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【発明の名称】 冷蔵ショーケース
【発明者】 【氏名】吉田 貴雄

【要約】 【課題】小型の定荷重ばねユニットによりフロントダクトを円滑軽快に昇降させることができて、ガイドを側板に設ける改善によってガイドを小型化してケース本体の体裁もよくすることができる冷蔵ショーケースを提供する。

【解決手段】前面が開口するケース本体1の上部前方に設けた上部吹出口から、ケース本体内へ冷気を供給し、ケース本体の下部前方に設けたフロントダクト6を、ケース本体の左右の側板2の対向する面の前部に設けた上下方向のガイド4に沿って上昇させることにより、前記ケース本体内へ商品陳列台を兼ねる商品運搬カートを搬入して設置できるようにした冷蔵ショーケースにおいて、一端をケース本体1の上部前方に設置した定荷重ばねユニットに連係したワイヤの他端を、フロントダクト6の両端部に止着することにより、フロントダクトに上向きの引張力を作用させて、フロントダクトを昇降自在とする。この場合、好ましくは、定荷重ばねユニットを左用と右用の定荷重ばねユニットから構成し、両者を同期作動させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前面が開口するケース本体の上部前方に設けた上部吹出口から、ケース本体内へ冷気を供給し、ケース本体の下部前方に設けたフロントダクトを、ケース本体の左右の側板の対向する面の前部に設けた上下方向のガイドに沿って上昇させることにより、前記ケース本体内へ商品陳列台を兼ねる商品運搬カートを搬入して設置できるようにした冷蔵ショーケースにおいて、一端を、ケース本体の上部前方に設置した定荷重ばねユニットに連係したワイヤの他端を、フロントダクトの両端部に止着することにより、フロントダクトに上向きの引張力を作用させて、フロントダクトを昇降自在としたことを特徴とする冷蔵ショーケース。
【請求項2】 定荷重ばねユニットを、左用と右用の定荷重ばねユニットからなるものと、これら両者と従動する歯車により、両定荷重ばねユニットを同期作動させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵ショーケース。
【請求項3】 フロントダクトのガイドを、ケース本体の両側板に凹溝を設けて、この凹溝にスライドレールを嵌着し、スライドレールには転動体を介してスライダーを支持させ,このスライダーにフロントダクトの端部を結合する構造としたことを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵ショーケース。
【請求項4】 スライドレールの表面に、ケース本体の側板内面と同一系統の色の化粧を施したものとすることを特徴とする請求項3に記載の冷蔵ショーケース。
【請求項5】 ケース本体の左右の側板に、フロントダクト用のガイドよりも後側において風防ガラス取付用開口部を穿設し、該開口部に風防ガラスを嵌め込んだことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷蔵ショーケース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケース本体内に上部吹出口から冷気を供給し、下部に位置するフロントダクトを上方へ移動させて、前記ケース本体内に、商品陳列台を兼ねる商品運搬カートを搬入して設置し、保冷商品を陳列することができるようにした冷蔵ショーケースの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ケース本体内に上部吹出口から冷気を供給し、下部に位置するフロントダクトを上方へ移動させて、前記ケース本体内に商品陳列台を兼ねる商品運搬カートを搬入して設置し、保冷商品を陳列することができるようにした冷蔵ショーケースであつて、ケース本体の左右両側の前部に設けたガイド支柱に、フロントダクトの両端の凹部を嵌合させて下部から上部まで昇降可能とし、前記フロントダクトの両端部に、1対の定荷重ばねユニットを設置して、これに一端を連結したワイヤの他端を天井部に止着し、フロントダクトに上向きの引張力を作用させるようにしたものは、特願平7−76208号明細書に記載され公知である。
【0003】しかし、この従来の技術は、フロントダクトに定荷重ばねユニットを設置するため、フロントダクトの重量が増すだけでなく、その重量が増加したフロントダクトを昇降させるために定荷重ばねユニットを大型にする必要があり、ガイド支柱も強固にする必要がある。
【0004】また、定荷重ばねユニットは左右の1対を同期させてないため、フロントダクトがこじれを起こして、滑らかに昇降しないことが多々あり、さらに、ガイド支柱が前方に露出するため、カート等のぶっかりなどにより損傷され易くて、体裁も悪い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような従来の冷蔵ショーケースに見られる問題点に対処するため、定荷重ばねユニットをフロントダクトの外部に設けてフロントダクトを軽量化し、小型の定荷重ばねユニットによる昇降作動を可能にするとともに、ガイドをケース本体の側板に設けることによって、ガイドを小型化して、目立たないようにするとともに、側板によるガイド保護が行われるようにした冷蔵ショーケースを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課題は次のようにして解決される。
(1)前面が開口するケース本体の上部前方に設けた上部吹出口から、ケース本体内へ冷気を供給し、ケース本体の下部前方に設けたフロントダクトを、ケース本体の左右の側板の対向する面の前部に設けた上下方向のガイドに沿って上昇させることにより、前記ケース本体内へ商品陳列台を兼ねる商品運搬カートを搬入して設置できるようにした冷蔵ショーケースにおいて、一端を、ケース本体の上部前方に設置した定荷重ばねユニットに連係したワイヤの他端を、フロントダクトの両端部に止着することにより、フロントダクトに上向きの引張力を作用させて、フロントダクトを昇降自在とする。
【0007】(2)上記(1)項において、定荷重ばねユニットを、左用と右用の定荷重ばねユニットからなるものと、これら両者と従動する歯車により、両定荷重ばねユニットを同期作動させるようにする。
【0008】(3)上記(1)項または(2)項において、フロントダクトのガイドを、ケース本体の両側板に凹溝を設けて、この凹溝にスライドレールを嵌着し、スライドレールには転動体を介してスライダーを支持させ,このスライダーにフロントダクトの端部を結合する構造とする。
【0009】(4)上記(3)項において、スライドレールの表面に、ケース本体の側板内面と同一系統の色の化粧を施したものとする。
【0010】(5)上記(1)項〜(4)項のいずれかにおいて、ケース本体の左右の側板に、フロントダクト用のガイドよりも後側において風防ガラス取付用開口部を穿設し、該開口部に風防ガラスを嵌め込む。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の冷蔵ショーケースの好適な一実施例を示すもので、(1)は冷蔵ショーケースのケース本体、(2)はケース本体の側板、(3)は後壁、(4)は側板(2)の前部に対向的に設けたガイドである。
【0012】ケース本体(1)の後壁(3)の下部には、冷却器(図示してない)が配設されて空気を冷却し、後側上部に配置されたファン(図示してない)により前上部に導かれた冷気が上部フロントダクト(5)の吹出口からケース本体(1)内へ吹出され、冷気のエアカーテン(7)を形成する。
【0013】ケース本体(1)の前面下部には下部フロントダクト(6)を設けてあり、エアカーテンの冷気を後方に偏向させるようになっている。下部フロントダクト(6)により偏向された冷気は、再び前記の冷却器に戻って循環する。
【0014】ケース本体(1)の側板(2)に設けられたガイド(4)は、図5に示すように、左右の側板(2)の対向する面の前部に上下方向に伸びる凹溝(4a)を形成し、この凹溝(4a)にスライドレール(4b)を、その表面が側板(2)の表面と同一面になるように嵌着し、このスライドレール(4b)に、ボール、ローラ等の転動体(4c)を介して、スライダー(4d)を支持させてある。
【0015】前記スライダー(4d)を下部フロントダクト(6)の両端へ取付け、スライドレール(4b)の表面には、側板(2)の内面と同一系統の色である化粧用の板・シート等を貼るか、塗料を塗装する等して化粧する。
【0016】ケース本体(1)の上部前方のなるべく中央には、左用と右用の定荷重ばねユニット(8)を設置してある。これら定荷重ばねユニット(8)は、図4に示すように、主ローラ(9)とワイヤローラ(10)を同軸に取付け、主ローラ(9)には副ローラ(11)を対応させて、主ローラ(9)と副ローラ(11)に定荷重ばね(12)をS字状に巻付け、定荷重ばね(12)の両端は主ローラ(9)と副ローラ(11)とに止着したものである。
【0017】前記左用と右用の定荷重ばねユニット(8)におけるワイヤローラ(10)には、出力ワイヤ(13)の巻取りローラ(14)と同じ軸(15)に固定したワイヤローラ(16)を対応させて、ワイヤローラ(10)とワイヤローラ(16)とを、伝動ワイヤ(17)により連結してある。
【0018】前記軸(15)には、同一径の同期歯車(18)を取付け、これら同期歯車(18)が互いに噛み合うように、左用と右用の定荷重ばねユニット(8)を近接配置して、両定荷重ばねユニット(8)の作動を同期歯車(18)によって同期させるようにしてある。
【0019】前記出力ワイヤ(13)は、図2、図3に示すように、定荷重ばねユニット(8)から引き出して、横方向と縦方向の換向滑車(19)と(20)により方向変換させ、スライドレール(4b)の部分へ導いて、スライドレール(4b)内を引下げ、下部フロントダクト(6)の両端に結合して取付けたスライダー(4d)へ止着して、下部フロントダクト(6)へ左用と右用の定荷重ばねユニット(8)の引張力が上方へ向かって作用し、下部フロントダクト(6)を軽く上げ下げしたり、希望する位置に確実に止めたりすることができるようにしてある。
【0020】ケース本体(1)における両側板(2)には、ガイド(4)の後側の位置に、風防ガラス取付用開口部(21)を穿設し、該開口部に風防ガラス(22)を嵌め込んで、ケース本体(1)内に陳列されている保冷商品がケース本体(1)の外からよく見えるようにしてある。
【0021】以上の実施形態によれば、下部フロントダクトを下降位置と上昇位置の間において自由に動かして、必要な高さにおいて停止させることができるため、下部フロントダクトの動きを最小限に抑えて、ケース本体への陳列用カートの出し入れを安全かつ容易に行なえる。
【0022】左用と右用の定荷重ばねユニットが、フロントダクトに上向きの引張力を作用させて、その重量を軽減するため、重いフロントダクトを、僅かな力で、かつ、好みの速度で昇降させることができる。
【0023】左用と右用の定荷重ばねユニットをケース本体上に設置して、下部フロントダクトへ乗せないため、定荷重ばねユニットの負荷が大幅に減少して、下部フロントダクトを、小型な定荷重ばねユニットによって移動させることができる。
【0024】左用と右用の定荷重ばねユニットに同期歯車を装着して、該歯車を噛み合わさせるようにしたから、両定荷重ばねユニットを簡単確実に同期作動させて、下部フロントダクトの移動に際し両端に移動ずれを生じることはない。
【0025】ケース本体の側板に設けた凹溝にスライドレールを嵌合し、このスライドレールに、転動体を介して支持させたスライダーに下部フロントダクトの両端を止着するガイド構造を採用すると、ガイドが断熱材を発泡充填される側板に補強され、小型なものでも必要強度を与えられ、またスライダーの移動は、転動体によって特に軽快に行われて消費動力を低減させる。
【0026】スライドレールを、側板の内側に表面側がケース本体の側板と同一面になるように取付けると、スライドレールが目立たなくなるだけでなく、ケース本体との調和もとれるようになる。
【0027】ケース本体の側板のガイドの後側の位置に、風防ガラス取付用開口部を設け、この開口部に風防ガラスを嵌め込むと、側方からも陳列物がよく見える窓が形成されて、この窓は前縁を側板に支持され、カート等がぶつかっても、損傷することはなく、窓廻りの体裁もよくなる。
【0028】
【発明の効果】(a) 請求項1記載の発明によれば、定荷重ばねを下部フロントダクトに設置せず、ケース本体上部に設置したため、下部フロントダクトが軽量となり、軽快な上げ下げができて、希望する位置への停止も確実に行なわれ、商品運搬カートのショーケースへの出し入れに便利であり、安全性も高まる。
【0029】(b) 請求項2記載の発明によれば、左用と右用の定荷重ばねユニットが、同期歯車により同期されるため、下部フロントダクトは常に両端が同速移動することとなって、こじれを生じない。そのため、下部フロントダクトの動力ロスもなく、水平状態を保って軽快に昇降作動する。
【0030】(c) 請求項3記載の発明によれば、スライドレールは側板の凹溝に嵌着され、下部フロントダクトは、スライドレールに転動体を介して支持させたスライダーに取り付けられるため、スライドレールを側板による補強分だけ小型にすることができる。しかも、スライダーの動きが、転動体によって非常に軽快化されて、作動抵抗の減少による動力の節約効果がある。
【0031】(d) 請求項4記載の発明によれば、スライドレールを取付けても、これが側板の内側にあるため目立たず、かつ、面合せと、化粧合せとによって、スライドレールが側板とよく調和して体裁がよくなる。
【0032】(e) 請求項5記載の発明によれば、風防ガラス取付用開口部をガイドよりも後側に設けて、風防ガラスを嵌着するため、側方からも内部の陳列品がよく見え、しかも、風防ガラスの前側に側板が位置し、カート等が当たる衝撃から風防ガラスを守ることができる。
【出願人】 【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社岡村製作所
【出願日】 平成11年3月2日(1999.3.2)
【代理人】 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一 (外2名)
【公開番号】 特開2000−245586(P2000−245586A)
【公開日】 平成12年9月12日(2000.9.12)
【出願番号】 特願平11−53521