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【発明の名称】 学童用帽子
【発明者】 【氏名】野中 好美

【要約】 【課題】1着で4通りの色彩等を表示可能な学童用帽子を提供する。

【解決手段】通常の紅白帽に相当する基本部1の冠部3の表面又は裏面につば部とあご紐のない冠部だけからなる付加部2を組み合わせたものである。各冠部を裏返しにして重ね合わせることにより、4色の色彩のうちの任意の色彩等を表面に表示可能とするものである。冠部同士の結合は縁部2a,3aの後部同士を対向させた状態で縫い合わせて結合部7とし、重ね合わせた後は冠部の前部に設けられた面ファスナー6等により固定する。1着で4班までの班分けに対応可能であり、製造品種を少なくできるため製造コストが安くなる他、学校等における管理を容易にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の冠部とつば部とあご紐とからなり、上記第1の冠部の表面である第1の面には第1の色彩又は模様(以下「色彩」)が施してあり、上記第1の面の裏面である第2の面には上記第1の色彩とは異なる第2の色彩が施してあり、上記第1の冠部を交互に裏返しにすることによりいずれかの上記色彩が表面に表れる基本部と、上記第1の冠部とほぼ同一形状及び寸法の第2の冠部のみからなり、当該第2の冠部の表面である第3の面には上記基本部の色彩以外の色彩である第3の色彩が施してあり、上記第3の面の裏面である第4の面には上記第1ないし第3の色彩とは異なる第4の色彩が施してあり、上記第2の冠部を交互に裏返しにすることにより上記第3の色彩または第4の色彩のいずれかの色彩が表面に表れる付加部とからなり、上記基本部と上記付加部とは互いに縁部が部分的に結合させてあり、上記各冠部を裏返し又は重ね合わることによりいずれか一方の上記冠部の裏面に他方の冠部の表面を重ね合わせることにより選択されたいずれかの上記色彩を表面にすることができることを特徴とする学童用帽子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば小学校の体育行事などにおいて、班別編成等を帽子の色分けによって識別するために用いる学童用帽子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】小学校の体育授業や行事などにおける児童の班編成を識別するものとして、通常はいわゆる紅白帽子の着用が普及している。紅白帽子は、冠部及びつば部ともに表面を赤または白の一方の色彩とし、裏面をこれらのうちの他方の色彩としたもので、冠部を裏返しにすることにより、他方の色彩が表面に表れるようにしてある。
【0003】このように紅白帽子は、単一の帽子で紅白両用可能であるため、1着だけあれば、紅白いずれの班に所属することになっても対応可能となることから広く採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、紅白帽子は1着で紅白いずれの班に所属することが可能であるために便利なものである。しかしながら、班別が2つで済む場合は、紅白帽子だけあれば対応可能であるが、大規模校などの場合には3班以上の班別を行うことが多くなるため紅白帽子だけでは対応できなくなっている。このため青、ピンク、黄などの着色帽子を購入することになるが、これらの帽子は汎用性に乏しく、したがって量産品ではないため比較的高価となってしまう問題がある。また、通常は2班編成であるが、場合に応じて4班編成にするような場合には、帽子を2着ずつ用意する必要があるため、保護者等の経済的負担を重くしている問題がある。
【0005】そこで本発明の目的は、1着の帽子で4色の色彩の表示を可能にする学童用帽子を提供することにより4班までの判別編成を可能にするとともに学童の保護者等の経済的負担の軽減を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明の学童用帽子は、1着で4色に表示可能とすることにより学校行事等において準備する帽子の数を少なくすることができるようにしてあるところに特徴がある。
【0007】この帽子の構成は、学童の頭部を覆う部分である冠部の縁につば部及びあご紐が設けてあり、表面と裏面の全面にそれぞれ紅白など異なる色彩が施してある基本部と、つば部とあご紐とが設けてなく冠部だけからなり、表面及び裏面に基本部の着色以外かつ互いに異なる色彩を施してなる付加部とを結合したものからなる。
【0008】基本部と付加部との結合は互いの縁部を部分的に縫い合わせて一体とすることにより行われる。一体にされた上記両者は、例えば基本部の上に付加部を被せた状態となったり、その逆になったりする。さらに基本部の冠部を裏返しにし、その上に付加部を裏返しにして被せたり、その逆にしたりすることができるようにしてある。このような裏返し及び重ね合わせの結果、表面に表れる色彩は4通りとなるため、1着の帽子で4色の使い分けが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は実施の形態の一例としての学童用帽子における基本部1に対して付加部2の前部が離脱している状態を示している。基本部1は前部の第1の冠部3の縁部3aにつば部4が設けてあり、両側の縁部にはゴム紐の両端を縫い付けてなるあご紐5が設けてある。
【0010】つば部4の芯材の表面(上面)には、第1の色彩である白色の布が貼り合わせてあり、裏面(下面)には第2の色彩である赤色の布が貼り合わせてある。
【0011】第1の冠部3は3枚の同色の布地を縫い合わせて頭部全体を覆うような冠状に形成してあるが、表面(上面)は第1の色彩である白地の布でできており、裏面(下面)は第2の色彩である赤地の布でできている。上述したように、基本部1は付加部2が付属していないものとすると、従来の紅白帽と類似したものとなっている。したがって第1の冠部3を裏返しにして、それに対応してつば部4の反りを逆とし、あご紐5を反対側に移せば、こんどは表面が第2の色彩である赤色となる。
【0012】付加部2はつば部やあご紐がない冠部(第2の冠部)のみからなり、表面(第3の面)を黄色などの第3の色彩とし、裏面(第4の面)を青色などの第4の色彩としてある。
【0013】第1の冠部3の前部には表裏面にそれぞれ地色と同色の面ファスナー6が設けてある。これは付加部2の前部の内面に設けてある面ファスナー6(図3参照)と係合することにより、第1の冠部3と第2の冠部2とのずれ発生を防止するために設けられているものである。
【0014】第1の冠部3の後部には、寸法調整用の収縮部3bが設けてある(図3参照)が、この部分を含む縁部3aの後部は、付加部である第2の冠部2の縁部2aの後部と縁部同士が結合部7を介して一体に結合されている。結合部7は両冠部の縁部2a,3aの後部を対向する状態で縫い合わせすることにより結合されている。
【0015】両冠部2,3は結合部7を介して一体となっており、いずれかの冠部を反転させて、一方の冠部の表面を他方の冠部の裏面に当接するように重ね合わせ、前部の面ファスナー6,6を結合することにより両者は一体のものとして着用可能となる。
【0016】図2は、基本部1に付加部2を被せた状態を示している。この状態では第1の冠部3の表面に第2の冠部2の裏面が対向しており、つば部4の表面の色彩は第2の冠部2の表面の色彩と異なるものとなってしまうが、班別行動する際の識別に支障を生じさせる程のものではない。このとき冠部2,3同士は重なり合った状態となっている。各冠部2,3はいずれも異なる色彩を着色した1対の布地を重ね合わせたものからなるので、縫い目のない部分は布地が4層に積層された状態となっている。そして図2では冠部の色彩として第2の冠部の表面の布地の着色が表示されることになる。
【0017】これに対し、第2の冠部2の前部を第1の冠部3の前部から外し(図1参照)、結合部7を中心として第2の冠部を180度回転させて、各冠部の裏面同士が対向する位置に移動させ(図3参照)ると、第1の冠部の表面が表れる。ここであご紐5をよけて第2の冠部2の膨らんでいる部分を押し上げ裏面を第1の冠部3の内側へ押し込んで、表面側を第1の冠部3の裏面に当接するように重ね合わせる。さらに面ファスナー6,6同士を係合させると、こんどは基本部1の本来の使用状態に近い使用が可能な帽子となる。
【0018】次に帽子の色彩について説明する。ここで第1の冠部3の表面を構成する布地の着色を第1の色彩とし、仮にこれを白(W)とし、裏面を構成する布地の着色を第2の色彩とし、仮にこれを赤(R)とする。そして第1の冠部3の内側に納められた第2の冠部2の表面を構成する布地の着色を第3の色彩とし、仮にこれを黄(Y)とする。同様にして第2の冠部2の裏面の着色を第4の色彩とし、仮にこれを青(B)とする。
【0019】図4は、上記した4色の色彩の組み合わせの例を示している。同図(a)は第1の冠部3の表面の色彩である第1の色彩が白(W)となっており、その裏面の色彩である第2の色彩が赤(R)となっている。そしてその内側の第2の冠部2の表面の色彩である第3の色彩は黄(Y)となっており、その裏面の色彩である第4の色彩は青(B)となっている。
【0020】これに対し、第1の冠部3を裏返しにして、これに対応して第2の冠部5も裏返しにしてこれを再び第1の冠部内に納めると同図(b)に示すように、各着色の布地が入れ替わった組み合わせとなる。すなわち、これらの組み合わせを上記の色彩の符号で示すと、R,W,B,Yの順に配置される。
【0021】同図(c),(d)は図2に示すように、第1の冠部3の表面に第2の冠部2の裏面を対向するように重ね合わせたときの着色布地の組み合わせを示している。同図(c)では第3の色彩(Y)が表面に表れており,つば部4の表面の色彩は第1の色彩(W)となっている。これに対し、図(d)では表面に第4の色彩(B)が表れており、つば部4の表面は第2の色彩(R)となっている。
【0022】上述の通り、各冠部を裏返しにして両者の重ね合わせにより、第1〜第4の色彩を冠部の色彩として選択可能となるので、1着の帽子で4色の色分けが可能となる。
【0023】なお、上述の第1〜第4の色彩の組み合わせは例示であり、他の任意の色彩の組み合わせを採用することも可能である。さらに、色彩を縫い目を境とする布地ごとに異なる(例えば2色又は3色とする)ようにしたり、各布地に記号を入れたり模様を施したりするようにしてもよい。また、面ファスナーやあご紐または結合部など任意の構成を採用してもよくさらには帽子の形状そのものを任意のものを採用してもよい。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、1着の帽子で4通りの表示ができるので4班以下の班分けに対応可能であり、班編成に際して複数の帽子を用意する必要がなくなるので、学童の保護者等の経済的負担を軽減することができる。
【0025】また、帽子の種類が少なくなるので製造コストが低減するとともに学校などにおける管理の手間も軽減するなどの効果がある。
【出願人】 【識別番号】598160535
【氏名又は名称】野中 好美
【出願日】 平成10年11月20日(1998.11.20)
【代理人】 【識別番号】100065709
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 三夫 (外2名)
【公開番号】 特開2000−154415(P2000−154415A)
【公開日】 平成12年6月6日(2000.6.6)
【出願番号】 特願平10−330988