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【発明の名称】 乗り物シート用ピボット機構、および該機構を備えたシート
【発明者】 【氏名】レネ ロイ

【氏名】フランソワ シリエール

【要約】 【課題】背もたれを取りつけるためのピボット機構を事故の衝撃に対して強くする。

【解決手段】ピボット機構は、ピボット回転するように連結された第1および第2のフレーム7,8を有する。ピボット機構をロックするためにロック部材11が一方のフレームの歯13と共働する。少なくとも1つのストップ部材14がフレーム7に連結され、ロック部材がそのロック位置にある間にピボット機構が第1の回転方向20へのピボットトルクを受けている場合、ロック部材11が、ある角度でストップ部材14に当たるようにストップ部材14が配置されている。もし、このトルクが限界値を超えると、ストップ部材がオーバーロック部材に向かって移動させられ、第1のフレーム7を固定するためにストップ部材14がフレームの歯13に対してオーバーロック部材25を押す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転軸(X)を中心に互いにピボット回転するように取り付けられた第1および第2の剛性フレーム(7,8)と、前記第1の剛性フレーム(8)に結合され、前記回転軸(X)を中心とした少なくと1つの円弧を形成する歯(13)と、一方では前記第1および第2の剛性フレームを互いに対して動けなくするために前記第1のフレームの前記歯(13)と共働するロック位置と、他方では前記第1の剛性フレームの前記歯と噛み合わない引っ込み位置との間で、前記第2の剛性フレーム(7)に対して移動可能な少なくとも1つの剛性ロック部材(11)と、前記ロック部材(11)をそのロック位置またはその引っ込み位置のいずれかに選択的に位置させるように作られた制御手段(16,17,18,22,32)と、前記第2の剛性フレーム(7)に連結され、前記ロック部材(11)がそのロック位置にある間にピボット機構が第1の回転方向(20)へのピボットトルクを受けると、前記ロック部材(11)がある角度で当たるように配置された少なくとも1つの剛性ストップ部材(14)とを有するピボット機構において、一方では前記第1および第2の剛性フレームを互いに対して動けなくするために前記第1のフレームの前記歯(13)と共働する作動位置と、他方では前記第1の剛性フレームの前記歯(13)と噛み合わない引っ込み位置との間で、前記第2の剛性フレーム(7)に対して移動可能な少なくとも1つの剛性オーバーロック部材(25)をさらに有し、このオーバーロック部材は、該オーバーロック部材がその作動位置へと十分な力で押されている場合に壊れるように設計された保持手段(30,31)によってその引っ込み位置に通常保持され、前記ストップ部材(14)は、前記ピボット機構が前記第1の回転方向(20)へ、第1の所定の値よりも大きなトルクを受けると、前記オーバーロック部材(25)に向かって移動させられて、カム動作によって前記オーバーロック部材をその作動位置へと押し込むように設計されていることを特徴とするピボット機構。
【請求項2】 前記ストップ部材(14)は、前記ピボット機構が前記第1の所定の値よりも大きな回転トルクを受けると、塑性変形するように設計されている、請求項1に記載のピボット機構。
【請求項3】 一方では前記第1および第2の剛性フレームを互いに対して動けなくするために前記第1の剛性フレームの前記歯(13)と共働する作動位置と、他方では前記第1の剛性フレームの前記歯(13)と噛み合わない引っ込み位置との間で、前記第2の剛性フレーム(7)に対して移動可能な少なくとも1つの追加の剛性オーバーロック部材(25)と、前記第2の剛性フレーム(7)に連結され、前記ロック部材(11)がそのロック位置にある間に前記ピボット機構が前記第1の回転方向と反対の第2の回転方向(21)のピボットトルクを受けると、前記ロック部材(11)が、ある角度で当たるように配置された少なくとも1つの追加の剛性ストップ部材(14)とをさらに有し、前記追加のオーバーロック部材は、該追加のオーバーロック部材がその作動位置へと十分な力で押されると、壊れるように設計された保持手段(30,31)によって通常はその引っ込み位置に保持され、前記追加のストップ部材は、前記ピボット機構が前記第2の回転方向(21)の、第2の所定の値よりも大きなピボットトルクを受けると、前記追加のオーバーロック部材に向かって移動させられて、カム動作によって前記追加のオーバーロック部材をその作動位置へと押し込むように設計されている、請求項1または2に記載のピボット機構。
【請求項4】 前記追加のストップ部材(14)は、前記ピボット機構が前記第2の所定の値よりも大きな回転トルクを受けると、塑性変形するように設計されている、請求項3に記載のピボット機構。
【請求項5】 前記回転トルクの前記第1および第2の所定の値が50〜200mdaNの間にある、請求項3または4に記載のピボット機構。
【請求項6】 前記第1の剛性フレームの前記歯(13)が完全な円の形をなしており、制御手段によって作動する、n個(3≦n≦6)のロック部材(11)と、前記各ロック部材(11)間にある角度で分散配置されたn個のオーバーロック部材(25)と、前記ロック部材(11)と前記オーバーロック部材(25)との間にある角度で分散配置された2n個のストップ部材(14)とを有し、前記ロック部材(11)は前記複数のストップ部材(14)の間を半径方向にスライドするように取り付けられ、また、前記オーバーロック部材(25)は、一方では前記第1の剛性フレームの前記歯(13)と噛み合うように作られた歯(27)が備えられた前面(26)と、他方では前記複数のストップ部材(14)の1つと接触するように配置された側面(28)との間に範囲が定められた、先が尖った鋭角の端部を有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載のピボット機構。
【請求項7】 前記第1の剛性フレームの前記歯(13)が半径方向に内部へと向かっており、前記ロック部材(11)、前記オーバーロック部材(25)、および前記ストップ部材(14)が前記歯(13)の内側に配置されている、請求項6に記載のピボット機構。
【請求項8】 前記保持手段が、一方が各ロック部材の各側面(28)に設けられ、他方が対応する前記ストップ部材(14)に設けられた突き合わせ用突起(30)と窪み(31)を有し、これらの突起および窪み(30,31)は、前記オーバーロック部材が通常はその引っ込み位置に保持されるように、互いに組み合わさる動作によって共働する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のピボット機構。
【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の少なくとも1つのピボット機構(5)によってシート部分(2)の上でピボット回転するように取り付けられた背もたれ(4)を有する乗り物用シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗り物用シートと共に使用されるピボット機構、およびそのピボット機構が備え付けられたシートに関する。
【0002】特に、本発明は、回転軸を中心に互いにピボット回転するように取り付けられた第1および第2の剛性フレームと、第1の剛性フレームに結合され、前記回転軸を中心とした少なくと1つの円弧を形成する歯と、一方では第1および第2の剛性フレームを互いに対して動けなくするために第1のフレームの歯と働き合うロック位置と、他方では第1の剛性フレームの歯と噛み合わない引っ込み位置との間で、第2の剛性フレームに対して移動可能な少なくとも1つの剛性ロック部材と、ロック部材をそのロック位置または引っ込み位置のいずれかに選択的に位置させるように作られた制御手段と、第2の剛性フレームに連結され、ロック部材がそのロック位置にある間にピボット機構が第1の回転方向へのピボットトルクを受けると、ロック部材が、ある角度で当たるように配置された少なくとも1つの剛性ストップ部材とを有するピボット機構に関する。
【0003】
【従来の技術】ヨーロッパ特許出願公開EP-A-0 720 930には、全く申し分のない上記の種類のピボット機構の例が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、安全基準が変わりつつある状況を考慮すると、ピボット機構が特に高い回転トルクを受けるであろう事故が発生した場合にこれらのピボット機構が破損することを防止するために、上述したピボット機構の強度を上げることは重要なことであろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的のために、本発明は、一方では第1および第2の剛性フレームを互いに動けなくするために第1のフレームの歯と共働する作動位置と、他方では第1の剛性フレームの歯と噛み合わない引っ込み位置との間で、第2の剛性フレームに対して移動可能な少なくとも1つの剛性オーバーロック部材をさらに有し、このオーバーロック部材は、オーバーロック部材がその作動位置へと十分な力で押されている場合に壊れるように設計された保持手段によってその引っ込み位置に通常保持され、また、ストップ部材は、ピボット装置が第1の回転方向へ、第1の所定の値よりも大きなトルクを受けると、オーバーロック部材に向かって移動させられて、カム動作によってオーバーロック部材をその作動位置へと押し込むように設計されていることを本質的な特徴とする、当該種類のピボット機構を提案している。
【0006】これらの特徴の結果、ピボット機構は、ロック部材の通常の制御がオーバーロック部材に作用しないので、衝撃力を受けた場合により複雑な制御手段を同時に必要とせずにかなり強度が上がる。
【0007】本発明の好ましい実施態様では、以下の特徴を有している。
【0008】ストップ部材は、ピボット機構が第1の所定の値よりも大きな回転トルクを受けると、塑性変形するように設計され、この塑性変形は、事故が発生した場合に衝撃の機械的エネルギーのいくらかが吸収されることを可能にし、これはシートに座っている乗員によって感じられる衝撃の作用を減らす。
【0009】本ロック機構は、一方では第1および第2の剛性フレームを互いに動けなくするために第1のフレームの歯と共働する作動位置、他方では第1の剛性フレームの歯と噛み合わない引っ込み位置との間で、第2の剛性フレームに対して移動可能な少なくとも1つの追加の剛性オーバーロック部材と、第2の剛性フレームに連結され、ロック部材がそのロック位置にある間にピボット装置が第1の回転方向と反対の第2の回転方向のピボットトルクを受けると、ロック部材が、ある角度で当たるように配置された少なくとも1つの追加の剛性ストップ部材をさらに有し、この追加のオーバーロック部材は、追加のオーバーロック部材がそのアクティブな位置へと十分な力で押されると、壊れるように設計された保持手段によって通常はその引っ込み位置に保持され、追加のストップ部材は、ピボット機構が第2の回転方向の、第2の所定の値よりも大きなトルクを受けると、追加のオーバーロック部材に向かって移動させられて、カム動作によって追加のオーバーロック部材をその作動位置へと押し込むように設計されている。
【0010】追加のストップ部材は、ピボット機構が第2の所定の値よりも大きな回転トルクを受けると、塑性変形するように設計されている。
【0011】回転トルクの第1および第2の所定の値が50〜200mdaNの間にある。
【0012】第1の剛性フレームの歯が完全な円の形をなし、ピボット機構が、制御手段によって作動する、n個(3≦n≦6)のロック部材と、各ロック部材の間にある角度で分散配置されたn個のオーバーロック部材と、ロック部材とオーバーロック部材との間にある角度で分散配置された2n個のストップ部材とを有し、ロック部材が複数のストップ部材の間を半径方向にスライドするように取り付けられ、また、オーバーロック部材は、一方では第1の剛性フレームの歯と噛み合うように作られた歯が備えられた前面と、他方ではストップ部材の1つと接触するように配置された側面との間に範囲が定められた、先が尖った鋭角の端部を有している。
【0013】第1の剛性フレームの歯が半径方向に内部へと向かっており、ロック部材、オーバーロック部材、およびストップ部材が前記歯の内側に配列されている。
【0014】保持手段が、一方が各ロック部材の各側面に設けられ、他方が対応するストップ部材に形成された突き合わせ用突起と窪みを有し、これらの突起および窪みが、オーバーロック部材が通常はその引っ込み位置に保持されるように、互いに組み合わさる動作によって共働する。
【0015】本発明はまた、上述した種類のピボット機構によってピボット回転するようにシートに取り付けられた背もたれを有する乗り物シートにも関する。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】同じあるいは類似した構成要素を示すために、異なる図面で同じ参照符号が用いられている。
【0018】図1に概略的に示されるように、本発明は乗り物シート1に関し、特に自動車のフロントシートに関する。乗り物シート1は、一方では乗り物の床3に取り付けられたシート部分2と、他方では操作レバー6、またはそれに類似したものによって制御されるピボット機構5によって、水平の横軸Xを中心にピボット回転するようにシート部分2に取り付けられた背もたれ4とから構成されている。
【0019】図2および図3に示されるように、ピボット機構5は、この場合、シート部分2の剛性フレームに連結されて固定された金属フランジ7と、この場合、背もたれ4のフレームに連結された移動可能な金属フランジ8と、静止フランジ7と移動フランジ8の周囲を取り囲むように成形され、それらのフランジ7,8と共に、密閉された円形のハウジングを構成する金属クラウン9と、このハウジングの中に収容され、操作レバー6が操作されないと、静止フランジ7に対して移動フランジ8が動かないようにするように設計されたロック装置10とから構成されている。
【0020】本来知られているように、このロック装置10は例えば、互いに120度の角度で配置され、それぞれ、移動フランジ8に形成されたリング状の内歯13と噛み合うように設計されている外歯12を有している少なくとも1つまたは好ましくは3つの(より一般的にはn個の(nは1と6の間にあり、好ましくは3と6との間にある))金属プレート、すなわちロック部材11であって、プレート11を円周方向に組み立てると共に、静止フランジ7に連結されている2つのストップ部材14によって形成されたガイド内を半径方向にスライドするように取り付けられており、したがって、一方ではピボット機構5をブロックするようにこれらプレート11の歯12が移動フランジ8の歯13に噛み合うロック位置と、他方ではプレート11が移動フランジ8の歯13と共働しない引っ込み位置との間で移動可能になっており、移動フランジ8に向かって軸方向に外に突出している少なくとも1つのピン15をも有している金属プレート11と、操作レバー6に接続されている制御軸17に接続され、金属プレート11のスライド動作を制御する金属カム16と、例えば、静止フランジ内7に形成された窪み19の中に取り付けられて、カム16が複数の金属プレート11をそれらのロック位置に位置させる停止位置に向かって制御軸17とカム16を角度方向20に付勢しているばね18と、カム16に回転可能に連結されており、プレート11を部分的に覆っている移動フランジ8とカム16との間で半径方向に延び、プレート11のピン15が当たる3つの切り抜き部23を有する剛性プレート22を有し、カム16は、操作レバー6の操作により回転方向20と反対の回転方向21にピボット回転可能で、複数のプレート11がそれらの引っ込み位置へとスライドすることを可能にし、それによって、ピボット機構5を解放するようになっており、各ピン15は、対応する切り抜き部の半径方向の外側の範囲を規定し、カム16が回転方向21に回転する時に、対応するプレート11を半径方向に内側に向かって移動させるように突き合せの形状となっているカムエッジ24と共働する。
【0021】さらに、本発明によれば、ピボット機構5は、少なくと1つまたは好ましくは3つのオーバーロック部材25(より一般的には、複数のプレート11と同様にn個が好ましい)をも有しており、それぞれのオーバーロック部材25は、例えばシートから打抜かれた剛性金属プレートの形態で設けられている。
【0022】これらのオーバーロック部材25はプレート11の間で互いに120度の角度で分散して配置されており、それぞれは、連続した2つのストップ部材14の間に収容されている。
【0023】それらのオーバーロック部材25の各々は、円弧形状の前面26を有しており、前面26の2つの端部には、ピボット機構5のロック動作を強化するために、移動フランジ8の歯13と噛み合うように設計された歯27が備えられている。
【0024】オーバーロック部材25の前面26における2つの端部の各々は、オーバーロック部材25の、対応する側面28と共に、鋭角の先端部を形成している。オーバーロック部材25の側面28の各々は、平面図で見て真っ直ぐであることが好ましく、また、対応するストップ部材14の突き合わせ面29に当って配置されている。
【0025】さらに、オーバーロック部材25の歯27が移動フランジの歯13と共働しないような引っ込み位置に、オーバーロック部材25を保持するために、各オーバーロック部材25の側面28は、対応するストップ部材14の突き合わせ窪み31の中に入っている(突起30はストップ部材14上に設けられ、窪み31はオーバーロック部材25の側面28に形成されていてもよい)少なくとも1つの突起30を持っているのが有利である。
【0026】上述したピボット機構5は以下のように動作する。
【0027】もし、シート1の乗員が背もたれ4の傾きを調整したいならば、その乗員が操作レバー6を操作し、回転方向21に回転させると、ピボット機構5を解除させ、これによって、乗員は例えば、乗員の背中で背もたれ4を押すことにより、背もたれ4へ直接働きかけることによって、あるいは逆に、この背もたれ4の中にある1つまたは複数のばね(不図示)の作用で背もたれ4を前方に動かすことにより、背もたれ4の傾きを調整できる。
【0028】一方、乗員が操作レバー6を操作しなければ、ピボット機構5はロック位置にとどまる。
【0029】もし、ピボット機構5がそのロック位置にあるときに乗り物が事故に巻き込まれた場合、ピボット機構5の移動フランジ7が、状況に応じて回転方向20,21のいずれか一方、この場合図5に示される例の回転方向21の非常に大きなトルクを受けることがある。
【0030】このトルクはおそらく、例えば、後方の衝撃の場合、あるいは安全ベルトが背もたれに接続された上部固定端を有している場合における乗員の慣性および/または正面衝撃を受けた場合シートの後方に置かれた荷物の衝撃による。
【0031】もし、このトルクが、ある限界値、例えば100または150mdaN(decametres Newton:デカメータ・ニュートン)、あるいはより一般的には50〜200mdaNの間の限界値に達するならば、プレート11は円周方向に非常に大きい力を受け、その結果、これらのプレート11の各々は、力が加えられる方向、この場合回転方向21の下流側に位置するストップ部材14を塑性変形させる。その結果、2つのうち1つのストップ部材14が、対応するオーバーロック部材25に向けて回転方向21へと移動する。
【0032】これらのストップ部材14がプレス加工によってフランジ7と共に作られている場合(図4参照)、殆んどがストップ部材14を静止フランジ7につなげる構成要素14aの比較的狭いブリッジによって鋭敏に感じられる、この塑性変形の作用によって、各オーバーロック部材25は、カム16あるいは先の尖った端部が作用すると、ストップ部材14によって半径方向に外側へと移動させられる。
【0033】オーバーロック部材25はこのようにして動くので、オーバーロック部材25を通常引っ込み位置に保持している突起30が押し潰されたり、対応する窪み31の幅が広くなり、オーバーロック部材25が、オーバーロック部材25の歯27がこの移動フランジ8を動けなくすることを助けるように移動フランジ8の歯13と共働する、図5に示される作動位置へと移動する。
【0034】一旦、複数のオーバーロック部材25が作動位置にあると、それらは、ストップ部材14およびプレート11と共に、移動フランジ8の歯13と移動フランジ8の外周の大半の部分に渡って噛み合う複数の剛性部材より成る連続した一続きの円を形作り、したがって、剛性部材の一続きの円は、移動フランジ8に作用するトルクに対して、より大きな抵抗力を発揮する。
【0035】したがって、本ピボット機構5は、従来技術による機構と比較して、わずかなコストの追加で、300mdaNを上回るトルクに耐えることができる。
【0036】ストップ部材14の塑性変形によって、乗り物への衝撃によって引き起こされる、わずかではない量の機械的エネルギーを吸収でき、このことは、シートに座っている乗員によって感じられる衝撃を吸収するのに役立っていることを指摘しなければならない。
【0037】ピボット機構5は、トルクが、回転方向20の方向に移動フランジ7に加わった場合は、同様に動作するであろう。
【0038】オーバーロックプレート25は、乗り物が事故に合った後の最終的な位置を保ち続けるということを指摘しなければならず、もし、衝撃が大きければ、オーバーロックプレート25は、背もたれ4を所定の位置に保持するであろう。したがって、これらのオーバーロックプレート25は、シートが受けた損傷の大きさを歴然と示しており、したがってプレート25は乗員の安全を保証するためにシートが取り換えられる必要のあることをユーザーおよび/またはサービススタッフに示している。
【0039】本発明が、上述した実施形態の例に限定されないことは明らかであり、それどころか本発明は全ての考えられる変形例、特に、ピボット機構が、背もたれの傾き以外でシートの調整(例えば、シート部材の高さ調整あるいは他の調整)を制御するために用いられること、ばね18がフランジ7,8、および成形されたクラウン9によって形成されたハウジングの内部に並べられていること、ばね18を、カム16に作用している1つまたは複数のばね32と交換していてもよく(図に示すように既に述べた他の構成部品は、図6に示した実施形態において全く同じか類似したものであり、従って、それらの構成部品を詳細に説明していない)、これらのばね32を、例えばオーバーロック部材25の背面に備えられた凹部33の中に収容することが可能であること、各オーバーロックプレート25が、上述したように配置された1つの側面29と、オーバーロックプレート25がその引っ込み位置から作動位置に移動する時にオーバーロックプレート25がピボット回転するように、噛み合いによって、静止フランジ7に属する静止ストップ部材と共働する1つの面を有すること、移動フランジと呼ばれるものが、半径方向に外側へと向かっている円形の歯に接続され、この場合、ロックプレート11およびオーバーロックプレート25が、これら歯の周りに配置され、半径方向に内側へと向かっている歯を有していること、ロックプレートがそのロック位置と引っ込み位置との間をピボット回転し、オーバーロック部材がその作動位置へと移動させるような強い衝撃を乗り物が受けると、上記のようにストップ部材を変形させることによってストップ部材と共働するという変形例を含む。
【出願人】 【識別番号】596096113
【氏名又は名称】ベルトランド フォウレ エクイップメンツ エスアー
【氏名又は名称原語表記】BERTRAND FAURE EQUIPEMENTS SA
【出願日】 平成12年2月25日(2000.2.25)
【代理人】 【識別番号】100088328
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 暢之 (外2名)
【公開番号】 特開2000−245561(P2000−245561A)
【公開日】 平成12年9月12日(2000.9.12)
【出願番号】 特願2000−49054(P2000−49054)