トップ :: A 生活必需品 :: A47 家具;家庭用品または家庭用設備;コ−ヒ−ひき;香辛料ひき;真空掃除機一般




【発明の名称】 額縁における裏板の固定具
【発明者】 【氏名】安田 寛明

【要約】 【課題】額縁枠への装着及び操作を簡単に行えるとともに、作品の厚みにかかわらず裏板を確実に固定することができる額縁における裏板の固定具を提供すること。

【解決手段】額縁枠3の内面に沿う係止片5を有し、額縁枠3の溝30に摺動可能に装着されるとともに、互いに引き合う方向に付勢された一対の固定具本体1と、各係止片5と額縁枠3との間で支持される支持片11を有し、各係止片5の間にその縁部2aが挟持され、裏板4を裏側から押さえる押さえ片2とを備え、各係止片5の挟持側縁部5aを鋸歯状に形成して押さえ片2の縁部2aを係止可能とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 裏板を固定するために額縁枠の裏面側に形成した溝に装着する裏板の固定具において、額縁枠の内面に沿う係止片を有し、前記溝に摺動可能に装着されるとともに、互いに引き合う方向に付勢された一対の固定具本体と、前記各係止片と額縁枠との間で支持される支持片を有し、各係止片の間にその縁部が挟持され、前記裏板を裏側から押さえる押さえ片とを備え、前記各係止片の挟持側縁部を鋸歯状に形成して押さえ片の縁部を係止可能としたことを特徴とする額縁における裏板の固定具。
【請求項2】 各係止片の挟持側縁部の鋸歯を、押さえ片を額縁枠の表方向には進行させ、かつ逆方向には止める角度に形成したことを特徴とする請求項1記載の額縁における裏板の固定具。
【請求項3】 各係止片の挟持側縁部をそれぞれ額縁枠の表方向に行くに従い漸次間隔が拡がるテーパ状に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の額縁における裏板の固定具。
【請求項4】 少なくとも一方の固定具本体に、該固定具本体を額縁枠に固定する固定手段を設けた請求項1、2又は3記載の額縁における裏板の固定具。
【請求項5】 前記支持片を、押さえ片の縁部付近から額縁枠の表方向に、先端が狭まるテーパを付して延出するとともに、前記一対の固定具本体の間に、各固定具本体が引き合って最も接近した状態で、前記支持片の先端部より幅広となる支持片挿入部を形成したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の額縁における裏板の固定具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、額縁におけるキャンバス、裏板等(本明細書において、単に「裏板」という。)の固定具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】額縁は、額縁枠内に、表側に透明なガラス板を、中間に写真等の作品を、裏側に裏板を順次重ねるように配置し、額縁枠に旋回可能に装着した止片により裏板を固定するようにしている。上記止片は額縁枠の裏面に、この裏面に沿って旋回するように一方の端部が軸着されており、他方の端部が額縁枠内に突出するように旋回させた状態で、裏板をガラス板や作品とともに押さえて固定する構造を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の額縁の裏板の固定具においては、止片が額縁枠の裏面に沿って旋回する構成であるため、額縁枠内に配置されるガラス板や作品、及び裏板の合計の厚さが、額縁枠の有効厚さよりも小さい場合には、止片によって裏板を十分に固定することができず、中間に配置した写真や賞状等が振動等により移動してしまうという問題点があった。
【0004】本発明は、上記従来の額縁における裏板の固定具の有する問題点に鑑み、額縁枠への装着及び操作を簡単に行えるとともに、作品の厚みにかかわらず裏板を確実に固定することができる額縁における裏板の固定具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の額縁における裏板の固定具は、裏板を固定するために額縁枠の裏面側に形成した溝に装着する裏板の固定具において、額縁枠の内面に沿う係止片を有し、前記溝に摺動可能に装着されるとともに、互いに引き合う方向に付勢された一対の固定具本体と、前記各係止片と額縁枠との間で支持される支持片を有し、各係止片の間にその縁部が挟持され、前記裏板を裏側から押さえる押さえ片とを備え、前記各係止片の挟持側縁部を鋸歯状に形成して押さえ片の縁部を係止可能としたことを特徴とする。
【0006】本発明の裏板の固定具は、押さえ片を額縁枠内面に沿うように摺動させ、固定具本体の係止片で挟むことによって固定できることから、係止片の長さの範囲内において押さえ片を自由に位置決めすることができ、これにより作品の厚みにかかわらず裏板を押さえて、簡単かつ確実に固定することができる。
【0007】この場合において、各係止片の挟持側縁部の鋸歯を、押さえ片を額縁枠の表方向には進行させ、かつ逆方向には止める角度に形成することも可能であり、これにより、押さえ片を押し込むだけで裏板を固定することができる。
【0008】また、各係止片の挟持側縁部をそれぞれ額縁枠の表方向に行くに従い漸次間隔が拡がるテーパ状に形成することも可能であり、これにより、上記押さえ片の押し込みを楽に行えるとともに、各係止片と押さえ片の係止状態を浅くした場合でも押さえ片の逆戻りを防ぐことが可能となる。
【0009】また、少なくとも一方の固定具本体に、該固定具本体を額縁枠に固定する固定手段を設け、固定具全体の額縁枠に対する位置固定を図ることが可能である。
【0010】さらに、前記支持片を、押さえ片の縁部付近から額縁枠の表方向に、先端が狭まるテーパを付して延出するとともに、前記一対の固定具本体の間に、各固定具本体が引き合って最も接近した状態で、前記支持片の先端部より幅広となる支持片挿入部を形成することもでき、これにより、支持片を支持片挿入部に挿入すると、支持片のテーパが支持片挿入部に係合し固定具本体の間隔を付勢力に抗して押し広げ、押さえ片の縁部が固定具本体の係止片に近づいた段階でこの係合を解くことから、支持片を押し込むだけで押さえ片の縁部を上記係止片に自動的に係止させることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の額縁における裏板の固定具の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】図1〜図5に、本発明の額縁における裏板の固定具の一実施例を示す。この額縁における裏板の固定具は、額縁の裏板4を固定するために額縁枠3の裏面側に形成した溝30に装着して使用するもので、一対の固定具本体1と、裏板4を押圧するための押さえ片2とから構成されている。
【0013】固定具本体1は、額縁枠3の内面33に沿う係止片5を有し、溝30に摺動可能に装着されるとともに、ばね部材6によって互いに引き合う方向に付勢された一対のものからなり、また押さえ片2は、各固定具本体1の係止片5の間にその縁部2aが挟持され、裏板4を裏側から押さえるようになっている。
【0014】額縁枠3の溝30は、溝の各側壁から内側に張り出したレール部31を有しており、固定具本体1は、このレール部31の上方に位置する天板部7と、この天板部7の両端からそれぞれ延出してレール部31の下方に位置する4本の爪部材8とを備えている。すなわち、固定具本体1は、これら天板部7と爪部材8とでレール部31を挟むことにより、レール部31に対し摺動可能に装着されている。
【0015】また、天板部7にはねじ孔が貫設されており、このねじ孔には固定手段としてビス9が螺合されている。このビス9を締め込んで溝30の底部32に当接させることにより、少なくとも一方の固定具本体1を固定することができる。なお、このビス9には、2つの固定具本体1に亙って前記ばね部材6が架設されている。
【0016】一方、固定具本体1の係止片5は、各挟持側縁部5aが、押さえ片2の縁部が係止する鋸歯状に形成されている。この挟持側縁部5aの鋸歯は、押さえ片2を額縁枠の表方向(押し込み方向)Aには進行させ、かつこの表方向Aと逆方向には止める形状、具体的には、係合片5の中心線に対して、略10〜30°の角度を有する部分(進行部)と、略80〜60°の角度を有する部分(係止部)とに形成されている。また、各係止片5は、挟持側縁部5aがそれぞれ額縁枠3の表方向Aに行くに従い漸次間隔が拡がるテーパ状に形成されている。この係止片5を含めた固定具本体1の形状は、一対の固定具本体1を共用できるように、図示のように左右対称に形成されている。
【0017】この係止片5の挟持側縁部5aは、押さえ片2側に若干張り出すように形成されており、この挟持側縁部5aは、押さえ片2の支持片11を額縁枠3の内面33とで挟むことにより、支持片11を摺動可能に支持するようになっている。
【0018】他方、押さえ片2は、裏板4の裏面に添着される平板状の押さえ片本体10と、この押さえ片本体10の基部から額縁枠3の内面33に沿って略直角に延出された平板状の支持片11とからなる。押さえ片2には、裏板4に対する固定用ビス孔12と掛止用爪部13とが設けられている。
【0019】支持片11は、押さえ片2の縁部2a付近から額縁枠3の表方向Aに、先端部11aが狭まるテーパを付して延出されている。これに対し、2つの固定具本体1の間には、図3及び図4に示すように、各固定具本体1がばね部材6により引き合って最も接近した状態で、支持片11の先端部11aの幅よりやや広い幅Lとなる支持片挿入部14が形成されている。
【0020】上記構成を有する本実施例の額縁における裏板の固定具では、額縁枠3の組立前に、図3に示すように溝30のレール部31に一対の固定具本体1をばね部材6を介装した状態で嵌挿し、任意の位置で一方の固定具本体1のビス9を締め付けてこの固定具本体1を固定する。
【0021】そして、図3及び図4に示すように、額縁枠3にガラスや作品、裏板4をセットした後、押さえ片2の支持片11を2つの固定具本体1の間の支持片挿入部14から挿入する。
【0022】支持片11を支持片挿入部14に挿入すると、支持片11のテーパが支持片挿入部14に係合し、図4から図5に示すように固定具本体1の間隔をばね部材6の付勢力に抗して押し広げる。そして、支持片11は、押さえ片2の縁部2aが固定具本体1の係止片5に近づいた段階で、支持片挿入部14から外れて上記係合を解くことから、支持片11を押し込むだけで押さえ片2の縁部2aは係止片5の挟持側縁部5aに自動的に係止される。
【0023】この状態から、さらに押さえ片2を裏板4側に押し込むと、例えば、図1及び図2に示すように、押さえ片2は係止片5の挟持側縁部5aと係止しながら任意の押し込み位置で自動的に止まり、裏板4は額縁枠3に強固に固定される。この場合、必要に応じて、残るもう一方の固定具本体1のビス9を締め付けて、この固定具本体1を固定できるが、ばね部材6の力で係止片5の挟持側縁部5aと係止する押さえ片2は、両方の固定具本体1を固定しなくても逆戻りすることはない。
【0024】すなわち、本実施例の裏板の固定具においては、押さえ片2を額縁枠3の内面に沿うように摺動させ、固定具本体1の係止片5で挟むことによって固定できることから、係止片5の長さの範囲内において押さえ片2を自由に位置決めすることができ、これにより作品の厚みにかかわらず裏板4を押さえて、簡単かつ確実に固定することができる。そして、各係止片5の挟持側縁部5aの鋸歯を、押さえ片2を額縁枠の表方向には進行させ、かつ逆方向には止める角度に形成したことにより、上記のように押さえ片2を押し込むだけで裏板4を固定することができる。
【0025】さらに、各係止片5の挟持側縁部5aをそれぞれ額縁枠3の裏側から表側に行くに従い漸次間隔が拡がるテーパ状に形成したことにより、押さえ片2の押し込みが楽に行えるとともに、各係止片5と押さえ片2の係止状態を浅くした場合でも押さえ片2の逆戻りを防ぐことが可能である。
【0026】また、支持片11をテーパを付して延出するとともに、2つの固定具本体1の間に支持片先端部11aより幅広の支持片挿入部14を形成したことにより、支持片11を押し込むだけで押さえ片2の縁部2aを係止片5に自動的に係止させることが可能である。
【0027】以上、本発明の実施例を説明したが、係止片5の挟持側縁部5aの形状は、必ずしも前記したようなテーパ状に形成する必要はなく、例えば、天板部7に直交するような真直ぐな形状にすることもできる。
【0028】
【発明の効果】本発明の額縁における裏板の固定具によれば、裏板の押さえ片を額縁枠内面に沿うように摺動させ、固定具本体の係止片で挟むことによって固定できることから、係止片の長さの範囲内において押さえ片を自由に位置決めすることができ、これにより作品の厚みにかかわらず裏板を押さえて、簡単かつ確実に固定することができる。
【0029】また、各係止片の挟持側縁部の鋸歯を、押さえ片を額縁枠の表方向には進行させ、かつ逆方向には止める角度に形成することにより、押さえ片を押し込むだけで裏板を固定することが可能となる。
【0030】また、各係止片の挟持側縁部をそれぞれ漸次間隔が拡がるテーパ状に形成することにより、上記押さえ片の押し込みを楽に行えるとともに、各係止片と押さえ片の係止状態を浅くした場合でも押さえ片の逆戻りを防ぐことが可能となる。
【0031】そして、固定具本体の少なくとも一方に、固定具本体を額縁枠に固定する固定手段を設けることにより、固定具全体の額縁枠に対する位置固定を図ることが可能である。
【0032】また、支持片をテーパを付して延出するとともに、2つの固定具本体の間に支持片先端部より幅広の支持片挿入部を形成することにより、支持片を押し込むだけで押さえ片の縁部を係止片に自動的に係止させることが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000117629
【氏名又は名称】安田精工株式会社
【出願日】 平成11年3月16日(1999.3.16)
【代理人】 【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治 (外1名)
【公開番号】 特開2000−262370(P2000−262370A)
【公開日】 平成12年9月26日(2000.9.26)
【出願番号】 特願平11−69567