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【発明の名称】 トイレ監視システム
【発明者】 【氏名】岡本 隆

【要約】 【課題】老人ホームや病院等の施設において、トイレで発生する不正常な事態を未然に防止するとともに、トイレで発生した不正常な事態に迅速に対処することができるトイレ監視システムを提供する。

【解決手段】トイレ40の入室があったことを検出する検出スイッチ44と、検出スイッチ44からの検出信号に基づいてトイレ40の入室があったことを通知し続ける通知装置24と、通知装置24の通知を停止させる停止スイッチ62と、を備え、通知装置24をサービスステーション20に設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 サービスステーションを有する施設のトイレに適用する監視システムであって、前記トイレの入室があったことを検出する検出手段と、前記検出手段からの検出結果に基づいて前記トイレの入室があったことを通知し続ける通知手段と、前記通知手段の前記通知を停止させる停止手段と、を備え、前記通知手段を前記サービスステーションに設けたことを特徴とするトイレ監視システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、サービスステーションを有する施設のトイレに適用する監視システムに係り、特に、老人ホームや病院等の施設において、トイレで発生する不正常な事態を未然に防止するとともに、トイレで発生した不正常な事態に迅速に対処することができるトイレ監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、老人ホームや病院等の施設では、トイレのドアをロックすると、トイレの外壁に設けられたランプが点灯し、中に人が入っていることを外部に表示する一方、そのドアのロックを解除すると、トイレの外壁に設けられたランプが消灯し、中に人が入っていないことを外部に表示するというものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、老人ホームや病院等の施設では、精神薄弱者や老人等がドアをロックしてトイレに立てこもったり、トイレを汚したり、トイレで事故にあったりするという不正常な事態がしばしあるため、このような老人等がトイレを利用する際は看護婦や介護員等が付き添う等をして、こうした不正常な事態を未然に防止する必要があった。しかし、介護員等が常に付き添っているわけにはいかないため、介護員等は、老人等がトイレに入ったのを発見したときに付き添うようにしていた。そこで、老人等がトイレを利用していることをできるだけ外部から発見しやすくするために、トイレの中に人が入っていることを外部に表示する従来のシステムが設けられたのである。
【0004】しかしながら、従来のシステムにあっては、トイレの中に人が入っていることを外部に表示するランプがトイレの外壁に設けられていたため、介護員等がトイレの付近を通ったときにしかトイレの利用の有無を確認することができず、上記不正常な事態に十分に対処できていたとは言えなかった。また、トイレのドアをロックしないとランプが点灯しないため、ロックをせずにトイレを利用している老人等の存在を外部から認識することができなかった。さらに、ドアのロックを解除するとランプが消灯するようになっているため、トイレに入っている間でしかトイレを利用したことが判らず、例えば、老人等がトイレを汚してしまったときには、老人等がトイレから出た後であってはこれを発見するのが困難であった。
【0005】そこで、本発明は、このような従来の問題を解決することを課題としており、老人ホームや病院等の施設において、トイレで発生する不正常な事態を未然に防止するとともに、トイレで発生した不正常な事態に迅速に対処することができるトイレ監視システムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載のトイレ監視システムは、サービスステーションを有する施設のトイレに適用する監視システムであって、前記トイレの入室があったことを検出する検出手段と、前記検出手段からの検出結果に基づいて前記トイレの入室があったことを通知し続ける通知手段と、前記通知手段の前記通知を停止させる停止手段と、を備え、前記通知手段を前記サービスステーションに設けた。
【0007】このような構成であれば、サービスステーションを有する施設において、例えば、精神薄弱者や老人等がトイレに入ると、検出手段により、トイレの入室があったことが検出され、サービスステーションに設けられた通知手段により、トイレの入室があったことが通知され続ける。サービスステーションに待機している看護婦や介護員等は、この通知を受けてトイレに赴き、トイレで発生する不正常な事態を未然に防止するための対処にあたり、またはトイレで発生した不正常な事態に対処する。その後、その介護員等が停止手段を操作すると、停止手段により、通知手段の通知が停止させられる。
【0008】ここで、検出手段は、ドアをロックしたことを検出するものであってもよいが、トイレの入室をより確実に検出するためには、例えば、トイレの入口を通過したことを検出する赤外線センサ等の光学的センサや、トイレのドアが開けられたことを検出するものや、トイレのドアの前に立ったことを検出するもの等であることが好ましい。
【0009】また、トイレの入室があったことを単に検出するものであると、トイレを通常に利用できる人間まで検出してしまい、トイレで発生する不正常な事態には確実に対処できるものの、上記老人等が多く収容された施設である場合を除き効率的であるとは言えない。そこで、例えば、上記老人等の服に、電磁波吸収体等のICチップをあらかじめ埋め込んでおき、検出手段は、このICチップを検出するようになっていれば、上記老人等のみがトイレに入ったことを検出することができるので、不正常な事態への対処の効率化を図ることができる。
【0010】また、通知手段は、トイレの入室があったことを通知し続けるものであればよく、これには、例えば、点灯により通知するランプ、鳴ることにより通知するブザー、画面に表示することにより通知するディスプレイ、紙面に印刷することにより通知するプリンタ等が挙げられる。
【0011】また、トイレの退室があったことを検出する第2の検出手段を設け、通知手段は、第2の検出手段により退室があったことが検出されるまでは、検出手段により入室があったことが検出されてからの経過時間を出力するようになっていれば、トイレに入ってからの経過時間を把握することができるので、例えば、老人等がトイレで事故にあった場合の安全性を確保することができる。この場合、さらなる安全性を確保するためには、通知手段は、経過時間が所定値を越えたときは、警告を出力するようになっているのが好ましい。
【0012】また、トイレのドアのロックを解除するロック解除手段を、トイレの外部に設けておけば、老人等がドアをロックしてトイレに立てこもった場合等には、ロック解除手段でドアのロックを解除することによって対処することができる。
【0013】この請求項1記載の発明において、「通知し続ける」とは、連続的に通知し続けることをいうのみならず、間欠的に通知し続けることをも含む。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るトイレ監視システムの実施の形態を示す図である。
【0015】本発明に係るトイレ監視システムは、図1に示すように、老人ホームや病院等の施設10のトイレ40に適用したものである。まず、構成を説明すると、この施設10には、図1に示すように、看護婦や介護員等が待機して様々なサービスを提供するためのサービスステーション20と、トイレ40と、精神薄弱者や老人等を収容する図示しない複数の個室と、が設けられており、サービスステーション20と、トイレ40と、各個室とは、廊下60を通じてつながっている。
【0016】トイレ40の入口には、ドア42が設けられており、ドア42には、ドア42が開けられたことを検出する検出スイッチ44が設けられている。検出スイッチ44は、ドア42が開けられたときは所定時間ハイレベルの検出信号を出力し、それ以外のときはローレベルの検出信号を出力するようになっている。
【0017】また、トイレ40の天井には、トイレ40内を照明する照明46が設けられており、照明46は、消灯している状態で検出スイッチ44からのハイレベルの検出信号を入力したときは点灯し、点灯している状態で検出スイッチ44からのハイレベルの検出信号を入力したときは消灯するようになっている。すなわち、照明64は、トイレ40に人が入るのに応じて点灯し、トイレ40から人が出るのに応じて消灯するようになっている。なお、トイレ40の外側には、照明46に電力を供給する分電盤48が設けられており、分電盤48と照明46とは、壁および天井を介して配線された電力線により接続されている。
【0018】また、トイレ40の廊下60側の壁には、トイレ40に人が入っていることを表示するランプ50が設けられており、ランプ50は、消灯している状態で検出スイッチ44からのハイレベルの検出信号を入力したときは点灯し、点灯している状態で検出スイッチ44からのハイレベルの検出信号を入力したときは消灯するようになっている。すなわち、ランプ50は、トイレ40に人が入るのに応じて点灯し、トイレ40から人が出るのに応じて消灯するようになっている。
【0019】一方、サービスステーション20内には、点灯したりブザーを鳴らしたりする等してトイレ40の入室があったことを通知する通知装置24が設けられており、通知装置24は、検出スイッチ44からのハイレベルの検出信号を入力したときは、トイレ40の入室があったことを通知し続け、後述する停止スイッチ62からの信号に基づいてその通知を停止するようになっている。
【0020】また一方、トイレ40付近の廊下60には、通知装置24の通知を停止させる停止スイッチ62が設けられている。停止スイッチ62は、例えば押しボタン式のスイッチとなっており、押されたときはハイレベルの信号を出力し、押されていないときはローレベルの信号を出力するようになっている。すなわち、通知装置24は、トイレ40の入室があったことを通知しているときであって、停止スイッチ62からのハイレベルの信号を入力したときは、その通知を停止するようになっている。
【0021】次に、上記実施の形態の動作を説明する。まず、老人等がトイレ40に入ろうとしてドア42を開けると、検出スイッチ44により、トイレ40の入室があったことを示すハイレベルの検出信号が出力される。すると、照明46およびランプ50が点灯するとともに、サービスステーション20に設けられた通知装置24により、トイレ40の入室があったことが通知され続ける。
【0022】サービスステーション20において、待機している介護員等がこのような通知を受けると、介護員等は、トイレ40に赴き、老人等がドア42をロックしてトイレ40に立てこもったり、トイレ40を汚したり、事故にあったりする等の不正常な事態を未然に防止するための対処にあたり、または発生した不正常な事態に対処する。対処した後は、介護員等が停止スイッチ62を押すことにより、停止スイッチ62からハイレベルの信号が出力され、通知装置24の通知が停止させられる。
【0023】なお、介護員等がトイレ40に到着する前に老人等がトイレ40から出たときは、照明46およびランプ50は消灯するが、通知装置24により、トイレ40の入室があったことが依然として通知され続ける。
【0024】このようにして、トイレ40の入室があったことを検出する検出スイッチ44と、検出スイッチ44からの検出信号に基づいてトイレ40の入室があったことを通知し続ける通知装置24と、通知装置24の通知を停止させる停止スイッチ62と、を備え、通知装置24をサービスステーション20に設けたから、介護員等がサービスステーション20にいれば、トイレ40の入室を把握することができ、また老人等がトイレ40に入ってから停止スイッチ62が押されるまでの間は、通知装置24により、トイレ40の入室があったことが通知し続けられるので、老人ホームや病院等の施設10において、従来に比して、トイレ40で発生する不正常な事態をある程度未然に防止することができるとともに、トイレ40で発生した不正常な事態に比較的迅速に対処することができる。
【0025】また、トイレ40に入っていることを表示するランプ50を、トイレ40の廊下60側の壁に設けたから、介護員がサービスステーション20にいなくてもトイレ40付近にいれば、トイレ40の入室を把握することができるので、トイレ40で発生する不正常な事態をさらに未然に防止することができる。
【0026】さらに、停止スイッチ62を設け、通知装置24は、トイレ40の入室があったことを、停止スイッチ62が押されるまで通知し続けるようにしたから、老人等がトイレ40から出たのちであっても、トイレ40の入室を把握することができるので、トイレ40で発生した不正常な事態にさらに迅速に対処することができる。
【0027】さらに、トイレ40の入室に応じて点灯し、退室に応じて消灯する照明46を設けたから、従来に比して、照明46の消費電力を比較的低減することができる。
【0028】上記実施の形態において、検出スイッチ44は、請求項1記載の検出手段に対応し、通知装置24は、請求項1記載の通知手段に対応し、停止スイッチ62は、請求項1記載の停止手段に対応している。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るトイレ監視システムによれば、老人ホームや病院等の施設において、従来に比して、トイレで発生する不正常な事態をある程度未然に防止することができるとともに、トイレで発生した不正常な事態に比較的迅速に対処することができるという効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
【出願日】 平成10年8月25日(1998.8.25)
【代理人】 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也 (外3名)
【公開番号】 特開2000−60769(P2000−60769A)
【公開日】 平成12年2月29日(2000.2.29)
【出願番号】 特願平10−239135