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【発明の名称】 収納部を備えた車両用座席
【発明者】 【氏名】山下 昌志

【要約】 【課題】本発明は、新聞・雑誌等を座席の外部に収納することが可能であるとともに、物品を風雨に曝されないように収納可能であり、通常読んでいる新聞・雑誌等を外部に収納しているときでも、プレートの開閉が可能であり、プレートの開放時に、プレートを支える手間が不要な収納部を備えた車両用座席を提供する。

【解決手段】背もたれ部10のバックボード11の背面に収納部20を備えた車両用座席Sであって、収納部20は、バックボード11の背面に形成された収納凹部21と、収納凹部21側に所定空間を形成し、収納凹部21と反対側にマガジンラック40を形成して、下部がバックボード11の背面にヒンジ機構を介して支持され、上方部がバックボード11に対して離接方向に可動可能とすると共に、上方部がバックボード11に係脱可能されたプレート30とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 背もたれ部のバックボード背面に収納部を備えた車両用座席であって、前記収納部は、バックボード背面に形成された収納凹部と、前記収納凹部側に所定空間を形成し、収納凹部と反対側にマガジンラックを形成して、下部が上記バックボード背面にヒンジ機構を介して支持され、上方部が上記バックボードに対して離接方向に可動可能とすると共に、上方部が前記バックボードと係脱可能にされたプレートと、を備えてなることを特徴とする収納部を備えた車両用座席。
【請求項2】 前記バックボードの収納凹部には、挿通孔が形成され、前記プレートには、前記挿通孔の縁で係止されるストッパ部を有するフランジ部が形成され、該フランジ部は前記挿通孔に挿通されると共に、プレートが前記バックボードから最大離間したときに前記ストッパ部が離間を規制して係止することを特徴とする請求項1記載の収納部を備えた車両用座席。
【請求項3】 前記プレートは、収納凹部と反対側に凹部が形成されると共に、下部側に仕切部が配設されていることを特徴とする請求項1記載の収納部を備えた車両用座席。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用座席に係り、より詳しくは背もたれ部のバックボード背面に収納部を備えた車両用座席に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フォークリフト等の車両用座席として、背もたれ部のバックボード背面に、例えば塩化ビニルよりなる袋状の簡易型の収納ポケットを備えたものが知られている。
【0003】上記の収納ポケットは、雨水等からのシール対策が施されていないため、収納ポケットに物品を入れた場合、雨水等により濡れてしまうおそれがあった。このため、雨水等からのシール対策を施して、収納物が濡れたり汚れたりするおそれのない収納ポケット付き座席が提案されている。
【0004】例えば、収納ポケットが外枠部及び内枠部の二重枠構造とされ、しかも内枠部がバックボード背面に固定されたシール部材に当接する構成とする技術である。この技術によれば、外部から収納空間への水等の侵入は外枠部により抑え、外枠部内に水等が侵入したとしても、内枠部がシール部材に当接する構成により、水等が収納空間内に侵入するのを防止することが期待されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記各従来技術によれば、外部にポケットを設けたり、内部に収納ポケットを形成したりしており、物品を収納する収納部以外に、通常読んでいる新聞・雑誌等を収納する場所がないという不都合があった。
【0006】また、上記のように、収納ポケットを外枠部及び内枠部の二重枠構造とした技術では、物品の出し入れをするとき、上記二重枠構造の枠部を手で支持していなければならず、手間がかかっていた。
【0007】上記問題を解決するために、座席背面部の収納空間に蓋部を開閉可能に取り付け、この蓋部の外側に収納ポケットを設け、蓋部を収納ポケット内で開閉させるようにした技術が提案されている。この技術によれば、新聞・雑誌等を蓋部外側の収納ポケットに収納することが可能となる。また、蓋部を開放したときに、蓋部が収納ポケットの上縁部で支持されるので、蓋部を手で支持することなく、物品を出し入れすることが可能となる。
【0008】しかし、上記従来技術によれば、蓋部外側の収納ポケットの新聞や雑誌が障害となり、蓋部が開きにくくなるという不都合があった。
【0009】本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、通常読んでいる新聞・雑誌等を座席の外部に収納することが可能であり、新聞・雑誌等を外部から簡単に取り出すことが可能であるだけでなく、物品を風雨に曝されないように収納可能であり、通常読んでいる新聞・雑誌等を外部に収納しているときでも、バックボードに取り付けられたプレートの開閉が可能であり、プレートの開放時に、プレートを支える手間が不要な収納部を備えた車両用座席の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項1に係る発明によれば、背もたれ部のバックボード背面に収納部を備えた車両用座席であって、前記収納部は、バックボード背面に形成された収納凹部と、前記収納凹部側に所定空間を形成し、収納凹部と反対側にマガジンラックを形成して、下部が上記バックボード背面にヒンジ機構を介して支持され、上方部が上記バックボードに対して離接方向に可動可能とすると共に、上方部が前記バックボードと係脱可能にされたプレートと、を備えた構成とすることにより、解決される。
【0011】このように、バックボード背面に形成された収納凹部とプレートとで、物品を座席内部に収容させて、風雨に直接曝すことを防止することが可能となり、同時にプレートにはマガジンラックが形成されているので、収納した物品以外のもの、例えば新聞・雑誌等を収納することが可能となる。
【0012】より詳しくは、バックボードの凹部には、挿通孔が形成され、プレートには、前記挿通孔の縁で係止されるストッパを有するフランジ部が形成され、該フランジ部は前記挿通孔に挿通されると共に、プレートが前記バックボードから最大離間したときに前記ストッパ部が離間を規制するように係止して構成すると良い。
【0013】このようにプレートを開けて、プレートが前記バックボードから最大離間したときフランジ部に形成されたストッパによって解放が規制されるので、従来のようにプレートを手で保持した状態で、収納凹部内の物品を取り出すのではなく、プレートを解放するだけで、所定位置で解放が規制されるので、物品の取り出しや収納が容易となる。
【0014】また、プレートは、収納凹部と反対側に凹部が形成されると共に、下部側に仕切部が配設され、ポケット部を形成されている。このようにポケット部が形成されているので、新聞・雑誌等を収容することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る収納部を備えた車両用座席Sは、図1で示すように、背もたれ部10のバックボード11の背面に収納部20を備えた車両用座席である。そして収納部20は、バックボード11背面に形成された収納凹部21と、この収納凹部21の縁部21aに形成されたシール部材22と、プレート30と、マガジンラック40と、を備えた構成からなる。プレート30は、前記収納凹部21側に所定空間を形成し、収納凹部21と反対側にマガジンラック40を形成している。マガジンラック40は、収納凹部21と反対側に凹部41が形成されると共に、下部側に仕切部42が配設されて、ポケット部が形成されている。
【0016】そして、プレート30の外側(収納凹部21と反対側)下部が、バックボード11背面と、ヒンジ機構を介して支持され、上方部がバックボード11に対して離接方向に可動可能とされている。また、プレート30は上方部がバックボード11に係脱可能されている。
【0017】バックボード11の収納凹部21には、挿通孔12が形成され、プレート30には、挿通孔12の縁で係止されるストッパ部32を有するフランジ部31が形成され、フランジ部31は前記挿通孔12に挿通されると共に、プレート30が前記バックボード11から最大離間したときに、ストッパ部32が、プレート30とバックボード11との離間を規制するように係止する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0019】図1乃至図3は本発明に係る収納部を備えた車両用座席の一実施例を示すものであり、図1は収納部を備えた車両用座席のケースを開けた状態を示す斜視図、図2は図1のケースを取り外した状態の背面カバーとバックボードを示す斜視図、図3は図1のケースを示す概略斜視図、図4は車両用座席の収納部を示す断面図である。なお、図4において、プレートを明確に示すために、プレート部のみにハッチングを施した。
【0020】図1で示すように、本実施例に係る収納部を備えた車両用座席Sは、背もたれ部10のバックボード11背面に収納部20を備えた車両用座席である。この収納部20は、バックボード11背面に形成された収納凹部21と、シール部材22と、プレート30と、マガジンラック40と、を備えて形成されている。
【0021】本例の収納部20を構成するバックボード11は、背面に背面カバー13の位置より凹んだ部分に収納凹部21の縁部21aが形成され、その内側が収納凹部21となっている。この収納凹部21の縁部21aは、プレート30と当接するものであり、この縁部21aの部分には、弾性材でもあるシール部材22が配設されている。また縁部21aの両側位置の下部、すなわち収納凹部21の下部底から7〜8cm程度の部分には、挿通孔12が形成されている。
【0022】そして、背面側で上記収納凹部21より上方位置には、プレート30を係脱させるときに、手が入りやすように凹部15が形成され、この凹部15内に係合孔14が形成されている。そして、この係合孔14中の上部には爪部(図示せず)が形成されている。さらに、図2に示すように、収納凹部21の下部底部21bには、ヒンジ機構50の一部を構成する貫通孔51が形成されている。この貫通孔51は、後述する延出部52が遊嵌するような大きさとしている。
【0023】本例のプレート30は、図3及び図4に示すように、バックボード11側に向けて凸部となるように、バックボード11と反対側は凹部41となって形成され、バックボード11側は、前記した係合凹部21内に位置するように上部側を除いて堰33が形成されている。この堰33は前記した係合凹部21の深さより低く形成されおり、この堰33とバックボード11の収納凹部21とで物品を格納する空間としての、内側ポケット43が構成されている。また堰33より外側位置で、前記収納凹部21の縁と当接する部分に、縁部21aを覆うようにすると共に、収納凹部21と反対側に向けて突起した縦壁部34が下端部側を除いて、三方向に形成されている。
【0024】上記堰33と縦壁部34の間の位置で、プレート30の下から7〜8cm程度の位置(即ち挿通孔12の形成位置と整合する位置)には、バックボード11側へ向けて突起したフランジ部31が形成されている。本例のフランジ部31はプレート30と一体成形によって形成されている。このフランジ部31の形状は所定幅の板体から形成され、自由端部には、ストッパ部32が形成されている。従って、プレート30を解放したときに、フランジ部31のストッパ部32によって、プレート30がバックボード11から最大離間したときに、ストッパ部32が、プレート30とバックボード11との離間を規制して係止する。
【0025】そして、フランジ部31の長手方向の形状は、ヒンジ機構50の中心位置を半径として回動するときの軌跡形状に合わせて曲線をもって形成されている。このようにすることによって、フランジ部31が挿通孔12と円滑に出し入れされるように構成できる。
【0026】そして、この縦壁部34の下半部の所定位置(本例では左右位置で所定間隔をおいて各2カ所、合計4カ所)には、後述するマガジンラック40を構成するための仕切部42を取り付けるための係合孔(図示せず)が形成されている。
【0027】また、プレート30の下部には、ヒンジ機構50の一部を構成する延出部52が左右に形成され、この延出部52は前記した収納凹部21の下部底部に形成した貫通孔51に挿通されて、プレート30の上方部がバックボード11に対して離接方向に可動可能とされている。
【0028】本例のマガジンラック40は、仕切部42とプレート30とで構成される。本例の仕切部42は、両端部側に前記係合孔に嵌合する嵌合部が形成されている(いずれも図示せず)。嵌合部の先端(自由端)は鉤部となっており、嵌合部が係合孔に嵌合した後で、容易に抜けないように抜け止めとなっている。そして、前述したように、バックボード11の収納凹部21と反対側のプレート30側が凹部41となっているので、この凹部41の下側に仕切部42が配設されて、外側ポケット44が形成され、マガジンラック40として構成される。
【0029】本例ではプレートを係脱するために、プレート30の上部には、係合部材35が一体に形成されており、バックボード11の上方位置に形成された係合孔14と係合し、爪部と係合する突起部36が形成されている。なお、本件では、プレートの離脱を上述のような構成としたが、フックを用いたり、周知・公知の技術を使用することが可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、マガジンラックとして、新聞・雑誌等を外部から簡単に取り出すことが可能であるだけでなく、マガジンラックに新聞・雑誌等が収容されていても、プレートの開閉が可能であり、また、物品を内部に収容して、風雨に直接曝されるのを防止することが可能となる。以上のように、本発明によれば、用途の異なる二種類の書物を、格納することが可能となる。
【0031】さらに、物品の出し入れのときに、ケースを手で支えなくてもよく、取り出し、収納が極めて容易となる。
【出願人】 【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
【出願日】 平成11年3月4日(1999.3.4)
【代理人】 【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
【公開番号】 特開2000−245571(P2000−245571A)
【公開日】 平成12年9月12日(2000.9.12)
【出願番号】 特願平11−57760