)が設けられている。このような把手8,8Aは、浴槽2と一体に成型することができないことから、通常、浴槽2の周壁22に貫通する下穴を形成し、ボルトナットによって固定されている。
【0008】この結果、これらの把手8,8Aを入浴者が指で把握することにより、入浴者を支えて容易に立ち上がることができるものである(例えば、特開平7−255623号公報参照)。
【0009】また、図14(c)に示すように、浴槽2の対向する長辺側周壁22に内方に膨出する段差状グリップ221を形成し、この段差状グリップ221を利用して立ち上がりすることも知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、浴槽2とは別体の把手8,8Aをボルトナットを用いて固定するものでは、浴槽2の周壁22に下穴を開ける必要があり、また、シール部材が劣化した場合に下穴から浴槽2の裏側を通って浴室1の床面に漏水するおそれがある。
【0011】また、浴槽2の周壁22に外方に膨出する段差状グリップ221を形成するものでは、指を入れて把握することができるような形状に成型することができないことから、立ち上がり時に力を入れ難く、立ち上がりが容易でない他、滑りやすいという欠点がある。
【0012】本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、浴槽に把手取付用の下穴を開ける必要がなく、確実に把握することのできる把手を備えた浴槽を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、浴槽部と、浴槽部の上方開口部に対応する開口部が形成されて浴槽部の框に載置された浴槽化粧框と、からなり、浴槽化粧框の開口部の対向する内周面の略中間部にそれぞれ把手が設けられたことを特徴とするものである。
【0014】この発明によれば、入浴者は、把手を確実に把握することが可能となり、把手で身体を支えて容易に立ち上がることができる。また、把手が浴槽部に載置される浴槽化粧框に設けられていることから、浴室の床面に浴槽水が漏出するおそれもない。
【0015】この場合、把手を浴槽化粧框に固定具によって固定してもよいし、把手を浴槽化粧框と一体に成型するようにしてもよい。
【0016】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、把手が手前側に向かって前下りに設けられると、入浴者は自然な姿勢で把手を把握することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】なお、説明の便宜上、従来技術において説明した部材と同一の部材には同一の符号を用いて、その詳細な説明を省略する。
【0019】図1および図2には、本発明の浴槽10の第1実施形態が示されている。この浴槽10は、浴槽部11と、浴槽部11に載置された浴槽化粧框12と、浴槽化粧框12に設けられた把手13と、から構成されている。そして、浴槽10は、浴槽受け部材3の開口部31aに嵌合載置されている。また、隣接床パン4のエプロン部5を覆って化粧エプロン14が取り付けられている。
【0020】浴槽部11は、略方形の底壁111と、底壁111の外周縁から立ち上げられた周壁112と、周壁112の上端縁から水平方向に延出された框113と、からなり、上方開口部11aを有して一体に成型されている。
【0021】浴槽化粧框12は、上方から見て浴槽部11の略外形に合致する外形を有し、浴槽部11の上方開口部11aに対応する開口部12aが形成されている。そして、浴槽化粧框12の開口部12aには、その内周面に連続する内周面を有する周壁121が垂設されており、この周壁121の下端が浴槽部11の框113に載置されている。また、浴槽化粧框12の周壁121のうち、対向する長辺側周壁121の略中間部には、把手13を固定するための下穴(図示せず)が貫通して形成されている。
【0022】把手13は、平面視略D字状の握りバー131で形成され、該握りバー131の、浴槽化粧框12の周壁121の内周面と接合する端面側には、複数本のボルトBが埋設されている。
【0023】したがって、把手13を浴槽化粧框12に設けるには、握りバー131を把持し、浴槽化粧框12の対向する長辺側周壁121の略中間部に形成された下穴に握りバー131のボルトBを挿入し、浴槽化粧框12の周壁121の裏面側からナットNを螺合して締結すればよい。
【0024】この結果、入浴者は、握りバー131で形成された把手13を指で確実に把握することが可能となり、把手13で身体を支えて容易に立ち上がることができる。また、浴槽水が溢れ、浴槽化粧框12の周壁121に形成された下穴より流出したとしても、流出した浴槽水は、浴槽受け部材3の排水溝31bを経て隣接床パン4の洗い場床パン6に流れ、外部に漏出することはない。このため、浴槽化粧框12の周壁121に形成された下穴をシール部材によって密封する必要はない。
【0025】図3および図4には、本発明の浴槽10の第2実施形態が示されている。この実施形態の浴槽10も、前述した浴槽10と同様に、浴槽部11と、浴槽部11に載置された浴槽化粧框12と、浴槽化粧框12に設けられた把手13と、から構成されている。
【0026】この実施形態の把手13は、浴槽化粧框12と一体に成型されている。すなわち、把手13は、平面視略D字状の握りバー131に形成され、浴槽化粧框12の周壁121の対向する長辺側内周面の略中間部に内方に突出するように一体に成型されたものである。
【0027】この結果、この実施形態の把手13においても、入浴者は、握りバー131で形成された把手13を確実に把握することが可能となり、把手13で身体を支えて容易に立ち上がることができる。また、把手13が浴槽化粧框12と一体に成型されることから、前述した実施形態の把手13のように、把手13を後付けする作業が不要となる。
【0028】なお、前述した実施形態においては、把手13を略D字状の握りバー131に形成した場合を例示したが、指で確実に把握できればよく、例えば、コ字状の握りバーや握り玉に形成してもよく、特に、形状を限定するものではない。
【0029】また、浴槽化粧框12に把手13を一体に成型する場合において、図5および図6に示すように、浴槽化粧框12の開口部12aの対向する長辺側内周面の略中間部に略半円状の膨出部132を形成し、その膨出部132に開口132aを形成して握りバーとしてもよい他、図7および図8に示すように、浴槽化粧框12の開口部12aの対向する長辺側内周面の略中間部にほぼ直角三角形状の膨出部133を形成して握り玉としてもよい。
【0030】さらに、浴槽化粧框12に把手13を一体に成型する場合、インサート成型法を用いることもできる。例えば、浴槽化粧框12の開口部12aの対向する長辺側内周面の略中間部に、図9および図10に示す円弧状の握りバー131、あるいは、図11および図12に示す握り玉134をインサート成型によって一体化することもできる。このようなインサート成型法を採用すると、浴槽化粧框12と異なる材質、例えば、金属製把手を設けることができる。
【0031】なお、図5乃至図12に例示した浴槽化粧框12は、平板状に形成されて浴槽部11の框113に載置されており、周壁121が形成されていない場合を例示している。
【0032】また、前述した実施形態においては、把手13を水平に設けた場合を例示したが、把手13を手前側に向けて前下りに設けることもできる。把手13を手前側に向けて前下りに設けると、把手13を指で把握する際、自然な姿勢で把握することができ、好ましい。例えば、浴槽化粧框12に周壁121が形成されている場合は、周壁121の高さ方向に把手13を前下りに設ければよく、また、浴槽化粧框12が平板状の場合は、把手13を片持ち支持によって前下りに設ければよい。
【0033】なお、前述した実施形態においては、浴槽部11は、浴槽受け部材3の開口部31aに嵌合載置される場合について例示したが、このような形態に限定されるものではなく、例えば、浴槽部と防水パンとが一体に成型されたものであってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、浴槽部に載置される浴槽化粧框の開口部の対向する内周面にそれぞれ把手が設けられたことにより、把手を確実に把握することが可能となり、把手で身体を支えて容易に立ち上がることができるとともに、浴室の床面に浴槽水が漏出することもない。
【出願人】 【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
【出願日】 平成11年2月12日(1999.2.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−229044(P2000−229044A)
【公開日】 平成12年8月22日(2000.8.22)
【出願番号】 特願平11−34367