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【発明の名称】 別置型冷凍・冷蔵ショーケース
【発明者】 【氏名】笠川 浩司

【要約】 【課題】従来、別置型冷凍・冷蔵ショーケースを店舗に設置する時、その冷媒配管やドレンホースを床下に通すため、基礎床工事や配管工事などの施工に、多くのコストと時間がかかった。

【解決手段】冷媒配管RとドレンホースDを、店舗の天井Cに立ち上げて配管するようにした。その結果、別置型ショーケースを設置するとき、床下を掘り、配管を施設する必要がなくなり、基礎床工事やその配管工事が不要となるため、短期間に且つ安価に別置型ショーケースを設置することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷凍構成機器を冷却器が内蔵された本体と分離して配置し、それらの間に冷媒配管を接続すると共に、本体のドレン水をドレンポンプによってドレンホース等のドレン配管を介して本体外に圧送排水する別置型冷凍・冷蔵ショーケースにおいて、前記冷媒配管とドレン配管を、店舗の天井に立ち上げて配管することを特徴とする別置型冷凍・冷蔵ショーケース。
【請求項2】 前記冷媒配管とドレン配管は、本体の背面パネル内で一緒にして背面パネル切欠部に通すと共に、本体外から天井部まで一本の化粧ラッキング内を通すことを特徴とする請求項1記載の別置型冷凍・冷蔵ショーケース。
【請求項3】 前記ドレン配管は、天井部で前記冷媒配管と分離し、天井内の空調用の会所桝に接続させることを特徴とする請求項1又は2記載の別置型冷凍・冷蔵ショーケース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒配管工事及びドレン配管工事を簡略化させた別置型の冷凍・冷蔵ショーケースに関する。
【0002】
【従来の技術】スーパーマーケット等のセルフサービス方式の食品販売店では、冷凍食品や生鮮食品の陳列に、冷凍構成機器(コンプレッサやコンデンサ等)を内蔵していない別置型と呼ばれる、上部を開口した平型のオープンショーケースと、前面が開口した多段式のオープンショーケース等とが多く用いられている。
【0003】これらショーケース本体と冷凍構成機器との間には、ショーケース本体の冷却器を冷やすための冷媒配管が接続させる。また、ショーケース本体には、前記冷却器の除霜等で生じるドレン水を本体外へ排水する配管(又はホース)が接続させる。これらの配管は、従来、図7に示すように、ショーケース本体51の床を掘って、床下に通していた。即ち、エンドケース52(片側平型ショーケース)と直ケース53(両側平型ショーケース)を組み合わせた、いわゆる中島ショーケース51において、冷媒配管は、エンドケース52の冷却器54に管路55aが配管され、直ケース53の冷却器56,57に、管路55b,55cが夫々配管され、各管路55a,55b,55cは、直ケース53の右隅部に集結されて下げられ、本体外の床下を通って、冷凍構成機器側へ繋がっている。また、ドレン配管(又はホース)は、エンドケース52のドレンポンプキット58に、管路59aが配管されると共に、直ケース53のドレンポンプキット60に、管路59bが配管され、夫々、直ケース53の右隅部から下げられ、本体外の床下の排水ピット(図示せず)に繋がっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、冷媒配管及びドレン配管を床下に通すには、基礎床工事や配管工事等の施工に、多くのコストと時間が必要となる。特に、店舗の改装等でショーケースを一部増設する場合、短時間の工事で済ますためには、労力を多く必要とし、費用も多くかかっていた。また、ショーケースの設置場所によっては、建物の構造上、どうしても施工を断念せざるを得ない場合もあった。
【0005】本発明は、上記の問題点に鑑み創案されたもので、冷媒配管及びドレン配管を床に通すことをせず、その面倒な床工事を解消し、労力を低減し、低コストで時間のかからない冷媒配管及びドレン配管工事を可能とした別置型の冷凍・冷蔵ショーケースを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明は、冷凍構成機器を冷却器が内蔵された本体と分離して配置し、それらの間に冷媒配管を接続すると共に、本体のドレン水をドレンポンプによってドレンホース等のドレン配管を介して本体外に圧送排水する別置型冷凍・冷蔵ショーケースにおいて、前記冷媒配管とドレン配管を、店舗の天井に立ち上げて配管することを特徴とする。また、冷媒配管とドレン配管は、本体の背面パネル内で一緒にして背面パネル切欠部に通すと共に、本体外から天井部まで一本の化粧ラッキング内を通すようにし、また、ドレン配管は、天井部で前記冷媒配管と分離し、天井内の空調用の会所桝に接続させることを特徴とする。
【0007】上記構成を採用したことにより、別置型ショーケースを設置するとき、床下を掘り、配管を施設する必要がなくなり、基礎床工事や配管工事が不要となり、短期間に且つ安価に別置型ショーケースの設置を行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を中島ショーケースに適用した冷媒配管及びドレン配管を示す斜視説明図、図2,図3及び図4は夫々中島ショーケースのエンドケース部の断面側面図,平面図,及び背面図、図5は中島ショーケースの直ケース部の断面側面図、図6は中島ショーケースの直ケース及びエンドケースに夫々設けられたドレン水処理機器の斜視図である。
【0009】図1に示すように、中島ショーケース1は、一対のエンドケース2(片側平型ショーケース)と直ケース3(両側平型ショーケース)を組み合わせて構成されている。エンドケース2は、図2に示すように、上部開放の箱形に形成された商品収納部4と、この商品収納部4を適度の高さに保つ台座ベース部5とから構成されている。そして、商品収納部4の陳列部4aは、断熱壁6で囲まれている。前記断熱壁6と陳列部4aの間には、所定空間を設けて冷気の循環ダクト7が形成され、該循環ダクト7内には冷却器8と送風機9が設けられている。前記循環ダクト7の両端は、夫々冷気吹出口10と、冷気吸込口11とに接続されており、冷却器8で冷却された冷気は、後側の冷気吹出口10から手前側の商品収納部4内に吹き出され、商品収納部4をエアカーテンでエアブランケット状態に覆い、所定の保冷温度に保持して、手前側の冷気吸込口11から循環ダクト7内に吸い込まれて、送風機9の作用でこの経路を循環する。
【0010】また、直ケース3は、商品収納部12がその中央に設けられた中間仕切壁20により2つの陳列部12a,12bに分断されることを除いて、エンドケース2と略同様に構成されている。即ち、直ケース3は、上部開放の箱形に形成された商品収納部12と、この商品収納部12を適度の高さに保つ台座ベース部13とから構成されている。そして、商品収納部12の陳列部12a,12bは断熱壁14で囲まれている。前記断熱壁14と商品陳列部12a,12bの間には、所定空間を設けて冷気の循環ダクト15が形成され、商品収納部12の床下循環ダクト内には冷却器16,16と複数個の送風機17,17が配設されている。この冷却器16,16で冷却された冷気は、商品収納部12の中央に設けられた中間仕切壁20の内部循環ダクトを通って、上部に形成された左右両サイドの冷気吹出口18,18から商品収納部12の両サイドに吹き出され、陳列部12a,12bに収納した冷凍食品等を冷却した後、両サイド内側の冷気吸込口19,19から再び循環ダクト15内に循環される。
【0011】これら両ケース2,3の床下循環ダクト7,15内は、冷却器8及び冷却器16,16の除霜時に生じるドレン水の流路となっていて、ショーケース2,3のちょうど送風機9及び送風機17の下側に、前記断熱壁6,14を貫通して、床下ベース部にドレン水を排出する排水口(図示せず)が設けられている。
【0012】前記床下ベース部内には、図6に示すようなドレン水の処理機器21が設けられている。まず、床下ベース部内には、外部にドレン配管Dを介してドレン水を圧送するドレンポンプキット22と、前記排水口から流れるドレン水を貯溜し、前記ドレンポンプキット22に流入させるためのドレン水受け皿23が設けられる。このドレンポンプキット22とドレン水受け皿23は、ベースユニット24に載置され、メンテナンス時、前面側より引っ張り出せるようになっている。前記ドレンポンプキット22には、ドレンポンプが異物などで詰まらないようにフィルタ25が設けられている。また、前記ドレンポンプキット22には、ドレンポンプ内の異常水位を検知する第1の警報スイッチ(フロートスイッチ)(図示せず)が設けられている。また、前記ドレン水受け皿23には異常水位を検知する第2の警報スイッチ(フロートセンサー)(図示せず)が設けられている。
【0013】更に、床下ベース部内には、ドレン水受け皿23の他に、該ドレン水受け皿23のオーバーフロー用に、オーバーフロー排水用蒸発皿26が設けられ、ドレン水受け皿23とオーバーフロー排水用蒸発皿26は配管で繋がっている。
【0014】前記排水口よりドレン水受け皿23に向かうホースの中途部には、分岐して分流器27が設けられ、緊急排水口に繋がるようになっている。なお、28はベースエンド,29はスプラッシュガード,30はフィルタ点検窓,31,32,33は運転のための表示ランプである。
【0015】而して、本発明の要旨である冷媒配管R及びドレン配管D(又はホース)は、次のように接続されている。図1に示すように、冷媒配管Rは床下循環ダクト7(図2),15(図5)内に配置された冷却器8及び冷却器16,16を起点として、エンドケース2の背面パネル部34に、夫々管路35a,35b,35cが集められている。集まった管路は、図3及び図4に示す背面パネル部34で一緒にして、図2に示すように、背面パネル切欠部36を通って立ち上げられ、背面パネル部34の上端側で中央部まで這わされ、中央部からケース本体外へ向かい、更にケース本体外から店舗の天井部Cまで立ち上げられて配管工事される。立ち上げられる冷媒配管Rは防熱処理を施されるが、背面パネル切欠部36はウレタン断熱にて覆われているので、この部分は防熱処理を省略できる。
【0016】同様に、各ドレンポンプキット22を起点としたドレン配管D(又はホース)37a,37bも、エンドケース2の背面パネル部34に集められ、冷媒配管Rと一緒にされ、背面パネル切欠部36を通って中央部へ、また中央部からケース本体外へ、更にはケース本体外から店舗の天井部Cまで立ち上げられる。この立ち上げの、ケース本体外から天井部Cまでの間、冷媒配管Rとドレン配管D(又はホース)は、一本の化粧ラッキング38で覆われる。天井部Cに達した冷媒配管Rとドレン配管Dは分離され、冷媒配管Rは機械室等の冷凍構成機器へ、ドレン配管Dは天井C内(天井裏)の空調用の会所桝39(空調機から出たドレン水をまとめるところ)に接続される。そして、この会所桝39に集められたドレン水は、ドレンホース等で店外の排水路等に棄てられる。
【0017】なお、本実施の形態では、エンドケースと直ケースを組み合わせた中島ショーケースを例にとって説明したが、これに限定されず、一台のショーケースでも、もっと多い複数のショーケースでも、また、平型ショーケース以外の多段式のショーケースでも、適用できることは勿論である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の別置型冷凍・冷蔵ショーケースによれば、次のような効果を奏する。
(1)別置型ショーケースを設置するとき、床下を掘り、配管を施設する必要がなくなり、基礎床工事やその配管工事が不要となるため、短期間に且つ安価に別置型ショーケースを設置することができる。
(2)建物の構造上、冷媒配管工事や排水配管工事の施工(床下掘り)が不可能だった所でも、別置型ショーケースを設置することができる。
(3)ショーケースの背面パネル上部より店舗の天井に立ち上げて配管工事をするのは、外観上の問題があるように思えるが、ショーケース外から天井部まで、一本の化粧ラッキング内を通すことにより、外観を損なわないようにできる。
【出願人】 【識別番号】000213493
【氏名又は名称】中野冷機株式会社
【出願日】 平成10年9月17日(1998.9.17)
【代理人】 【識別番号】100088720
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 眞一
【公開番号】 特開2000−83773(P2000−83773A)
【公開日】 平成12年3月28日(2000.3.28)
【出願番号】 特願平10−263124