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【発明の名称】 車両用シート
【発明者】 【氏名】細田 浩嗣

【氏名】谷川 政樹

【要約】 【課題】部品点数と組付工数を少なく、重量を軽く、組付性を良くする。

【解決手段】クッションフレーム21に溶接にてステイブラケット23,24を固着し、バックフレーム22に固定され該バックフレーム22と共に傾動する傾動ブラケット28を備え、傾動ラブラケット28にはステイブラケット24に直接連結される連結部26を有し、ステイブラケット24とバックフレーム22との連結部25,26が嵌合関係をもって互いに回動自在に嵌合し、傾動ラブラケット28の下端部及びリクライニング装置31のアッパアーム33の上端部を前後方向に広くした形状にし、アッパアーム33と傾動ラブラケット28とを結合する二つのボルト15b,15bを前後方向に間隔を置いて配設してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 クッションフレームと、該クッションフレームに傾動可能に連結されるバックフレームとを備え、ステイブラケットを介して該バックフレームと前記クッションフレームとを連結した車両用シートにおいて、前記クッションフレームに溶接にて前記ステイブラケットを固着し、該ステイブラケットと前記バックフレームとの連結部が嵌合関係をもって互いに回動自在に嵌合することを特徴とする車両用シート。
【請求項2】 前記バックフレームに固定されて該バックフレームと共に傾動する傾動ブラケットを備え、該傾動ラブラケットには前記ステイブラケットに直接連結される連結部を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
【請求項3】 前記バックフレームに対し前記ステイブラケットを内側から係合させて連結することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
【請求項4】 リクライニング装置のアッパアームと前記傾動ラブラケットとを結合するための複数の結合部材を前後方向に間隔を置き配設したことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両用シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シートの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用シートの例を図7及び図8に示す。従来の車両用シートは、クッションフレーム1に断面コ字形の左右両ブラケット2a,2b及びこれにボルト3a,3bで締結される両ステイブラケット4,5を設け、クッションフレーム1に対し傾動するバックフレーム6には片方の側に固着した傾動ブラケット7と、中央に突設した丸棒状ナット8を有するハット形断面の両ブラケット10,11とを用いており、リクライニング装置12を備えている。
【0003】リクライニング装置12は、下端が図示しないフロアに固定される基部材13と、該基部材13にピン9で回動自在に接合された比較的長いアッパアーム14とを有し、該アッパアーム14の上部が傾動ブラケット7にボルト15で締結固定される。リクライニング装置12とは反対側には、図8に示すように、図示しないフロアに固着される基部材17と、バックフレーム6の下端に固着されたパイプ18とがあり、基部材17に支持されるピン19をパイプ18に挿入して、バックフレーム6が基部材17にピン接合されている。
【0004】そして、クッションフレーム1とバックフレーム6との連結は次のようにして行われる。断面ハット形ブラケット10をバックフレーム6に固着しておき、アッパアーム14を間に挟んでハット形ブラケット11を傾動ブラケット7にボルト15で固定し、ステイブラケット4の連結穴4aへブラケット10の丸棒状ナット8を通して、スクリュー16aを該丸棒状ナット8にねじ込み、ステイブラケット5の連結穴5aへブラケット11の丸棒状ナット8を通し、スクリュー16bを該丸棒状ナット8にねじ込む。次に、ステイブラケット4をクッションフレーム1の対応するブラケット2aにボルト3aで締結し、ステイブラケット5をクッションフレーム1の対応するブラケット2bにボルト3bで締結する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の車両用シートでは、ステイブラケット4,5に加えて、コ字形ブラケット2a,2bや断面ハット形のブラケット10,11を必要とし、ステイブラケット4,5をボルト3a,3bでコ字形ブラケット2a,2bに締結するので、部品点数及び組付工数が多く、重量が重くなり、組付性が悪く、コストの低減を図り難いという欠点があった。
【0006】本発明は、上述のような従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、部品点数及び組付工数が少なく、重量が軽くなり、組付性が良く、コストの低減を図り易い車両用シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、クッションフレームと、該クッションフレームに傾動可能に連結されるバックフレームとを備え、ステイブラケットを介して該バックフレームと前記クッションフレームとを連結した車両用シートにおいて、前記クッションフレームに溶接にて前記ステイブラケットを固着し、該ステイブラケットと前記バックフレームとの連結部が嵌合関係をもって互いに回動自在に嵌合することを特徴とし、前記バックフレームに固定されて該バックフレームと共に傾動する傾動ブラケットを備え、該傾動ラブラケットには前記ステイブラケットに直接連結される連結部を有することとしてもよい。また、本発明では、前記バックフレームに対し前記ステイブラケットを内側から係合させて連結することができ、リクライニング装置のアッパアームと前記傾動ラブラケットとを結合するための複数の結合部材を前後方向に間隔を置き配設することも可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る車両用シートについて、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態に係る車両用シートの要部を分解して示した斜視図である。この実施の形態に係る車両用シートは、クッションフレーム21と、該クッションフレーム21に傾動可能に連結されるバックフレーム22とを備え、クッションフレーム21に溶接にてステイブラケット23,24を固着し、バックフレーム22に固定されて該バックフレーム22と共に傾動する傾動ブラケット27,28を備え、傾動ラブラケット28にはステイブラケット24に直接連結される連結部26を有し、ステイブラケット24とバックフレーム22との連結部25,26が嵌合関係をもって互いに回動自在に嵌合する。
【0009】また、本発明に係る車両用シートは、バックフレーム22に対しステイブラケット24を内側から係合させて連結し、リクライニング装置31のアッパアーム33と傾動ラブラケット28とを結合するための複数の結合部材としてのボルト15b,15bを前後方向に間隔を置いて配設するのに適合するように、傾動ラブラケット28の下端部及びリクライニング装置31のアッパアーム33の上端部を前後方向に広くした形状にしてある。
【0010】クッションフレーム21は、一方のステイブラケット23の基部23aと他方のステイブラケット24の脚部24aが溶接によって固着されている。一方のステイブラケット23は、中間にクランク状の折曲部23bを有し、折曲部23bによって上部が基部23aよりもクッションフレーム21に対し遠い位置にあって上向きに突出しており、上端に連結穴23cが開けられている。他方のステイブラケット24は、図2に示すように、上向きに突出した上端近傍に外横向きに丸棒状ナット8が突設され、下端には前後方向に間隔を置き下向きに二つの脚部24a,24aが突出しており、下端以外の部分の外周にリブ24bが一体に形成されている。
【0011】バックフレーム22には、左右の傾動ブラケット27,28が固着されている。一方の傾動ブラケット27は、下部に二つのねじ穴27aを有し、図7に示した従来の傾動ブラケット7と大差がないので、詳細な説明を省略する。他方の傾動ブラケット28は、図3に示すように、ステイブラケット24が直接的に連結される連結部26を有し、前後方向に広くした下端部に前後方向に間隔を置き2つのねじ穴28a,28aが開けられている。連結部26は、内側に突出した四角形の凸部26aの部分の中心に連結穴26bを有している。
【0012】リクライニング装置31は、下端が図示しないフロアに固定される固定基部材32と、固定基部材32にピン34で回動自在に接合されたアッパアーム33とを備え、図5に示すように、アッパアーム33の前後方向に広い上端部には前後方向に間隔を置いて締結穴33a,33aが開けられ、下部にピン穴33bが開けられている。リクライニング装置31とは反対側には、インナヒンジ36が配置されている。
【0013】インナヒンジ36は、図示しないフロアに固定される基部材37と、これにピン38で回動自在に接合されたアーム39とを有している。このアーム39は、外側へ突出した凸部39aを有し、この凸部39aの中央に丸棒状ナット8が突設されており、凸部39aの上下に締結穴39b,39bが開けられている。
【0014】上記実施の形態に係る車両用シートの連結は以下のようにして行われる。クッションフレーム21に両ステイブラケット23,24を溶接によって固着し、バックフレーム22に両傾動ブラケット27,28を溶接によって固着する。まず、ボルト15aを一方のアーム39の締結穴39bに通して一方の傾動ブラケット27のねじ穴27aにねじ込んで締結する。次に、クッションフレーム21を、バックフレーム22に対して正規の取付位置より右側(図示の左側方向)へずらして、バックフレーム22方向へ移動させ、一方のステイブラケット23の連結穴23cとアーム39の丸棒状ナット8、他方のステイブラケット24の丸棒状ナット8と他方の傾動ブラケット28の連結部26の連結穴26bの各々の位置を合わせて、左側(図示の右側)へスライドさせ、各々の丸棒状ナット8を各々の連結穴23c,26bに挿入する。その後、それぞれ丸棒状ナット8にスクリュー16a,16bをねじ込んで締結する。さらにその後、アッパアーム33の締結穴33aにボルト15bを通して、該ボルト15bを傾動ブラケット28のねじ穴28aにねじ込んで締結する。
【0015】上記実施の形態によれば、アッパアーム33が他の部材により挟まれる構造ではなく単独で傾動ブラケット28に締結して取付けられ、アッパアーム33の長さが長くないので、取扱いと取付けが容易で組付性の向上を図ることができ、ステイブラケット24の上端の丸棒状ナット8を傾動ブラケット28の連結部26の連結穴26bに通し、丸棒状ナット8の中心のねじ穴にスクリュー16bをねじ込むので、断面ハット形ブラケットを省くことができ、両ステイブラケット23,24をクッションフレーム21に溶接で固着するので、この固着のためのボルトが不要になり、必要部品点数を減らすことができるという利点がある。
【0016】図6は上記実施の形態の変形例を示す斜視図である。この変形例では、傾動ブラケット28は、連結部26に凹凸のない単純な形状であって、大きな透孔28bが開けられており、中央に連結穴11aを有する断面ハット形ブラケット11を透孔28bと同心配置して溶接によって固着してある。このようにすると、傾動ブラケット28自体に凹凸を付けないでよいので、傾動ブラケット28の形状出しが容易であるという利点がある。
【0017】なお、本発明は、上記実施の形態によって限定されるものではなく、種々の変形及び変更が可能である。例えば、ステイブラケット24に丸棒状ナット8を突設するのに代えて連結穴を開け、傾動ブラケット28には該連結穴に通すべき丸棒状ナット8を突設してもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明は、クッションフレームに溶接にてステイブラケットを固着し、該ステイブラケットとバックフレームとの連結部が嵌合関係をもって互いに回動自在に嵌合していることにより、部品点数及び組付工数が少なく、重量が軽くなり、組付性が良く、コストの低減を図ることができるという効果を奏する。本発明では、バックフレームに固定されて該バックフレームと共に傾動する傾動ブラケットを備え、該傾動ラブラケットにはステイブラケットに直接連結される連結部を有すること、又はバックフレームに対しステイブラケットを内面側から係合させて連結することにより、部品点数及び組付工数が一層少なくなる。また、リクライニング装置のアッパアームと傾動ラブラケットとを結合するための複数の結合部材を前後方向に間隔を置き配設することにより、アッパアームの長さを短くして取扱いを容易化することができる。
【出願人】 【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
【出願日】 平成10年9月21日(1998.9.21)
【代理人】 【識別番号】100060069
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚男 (外4名)
【公開番号】 特開2000−93252(P2000−93252A)
【公開日】 平成12年4月4日(2000.4.4)
【出願番号】 特願平10−265855