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【発明の名称】 棒状化粧品繰出し容器
【発明者】 【氏名】飯塚 茂雄

【要約】 【課題】口紅等の棒状化粧品を棒状化粧品保持筒底部内に残すことなくほぼすべての使用を可能にする。

【解決手段】棒状化粧品保持筒11の下部内面へ上下動自在に、かつ回動不能に嵌合させた上端閉塞の筒16下端の左半部を当接板17で閉塞して底壁形成筒15を形成し、摘み筒2内面へ強制回動自在に嵌合させた周壁19下端を閉塞する底壁21の右半部から押上げ棒22を起立して、これを底壁形成筒15の右半部内へ遊挿させて押上げ筒18を形成し、この押上げ筒18は、押上げ棒22を底壁形成筒15の右半部内へ遊挿させて、押上げ棒22上端を当接板17下面から離脱させた非係合位置と、この非係合位置から所定角度回動して、押上げ棒22上端を下降する当接板17下面へ当接させて底壁形成筒15を押上げ可能な係合位置とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】下端開口の摘み筒2上端部から内向きフランジ3を介して内筒4を起立し、該内筒に割溝5を縦設した回動筒1と、上記内筒4外面へ回動自在に嵌合させた筒内面に螺旋溝10を形成した把持筒9と、上記内筒4下部内面へ筒上部を上下動自在に嵌合させて、その筒下端部を内筒下端から下方へ突出させ、かつその筒上部外面から係合ピン12を突設して、該係合ピンを上記割溝5を介して螺旋溝10へ摺動自在に係合させた棒状化粧品保持筒11と、上記棒状化粧品保持筒11の下部内面へ上下動自在に、かつ回動不能に嵌合させた上端閉塞の筒16下端の左右方向一半を当接板17で閉塞した底壁形成筒15と、上記摘み筒2内面へ強制回動自在に、かつ抜出し不能に嵌合させた、上記内筒4とほぼ同内径の周壁19下面を閉塞する底壁21の左右方向の他半から押上げ棒22を起立して、該押上げ棒を上記底壁形成筒15の他半内部へ遊挿させた押上げ筒18とを有し、上記押上げ筒18は、押上げ棒22を上記底壁形成筒15の他半内部へ遊挿させて、押上げ棒22上端を当接板17下面から離脱させた非係合位置と、該非係合位置から所定角度回動して、押上げ棒22上端を下降する当接板17下面へ当接させて底壁形成筒15を相対押上げ可能な係合位置とを有する、ことを特徴とする棒状化粧品繰出し容器。
【請求項2】上記押上げ筒底壁21下面に、押上げ筒強制回動用のコイン23一部が係合可能な上方湾曲の円弧状係合溝24を形成し、更に押上げ筒18の非係合位置において上記押上げ筒の回動方向と反対方向への回動を阻止し、かつ押上げ筒18の係合位置において上記押上げ筒の回動方向と同方向への更なる回動を阻止する凹凸の係合手段20を押上げ筒18外面と摘み筒2内面との間に設けた、ことを特徴とする請求項1記載の棒状化粧品繰出し容器。
【請求項3】摘み筒31上端内周部から、摘み筒とほぼ同内径の内筒32を起立して、該内筒に割溝33を縦設し、かつ摘み筒底壁34の前後方向中間部に左右方向へ長く設けた矩形状孔35を形成した回動筒30と、上記内筒32外面へ回動自在に嵌合させた筒内面に螺旋溝10を形成した把持筒9と、上記回動筒30下部内面へ上下動自在に嵌合させた筒上部外面から係合ピン12を突設して、該係合ピンを上記割溝33を介して螺旋溝10へ摺動自在に係合させた棒状化粧品保持筒11と、上記棒状化粧品保持筒11の下部内面へ上下動自在に、かつ回動不能に嵌合させた上端閉塞の筒16下端の左右方向一半を当接板17で閉塞した底壁形成筒15と、上記摘み筒底壁34の矩形状孔内面へ左右方向に強制摺動自在に、かつ抜出し不能に嵌合させた基台40上面から押上げ棒42を起立して、該押上げ棒を上記底壁形成筒15の他半内部へ遊挿させた押上げ台38とを有し、上記押上げ台38は、押上げ棒42を上記底壁形成筒15の他半内部へ遊挿させて、押上げ棒42上端を当接板17下面から離脱させた非係合位置と、該非係合位置から摺動して押上げ棒42上端を下降する当接板17下面へ当接させて底壁形成筒15を相対押上げ可能な係合位置とを有する、ことを特徴とする棒状化粧品繰出し容器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は口紅等の棒状化粧品の繰出し容器に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、実開昭63−95518号等が示すように、下部が形成する摘み筒部を除く上方筒部分を収納筒部となし、該収納筒部に複数の割溝を縦設する主筒と、収納筒部外面へ回動可能に嵌合された、内面に複数条の螺溝を有する螺筒と、収納筒部内面に上下動可能に嵌合され、かつ外面から突出した係合ピンを割溝に上下動自在に挿通させて該ピン先端を螺溝内に係合させた棒状化粧品保持筒とからなる棒状化粧品繰出し容器が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】棒状化粧品が使用により減少して、その高さが棒状化粧品保持筒上面よりも低下すると、棒状化粧品の塗布が困難となり、全部を使い切る前に廃棄しなければならなかった。
【0004】請求項1及び3記載の発明に係る棒状化粧品繰出し容器は、棒状化粧品保持筒の底壁を上昇可能に形成することにより、棒状化粧品を余すことなく使用可能にしようとするものである。
【0005】請求項2記載の発明に係る棒状化粧品繰出し容器は、上記請求項2記載の発明に係る棒状化粧品繰出し容器が有する解決課題を有するほか、押上げ筒底壁にコインが係合可能な係合溝を設けて、操作性の向上を図ろうとするのものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の手段として、下端開口の摘み筒2上端部から内向きフランジ3を介して内筒4を起立し、該内筒に割溝5を縦設した回動筒1と、上記内筒4外面へ回動自在に嵌合させた筒内面に螺旋溝10を形成した把持筒9と、上記内筒4下部内面へ筒上部を上下動自在に嵌合させて、その筒下端部を内筒下端から下方へ突出させ、かつその筒上部外面から係合ピン12を突設して、該係合ピンを上記割溝5を介して螺旋溝10へ摺動自在に係合させた棒状化粧品保持筒11と、上記棒状化粧品保持筒11の下部内面へ上下動自在に、かつ回動不能に嵌合させた上端閉塞の筒16下端の左右方向一半を当接板17で閉塞した底壁形成筒15と、上記摘み筒2内面へ強制回動自在に、かつ抜出し不能に嵌合させた、上記内筒4とほぼ同内径の周壁19下面を閉塞する底壁21の左右方向の他半から押上げ棒22を起立して、該押上げ棒を上記底壁形成筒15の他半内部へ遊挿させた押上げ筒18とを有し、上記押上げ筒18は、押上げ棒22を上記底壁形成筒15の他半内部へ遊挿させて、押上げ棒22上端を当接板17下面から離脱させた非係合位置と、該非係合位置から所定角度回動して、押上げ棒22上端を下降する当接板17下面へ当接させて底壁形成筒15を相対押上げ可能な係合位置とを有する。
【0007】第2の手段として、上記第1の手段を有すると共に、上記押上げ筒底壁21下面に、押上げ筒強制回動用のコイン23一部が係合可能な上方湾曲の円弧状係合溝24を形成し、更に押上げ筒18の非係合位置において上記押上げ筒の回動方向と反対方向への回動を阻止し、かつ押上げ筒18の係合位置において上記押上げ筒の回動方向と同方向への更なる回動を阻止する凹凸の係合手段20を押上げ筒18外面と摘み筒2内面との間に設けた。
【0008】第3の手段として、摘み筒31上端内周部から、摘み筒とほぼ同内径の内筒32を起立して、該内筒に割溝33を縦設し、かつ摘み筒底壁34の前後方向中間部に左右方向へ長く設けた矩形状孔35を形成した回動筒30と、上記内筒32外面へ回動自在に嵌合させた筒内面に螺旋溝10を形成した把持筒9と、上記回動筒30下部内面へ上下動自在に嵌合させた筒上部外面から係合ピン12を突設して、該係合ピンを上記割溝33を介して螺旋溝10へ摺動自在に係合させた棒状化粧品保持筒11と、上記棒状化粧品保持筒11の下部内面へ上下動自在に、かつ回動不能に嵌合させた上端閉塞の筒16下端の左右方向一半を当接板17で閉塞した底壁形成筒15と、上記摘み筒底壁34の矩形状孔内面へ左右方向に強制摺動自在に、かつ抜出し不能に嵌合させた基台40上面から押上げ棒42を起立して、該押上げ棒を上記底壁形成筒15の他半内部へ遊挿させた押上げ台38とを有し、上記押上げ台38は、押上げ棒42を上記底壁形成筒15の他半内部へ遊挿させて、押上げ棒42上端を当接板17下面から離脱させた非係合位置と、該非係合位置から摺動して押上げ棒42上端を下降する当接板17下面へ当接させて底壁形成筒15を相対押上げ可能な係合位置とを有する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る棒状化粧品繰出し容器の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1乃至図5は本発明に係る棒状化粧品容器の第1の実施形態を示す。図1において、1は回動筒で、下端開口の摘み筒2上端に内向きフランジ3を付設し、該内向きフランジ内端から内筒4を起立し、該内筒の左右両部の上下方向中間部に、上下両端部が互いに周方向において反対方向に屈曲した割溝5を縦設する。また、摘み筒2上端部内面の左右両部に第1係合突起6を突設する。なお、割溝5より下方内筒4部分外面を上向き段部7を介して大外径部に形成すると共に、内筒4上端部外面に第1突条8を周設する。
【0010】9は把持筒で、内筒4外面へ回動自在に嵌合させた筒内面に2条の螺旋溝10を形成する。これら螺旋溝下端は割溝5下端に、かつ螺旋溝上端は割溝5上端に、それぞれ開口する。また、把持筒9下端を上向き段部7上面へ回動可能に載置させると共に、把持筒9上端の内周部を第1突条8下面へ回動可能に係合させる。
【0011】11は棒状化粧品保持筒で、内筒4下部内面へ筒上部を上下動自在に嵌合させて、その筒下端部を内筒4下端から下方へ突出させ、かつその筒上端部の左右両部外面から係合ピン12を突設して、これら係合ピンを割溝5へ上下動自在に挿通させて、その先端部を螺旋溝10下端へ摺動自在に係合させる。また、棒状化粧品保持筒11は、その内面に複数の係合突条13を縦設すると共に、その下端部内面に第2突条14を周設する。
【0012】15は底壁形成筒で、図3にも示すように、棒状化粧品保持筒11の下部内面へ上下動自在に嵌合させた上端閉塞の筒16下端の左半部を当接板17で閉塞して、筒16下端を第2突条14上面へ係合させる。また、筒16外面に複数の係合凹溝16aを縦設して、該係合凹溝を係合突条13へ上下動自在に係合させることにより、筒16を棒状化粧品保持筒11に対して回動不能にする。
【0013】18は押上げ筒で、図4にも示すように、内筒4とほぼ同内径の周壁19を摘み筒2内面へ強制回動自在に、かつ凹凸の係合手段20を介して抜出し不能に嵌合させ、また周壁19下面を閉塞する底壁21の右半部上面から押上げ棒22を起立して、該押上げ棒を底壁形成筒15の右半部内へ遊挿させる。
【0014】また、押上げ筒底壁21下面中央部に、コイン23の一部が係合可能な上方湾曲の円弧状係合溝24を左右方向に形成する。さらに、押上げ筒18上端部外面の左右両部に第2係合突起25を突設して、これら第2係合突起を第1係合突起6へ係合させる。これら第1及び第2係合突起6、25は、後述するように、押上げ筒18の同一方向への180°以上の回動を阻止するためのものである。26はキャップで、把持筒9を筒内に挿入させて筒下端部を内筒4の大外径部外面へ着脱自在に嵌合させている。
【0015】次に本実施形態の作用について説明する。棒状化粧品を繰り出すには、図1に示すキャップ26の閉栓状態において、把持筒9からキャップ26を離脱させた後、把持筒9を把持して摘み筒2を開方向へ回動させればよく、すると係合ピン12が螺旋溝10に案内されて上昇し、これと共に棒状化粧品保持筒11が上昇して、棒状化粧品が把持筒9上端から突出する。使用後、棒状化粧品を収納するには、摘み筒2を上記と反対の閉方向へ回動させればよい。
【0016】使用により棒状化粧品の量が減少して塗布が困難になった場合には、摘み筒2を回動させて棒状化粧品保持筒11を適当量繰り上げて、これと共に底壁形成筒15を上昇させた後、円弧状係合溝24へコイン23一部を係合させて押上げ筒18を約180°同一方向へ回動させる。すると押上げ棒22も図1に示す位置から回動して軸対称の位置に移動すると同時に、図1において押上げ筒18の右部に位置した第2係合突起25が回動して、摘み筒2の左部に位置する第1係合突起6へ係合するため、押上げ筒18のそれ以上の回動が不能になる。
【0017】次いで、棒状化粧品保持筒11を繰り下げると、これと共に底壁形成筒15も下降して押上げ棒22上端に当接するため、底壁形成筒15のそれ以上の下降は不能になる。この状態からさらに棒状化粧品保持筒11を繰り下げると、図5に示すように、押上げ棒22により底壁形成筒15が相対的に押上げられて棒状化粧品が上昇する。
【0018】図6乃至図8は本発明に係る棒状化粧品繰出し容器の第2の実施形態を示す。30は回動筒で、摘み筒31上端内周部から、摘み筒31とほぼ同内径の内筒32を起立して、該内筒の左右両部の上下方向中間部に、上下両端部が互いに周方向反対方向に屈曲した割溝33を縦設し、かつ摘み筒底壁34の前後方向中間部に左右方向へ長く設けた矩形状孔35を穿設すると共に、該矩形状孔の前後両内側面に断面三角形状の左右方向へ延びる突条35aを形成する。また、割溝33より下方内筒32部分外面を上向き段部36を介して大外径部に形成すると共に、内筒32上端部外面に第1突条37を周設する。
【0019】なお、把持筒9、棒状化粧品保持筒11、底壁形成筒15及びキャップ26については第1実施形態の把持筒、棒状化粧品保持筒、底壁形成筒及びキャップと同一構成であるから同一符号を用いて説明を省略する。38は押上げ台で、矩形状の台板39下面の前後左右の各側縁から垂下板を垂下して基台40を形成すると共に、台板39の前後両面に断面三角形状の左右方向に延びる凹溝41を形成して、矩形状孔35の突条35aへ凹溝41を摺動自在に係合させることにより、基台40を矩形状孔35内面へ嵌合させる。さらに、基台40上面から押上げ棒42を起立して、該押上げ棒を底壁形成筒15の右半部内へ遊挿させる。
【0020】次に本実施形態の作用について説明する。棒状化粧品を繰り出すには、図6の閉栓状態において、キャップ26を離脱させた後、摘み筒31を開方向へ回動させて棒状化粧品保持筒11を上昇させる。棒状化粧品の量が減少した場合には、棒状化粧品保持筒11を適当量繰り上げた後、基台40下端に指等を掛けて押上げ台38を左方へ摺動させて、押上げ棒42を底壁形成筒15の左半部下方へ位置させ、次いで摘み筒31を閉方向へ回動させて棒状化粧品保持筒11を繰り下げると、当接板17が押上げ棒42上端へ当接する。さらに、ここから棒状化粧品保持筒11を繰り下げると、図8に示すように、底壁形成筒15が押上げ棒42により相対的に押し上げられる。
【0021】
【発明の効果】請求項1及び3記載の発明に係る棒状化粧品繰出し容器は、棒状化粧品保持筒の底壁形成筒を上昇可能に形成すると共に、当接板下面を押上げ棒上端へ当接可能にして、押上げ棒で底壁形成筒を相対押上げ可能に形成したので、棒状化粧品保持筒底部に棒状化粧品を余すことなく、ほぼすべての使用が可能になる。
【0022】請求項2記載の発明に係る棒状化粧品繰出し容器は、底壁形成筒を押上げ可能な押上げ筒にコインが係合可能な係合溝を形成したので、コインにより押上げ筒の回動操作が可能となり操作性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
【出願日】 平成10年10月29日(1998.10.29)
【代理人】 【識別番号】100068157
【弁理士】
【氏名又は名称】今岡 良夫
【公開番号】 特開2000−135114(P2000−135114A)
【公開日】 平成12年5月16日(2000.5.16)
【出願番号】 特願平10−326001