トップ :: A 生活必需品 :: A46 ブラシ製品




【発明の名称】 洗浄用ブラシ
【発明者】 【氏名】末吉 秀樹

【氏名】廣瀬 治道

【要約】 【課題】この発明は半導体ウエハなどの基板をむらなく均一に洗浄できるようにした洗浄用ブラシを提供することにある。

【解決手段】回転駆動されるブラシ本体3の外周面に基板6に接触する接触5面を有する突起4が所定間隔で設けられた洗浄用ブラシにおいて、上記突起は、上記ブラシ本体を回転させたときに、このブラシ本体の周方向に沿う上記突起と上記基板との接触面積が軸方向においてほぼ均一になる間隔で上記ブラシ本体の外周面に設けられていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転駆動されるブラシ本体の外周面に基板に接触する接触面を有する突起が所定間隔で設けられた洗浄用ブラシにおいて、上記突起は、上記ブラシ本体を回転させたときに、このブラシ本体の周方向に沿う上記突起と上記基板との接触面積が軸方向においてほぼ均一になる間隔で上記ブラシ本体の外周面に設けられていることを特徴とする洗浄用ブラシ。
【請求項2】 上記ブラシ本体の周方向において隣り合う突起は、その接触面の面積の約4分の1を軸方向に対して重合させて配置されていることを特徴とする請求項1記載の洗浄用ブラシ。
【請求項3】 上記突起の上記ブラシ本体の周方向に沿う間隔は、上記突起の直径にほぼ等しいことを特徴とする請求項2記載の洗浄用ブラシ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は基板を回転させながらその板面をブラシ洗浄する場合になどに用いられるロ−ル状の洗浄用ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程においては、基板としての半導体ウエハを高い清浄度で洗浄することが要求される工程がある。上記半導体ウエハを洗浄する方式としては、洗浄液中に複数枚の半導体ウエハを浸漬するデイップ方式や半導体ウエハに向けて洗浄液を噴射して一枚づつ洗浄する枚葉方式があり、とくに最近では半導体ウエハの大口径化にともない高い清浄度が得られるとともに、コスト的に有利な枚葉方式が採用されることが多くなってきている。
【0003】枚葉方式の1つとして洗浄用ブラシを用いたブラシ洗浄装置が知られている。このブラシ洗浄装置は半導体ウエハをほぼ水平な状態で回転駆動できるように保持するとともに、その上下両面側にロ−ル状の一対の洗浄用ブラシを上下駆動できるように配置し、これら洗浄ブラシを上記半導体ウエハの上下面にそれぞれ接触させ、その接触部分に洗浄液を供給しながら上記半導体ウエハと洗浄用ブラシとを回転させることで、上記半導体ウエハの上下両面を洗浄するようになっている。
【0004】つまり、半導体ウエハは回路パターンが形成される上面側の清浄度が要求されるものの、下面側が汚れていると、半導体ウエハをケースに積層収容したときに、その下面側の汚れが下方に位置する半導体ウエハの上面に転移する。
【0005】したがって、半導体ウエハは回路パターンが形成される上面だけでなく、下面も洗浄することが要求される場合もあり、そのような場合には、上述したように一対の洗浄用ブラシによって上下面を同時に洗浄するようにしている。
【0006】なお、半導体ウエハの回路パターンが形成される上面だけを洗浄用ブラシで洗浄する場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記洗浄用ブラシは、通常、回転駆動される回転軸を有し、この回転軸の外周面にPVAなどのスポンジによって円筒状に形成されたブラシ本体が装着されている。このブラシ本体の外周面を基板に全体的、つまり軸方向全長にわたって接触させるようにすると、上記回転軸の設置精度などによってその外周面の軸方向全長を均一な接触圧で接触させることが難しくなり、接触しない部分ができて洗浄むらが大きくなるということがあったり、接触部分に供給された洗浄液がその部分から排出されにくいため、汚れが除去されにくくなって基板に再付着するということがある。
【0008】そこで、上記ブラシ本体の外周面に多数の突起を所定間隔で突設し、その突起を基板に接触させることで、洗浄効果を向上させることが考えられている。
【0009】その場合、ブラシ本体の外周面に多数の突起を単に突設したのでは、回転軸に装着されたブラシ本体を回転させたときに、ブラシ本体の軸方向において半導体ウエハに突起が接触しない部分が生じたり、突起と半導体ウエハとの接触面積に大きな差ができ、洗浄が均一に行えないなどのことがある。
【0010】この発明は、ブラシ本体の外周面に突起を設けた場合、ブラシ本体の周方向に沿う突起と基板との接触面積が軸方向に対してほぼ均一になるようにした洗浄用ブラシを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、回転駆動されるブラシ本体の外周面に基板に接触する接触面を有する突起が所定間隔で設けられた洗浄用ブラシにおいて、上記突起は、上記ブラシ本体を回転させたときに、このブラシ本体の周方向に沿う上記突起と上記基板との接触面積が軸方向においてほぼ均一になる間隔で上記ブラシ本体の外周面に設けられていることを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記ブラシ本体の周方向において隣り合う突起は、その接触面の面積の約4分の1を軸方向に対して重合させて配置されていることを特徴とする。
【0013】請求項3の発明は、請求項2の発明において、上記突起の上記ブラシ本体の周方向に沿う間隔は、上記突起の直径にほぼ等しいことを特徴とする。
【0014】このように、ブラシ本体を回転させたときに、その軸方向に沿う突起と基板との接触面積がほぼ均一となることで、上記突起によって基板をほぼ均一に洗浄することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】図1はこの発明のロール状の洗浄用ブラシ1を示し、この洗浄用ブラシ1は回転駆動される回転軸2の外周面にPVAなどのスポンジによって円筒状に形成されたブラシ本体3が装着されてなる。
【0017】上記ブラシ本体3の外周面には多数の突起4が突設されている。図2はブラシ本体3を周方向に展開した図で、上記突起4は平面形状が円形状の接触面5を有する円柱状に形成されている。
【0018】上記ブラシ本体3の周方向に沿う上記突起4の間隔Rは、軸方向の同一部分において突起4の直径とほぼ同じ間隔に設定されており、軸方向において隣り合う各周方向の突起4は、周方向に突起4の直径分のピッチPだけずらして形成されている。上記間隔Rと上記ピッチPとはほぼ等しく設定されている。
【0019】ブラシ本体3の軸方向において隣り合う周方向の突起4は接触面5の大きさの約4分の1が軸方向において重合するよう配置されている。その重合代を図2にSで示す。
【0020】つまり、図3に示すように、突起4の接触面5を、径方向中心部分に位置する面積Aと、この面積Aの径方向両側に位置する一対の面積Bの部分とに分け、A=2Bとした場合、ブラシ本体3の軸方向において隣り合う各周方向の突起4は、軸方向に対して上記面積Bの部分を重合させた重合代Sで配置されている。
【0021】このように、洗浄用ブラシ1のブラシ本体3の外周面には所定の間隔で突起4が形成されているため、この洗浄ブラシ1を図1に矢印8で示す方向に回転駆動させて基板6に接触させるとともに、この洗浄用ブラシ1の径方向一側からノズル体7によって洗浄液Lを噴射すると、その洗浄液Lはブラシ本体3に形成された突起4間を通過して同図に矢印9で示すように上記洗浄用ブラシ1の径方向他側へと流れる。
【0022】そのため、洗浄用ブラシ1の径方向一側から供給された洗浄液Lがその一側に滞留することなく流れるため、洗浄液Lの流れによって洗浄用ブラシ1で除去された塵埃も良好に排出されることになる。つまり、洗浄効果を向上させることができる。
【0023】ブラシ本体3の軸方向において隣り合うそれぞれの周方向の突起4は、図2に重合代Sで示すようにその面積の約4分の1を軸方向に重合させている。そのため、洗浄用ブラシ1が回転されたときに基板6と接触する突起4の面積は、軸方向のどの位置においてもほぼ同じになる。
【0024】たとえば、図2において、周方向のNの範囲における軸方向XとYの範囲の突起に4の接触面5がそれぞれ基板6に接触する面積を比較すると、Xの範囲では同図に鎖線で示すように一対の突起4の面積Aの部分によって洗浄させることになるから、その合計洗浄面積は2Aとなる。
【0025】これに対してYの範囲では、同じく鎖線で示すように4つの突起4の4つの面積Bの部分によって洗浄されることになるから、その合計洗浄面積は4Bとなる。
【0026】面積Aと面積Bとは、A=2Bの関係にあるから、2A=4Bとなる。つまり、ブラシ本体3の軸方向におけるXの範囲の部分と、Yの範囲の部分とに突起4をほぼ同じ接触面積で接触させることができるから、軸方向における上記XとYの範囲をほぼ均一、つまりブラシ本体3の突起4による基板6の洗浄を、軸方向全長にわたってほぼ均一に行うことが可能となる。
【0027】なお、上記一実施の形態では突起の平面形状を円形にしたが、その形状は限定されるものでなく、楕円形状や矩形状などであってもよく、要はブラシ本体を回転させたときに、このブラシ本体の軸方向に沿う突起と基板との接触する面積を全長にわたってほぼ均一できる形状であればよい。
【0028】さらに、突起の周方向に沿う間隔Rと、ピッチPとは突起の直径寸法に限定されるものでなく、それ以上あるいはそれ以下であってもよく、要は軸方向及び周方向において隣り合う突起間に洗浄液が流れる隙間が形成される状態であればよい。
【0029】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、外周面に突起が設けられたブラシ本体を回転させたときに、その軸方向に沿う突起と基板との接触面積が軸方向においてほぼ均一となるよう、上記突起の配置間隔を設定した。
【0030】そのため、上記ブラシ本体の突起によって上記基板をほぼ均一に洗浄することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000002428
【氏名又は名称】芝浦メカトロニクス株式会社
【出願日】 平成11年3月26日(1999.3.26)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
【公開番号】 特開2000−270929(P2000−270929A)
【公開日】 平成12年10月3日(2000.10.3)
【出願番号】 特願平11−83758