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【発明の名称】 パイル敷物
【発明者】 【氏名】西尾 和恭

【要約】 【課題】敷物周縁部の縁取に引っ掛かり等を生じることがなくて、歩行安全性を十分に確保できると共に、車椅子でもスムーズにその上に乗り上げたり、通過することができ、かつ床面とのフィット感が良くて、優れた外観体裁および敷設安定性を確保することのできるパイル敷物を提供する。

【解決手段】従来行われていた縁取部6の内縁側での縫合17に加えて、この縫合位置よりも外側における実質的にパイル4を包含しない領域で縁取テープ10を基布3に縫い合わせるか、あるいは基布を介さずに縁取テープ同士を縫い合わせるものとすることで、縁取部6下面がフラット面となされる一方、縁取部6上面が外から内側に向けて上方に傾斜するように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基布の上にパイルが植設されたパイル敷物本体の周縁部に、縁取テープが、そのテープ長さ方向に沿って折り畳まれて該周縁部の上面から下面にかけて覆った態様で縫着されたパイル敷物において、パイルが存在する領域で縁取テープが基布に縫い付けられて第1縫合線が形成されると共に、該第1縫合線の外側における実質的にパイルを包含しない領域で縁取テープが基布に縫い付けられて第2縫合線が形成されて、前記縁取テープが縫着された縁取部下面がフラット面に形成される一方、該縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜するようになされていることを特徴とするパイル敷物。
【請求項2】 基布の上にパイルが植設されたパイル敷物本体の周縁部に、縁取テープが、そのテープ長さ方向に沿って折り畳まれて該周縁部の上面から下面にかけて覆った態様で縫着されたパイル敷物において、パイルが存在する領域で縁取テープが基布に縫い付けられて第1縫合線が形成されると共に、該第1縫合線の外側における実質的にパイルを包含しない領域で縁取テープが基布を介さずに縫い合わされて第2縫合線が形成されて、前記縁取テープが縫着された縁取部下面がフラット面に形成される一方、該縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜するようになされていることを特徴とするパイル敷物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、周縁部にテープ部材による縁取が設けられたパイル敷物に関し、更に詳しくは、その周縁部の縁取に引っ掛かり等を生じることがなくて、歩行安全性を十分に確保することのできるパイル敷物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トイレマット、キッチンマット、バスマット等として用いられるパイル敷物としては、パイル敷物本体の周縁部に縁取が施されたものが多く用いられている。即ち、例えば図4に示すように、織物地からなる縁取テープ(51)を、その長さ方向に沿って中央部から折り曲げて幅方向断面が略U字形状の形態となし、該折り曲げられたテープの上部体(51a)と下部体(51b)の間に、基布(53)の上にパイル(54)が植設されたパイル敷物本体(52)の周縁部(52a)を挿入配置せしめると共に、該縁取テープ(51)の幅方向端部において基布(53)に縫い付けて、縁取テープ(51)をパイル敷物本体の周縁部(52a)に縫着せしめたものが知られている。このような縁取を施すことにより、パイル敷物本体(52)の裁断面が直接外に露出しないから、裁断面からの糸のほつれや繊維屑の発生等を防止することができる。また、デザイン的にも装飾効果を付与せしめることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のパイル敷物では、図4に示すように、縁取テープ(51)が縫着された縁取部(55)の外縁部(55a)が床面から浮き上がっているため、歩行者がこれにつまづいたりしやすく、歩行安定性を十分に確保できないという問題があった。特に、高齢者においてはつまづくことで転倒する可能性が大きいため、近年注目されているバリアフリー的な意味あいからも、このようなつまづきや引っ掛かりが生じないような製品の開発が求められていた。
【0004】また、足に引っ掛けたりすると縁取部(55)が上方にめくれ上がってしまい、一層つまづきやすくなり、益々歩行安全性の確保が困難となっていた。
【0005】また、縁取部の外縁部(55a)が床面から浮き上がっていることから、車椅子で通行する際にスムーズにこのパイル敷物に乗り上げたり、その上を通過させることができず、車椅子を使用する者にとって非常に不便を強いられることが多くあった。
【0006】更に、縁取部の外縁部(55a)が床面から浮き上がっていると、床面とのフィット感がなく見た目の外観体裁が決して良好なものではないし、敷設安定性の面においても良好であるとは言い難いものであった。
【0007】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、敷物周縁部の縁取に引っ掛かり等を生じることがなくて、歩行安全性を十分に確保できると共に、車椅子でもスムーズにその上に乗り上げたり、通過することができ、かつ床面とのフィット感が良くて、外観体裁および敷設安定性にも優れたパイル敷物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意研究の結果、従来行われていた縁取部の内縁側での縫合に加えて、この縫合位置より外側の領域でも縫合を行うものとし、しかも該外側領域での縫合は実質的にパイルを包含しない領域で基布に縫い合わせて行うか、あるいは基布を介さずに縁取テープ同士を縫い合わせるものとすると共に、このような縫着によりパイル敷物がその縁取部下面がフラット面となされる一方、縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜するように構成することにより、前記所望のパイル敷物が得られることを見出すに至り、本発明を完成したものである。
【0009】即ち、第1の発明に係るパイル敷物は、基布の上にパイルが植設されたパイル敷物本体の周縁部に、縁取テープが、そのテープ長さ方向に沿って折り畳まれて該周縁部の上面から下面にかけて覆った態様で縫着されたパイル敷物において、パイルが存在する領域で縁取テープが基布に縫い付けられて第1縫合線が形成されると共に、該第1縫合線の外側における実質的にパイルを包含しない領域で縁取テープが基布に縫い付けられて第2縫合線が形成されて、前記縁取テープが縫着された縁取部下面がフラット面に形成される一方、該縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜するようになされていることを特徴とするものである。
【0010】また、第2の発明に係るパイル敷物は、基布の上にパイルが植設されたパイル敷物本体の周縁部に、縁取テープが、そのテープ長さ方向に沿って折り畳まれて該周縁部の上面から下面にかけて覆った態様で縫着されたパイル敷物において、パイルが存在する領域で縁取テープが基布に縫い付けられて第1縫合線が形成されると共に、該第1縫合線の外側における実質的にパイルを包含しない領域で縁取テープが基布を介さずに縫い合わされて第2縫合線が形成されて、前記縁取テープが縫着された縁取部下面がフラット面に形成される一方、該縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜するようになされていることを特徴とするものである。
【0011】上記いずれのパイル敷物も、第2縫合線の形成は実質的にパイルを包含しない領域で行われるから、パイルが存在する領域で形成された第1縫合線とその高さ位置を比較すると、即ちそれぞれの縫合線の上部側の高さ位置を比較すると、図2に示すように実質的にパイルを巻き込まない分だけ第2縫合線の方が相対的に低い位置となり、従って縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜したものとなる。また、第2縫合線は縁取部の厚さの主体をなすパイルを包含せずに縫合されているから第2縫合線近傍の厚さは小さく、しかも縁取部下面がフラット面に形成されて床面から浮き上がらないようになされているから、第2縫合線より外側の扁平縁取部は床面からみて実質的に段差を生じないものとなる。このように扁平縁取部が実質的に段差を生じず、かつ縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜しているから、歩行の際に縁取部に引っ掛かったり、つまづいたりするようなことを効果的に防止できると共に、車椅子でもスムーズにその上に乗り上げたり、通過することが可能となる。また、縁取部下面がフラット面に形成されているから、床面とのフィット感が非常に良く、外観体裁を良好となし得ると共に、敷設安定性も向上させることができる。更に、縁取部の縫合が2箇所で行われているから縁取部の強度が向上し、ひいては縁取部の耐久性も向上させることができる。
【0012】なお、第1の発明と第2の発明における相違は、前者が第2縫合線の形成を基布に縫い付けて行っているのに対し、後者では第2縫合線の形成を基布を介さずに縫い付けて行っている点にあるが、上述のようにいずれでも上記優れた効果が確保されるものであるが、縁取部の耐久性という視点に立てば基布に縫い付けている前者の方が好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、この発明に係るパイル敷物の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示されるパイル敷物(1)において、(2)はパイル敷物本体、(6)は縁取部である。
【0014】パイル敷物本体(2)は、裏面に裏打ち層(5)が設けられた基布(3)の上にパイル(4)が植設されてなるものであり、本実施形態では矩形状に構成されているが、特にこのような形状のものに限定されるものではなく、例えば円形状、楕円状などであっても良い。
【0015】一方、縁取部(6)は、パイル敷物本体(2)の周縁部(2a)に所定幅で織物からなる縁取テープ(10)が縫い付けられて形成されたものである。即ち、図2に示すように、縁取テープ(10)がその長さ方向に沿って中央部から折り曲げられて形成された空隙部(20)内にパイル敷物本体(2)の周縁部(2a)が挿入配置されて、該縁取テープ(10)の内縁側において縁取テープ(10)が敷物本体(2)に縫い付けられて、即ちパイル(4)を巻き込む態様で基布(3)に縫い付けられて第1縫合線(17)が形成されると共に、該第1縫合線(17)の外側における実質的にパイルを包含しない領域で、即ちパイル(4)を実質的に巻き込まない態様で縁取テープ(10)が基布(3)に縫い付けられて第2縫合線(18)が形成されている。
【0016】このように第2縫合線(18)の形成は実質的にパイルを包含しない領域で行われ、一方第1縫合線(17)の形成はパイルが存在する領域で行われているから、これら両縫合線(17)(18)の上部側の高さ位置を相対比較すると、図2に示すように、実質的にパイルを巻き込まない分だけ第2縫合線(18)の方が低い位置となっており、これにより縁取部(6)上面が外から内側に向けて上方に傾斜するものとなる。即ち、第1縫合線(17)と第2縫合線(18)に挟まれた膨隆縁取部(6a)は中央部が最も隆起しているものの、第2縫合線(18)から第1縫合線(17)に向けて縁取部(6)全体としては上方に傾斜したものとなっている。更に、第2縫合線(18)は縁取部(6)の厚さの主体をなすパイル(4)を包含せずに縫合されているから第2縫合線(18)近傍の厚さは小さく、かつ縁取部(6)下面がフラット面に形成されて床面から浮き上がらないことから、第2縫合線(18)より外側の扁平縁取部(6b)は床面からみて実質的に段差を生じないものとなっている。
【0017】このように、扁平縁取部(6b)が床面から実質的に段差を生じず、かつ縁取部(6)上面が外から内側に向けて上方に傾斜しているから、歩行する際に縁取部(6)に引っ掛かったり、つまづいたりするようなことを効果的に防止でき、十分な歩行安全性を確保することができるとともに、車椅子でもこのパイル敷物(1)の上に何ら支障なくスムーズに乗り上げたり、通過することが可能となる。
【0018】更に、縁取部(6)下面がフラット面に形成されていることで、床面とのフィット感が非常に良く、外観体裁を良好なものとすることができると共に、敷物としての敷設安定性にも優れている。加えて、縁取部(6)が2つの縫合線(17)(18)によって2箇所で縫合されているから縁取部(6)の強度をより向上させることができて、縁取部(6)の耐久性を一層向上させることができる。
【0019】この発明において、基布(3)としては、特に限定されるものではなくどのようなものでも使用できる。例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の合成繊維、あるいは麻、綿、羊毛等の天然繊維等の繊維からなる糸を製編織した布地の他、各種の繊維や糸を、ニードリング等により機械的に接結したり、あるいは接着剤等により化学的に接結した不織布等を使用できる。
【0020】また、パイル(4)の素材としては、特に限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維等の繊維からなるもの等を好適に使用でき、その他、麻、綿、羊毛等の天然繊維からなるもの等を使用できる。更にパイルの形成手段も特に限定されるものではなく、例えばモケット等のように経パイル織、緯パイル織等の製織によりパイルを形成する手段、タフティングマシン等によりパイル糸を植毛してパイルを形成する手段、編機によりパイルを形成する手段、接着剤を用いてパイル糸を接着してパイルを形成する手段等を例示することができる。パイル形態も特に限定されず、カットパイル、ループパイル等いずれの形態であっても良い。
【0021】上記裏打ち層(5)の材質としては、特に限定されず、例えば樹脂組成物、ゴム組成物、ジュート、ポリプロピレン織布、ニードルパンチ基布などが挙げられるが、通常は樹脂組成物やゴム組成物が使用される。この樹脂組成物の樹脂成分としては、アクリル系、ウレタン系、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の樹脂を挙げることができる。また、ゴム組成物のゴム成分としては、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、MBR(メチルメタクリレート−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、あるいは天然ゴム等が挙げられる。
【0022】なお、本実施形態においては、基布(3)の裏面にこのような裏打ち層(5)を設けた構成としているが、特にこれに限定されるものではなく、裏打ち層(5)を設けない構成としても良い。
【0023】また、縁取テープ(10)としては、特に限定されず、本実施形態で用いられた織物テープの他、例えば人工皮革テープ、不織布テープ等が挙げられ、これらの素材も特に限定されず、例えばポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、綿繊維、ポリプロピレン繊維等が用いられる。
【0024】また、縫合に用いる糸も特に限定されず、例えばポリエステル繊維、ナイロン繊維、綿繊維、レーヨン繊維等からなるものが用いられる。
【0025】上記実施形態においては、第2縫合線(18)が、縁取テープ(10)を基布(3)に縫い付けることで形成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、図3に示すように、縁取テープ(10)を基布(3)を介さずに縫い合わせて第2縫合線(18)を形成する構成としても良い。もちろん、これら両方の構成が採用されたものであっても良い。即ち、例えば、縫い付けが基布(3)にかかるか、かからない境界領域で行われて、結果として縫合が基布(3)に縫い付けて行われた箇所もあれば、基布(3)を介さずに縁取テープ(10)が縫い合わされた箇所もあるというような構成でも良い。
【0026】なお、この発明において、「実質的にパイルを包含しない」とは、縁取部(6)上面が外から内側に向けて上方に傾斜する状態が達成される範囲内で若干量のパイル(4)を包含する、即ち巻き込む構成であっても良く、このような構成のものをも含む意味で用いている。
【0027】また、「縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜する状態」とは、縁取部上面が外から内側に向けていかなる位置でも漸次的に上方に傾斜する状態のみを言うものではなく、これをも含めて、縁取部上面が外から内側に向けて縁取部全体としては上方に傾斜した状態を指すものである。例えば、上記実施形態のように、縁取部(6)の中央部が最も隆起している構成であっても第2縫合線(18)から第1縫合線(17)に向けて全体として上方に傾斜する状態であれば良く、縫合線において縫い付ける関係上、通常は上記実施形態のような構成となるものである。
【0028】
【実施例】次に、この発明の具体的実施例について説明する。
【0029】<使用材料>(パイル敷物本体A)カーペット本体Aカーペット基材…ポリプロピレン繊維の織布(122cm×45cm)
パイル層…ポリエステル繊維からなるパイル糸を基材にタフティングしたもの(パイル目付800g/m2 、カットパイル)
裏打ち層…SBRラテックス(パイル敷物本体B)カーペット本体Bカーペット基材…ポリエステル繊維の織布(122cm×45cm)
パイル層…ナイロン繊維からなるパイル糸を基材にタフティングしたもの(パイル目付600g/m2 、ループパイル)
裏打ち層…エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
(縁取テープA)
アクリル繊維の織布(目付400g/m2 )、幅2.5cm(縁取テープB)
ポリプロピレン繊維の織布(目付400g/m2 )、幅2.5cm【0030】<実施例1>上記縁取テープAをその長さ方向に沿って中央部から折り曲げた態様で上記パイル敷物本体Aの周縁部をその上下から挟み込んで覆うと共に、該縁取テープの内縁側において縁取テープをパイルを巻き込んだ態様で基布にポリエステル糸で縫い付ける一方、縁取テープの外縁側において縁取テープをパイルを実質的に巻き込まない態様で基布にポリエステル糸で縫い付けて、図2に示すような縁取部断面構造を呈するパイル敷物を得た。このパイル敷物は、縁取テープが縫着された縁取部下面がフラット面に形成されると共に、縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜するものであった。
【0031】<実施例2>上記縁取テープBをその長さ方向に沿って中央部から折り曲げた態様で上記パイル敷物本体Bの周縁部をその上下から挟み込んで覆うと共に、該縁取テープの内縁側において縁取テープをパイルを巻き込んだ態様で基布に綿糸で縫い付ける一方、縁取テープの外縁側において縁取テープ同士をパイルを実質的に巻き込まない態様で基布を介さずに綿糸で縫い付けて、図3に示すような縁取部断面構造を呈するパイル敷物を得た。このパイル敷物も、前記同様に縁取部下面がフラット面に形成されると共に、縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜するものであった。
【0032】実施例1、2で得られた各パイル敷物を、それぞれ室内の床面に敷き、実際に普通に歩行したところ、いずれにおいても、引っ掛かりを生じたり、つまづいたりすることはなかった。また、このパイル敷物の上を車椅子で通過することを試みたところ、他の人の補助を必要とすることなく、スムーズに通過することができた。
【0033】
【発明の効果】以上のように、第1発明及び第2発明に係るパイル敷物は、いずれも第1縫合線の形成がパイルが存在する領域で行われる一方、第2縫合線の形成が実質的にパイルを包含しない領域で行われるから、これら両縫合線の上部側の高さ位置を相対比較すると、実質的にパイルを巻き込まない分だけ第2縫合線の方が相対的に低くなり、従って縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜したものとなる。また、第2縫合線は縁取部の厚さの主体をなすパイルを包含せずに縫合されているから該第2縫合線近傍の厚さは小さく、かつ縁取部下面がフラット面に形成されて床面から浮き上がらないので、第2縫合線より外側の扁平縁取部は床面からみて実質的に段差を生じない。このように扁平縁取部が実質的に段差を生じず、かつ縁取部上面が外から内側に向けて上方に傾斜しているから、歩行の際に縁取部に足を引っ掛けたり、これにつまづいたりするようなことを効果的に防止できて、歩行安全性を十分に確保することができると共に、車椅子でもスムーズにこの敷物の上に乗り上げたり、通過することができ、車椅子を使用する者に対して不便を強いることがなくなる。
【0034】また、縁取部下面がフラット面に形成されているので、床面とのフィット感が非常に良好であり、即ち床面等の敷設対象面との一体感が十分に得られて外観体裁を良好なものとできると共に、優れた敷設安定性も確保することができる。
【0035】更に、縁取部が2つの縫合線によって2箇所で縫合されているから縁取部の強度をより向上できて、縁取部の耐久性を向上させることができる。
【0036】なお、第1発明では、第2縫合線の形成を基布に縫い付けて行っているから、基布を介さずに縫い付けている第2発明と比べて、縁取部の耐久性を一層向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】390014487
【氏名又は名称】住江織物株式会社
【出願日】 平成10年9月11日(1998.9.11)
【代理人】 【識別番号】100071168
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 久義 (外2名)
【公開番号】 特開2000−83797(P2000−83797A)
【公開日】 平成12年3月28日(2000.3.28)
【出願番号】 特願平10−258082