| 【発明の名称】 |
マットレス |
| 【発明者】 |
【氏名】爰川 好弘
|
| 【要約】 |
【課題】マットレスを衛生状態に保ち、褥瘡を防止する。
【解決手段】全体が合成樹脂発泡体よりなり、長方形状に伸びる基部と、この基部の上に立設された多数の突部とからなるマットレスにおいて、前記突部の少なくとも上端部には光触媒物質が含有され、その頂面には当該物質が露出している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】全体が合成樹脂発泡体よりなり、長方形状に伸びる基部と、この基部の上に立設された多数の突部とからなるマットレスにおいて、前記突部の少なくとも上端部には光触媒物質が含有され、その頂面には当該物質が露出していることを特徴とするマットレス。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明はマットレスの改良に関し、特に、全体を合成樹脂発泡体により形成し、平面状に伸びる長方形状の基部と、その上に立設した多数の突部とよりなるマットレスの改良に関する。 【0002】 【従来の技術と発明が解決しようとする課題】上記のようなマットはそれ自体既知である。このようなマットの上に人が直接または布地を介して横たわるので、人の肌より発散される湿気、老廃物などが突部の表面に付着、堆積し、衛生状態が悪い。特に、寝たきり老人等のように寝返りをうてない人の場合には、体圧が局部的に集中することとも相俟って毛細血管の破壊から体組織の破壊につながり褥瘡が生じるが、突部表面におけるこのような不衛生な状態はこれを加速する。 【0003】本発明者は、最近各分野で抗菌、防汚、防臭などを目的として用いられている光触媒物質に着目し、これを前記のマットレスにおいて用いることを着想した。 【0004】 【課題を解決するための手段】全体が合成樹脂発泡体よりなり、長方形状に伸びる基部と、この基部の上に立設された多数の突部とからなるマットレスにおいて、前記突部の少なくとも上端部には光触媒物質が含有され、その頂面には当該物質が露出している。 【0005】 【作用】このように、本発明においては、突部表面において光触媒物質が露出しているので、人体から発散される湿気、老廃物等が突部の頂面に接触、付着することがあっても、光触媒物質によって分解するので、衛生上極めて好ましく、寝たきり老人の褥瘡防止の上でも効果がある。 【0006】 【発明の実施の形態】図1〜図4はこの発明の一実施例を示す。 【0007】10はマットレスの全体を示し、このマットレス10はその長手方向において一端部12、中間部14、他端部16と3つの部分から分離形成されている。これら3つのマットレス部分12,14,16を同一のカバー18内に収納して用いることができる(図4)。 【0008】マットレス10の長手方向両端に位置する2つのマットレス部分12,16はいずれもその下端部において左右方向に広がる基部20,22を有しており、それぞれその上に突部24,26が立設されている。突部24は基部20の上においてマットレス10の幅方向および長手方向に一直線上に整列している。同様にして突部26も基部22の上において整列している。 【0009】マットレス10の中央部14も同様に左右方向に広がる基部28とその上に立設した突部30とから一体に形成されている。突部30も同様にマットレス10の長手方向および幅方向に一直線上に整列している。隣接するそれぞれ2つの突部24,24;26,26;30,30;24,30;26,30の間には湾曲状に設けられたカット部32が介在している。これにより各突部の下部はくびれている。 【0010】この発明の特徴は、突部の上端部分34において、光触媒物質を含有させたところにある。そして、少なくとも突部34の表面において光触媒物質が露出していることが重要である。 【0011】光触媒とは、当該光触媒に、その結晶の伝導帯と価電子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー(すなわち、短い波長)の光(すなわち励起光)を照射したときに、価電子帯中の電子の励起(すなわち光励起)が生じて伝導電子と正孔を生成し得る物質をいう。光励起により生じた電子の持つ強い還元力や正孔の持つ強い酸化力は、有機物質の分解や水の分解に利用される。 【0012】本発明で使用し得る光触媒の種類としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化ゲルマニウム、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化銅、酸化バナジウムなどの酸化物あるいは銀など特に限定はない。これらの光触媒の1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用して用いることもできる。上記した光触媒の中でも、食品添加物にも指定され人体に対して安全性が高いという理由で酸化チタン(TiO2)を使用することが好適である。 【0013】酸化チタンとしては、アナターゼ型酸化チタンあるいはルチル型酸化チタンが利用でき、比表面積の大きい酸化チタンを使用することが好ましい。一例を挙げれば、堺化学のSSP−25相当品(比表面積270m2/g X線粒径9nm)などである。このような酸化チタンに、銀、銅、亜鉛のような抗菌性を有する金属および/または着色顔料を添加することもできる。また、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウムのような白金族金属を1種類単独であるいは2種以上を併用して添加することができる。白金族金属を添加することにより、光触媒の酸化還元活性を増強でき、有機物の汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解性を向上させることができる。顔料としては従来公知のものが使用可能である。 【0014】突部30と突部24,26とは同一材料で形成されているが、前記のように断面積が前者の方が大きいために、マットレス10の中央部14における突部30はより大きな剛性を有する。 【0015】なお、図示の実施例では、各突部24,26,30の頂部34は別素材で形成されている。すなわち、34を除くマットレスの部分は、例えば、通常の発泡ポリウレタンより形成することができ、上層部34は反発弾性率の小さい発泡ポリウレタンにより形成することができる。このようにすれば、このマットレスの上に寝た人にかかる体圧は適切に分散されて、血行障害等の問題を生ずることもない。しかし、この発明の範囲は図示の実施例に限定されるものではない。 【0016】図5はこの発明の第2の実施例にかかわるマットレス110を示す。互いに分離され3部分112,114,116の各々において、四周に位置する突部は中央部に位置する突部より比較的大きく形成されている。すなわち、四周を除く中央部に位置する突部a,Aは平面で見て比較的小さな正方形をなしている。これに対し、マットレスの長手方向に延びる両側部に位置する突部b,Bはマットレスの幅方向に細長く形成されている。また、マットレス10の幅方向に延びる両側端部に位置する突部はc,Cはマットレスの長手方向に細長く形成されている。そして、4つの隅角部に位置する突部d,Dは平面で見てほぼ正方形をなしており、中央部に位置する突部a,Aより大きい。カット部132は、両端部112,116よりも中央部114において深い。 【0017】前記のいずれの実施例においても、マットレスは、長手方向の両端部12,16と中央部14との3部分に互いに分離形成されているので、隣接する2部分の境界領域においては、各部分の硬さが互いに影響し合わず、各部分において所期の硬さが実現される。具体的にいえば、第1の実施例において、かりに、部分12,14,16が接続しているとすれば、中央部14の突部30が人の胸部と腰部の大きな重量を受けて比較的大きく沈み込む。特に、中央部14と他の部分12または16との境界近傍に位置する突部30が沈み込むことにより、当該突部30が位置する基部28における特定の箇所も下方向に圧縮されて水平方向に膨出しようとし、隣接する部分12または16の基部20または22であって中央部分14との境界近傍の箇所を水平方向に圧縮する。これにより、この箇所に位置する突部24,26は下方向に変形しにくくなる。すなわち、境界近傍にある突部24,26は所期のものより硬くなる。したがって、このようなマットレス上において、人の身体は所期の水平状態に安定よく保持されない。しかし、前記実施例においては、3部分12,14,16が別体に設けられているので、中央部14の基部28における隣接する部分12,14との境界近傍の箇所が変形しても、この変形が隣接する部分12,14に影響を与えない。したがって、このようなマットレスに人が横たわったとき、予定した水平状態がより安定よく達成される。 【0018】 【発明の効果】このように、本発明においては、突部表面において光触媒物質が露出しているので、人体から発散される湿気、老廃物等が突部の頂面に接触、付着することがあっても、光触媒物質によって分解するので、衛生上極めて好ましく、寝たきり老人の褥瘡防止の上でも効果がある。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】591034143 【氏名又は名称】株式会社大阪西川
|
| 【出願日】 |
平成11年1月21日(1999.1.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059225 【弁理士】 【氏名又は名称】蔦田 璋子 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−210162(P2000−210162A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月2日(2000.8.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−12952 |
|