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【発明の名称】 ヘヤーホルダ付帽子
【発明者】 【氏名】石原 千代子

【要約】 【課題】風に吹き飛ばされることがなく、確実な着用を可能にするとともに、髪型の乱れや圧迫感を与えることなく無理なく着用できるヘヤーホルダ付帽子を提供すること。

【解決手段】頭部に被着する椀形状の帽子本体11の側部、あるいは後部に、頭髪の一部を帽子本体11の外部に引き出すことができ、かつ引き出した髪の毛の基部を弾性的に保持できるヘヤーホルダ20が設置されていることにより、風により吹き飛ばされることがなく確実な着用が可能になるとともに、髪型の乱れや頭部に加わる圧迫感がなく、自然な形で着用でき、ファッション性を高めることを可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 頭部に被着する椀形状の帽子本体の周縁部の所定箇所に、穴径が可変するホールド穴を備えたヘヤーホルダが付設され、該ヘヤーホルダのホールド穴を通じて頭髪の一部を帽子本体内部から外部に引き出し、外部に引き出した頭髪の基部をホールド穴で弾性的に保持することを特徴とするヘヤーホルダ付帽子。
【請求項2】 ヘヤーホルダは、弾性糸をネット状に編成した弾性ネットにより構成され、該弾性ネットの弾性作用によりホールド穴が伸縮して頭髪の基部を弾性的に保持することを特徴とする請求項1に記載のヘヤーホルダ付帽子。
【請求項3】 ヘヤーホルダの表面側には、アクセサリー機能をもつカバー片がヘヤーホルダを被覆するように開閉自在に装着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヘヤーホルダ付帽子。
【請求項4】 帽子本体の内部と外部を連通させる窓穴に取り付けられるヘヤーホルダであって、束ねた髪の毛を帽子本体の外部に引き出せるホールド穴を備え、該ホールド穴により外部に引き出した頭髪の基部を弾性的に保持できることを特徴とするヘヤーホルダ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘヤーホルダ付帽子に係り、特に、風に飛ばされることがなく、確実な着用が可能になるとともに、髪の毛の多い女児でも頭部に圧迫感を与えることなく無理なく着用でき、しかも、種々の着用形態が可能になる等、使い勝手、並びにファッション性に優れたヘヤーホルダ付帽子に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、図9に示すように、直射日光等から頭部を保護する帽子1は、頭部に被着する椀形状の帽子本体2と、帽子本体2の前縁部に鍔部3が一体化されたものが知られている。
【0003】そして、帽子1は、単に太陽光から頭髪等を保護する機能の他に、風により吹き飛ばされることなく、頭部に確実にフィットさせるフィット性を備えることが好ましいことから、帽子本体2の周縁部の一部にゴムひも等を縫い付け、伸縮自在なものが多い。また最近では、服装とのバランスを考慮したファッション性も要求される傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の帽子1においては、帽子本体2の収縮性により頭部にフィットさせることができても、鍔部3が風の抵抗を多く受けるため、風により吹き飛ばされる危険性が高く、また、長期使用によりゴムが緩んだ場合、フィット性が低下し易く、風に飛ばされ易いという欠点が指摘されている。
【0005】更に、女児等が着用する場合、髪の毛が多いため、帽子1の着用に不便を感じることが多く、無理に着用しても、髪型がくずれたり、頭部に圧迫感を与え、使い勝手上好ましいものではないとともに、ポニーテール等の髪型を充分に生かすことができず、アクティブで活動的な服装とのバランス等を考慮した場合、ファッション性にそれ程寄与できるものではなかった。
【0006】この発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、風により飛ばされることがなく、頭部に確実に着用でき、また、使い勝手、並びにファッション性に優れたヘヤーホルダ付帽子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係るヘヤーホルダ付帽子は、頭部に被着する椀形状の帽子本体の周縁部の所定箇所に、穴径が可変するホールド穴を備えたヘヤーホルダが付設され、該ヘヤーホルダのホールド穴を通じて頭髪の一部を帽子本体内部から外部に引き出し、外部に引き出した頭髪の基部をホールド穴で弾性的に保持することを特徴とする。
【0008】ここで、ヘヤーホルダは、帽子本体の周縁部の所定箇所、例えば帽子本体の両側部、あるいは後部、また、両側部及び後部の双方に設けられていてもよく、ヘヤーホルダの構成としては、頭髪の一部を束ねた状態で帽子本体内部から外部に引き出して、この束ねた髪の毛の基部を弾性的に支持する機能を備えていれば良い。例えば、弾性糸をネット状に編成する際、髪の毛を通過させるホールド穴を備えた弾性ネットでヘヤーホルダを構成し、ネットの弾性作用でこのホールド穴を伸縮させ、髪の毛の基部を弾性的に支持しても良く、また、樹脂板にホールド穴を設け、このホールド穴の周囲に放射状に複数のスリットを開設するか、あるいは素材の弾性作用を利用できるゴム板等で構成し、中央にホールド穴を開設する構成でも良い。
【0009】さらに、ファッション性を高めるために、ヘヤーホルダを蓋するカバー片を設けても良く、カバー片は、アクセサリー機能をもつように、任意模様の刺繍加工やプリント加工が施されているのが好ましく、面ファスナーやボタン止め等の係着手段を介してカバー片でヘヤーホルダを隠すように固定すれば良い。
【0010】従って、本発明によれば、髪の毛の多い女児が着用する場合、両側部、あるいは後部の髪の毛を束ねてヘヤーホルダのホールド穴から外部に導き出せば、外部に束ねた頭髪の基部をホールド穴により弾性的に保持することができ、帽子本体を頭部に確実にフィットさせることができ、風により吹き飛ばされることがなく、確実な着用が可能となる。
【0011】さらに、髪の毛を束ねて帽子本体の外部に引き出すため、髪型の乱れや頭部に圧迫感を与えることがなく、無理なく帽子の着用が可能となる。
【0012】また、頭髪の一部を外部に開放できるため、従来のように頭部全体を帽子で被覆するのに比べ、開放的でアクティブな服装とマッチさせることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るヘヤーホルダ付帽子の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】図1は本発明に係るヘヤーホルダ付帽子の外観図、図2は同帽子の背面図、図3,図4は同帽子のヘヤーホルダを示すもので、図3はカバー片を開放した状態、図4はカバー片を閉鎖した状態をそれぞれ示す部分拡大図、図5,図6は本発明に係るヘヤーホルダ付帽子の使用形態をそれぞれを示す説明図、図7乃至図8は本発明に係るヘヤーホルダの別実施形態を示す各斜視図である。
【0015】図1,図2において、本発明に係るヘヤーホルダ付帽子10は、着用者の頭部に被着する椀形状の帽子本体11の前縁部に略半円形状の鍔部12が一体化された構成であり、帽子本体11は、所望の椀形状に縫製加工され、表生地の裏面には、汗を吸収する不織布等が裏打ちされており、鍔部12は、厚紙等の芯部の表裏面に帽子本体11に使用する表生地と同様の布地で被包して周縁部に沿って縫製加工が施され、帽子本体11と一体化される。
【0016】これら帽子本体11と鍔部12を備える構成は従来と同一であるが、本発明に係るヘヤーホルダ付帽子10は、帽子本体11の両側部、あるいは後部の髪の毛の一部を束ねて外部に導き出し、かつ外部に出した髪の毛の基部を弾性的に保持できるヘヤーホルダ20を設けたことが特徴である。
【0017】このヘヤーホルダ20の詳細な構造を図3を基に説明すると、スパンデックス等の弾性糸をネット状に編みこんでいき、中央に髪の毛を通過させるホールド穴21を備えるように編成加工した円形状の弾性ネット22を形成し、この弾性ネット21の周縁に沿って布製の縁取りシート23を縫い付け、この縁取りシート23を帽子本体11の周縁部の所定箇所に設けられている窓穴に縫製加工により取り付けて、ヘヤーホルダ20を帽子本体11に付設している。
【0018】従って、着用者の頭髪の一部を帽子本体11の内部から外部にこのホールド穴21を通して外部に引き出した際、弾性ネット22の弾性作用により、ホールド穴21はその径が伸縮するため、外部に引き出した頭髪の基部をヘヤーホルダ20により弾性的に保持できる。
【0019】また、本実施形態においては、帽子本体11の両側部及び後部の3箇所にヘヤーホルダ20が付設されており、更に、このヘヤーホルダ20を塞ぐように、アクセサリー機能をもつカバー片30が取り付けられている。このカバー片30は、矩形状の布製シートから構成され、ヒンジ部となる上縁部31が帽子本体11に縫い付け加工されているとともに、表面に各種絵模様やイニシャル等の刺繍32が施されている。
【0020】さらに、カバー片30の下縁側左右2箇所の裏面にボタン40が取り付けられ、ヘヤーホルダ20の下部側にもこれと対応するボタン41が取り付けられており、図4に示すように、カバー片30を蓋してボタン40,41の係着作用によりヘヤーホルダ20をこのカバー片30により閉鎖して意匠性を高める構成になっている。尚、ボタン40,41に替えて、面ファスナーを用いても良い。
【0021】従って、本発明に係る帽子10の使用形態について図5,図6を基に説明すると、特に髪の毛の多い女児が着用する際には、図5では左右側、図6では後部側からそれぞれ頭髪の一部を帽子10の内部から外部に引き出せば、髪の毛の多い女児でも簡単に着用することができ、特に、ヘヤーホルダ20により束ねた髪の毛の基部が確実に保持されているため、特に、長期使用によりに帽子本体11の周縁部の伸縮性がゴムの劣化等により低下した場合でも、頭部に帽子本体11を密にフィットさせることができ、強風により帽子10が吹き飛ばされることがない。
【0022】さらに、髪の毛の一部をヘヤーホルダ20を通して外部に引き出すため、髪型の乱れや頭部に加わる圧迫感を排除できる一方、開放感を味わうことができ、通常の着用の他に、帽子10の着用形態を種々変更することができ、服装とのバランスを考慮してファッション性を高めることができる。
【0023】また、ヘヤーホルダ20を蓋するように、アクセサリー機能をもつカバー片30が表面側に位置しているため、帽子10の意匠効果を高めることができ、女児に限らず男児が通常の着用形態で着用しても良い。
【0024】上記カバー片30としては、本実施形態では矩形状の布製シートを使用したが、円形状やその他任意形状、例えばハート型や幾何学形状等、意匠効果を考慮して種々の形状のものを採用しても良いが、必ずしもカバー片30は必要ではなく、省略しても差し支えないが、その場合、ヘヤーホルダ20の形状をハート形にする等意匠性を付与するのが好ましい。
【0025】次いで、図7,図8は本発明に使用するヘヤーホルダ20の別実施形態を示すもので、図7に示すヘヤーホルダ20は、弾性ネット22に代えて樹脂板24を使用し、中央に円形状のホールド穴21を開設するとともに、このホールド穴21の周囲に放射状に伸びるスリット25が形成されている。
【0026】従って、スリット25間の舌片26a,26b,26c,26dが弾性的に撓み、外部に引き出される髪の毛の基部を弾性的に支持することができる。
【0027】また、図8に示すように、ヘヤーホルダ20としてゴム板27の弾性作用を利用しても良く、ホールド穴21が伸縮するため、スリット加工等が不要となる。尚、図7,図8に示す矩形状をなすヘヤーホルダ20を帽子本体11に取り付けるには、予め帽子本体11に矩形状の窓穴を開設しておき、窓穴周囲に沿って縫製加工を施して、ヘヤーホルダ20を付設すれば良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るヘヤーホルダ付帽子は、ヘヤーホルダのホールド穴から髪の毛の一部を外部に出し、外部に出した髪の毛の基部をヘヤーホルダのホールド穴により弾性的に保持するというものであるから、帽子を常に頭部にフィットさせることができ、風に吹き飛ばされることがなく、帽子本体の伸縮性が低下した場合でも、常に確実な着用が期待できるという効果を有する。
【0029】さらに、髪の毛の多い女児等が着用する際には、髪型の乱れや頭部に圧迫感を与えることなく開放的な使用が可能となり、アクティブな服装とマッチさせ、ファッション効果をも高めることができるという効果を有する。
【0030】更に、ヘヤーホルダの表面には、アクセサリー機能をもつカバー片により覆われているため、製品の意匠性を高めることができるという効果を有する。
【出願人】 【識別番号】598153973
【氏名又は名称】石原 千代子
【出願日】 平成10年11月9日(1998.11.9)
【代理人】 【識別番号】100098899
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 信市
【公開番号】 特開2000−144517(P2000−144517A)
【公開日】 平成12年5月26日(2000.5.26)
【出願番号】 特願平10−317815