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【発明の名称】 健康枕
【発明者】 【氏名】濱 裕司

【要約】 【課題】頭部や首筋に圧迫感を感じさせることなく、頸椎などの矯正に寄与する健康枕を提供を提供すること。

【解決手段】この健康枕1は、頭10を支持する頭載部6と、頭載部6よりも高く形成されて首筋を支持する首筋載部5とを一体に有するクッション体2を備えた枕であって、クッション体2の首筋載部5が、頸椎11乃至胸椎13を前彎した理想彎曲線12に近い姿勢に保持する高さに設定されている。すなわち、首筋載部5の高さを50mm以上80mm以下に設定すると効果がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 頭を支持する頭載部と、頭載部よりも高く形成されて首筋を支持する首筋載部とを一体に有するクッション体を備えた健康枕において、クッション体の首筋載部は、頸椎乃至胸椎を前彎した理想彎曲線に近い姿勢に保持する高さに設定されていることを特徴とする健康枕。
【請求項2】 首筋載部の高さが50mm以上80mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の健康枕。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、頸椎や胸椎の不整合を矯正するための健康枕に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の健康枕として、頭載部と、頭載部よりも高い首筋載部とが一体に連続して形成されたクッション体から成るものが知られている。かかる健康枕によれば、利用者の頭部がクッション体の頭載部で支持され、首筋が首筋載部で支持されることにより、頸椎や胸椎を、前向き(仰臥位では上向き)に膨らんだ理想的な前彎姿勢に近づけるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記した従来の健康枕において、首筋載部の高さが低すぎると、頸椎や胸椎が前述した理想の前彎姿勢に近づかない。クッション体が柔らかすぎる場合も、頭および首筋の重量により首筋が首筋載部に大きく沈み込んでしまうので、同様に理想の前彎姿勢とならない。逆に、首筋載部が高すぎる場合は、首筋に圧迫感が感じられ安眠を妨げるおそれがある。これは、クッション体が硬すぎる場合も同様である。
【0004】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、頭部や首筋に圧迫感を感じさせることなく、頸椎などの矯正に寄与する健康枕の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る健康枕は、頭を支持する頭載部と、頭載部よりも高く形成されて首筋を支持する首筋載部とを一体に有するクッション体を備えた枕であって、クッション体の首筋載部が、頸椎乃至胸椎を前彎した理想彎曲線に近い姿勢に保持する高さに設定されたものである。
【0006】また、前記構成における首筋載部の高さが50mm以上80mm以下とされたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る健康枕を示す一部破断した外観図、図2は前記した健康枕を示す底面図、図3は前記した健康枕のクッション体を示す側面図である。各図において、この実施形態による健康枕1はクッション体2から主として構成されている。クッション体2は弾力性のある合成樹脂発泡体から成り成型機で発泡成型される。このクッション体2は、後頭部形状に近似して凹陥状に形成された頭載部6と、頭載部6よりも高く上方に突彎して形成されたほぼ半円形状の首筋載部5と、平坦な底面を有している。クッション体2の寸法は、例えば後端部7〜前端部8間がほぼ250mmで、横幅がほぼ400mmである。
【0008】この実施形態において、クッション体2は、分子中にイソシアネート基を2個以上持ったポリイソシアネートと、分子中に水酸基を2個以上持ったポリオールとを主原料とし、公知のプレポリマー法(いわゆる2段法)により製造されるポリウレタンフォームから成っている。前記のプレポリマー法は、ポリイソシアネートの全量と所要量の半分のポリオールを予め反応させてプレポリマーをつくり、残り半分のポリオールに触媒や発泡剤などを配合したのち、先程のプレポリマーと混合して反応させるようにしたものであり、イソシアネートによる毒性の害が少なく、反応の調節が容易なことで知られている。また、ポリウレタンフォームの反応に先立って、フォーム生成時の諸反応を促進し樹脂化と発泡のバランスをとる第3級アミンや有機スズ化合物などの触媒、フォーム中の気泡を均一にするシリコン系界面活性剤などの整泡剤、水またはハイドロフルオロカーボンなどの発泡剤、その他の助剤が添加されている。
【0009】本実施形態に用いるポリウレタンフォームは発泡形態が連続気泡であり、低反発性および通気性を有している。因みに、本実施形態のポリウレタンフォームとしては、金型によりクッション体2の形状に発泡成型された、例えば日清紡株式会社製の製品名エアライトフォームRL−83を使用してある。当該ポリウレタンフォームの機械的物性は、密度が90.3kg/m3 ,硬さが10.0kg/314cm2 ,引張強さが0.6kg/cm2 ,伸びが183.0%,引裂強さが0.29kg/cm,圧縮残留歪が1.2%,繰返し残留歪が0.6%,反発弾性が2.0%であり、これらはいずれもJIS−K−6400により測定してある。
【0010】本ポリウレタンフォームは適度な柔らかさを持ち、使用時にフィット感がある。例えば、指などで押すとたやすく沈み込むほど柔らかい感触を受ける反面、比較的広い面を有する頭10などで押す場合は強い反発力を呈し、頭10が必要以上に沈み込む(図4において2点鎖線の位置からほぼ実線の位置までは頭載部6が沈み込む)ことを抑制して一定の姿勢に保持する。また、温度感応性を示すので寒くなるといくぶん硬くなるが、その場合でも利用者の体温で柔らかくなり理想的な硬さを保持できる。
【0011】ここで、クッション体2における首筋載部5の高さHは50mm以上80mm以下であるのが好ましい。首筋載部5の高さHが80mmを超えると、睡眠後目覚めたとき首の悪い人では首筋に不快感が残る。一方、高さHが50mmを下回ると、頸椎および胸椎の矯正力が薄れる。更に、高さHを60mm以上70mm未満に設定すると、頸椎および胸椎をより理想彎曲線12に近づけることができ、前記の矯正効果をいっそう引き立たせることができる。そして、クッション体2の硬さは、JIS−K−6400による測定値で、8kg/314cm2 以上13kg/314cm2 以下であるのが好ましい。硬さが13kg/314cm2 を上回ると、圧迫感があり目覚めたときに強い倦怠感を覚える。他方、硬さが8kg/314cm2 を下回ると、柔らかすぎて頸椎および胸椎の矯正力が不足する。尚、クッション体2の密度は80〜100kg/m3 程度である。
【0012】一方、枕袋3は枕外郭を成し、クッション体2を収容できる大きさおよび袋形状に木綿布などで形成されている。また、枕袋3の底面にはクッション体出し入れ用の開口部が形成され、ファスナ4により開閉自在となっている。
【0013】引続き、上記のように構成された健康枕1の使用態様を図4に示す。利用者は仰向けに寝て、クッション体2の頭載部6に頭10を、首筋載部5に首筋を載せる。すると、図4中の2点鎖線から実線に至る首筋載部5および頭載部6のように、比較的大きな反発力により、頭10と首筋が大きく沈み込むことなく支持される。このとき自ずと、第5頸椎が首筋載部5の頂部上方に位置する。そこで、利用者は前記した状態のまま就寝すればよい。それだけで、頸椎(第2〜第7)11および胸椎(第1,第2)13のそれぞれの前側面を結んだ線が理想彎曲線12に近い状態に保たれる。すなわち、この健康枕1は頸椎11および胸椎13を軽く前彎(仰臥姿勢の場合は上彎)させて保持するので、緩やかな矯正力を呈する。他方、睡眠中に寝返りをうって頭10と首筋が横向きになった場合、首筋から肩先までの距離が首筋載部5の高さとほぼ対応するので、首筋はほとんど側彎することなく正中線に沿った適正な姿勢に保持される。尚、この健康枕1は、整体師により整体施術を受けたのちや頸椎の矯正運動具を用いたのちに使用すると、よりいっそう矯正効果が高まる。
【0014】これまで述べた実施形態では、カバー体(枕袋3)を用いた例を示したが、必ずしもカバー体を用いる必要はない。但し、カバー体を用いる場合には枕袋に限らず、タオル状その他のカバー体をクッション体に巻き付けて使用しても構わない。また、クッション体2を成す合成樹脂発泡体としては、ポリウレタンフォームに限らず、ポリエチレンフォーム、エポキシ樹脂フォーム、メタクリル樹脂フォームその他を用いることができる。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る健康枕であれば、所定高さの首筋載部により、頸椎乃至胸椎が理想彎曲線に近い姿勢で保持される。従って、利用者が仰向けになり頭を頭載部に載せ首筋を首筋載部に載せてそのまま寝るだけで知らず知らずのうち日常的に、頸椎乃至胸椎の不整合を緩やかに矯正することができる。
【0016】また、首筋載部の高さを50mm以上80mm以下にしたものでは、頸椎乃至胸椎を、よりいっそう理想彎曲線に近づけて矯正できるのはもとより、目覚めたときの首筋に爽快感を与えることができる。
【出願人】 【識別番号】598133517
【氏名又は名称】グローウェル有限会社
【出願日】 平成10年9月30日(1998.9.30)
【代理人】 【識別番号】100047831
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 巌 (外1名)
【公開番号】 特開2000−102468(P2000−102468A)
【公開日】 平成12年4月11日(2000.4.11)
【出願番号】 特願平10−277008