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【発明の名称】 メッセージ報知兼用小物吊下器
【発明者】 【氏名】江川 宏幸

【要約】 【課題】帰宅した際、所持する鍵を吊下させることで、外出時に鍵を探す等の不利がなく、しかも鍵の吊下・取り外し作業の際に、特定の者に対し外出時或いは帰宅時それぞれに伝えたいメッセージを確実に伝え得るメッセージ報知兼用小物吊下器を提供する。

【解決手段】背面が所望位置に接着固定される本体1と、本体1の内部に配備される音声記憶手段2と、本体1に回動可能に軸承配備され常時は上方へバネ付勢された小物吊下用バー3と、この小物吊下用バー3がバネ54に抗して降下するとき、音声記憶手段2の帰宅用メッセージを報知させる一方、小物吊下用バー3がバネ54により上昇復帰するとき、音声記憶手段2の外出用メッセージを報知させるスイッチ手段5とから成ることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 背面が所望位置に接着固定される本体と、本体の内部に配備される音声記憶手段と、本体に回動可能に軸承配備され常時は上方へバネ付勢された小物吊下用バーと、この小物吊下用バーがバネに抗して降下するとき、音声記憶手段の帰宅用メッセージを報知させる一方、小物吊下用バーがバネにより上昇復帰するとき、音声記憶手段の外出用メッセージを報知させるスイッチ手段とから成るメッセージ報知兼用小物吊下器。
【請求項2】 上記音声記憶手段は、音声情報を記憶する再生専用メモリが本体内部に配備される回路基板に実装されたものである事を特徴とする請求項1記載のメッセージ報知兼用小物吊下器。
【請求項3】 上記音声記憶手段は、音声情報を記憶する録音・再生メモリが本体内部に配備される回路基板に実装されたものである事を特徴とする請求項1記載のメッセージ報知兼用小物吊下器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば室内のドア等に接着固定するもので、外出時に持っていた小物、例えばお守り、メガホン、各種鍵(ドアのキー、自動車のキー、保管庫のキーなど)を帰宅時に吊り下げて置くメッセージ報知兼用小物吊下器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、室内のドア(室内の壁面)には、洋服掛け等の各種の室内装飾を兼用するフックが装備されている。このフックには、通常は洋服、コート等を直接、吊下するか或いはハンガーを吊下して使用されるものである。従って、従来は在宅時に小物(例えば鍵)を吊下する鍵引っ掛け専用のフック(鍵保持器)は、存在しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、室内のドア、或いは室内の壁面等に装備されているフックは大型であるため、各種鍵を吊下させるには不向きであり、現在、鍵等の小物を吊下するフックは存在していない。このため、外出から帰宅した際は、通常は所持する各種キーを不定の位置へ置くこととなる。例えば、着用衣服のポケットにキーを入れたままタンスにしまう。或いはポケットから出したキーを机上に置く等、意識せずに自在な位置に置くことが習慣となっている。この結果、外出するときにキーを何処に置いたか思い出せず、常に探さねばならない手間があった。
【0004】この発明は、以上のような課題を解消させ、帰宅した際、所持する小物(鍵)を吊下させることで、外出時に小物を探す等の不利を解消し得る許かりでなく、例えば鍵の吊下・取り外し作業の際に、特定の者に対し外出時或いは帰宅時それぞれに伝えたいメッセージを確実に伝え得るメッセージ報知兼用小物吊下器を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成させるために、この発明のメッセージ報知兼用小物吊下器では、次のような構成としている。メッセージ報知兼用小物吊下器は、背面が所望位置に接着固定される本体と、本体の内部に配備される音声記憶手段と、本体に回動可能に軸承配備され常時は上方へバネ付勢された小物吊下用バーと、この小物吊下用バーがバネに抗して降下するとき、音声記憶手段の帰宅用メッセージを報知させる一方、小物吊下用バーがバネにより上昇復帰するとき、音声記憶手段の外出用メッセージを報知させるスイッチ手段とから成ることを特徴としている。
【0006】このような構成を有するメッセージ報知兼用小物吊下器では、吊下器本体の裏面を例えば室内ドアに接着固定して使用される。帰宅して室内に入った際、小物吊下用バーに所持する小物、例えば各種キー(自動車のキー、ドアのキー、保管庫のキーなど)を引っ掛けて吊下する。
【0007】小物吊下用バーが、キーの重量でバネ力に抗して下方向へ回動すると、小物吊下用バーに連結された直動バーが降下し、直動バーの上端部がスイッチプレートの下部を押さえることで、帰宅メッセージ用スイッチがオンする。これにより、音声記憶手段が予め記憶する帰宅用記憶情報が音声報知される。
【0008】室内に在る際は、常に一定の位置、つまりメッセージ報知兼用小物吊下器に小物(各種キー)が吊下保持されており紛失の虞れがない許かりでなく、外出の際に小物(鍵)を探す等の不利を解消し得る。
【0009】一方、外出に際し、小物吊下用バーからキーを外すと、バネ力により小物吊下用バーが原状位置へ回動復帰する。これにより、直動バーが上昇して原状位置へ復帰するとき、直動バーの上端部がスイッチプレートの上部を押さえることで、外出時用メッセージスイッチがオンする。これにより、音声記憶手段が予め記憶する外出用記憶情報が音声報知される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明に係るメッセージ報知兼用小物吊下器の具体的な実施の形態を説明する。
【0011】メッセージ報知兼用小物吊下器は、本体1と、本体1に配備される音声記憶手段2と、本体1の下部から外方へ突出状に配備された小物吊下用バー3と、この小物吊下用バー3がバネ54に抗して降下するとき、音声記憶手段2の帰宅用メッセージを報知させる一方、小物吊下用バー3がバネ54により上昇復帰するとき、音声記憶手段2の外出用メッセージを報知させるスイッチ手段5とから成る。
【0012】図3は、メッセージ報知兼用小物吊下器を示す側面図である。本体1は、ABS或いはPP等の合成樹脂材の射出成型品で中空状に形成され、実施の形態では所謂「まねき猫」形状に設定してある。本体1は、前半体1aと後半体1bとからなる。本体1の内部は、図1の断面図で示すように、背面側が開口した電池収納ボックス12により前後方向に仕切られている。本体1の内部正面側には、回路基板(PCB)13、スピーカー14及びマイクロフォン15から成る音声出力装置が配備してある。また、電池収納ボックス12内にはバッテリ16が配備してある。
【0013】本体1の後半体1bの背面11、つまり電池収納ボックス12の開口には、平板状バッテリーカバー17を脱着可能に装着することで、電池収納ボックス12を閉成してある。このバッテリカバー17の外表面が剥離紙付き接着面となっており、ドアAの内面或いは室内壁面に接着固定される。従って、本体1はドアAに固着のバッテリカバー17に対して取り付け、取り外すこととなる。
【0014】図5で示すように、本体1の左側には後述する回動可能なアーム6が配備され、下部には小物吊下用バー3が配備してある。小物吊下用バー3は、所謂「まねき猫」の尻尾を模したものとして成型されている。小物吊下用バー3の先端は、小物例えば吊下した鍵Bの脱落を防止する屈曲部31としている。
【0015】図4で示すように、小物吊下用バー3は、基端部33が軸33aにより本体1壁に軸承され回動可能に配備されており、一端部32がスイッチ手段5に連係配備してある。スイッチ手段5は、小物吊下用バー3の基端側一端部32に連結軸51aを介して下部が連結された直動バー51と、直動バー51の上端部52に突設された突軸53に下部が係止され、上部が本体1壁に固定されたバネ54とから成る。つまり、常態において直動バー51はバネ力で上昇付勢しており、且つ小物吊下用バー3も同様に上方へ回動復帰するように設定されている。
【0016】この常態において、直動バー51の上端部52は図2で示すように、スイッチプレート55の上部55aに対応位置している。スイッチプレート55は、上部55aが回路基板13の外出用メッセージスイッチ部13aにわずかな隙間を開いて対応位置し、下部55bが回路基板13の帰宅用メッセージスイッチ部13bにわずかな隙間を開いて対応位置している。
【0017】常態において(鍵等の小物が吊下用バー3に吊下されない状態において)、直動バー51の上端部52は、スイッチプレート55の上部55aを回路基板13側へ押圧する結果、スイッチプレート55の上部55aが外出用メッセージスイッチ部13aを押す状態となっている。この状態において、回路基板13に実装される音声記憶手段2の外出用メッセージが音声報知される。
【0018】上記音声出力装置は、メモリ及びD/A変換器を実装する回路基板13と、スピーカー14とマインクロホン15とから成る。音声出力装置のメモリは、所謂ボイスメモリと称する音声記憶手段2で、音声(言葉)がデジタルデータとして登録されており、必要に応じて例えばマイコン制御によりデジタル信号を電気的信号(アナログ信号)に変換して、スピーカー14から音声を再生させる。
【0019】実施の形態では、メモリ2は再生専用・ROM、或いは録音再生用・RAMが使用される。回路基板13には、通常は2つの音声記憶手段(マスクROM、或いはPROM)が実装される。実施の形態では、単一の音声記憶手段2に二つの記憶領域を区分け状にもたせている。つまり、一つは、「お帰りなさい・お疲れさまでした」の音声を記憶するボイスメモリ領域であり、他の一つは「行ってらっしゃい・お気をつけて、頑張って」の音声を記憶するボイスメモリ領域である。
【0020】回路基板13には、2つのボイスメモリ領域に対応する配線パターンがそれぞれ形成されており、スイッチプレート55の上部55aが外出用メッセージ(「行ってらっしゃい。気をつけて。」)の再生スイッチ13aに対応している。また、スイッチプレート55の下部55bは、帰宅用メッセージ(「お帰りなさい。お疲れさまでした。」)の再生スイッチ13bに対応している。
【0021】回路基板13に実装する音声記憶手段2がRAMの場合は、図2で示す録音用板バネスイッチ18の押し操作で、本体1内蔵のマイクロホン15を駆動させ、音声をマイクロホン15でとらえ増幅し、RAMに音声データ信号(デジタル信号)を記憶させる。
【0022】例えば、外出用メッセージとしては、上記「行ってらっしゃい」の情報の他に、「家屋の電気スイッチは全てオフにしましたか」「定期券等の忘れものはありませんか」「帰宅途中で電池を買ってきて下さい」等のメッセージ。また、帰宅用メッセージとしては上記「お帰りなさい」の情報の他に「〇〇さんへ電話してください」「冷蔵庫にメロンが冷えています」等の個人的なメッセージが記憶させられる。
【0023】更に、図4で示すように、上記直動バー51の長さ中央部には連結軸61を介して回動用連結板62が配備され、この回動用連結板62がアーム6に連結してある。従って、小物吊下用バー3に鍵Bを吊下すると、直動バー51が降下し上端部52にスイッチプレート55の下部55bが押圧されて帰宅用メッセージスイッチ13bがオンすると同時に、回動用連結板62、つまりアーム6が時計回り方向へ一定角度回動し、「お帰りなさい」の動作を行う。
【0024】このような構成を有するメッセージ報知兼用小物吊下器では、吊下器本体1のバッテリカバー17をドア(室内壁面)Aを接着し、このバッテリカバー17に対して本体1を脱着可能に固定する。
【0025】帰宅して室内に入った際、小物吊下用バー3に所持する小物、例えば各種キー(自動車のキー、ドアのキー、保管庫のキーなど)Bを引っ掛けて吊下する(図5参照)。図1で示すように、小物吊下用バー3が、キーBの重量でバネ力に抗して下方向へ回動すると、小物吊下用バー3に連結された直動バー51が降下し、直動バー51の上端部52がスイッチプレート55の下部55bを押さえることで、帰宅メッセージ用スイッチ13bがオンする。これにより、音声記憶手段2が予め記憶する帰宅用記憶情報、例えば「お帰りなさい。お疲れさまでした。」が音声報知される。また、直動バー51が降下することで回動用連結板62が回動すると、アーム6が前方方向へ一定角度傾動し「お帰りなさい」を腕の動きで表現する。
【0026】室内に在る際は、常に一定の位置、つまりメッセージ報知兼用小物吊下器に小物(各種キー)Bが保持されており紛失の虞れがない許かりでなく、外出の際に鍵Bを探す等の不利を解消し得る。
【0027】図2で示すように、外出に際し、小物吊下用バー3からキーBを外すと、バネ力により小物吊下用バー3が原状位置へ回動復帰する。これにより、直動バー51が上昇して原状位置へ復帰するとき、直動バー5の上端部52がスイッチプレート55の上部55aを押さえることで、外出時用メッセージスイッチ13aがオンする。これにより、音声記憶手段2が予め記憶する外出用記憶情報、例えば「行ってらしゃい。お気をつけて。」が音声報知される。また、直動バー51がバネ54で上昇復帰することで回動用連結板62が回動することで、アーム6が原状位置へ一定角度傾動復帰し「行ってらっしゃい」を腕の動きで表現する。
【0028】図6及び図7は、スイッチ手段5の他の実施の形態を示す断面図である。先の実施形態(図1・図2)では、吊下用バー3の回動を直動変換する方式のものを示したが、この実施の形態では、ギヤ構造のものを例示している。
【0029】図6で示すように、小物吊下用バー3は本体1に回動可能に軸承配備され、且つバネにより上方へ回動付勢されている。この小物吊下用バー3の基端には、略略扇形状の駆動ギヤ71の基端部が止着してある。駆動ギヤ71のギヤ部には、従動ギヤ72を噛合わせてある。従動ギヤ72の基端枢軸部72aには、回動アーム6の下端部及び後述するスイッチプレート73と一体止着してある。スイッチプレート73は、上部73a又は下部73bのいずれかが回路基板13に接面している。
【0030】図7で示すように、帰宅した際、鍵Bを吊下用バー3に引っ掛け吊下すると、鍵吊下用バー3が、キーBの重量でバネ力に抗して下方向(時計回り方向)へ回動する。同時に、鍵吊下用バー3に一体の駆動ギヤ71が時計回り方向へ回動し、従動ギヤ72が反時計回り方向へ回動する。
【0031】これにより、従動ギヤ72に一体止着のアーム6が従動ギヤ72の回動方向へ所定角度回動すると共に、従動ギヤ72と一体のスイッチプレート73の上部73aが回路基板13の対応する配線パターンに接面し、この配線パターンに対応する音声記憶手段(ボイスメモリ)2を駆動させ、記憶情報「お帰りなさい・お疲れ様でした」の音声を報知する。
【0032】図6で示すように、外出に際し、鍵吊下用バー3からキーBを外すと、駆動ギヤ71が原状位置へバネ復帰すると共に従動ギヤ72も復帰する。これにより、アーム6も原状位置へ回動復帰する共に、スイッチプレート73の下部73bが回路基板13の対応する配線パターンに接面し、この配線パターンに対応する音声記憶手段(ボイスメモリ)2を駆動させ、記憶情報「行ってらっしゃい・お気をつけて」の言葉を音声報知する。
【0033】
【発明の効果】この発明では、以上のように、音声記憶手段を内蔵する本体に、回動可能に軸承配備され常時は上方へバネ付勢された小物吊下用バーが、バネに抗して降下するとき、音声記憶手段の帰宅用メッセージを報知させる一方、小物吊下用バーがバネにより上昇復帰するとき、音声記憶手段の外出用メッセージを報知させるスイッチ手段を配備することとしたから、このメッセージ報知兼用小物吊下器を室内ドア或いは室内壁面に装着することで、在宅の際には所持する小物、例えば鍵は必ず特定位置の吊下器に存在することとなる結果、従来のようにキーの紛失或いは外出時に鍵の所在を探す不利が解消される。しかも、帰宅に際し吊下用バーに鍵を取り付け、外出に際し吊下用バーから鍵を取り外す度に、それぞれ帰宅時、外出時に対応した音声メッセージが報知される。従って、単に吊下用バーにキーを吊下、取り外す操作のみによって、外出時、帰宅時のそれぞれに伝えたいメッセージを伝えたい者に確実に報知し得る。更に、メモリにRAMを使用するときは、音声メッセージに特定の人の声を記憶させることが出来るから、例えば単身赴任の一人住まいであっても、外出時、帰宅時は音声メッセージにより家族と暮らす雰囲気を味わえる等、発明目的を達成した優れた効果を有する。
【出願人】 【識別番号】591196463
【氏名又は名称】江川 宏幸
【出願日】 平成11年4月5日(1999.4.5)
【代理人】 【識別番号】100084098
【弁理士】
【氏名又は名称】浅谷 健二
【公開番号】 特開2000−287823(P2000−287823A)
【公開日】 平成12年10月17日(2000.10.17)
【出願番号】 特願平11−97514