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【発明の名称】 装飾リング
【発明者】 【氏名】柳沢 秀和

【要約】 【課題】軽量で、装飾品としての品位も高く、サイズ調整も不要な装飾リングを提供する。

【解決手段】円環状のコイルスプリングの中途部に他の部分よりも巻回径が大径とされた磁性体収容部を形成し、ここに磁性体を収容する。磁性体としては、フェライト磁石等の磁石を使用する。磁性体の形状は、例えば球形である。コイルスプリングや磁性体には、メッキやカラーコーティングを施してもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円環状のコイルスプリングの中途部に他の部分よりも巻回径が大径とされた磁性体収容部が形成されるとともに、当該磁性体収容部に磁性体が収容されていることを特徴とする装飾リング。
【請求項2】 上記磁性体が球形の磁石であることを特徴とする請求項1記載の装飾リング。
【請求項3】 上記磁性体に塗料が塗布され着色されていることを特徴とする請求項1記載の装飾リング。
【請求項4】 上記磁性体にメッキが施されていることを特徴とする請求項1記載の装飾リング。
【請求項5】 上記メッキは貴金属メッキであることを特徴とする請求項4記載の装飾リング。
【請求項6】 上記磁性体収容部が等角度間隔で複数形成されていることを特徴とする請求項1記載の装飾リング。
【請求項7】 上記磁性体収容部が偶数形成されており、収容される磁性体が交互に異なる色彩に着色されていることを特徴とする請求項6記載の装飾リング。
【請求項8】 上記磁性体収容部にはそれぞれ複数の磁性体が収容されていることを特徴とする請求項6記載の装飾リング。
【請求項9】 上記コイルスプリングにメッキが施されていることを特徴とする請求項1記載の装飾リング。
【請求項10】 上記メッキは貴金属メッキであることを特徴とする請求項8記載の装飾リング。
【請求項11】 上記コイルスプリングに塗装が施されていることを特徴とする請求項1記載の装飾リング。
【請求項12】 上記コイルスプリングの一端の内径が他端の外径と略等しく、前記他端を前記一端に挿入することで円環状に連結されることを特徴とする請求項1記載の装飾リング。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腕輪、ネックレス等として使用される装飾リングに関するものであり、特に磁性体を組み込んだ新規な装飾リングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁石から発生する磁力線の人体に対する効能について認識されるようになってきており、これに呼応して、磁石を組み込んだ各種磁気腕輪、磁気ネックレス等が提案されている。
【0003】これら磁気腕輪やネックレスは、装飾品としての機能のみならず、健康器具としての機能を併せ持つものであり、その付加価値は大きく、多くの人々に愛用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば磁気腕輪としては、金属製の棒を円弧状に折り曲げたリングにメッキを施し孔を開けた磁石(マグネット)を多数挿通したもの等が知られているが、重量が大きく装着者の負担が大きいこと、外見的にも華美に過ぎ使用者の嗜好に合わない等の問題を有している。
【0005】具体的には、上記磁気腕輪では、金属製の棒(リング)自体の重さが重いばかりでなく、マグネットもリングの長さとほぼ同じになるような数を挿通しなければならず、全体の重さは相当なものとなる。したがって、装着者に多大な負担を強いることになり、長時間の装着は難しい。
【0006】また、マグネットにメッキを施すと、全体がギラギラした外見となり、けばけばしい印象を与える。ここのところ、控えめな落ち着いた外見のものが好まれる傾向にあるが、上記従来の磁気腕輪は、このような嗜好を満足させるものではない。
【0007】さらに、上記金属製のリングは、サイズ調整が難しく、装着者が腕のサイズに合わせてサイズを調整することはできない。したがって、各種サイズのものを取りそろえる必要があり、製造上も煩雑である。本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案されたものであり、軽量で、装飾品としての品位も高く、しかもサイズ調整も不要な全く新しい装飾リングを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、本発明の装飾リングは、円環状のコイルスプリングの中途部に他の部分よりも巻回径が大径とされた磁性体収容部が形成されるとともに、当該磁性体収容部に磁性体が収容されていることを特徴とするものである。
【0009】本発明の装飾リングは、コイルスプリングを主体とするものであるため、非常に軽量である。また、コイルスプリングは、伸縮自在であるため、装着部位のサイズを問わず、例えばどのような腕のサイズでもフィットする。また、コイルスプリングの磁性体収容部に収容される磁性体は、外部から視認することができ、磁性体が上記収容部内を自在に動き回ることにより、視覚的に優れた装飾機能を発揮する。特に、上記磁性体やコイルスプリングに、塗装やメッキを施すことにより、装飾品としての価値を大幅に高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の装飾リングの具体的構成について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の装飾リング(例えば腕輪)は、図1に示すように、円環状のコイルスプリング1を主体とするものであり、その中途部にコイルスプリング1の巻回径を他の部分よりも大径とした磁性体収容部2を設け、その中に磁性体3を収容してなるものである。
【0011】コイルスプリング1は、金属の細線を螺旋状に巻回したコイルスプリングの両端を連結して無端状にしたものであり、ここではステンレスの細線を用いた。ステンレスは、錆難く、金属アレルギー等の虞れもない。勿論、これに限らず、コイルスプリング1の材質としては、任意の金属材料を選択することができる。
【0012】上記コイルスプリング1は、溶接等に手法によって予め円環状に形成してもよいし、装着時に連結して使用するようにしてもよい。後者の場合、例えば、コイルスプリング1の一端の内径を他端の外径とほぼ一致するように形成しておく。そして、径の小さい前記他端を一端に挿入し、僅かに回転させる。これにより、特別な操作を要することなくコイルスプリング1を円環状に連結することができる。また、この連結状態は、少し力を加えて引っ張ることで、簡単に解除することができる。
【0013】このような連結状態は、様々な使用形態に応用することができ、例えば、腕輪サイズのコイルスプリング1を複数用意し、これらの端部を交互に連結すれば、ネックレスとして使用することもできる。上記コイルスプリング1には、メッキを施してもよく、これにより装飾品としての価値を高めることができる。メッキとしては、金メッキ、銀メッキ、ロジウムメッキ等、貴金属メッキが好ましい。特に、コイルスプリング1の材質として金属アレルギーの虞れのあるもの(例えばニッケル)を用いた場合には、メッキによりこれを防止することができる。
【0014】あるいは、コイルスプリング1に対し、任意の色彩の塗装を施してもよい。かかる塗装の手法としては、電着塗装等、任意の方法を採用することが可能である。上記磁性体収容部2は、図2に示すように、コイルスプリング1の中途部を膨出する如く形成されるもので、コイルスプリング1の巻回径を他の部分(連結部)1aの巻回径よりも大きくすることにより形成される。
【0015】この磁性体収容部2においては、巻回される細線の間隔が他の部分(連結部)1aの間隔よりも広く設定されており、この隙間を通して内部に収容される磁性体3が見えるようになっている。これに対して、連結部1aは、緻密な状態で巻回されており、このような隙間はほとんどない。
【0016】上記磁性体収容部2は、円環状のコイルスプリング1の中途部に複数形成することが好ましく、美観的な観点から等角度間隔で設けることが好ましい。例えば、中心角が15°間隔となる位置に12カ所設ける。上記磁性体収容部2の中には、磁性体3を収容する。磁性体3は、適当な強さの磁界を発生するものが好ましく、通常は永久磁石(マグネット)を用いる。永久磁石としては、フェライト磁石、Fe−Al−Ni−Co系磁石(アルニコ)、サマリウムコバルト磁石、ネオジム磁石等、任意のものを使用することができる。
【0017】この磁性体3の形状は、上記磁性体収容部2の形状に合わせて球形とすることが好ましく、上記磁性体収容部2の内径とほぼ等しい径を有する球形とする。ここでは、上記磁性体3の径を約3mmとした。勿論、これに限られるものではなく、多面体形状等、任意の形状とすることが可能である。
【0018】磁性体収容部2に収容される磁性体3は、1個でもよいし、複数個でもよい。ここでは、各磁性体収容部2に2個ずつ磁性体3を収容した。収容される磁性体3は、コイルスプリング1の弾性力により各磁性体収容部2内に安定に保持される。
【0019】上記磁性体3にも、メッキあるいは塗装(カラーコーティング)を施すことが好ましく、これにより美観を大幅に向上することができる。メッキとしては、金メッキ、銀メッキ、ロジウムメッキ等、貴金属メッキを挙げることができる。塗装の場合、任意の色彩の着色を施すことができる。塗装は、公知の塗装技術により施せばよいが、磁性体3の種類に応じて最適なものを選択することが好ましい。例えば、フェライト磁石の場合、特殊な塗装により着色を施したものが市販されているので、これを用いてもよい。
【0020】先に説明したように、磁性体収容部2を偶数箇所(例えば)12カ所設けた場合、交互にメッキの種類、色彩を変えることで、より一層美観を高めることができる。以上のように構成される装飾リングは、コイルスプリング1からなるものであるため、非常に軽量である。加えて、磁性体3の重さもわずかなものであるため、従来のものに比べて全体の重量を大幅に削減することができる。
【0021】また、コイルスプリング1の磁性体収容部2においては、コイルスプリング1を構成する線材の隙間を通して中に収容された磁性体3を見ることができ、磁性体3にメッキ、カラーコーティングを施しておくことで、美的外観を呈する。さらに、上記装飾リングは、コイルスプリング1の伸縮性により、どのようなサイズにも対応することが可能であり、サイズを選ばない。したがって、例えばサイズの異なる複数種類を用意する必要が無く、1種類で済むことから生産性の点でも有利である。
【0022】なお、上記磁性体収容部2の形態としてはこれに限らず、図3に示すように、例えば略々球形を呈するものとし、内部にほぼ球形の空間が形成されるようにしてもよい。このとき、磁性体収容部2内に収容される球形の磁性体3の径rを磁性体収容部2の内径Rよりも小さくしておけば、磁性体収容部2の内部において磁性体3が自在に動き回るので、これまでにない独特の外観を呈し、その装飾的機能は高い。
【0023】上記装飾リングは、腕輪に限らず、ネックレス等、リング状の装飾品として任意の用途に広範に使用することができ、磁性体3を有することから、磁気腕輪、磁気ネックレス等、健康器具として使用することができる。次に、上記装飾リングの製造方法について説明する。
【0024】上記装飾リングを作製するには、先ず、コイルスプリング1を作製するが、このコイルスプリング1は、例えばステンレスの細線を螺旋状に機械で巻回して作製する。このとき、等間隔で巻回径が漸増,漸減する磁性体収容部2を形成するが、かかる巻回径の変更は、機械的に容易に制御することができ、自動化可能である。
【0025】次いで、巻回の済んだコイルスプリング1を所定の長さで切断し、その両端を例えば溶接等の手法により連結する。これにより、円環状のコイルスプリング1を形成することができる。あるいは、先に述べたように両端の径を変え、着脱自在な状態としておく。
【0026】このようにして円環状のコイルスプリング1を作製した後、この円環状のコイルスプリング1に、例えばメッキを施す。メッキを施すに際しては、先ず、金のストライク液に浸漬した後、所望のメッキ、例えば金メッキ、銀メッキ、ロジウムメッキ等を施す。
【0027】一方、中に入れる磁性体3は、予めフェライト磁石等の磁石を球形に加工し、さらにメッキ、カラーコーティングを施すことにより形成する。メッキやカラーコーティングは、通常の手法により行うことができ、メッキの種類やカラーコーティングの色彩の種類は、コイルスプリング1のメッキの種類、色彩に応じて美観を考えて任意に設定する。
【0028】これらコイルスプリング1及び磁性体3を準備した後、磁性体収容部2の中に磁性体3を入れ込む。このとき、磁性体収容部2はコイルスプリング1の一部であるため、容易に押し広げることができ、この状態で磁性体3を中に入れることができる。かかる操作は、手作業で行っても良いし、機械による自動化も可能である。
【0029】以上、本発明の装飾リングの実施の形態について説明してきたが、本発明が上記の例に限定されるものでないことは言うまでもなく、材質、形状、寸法等は本願発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0030】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発明の装飾リングは、軽量で、装飾品としての品位も高く、しかもサイズ調整も不要な全く新しい装飾リングであり、その技術的価値は大きい。
【0031】また、磁性体を備えるため、健康器具としての意義も有する。
【出願人】 【識別番号】598133311
【氏名又は名称】株式会社 サニー電化
【出願日】 平成10年9月14日(1998.9.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−83714(P2000−83714A)
【公開日】 平成12年3月28日(2000.3.28)
【出願番号】 特願平10−276411