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【発明の名称】 水切れの良い水着
【発明者】 【氏名】中山 智恵

【要約】 【課題】濡れ感はもとより、着用感、具体的には、着用乾燥性、動き易さ、風合い、肌触り、ムレ感、洗濯耐久性のいずれも満足し得る水切れ性の良い水着を提供すること。

【解決手段】水切れ性評価試験で5分後の残留水分率が200%以下の布帛からなる水切れの良い水着。
【特許請求の範囲】
【請求項1】水切れ性評価試験で5分後の残留水分率が200%以下の布帛からなることを特徴とする水切れの良い水着。
【請求項2】伸長率がタテヨコともに70%以上の伸長率を有する布帛であることを特徴とする請求項1記載の水切れの良い水着。
【請求項3】布帛が合成繊維マルチフィラメント糸条単独、もしくは合成繊維マルチフィラメントとポリウレタン弾性糸からなることを特徴とする請求項1記載の水切れの良い水着。
【請求項4】合成繊維マルチフィラメント糸条が単糸繊度0.01〜4デニールのフィラメントから構成されてなることを特徴とする請求項3記載の水切れの良い水着。
【請求項5】布帛の片面に面積比で5〜60%を占めるように吸水加工が施されていることを特徴とする請求項1記載の水切れのよい水着。
【請求項6】吸水加工が布帛片面の全面に分散するように、点状及び/又は線状を構成要素とする模様状に施されていることを特徴とする請求項5記載の水切れのよい水着。
【請求項7】吸水加工が吸水性ポリアミド樹脂又は吸水性ポリエステル樹脂のいずれか1種を主成分とする吸水剤を用いて施されていることを特徴とする請求項5に記載の水切れのよい水着。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水切れの良い水着に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水着のように体にフィットする生地を着用した場合、プールに入り,動いたり,泳いだりすることで、水着の生地組織及び,水着と体との間に水が滞留すると同時に水着自体が多量の水を含むため濡れによる不快感を感じる。そこで、水着の生地組織からの水の侵入を防ぐ為に、例えば特開昭55-26243号公報において、生地表面に対し、全面もしくは部分的に撥水加工するという提案がなされているが撥水加工面が表側にあるために水着と体の隙間から入った水が水着の肌側に溜まり易く、実際の水切れは低下するといった問題があった。
【0003】こうした欠点を解消することを目的として、今日では、水着と体との隙間から浸入する水を防ぐハイネック型の水着などが開発され、デザイン、縫製の改良が進んでいるが充分に、水の侵入し得るものではない。
【0004】水切れが悪いと,水中で体が重くなるため泳ぎにくく、プールなどから出た後も濡れ感があり不快感が生じる。
【0005】濡れ感を解消し、水切れを改良するために開発された速乾性編地としては、水着の裏側に部分撥水したものが実開平6-79786号公報に、また濡れ感の少ない編織物としては、特開平03-000876号公報などに開示されており、同様の効果を得るために、さまざまな試みがなされている。しかしながら、従来のこれらの発明は、撥水加工されているために、(1)風合が硬くなる。(2)撥水性のために生地の水抜け性が低下する傾向となる。(3)繰り返しの洗濯により撥水効果が低下のち消失する。(4)汗が撥水加工部分に溜まりやすく、むれやすい。等の欠点がある。
【0006】また,生地組織により、水切れ良くしたものがあるが、柄やデザインが限定されると共に生地が厚く、重くなり、またストレッチ性にも劣るため運動性を妨げるものとなり、かつコストも高くなるという問題がある。これら種々の問題点のため、水着に要求されるストレッチ性、薄さ、軽さ、風合、水切れ性、水抜け性をもち、着用者が快適と感じる速乾性を、洗濯後も繰り返し持続する水着が得られていないのが実状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前述のような従来の技術からなる織編地による水着などの欠点を解消し、プールなどの水から上がった時の身体の水切れや濡れ感、更には汗をかいた時のムレ感を軽減し、着用者の不快感を取り除くと共に、水着に必要とされる生地のストレッチ性、薄さ、軽さ、洗濯耐久性、風合いをも満足し得る水着を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を克服するべく鋭意研究を重ねた結果、水切れがよく濡れ感を減少させることができる、新規なる水着に到達し、ここに本発明を完成するに至ったものである。即ち、本発明は、水切れ性評価試験で5分後の残留水分率が250%以下の布帛からなることを特徴とする水切れの良い水着である。具体的には、伸長率がタテヨコともに70%以上の伸長率を有する布帛であることを特徴とする上記記載の水切れの良い水着、布帛が合成繊維マルチフィラメント糸条単独、もしくは合成繊維マルチフィラメントとポリウレタン弾性糸からなることを特徴とする上記記載の水切れの良い水着、合成繊維マルチフィラメント糸条が単糸繊度0.01〜4デニールのフィラメントから構成されてなることを特徴とする上記記載の水切れの良い水着、布帛の片面に面積比で5〜60%を占めるように吸水加工が施されていることを特徴とする上記記載の水切れのよい水着、吸水加工が布帛片面の全面に分散するように、点状及び/又は線状を構成要素とする模様状に施されていることを特徴とする上記記載の水切れのよい水着、及び吸水加工が吸水性ポリアミド樹脂又は吸水性ポリエステル樹脂のいずれか1種を主成分とする吸水剤を用いて施されていることを特徴とする上記記載の水切れのよい水着である。以下、本発明を詳述する。
【0009】本発明に係る水着は、水切れ性評価試験で5分後の残留水分率が200%以下の布帛を用いてなるものである。本発明の第1の目的とする身体の水切れ性を良好ならしめるためには下記の測定法による5分後の残留水分率が200%以下の布帛を採用することが肝要である。200%を超えると水切れ性に優れているとは言えないからである。好ましくは150%以下、更に好ましくは100%以下である。以下に水切れ性評価試験について述べる。第2図に示す装置を用い、以下の要領で測定する。
1.タテ18cm×ヨコ32.8cmの試料(布帛)aを3枚採取し、各試料の重量(M)を測定する。一方で、円柱状の容器bの重量(P)を測定する。なお、使用する容器の直径は12cmとする。
2.上記試料aを容器が外表になるように筒状に縫い合わせ、容器bにセットし、試料が20%の伸長になるようにする。(この際、試料aの生地の下端が容器bの最下部に位置するようにする。)3.該容器をスタンドcに取り付けて、天秤dにセットする。この際、スタンドcの重量(S)を予め測定しておく。
【0010】4.試料aは、セットした容器bごと水槽e内に浸漬し、十分に吸水させた後、水槽から引 き上げ、スタンドに釣り下げて、5分後の重量(N)を読み取る。(N-S)が水を含んだ試料aと容器の重量となり、次式に従って5分後の残留水分量を求め、3枚の平均値で表す。
5分後の残留水分率R(g)={N−(S+P+M)}/M【0011】これは、プールなどから上がった時からその後の、水着の重量変化を想定した評価方法であり、残留水分率が少ない程、水着が乾きやすいことを意味する。
【0012】次に、本発明の水着は運動時に身体の動きを妨げることがないよう、ストレッチ性にも優れていることを特徴とし、タテ、ヨコ共に70%以上の伸長率を有していることが望ましい。好ましくは70〜250%、更に好ましくは150〜200%である。
【0013】本発明で使用される布帛は、合成繊維マルチフィラメント糸条単独、もしくは合成繊維マルチフィラメントとポリウレタン弾性糸からなるが、合成繊維マルチフィラメント糸条としては、ポリエステル系、ポリアミド系又は、ポリプロピレン系等が挙げられる。ここで合成繊維の糸形態としてマルチフィラメントを用いるのは、モノフィラメントに比べ肌触り及び着用感に優れるからである。
【0014】マルチフィラメントのフィラメント数は特に制限はないが、通常は5〜100フィラメント程度が好ましく、また単繊維繊度としては、0.01〜4デニール、特に0.01〜1デニールが好ましい。0.01デニールよりも細くなると、強度、染色性などの問題が発生するため、好ましくない。
【0015】また、単繊維の断面形状は、特に限定されず、丸断面、三角等の角断面、十字断面、中空断面などの異形断面を用いることができる。その中でも特に十字断面であると糸の構造上拡散しやすいため好ましい。
【0016】本発明の布帛は上記繊維から構成されているが、布帛として織編物が代表的である。織物の種類としては、平織、綾織、朱子織があるが、いずれでも使用できる。その中でも特に平織が適当である。編物の種類としては、丸編地であるシングル丸編、ダブル丸編、経編地であるトリコット、ラッセルのいずれでも使用できる。また合成繊維マルチフィラメント糸条から布帛を製編織するに際し、布帛の伸長性向上を目的として、ポリウレタン弾性糸と交編織してもよい。ポリウレタン弾性糸の合成繊維マルチフィラメント糸条に対する混率は、50%以下、例えば5〜40%、好ましくは、20〜30%程度の範囲内から適宜選択される。
【0017】次に本発明の一実施形態を添付図面に基づき説明する。図1は本発明水着の概略を説明するための部分平面図であり、1は織編地からなる基布、2は吸水加工部、3は吸水加工がされていない未加工部を示している。基布1はポリアミド系、ポリエステル系、ポリプロピレン系などの合成繊維マルチフィラメント糸条を用いて製編織される。
【0018】吸水加工は、基布の片面、好ましくは肌との接触面側に施され、他の片面、例えば、肌との非接触面側には施されない。吸水加工により形成される吸水加工部2の片面に占める割合は、面積比で5〜60%程度、好ましくは25〜35%が適当である。吸水加工部2の占める割合が60%を越えると吸水性には優れるものの、肌側で水分が拡散するために水や汗が肌側に残りやすく、濡れ感は減少しない。逆に5%に満たない場合は、吸水効果が不十分となるだけでなく、加工が難しく実用性にかけることになる。
【0019】吸水加工部2と吸水加工が施されていない未加工部3とは、水に濡れたときに視覚を通じて明確に区別できる。従って吸水加工部2を基布1の肌との接触面側に加え肌との非接触面側にも施すと、水着として着用したときに非接触面側(外表面側)に於いて、例えば吸水加工部2が目につき、審美性に劣るものとなり好ましくない。吸水加工部2を片面、特に肌との接触面側に形成するときは、裏側に隠れてしまい、審美性への悪影響はない。
【0020】吸水加工に使用する吸水剤としては、公知の各種の吸水剤を用いることができ、とりわけ、吸水性ポリアミド樹脂、又は、吸水性ポリエステル樹脂を主成分とするものが適当である。ポリアミド系吸水剤では、一般的に使用されているラノゲンTNT-1(高松油脂(株)製、商品名)、その他ブレビオールAFM(ヘンケルシ゛ャハ゜ン(株)製、商品名)、リケンレジンNSR-506(三木理研(株)製、商品名)、LUROTEX A-25(三井BASF製、商品名)、MULTIMA SRC-101(ハ゛イエルシ゛ャハ゜ン(株)製、商品名)等を例示できる。また、ポリエステル系吸収剤としては、SR-1000(高松油脂(株)製、商品名)、クラミカル RX-10(京浜化成(株)製、商品名)ナイスポール PR-333PR-86(日華化学(株)製、商品名)、ファインテックス135-SR(大日本インキ(株)製、商品名)、メイカフィニッシュSRM-35(明成化学(株)製、商品名)、ユニコンPSR-1(ユニオン化成(株)製、商品名)、リケンレジンNP-26(三木理研 (株)製、商品名)などを例示できる。
【0021】基布1の片面に吸水加工部2を略々全面に分散するように形成するために、吸水剤が線状及び/又は点状に塗布し付着される。塗布手段としては、一般的に工業化されているプリント処方を用いればよく、そのための装置としては、ローラー捺染機、オートスクリーン捺染機、ハンドスクリーン捺染機などを用いることができる。捺染機によるプリント形状としては、線(破線、ドットライン等を含む)を構成要素とするストライプ柄、格子状柄、円状柄等を例示でき、その他、点を構成要素とする水玉模様等であってもよい。吸水剤を塗布し付着させた後は、後処理を通常の吸水加工処理法に準じて行えばよい。基布1の吸水加工面の表面形状としては、平滑形状、梨地形状、凹凸形状、起毛形状のいずれでもよい。
【0022】吸水加工に際し、基布1の片面に塗布し付着された吸水剤は、他の片面に向けて浸透する。吸水剤の浸透が他の片面の表面まで達すると、実質的に両面に吸水加工を施したことになり好ましくない。そこで吸水剤の塗布付着に際しては、吸水成分の濃度、吸水剤の粘度及び塗布量などを調節し、浸透深さを制御し、吸水加工部2を片面の範囲内に止める。
【0023】基布1の片面に施された吸水加工部2は、吸水加工が施されていない未加工部3との表面張力の差により、水をすばやく吸収する。吸収された水は基布1の繊維組織内を浸透しつつ他の片面側の表面層部分に拡散されて行き、よって吸水加工部2が形成された片面、例えば肌との接触面側には、水はほとんど残らなくなる。因みに、吸水加工を基布1の両面にほどこした場合には、肌側でも水分が拡散するため、水、汗等の水分が肌側に残りやすくなり、好ましくない。次に、下記実施例における伸長率、5分後の残留水分率、濡れ感の評価方法について述べる。
【0024】〈伸長率〉JIS L 1018法に準じて行い、定速伸長法のカットストリップ法で行った。測定手順としては、2.5cm×16cmの評価サンプルをタテ方向、ヨコ方向にそれぞれ3枚ずつ採取する。自記装置付定速伸長形引張試験機を用い、上下つかみとも表側は、2.54cm×2.54cm、裏側は2.54cm×5.08cmのものを取付け、つかみの間隔を10cmとして評価サンプルのたるみや、張力を除いて、つかみに固定する。引張り速度30cm/分で1.0kg加重時まで引き伸ばし、その時のつかみ間隔 L1 を計測し、次式に従って伸長率を求め3枚の平均値で表す。
伸長率L(%)=((L1−L2)/L2)×100ここに、L2はつかみ間隔(cm)、L1は1.0kg加重時まで引き伸ばした時のつかみ間隔(cm)を表す。この伸長率L(%)が大きいほど水着で着用した場合、身体にフィットして泳ぎやすいことを意味する。以下、実施例により、本発明について具体的に説明する。
【0025】
【実施例】実施例における着用乾燥性、動き易さ、風合、肌触り、ムレ感、洗濯耐久性、総合評価の判定基準は、次の通りである。
〈着用乾燥性〉◎:よく乾く、○:乾く、△:あまり乾かない、×:全く乾かない〈動き易さ〉◎:非常に動き易い、○:動き易い、△:やや動き難い、×:動き難い〈風合(やわらかさ)〉◎:非常にやわらかい、○:柔らかい、△:やや硬い、×:硬い〈肌触り〉◎:非常に良い、○:良い、△:やや悪い、×:悪い〈むれ感〉◎:非常にむれない、○:むれない、△:ややむれる、×:非常にむれる〈総合評価〉◎:水切れの良い水着として非常に優れている、○:水切れの良い水着として優れている、×:水切れの良い水着として不適当である。
【0026】(実施例1)50デニール48フィラメントのポリエステルフィラメント糸条と40デニールのポリウレタン弾性糸を使用し、28ゲージのシングルトリコット機で2枚筬にて、フロント筬ポリエステル糸条、バック筬にポリウレタン弾性糸を配してハーフ組織を編成した。各糸条の混率は、ポリエステル80%、ポリウレタン20%にした。編成後、通常の染色法に基づき黒色に染色した編地を得、これを基布1とした。このモデル図を図3に示す。この基布1の片面にラノゲンTNT(ホ゜リアミト゛系吸水剤)10重量部、DKSファインガムSP-150(10%Sol)60重量部、水30重量部からなる吸水加工溶液を吸水加工部2が基布1片面の面積に対し、5%が格子状になるようにハンドスクリーン(100メッシュ)で付着し、100℃で5分間乾燥してから、150℃で2分の固着処理を行い、流水で水洗し、乾燥した。この時の捺染糊の付着量は80〜100g/m2であった。吸水加工部2と未加工(疎水性)部3の形状、大きさはスクリーンの形状、大きさを変えて得た。このモデル図を図4に示す。得られた本発明編物は、伸長率タテ195%、ヨコ168%、5分後の残留水分率192%であった。この本発明品にて水着を試作し、女性10名による着用評価を行った結果、着用乾燥性、泳ぎによる動き易さ、風合い、ムレ感などの着用性も満足するものであった。評価結果を表1、表2に示す。
【0027】(実施例2)実施例1で得た同一の基布を用い、同一手法で基布片面の面積に対し、吸水加工部2が30%になるようにプリントし、実施例1と同様の乾燥処理を行った。このモデル図を図5に示す。得られた本発明編地は、伸長率タテ200%、ヨコ166%、5分後の残留水分率145%であった。実施例1と同様に着用評価結果は、問題のないものであった。評価結果を表1、表2に併せて示す。
【0028】(実施例3)実施例1で得た同一の基布を用い,同一手法で基布片面の面積に対し、吸水加工部2が60%になるようにプリントし、実施例1と同様の乾燥処理を行った。このモデル図を図6に示す。得られた本発明編地は、伸長率タテ205%ヨコ160%、5分後の残留水分率194%であった。実施例1と同様に着用評価結果は、問題のないものであった。評価結果を表1、表2に併せて示す。
【0029】(実施例4)使用原糸に50デニール18フィラメントのポリエステルフィラメント糸条と40デニールのポリウレタン弾性糸を用いた他は、実施例1と同一手法で基布1片面の面積に対し吸水加工部2が30%になるようにプリントした。このモデル図は、図5と同一である。得られた編地は、伸長率タテ160%、ヨコ92%、5分後の残留水分率188%であった。実施例1と同様に着用評価結果は、問題のないものであった。評価結果を表1、表2に併せて示す。
【0030】(実施例5)使用原糸に40デニール34フィラメントのナイロンフィラメント糸条と40デニールのポリウレタン弾性糸を用い経編み機32ゲージにて編成した他は、実施例1と同一手法で基布1片面の面積に対し吸水加工部2が30%になるようにプリントした。このモデル図は、図5と同一である。得られた本発明編地は、伸長率タテ203%、ヨコ146%、5分後の残留水分率167%であった。実施例1と同様に着用評価結果は、問題のないものであった。評価結果を表1、表2に併せて示す。
【0031】(実施例6)実施例1で用いたポリエステル糸100%を使い両面丸編み機32ゲージにて、スムース組織を編成した他は、実施例1と同一手法で基布1片面の面積に対し、吸水加工部2が30%になるようにプリントした。このモデル図は、図5と同一である。得られた本発明編地は、伸長率タテ80%、ヨコ92%、5分後の残留水分率197%であった。実施例1と同様に着用評価結果は、問題のないものであった。評価結果を表1、表2に併せて示す。
【0032】(実施例7)実施例4で用いた同じポリエステル糸条とポリウレタン弾性糸を使い、28ゲージのシングルトリコット機で3枚筬にて、フロント筬とミドル筬にポリエステル糸条バック筬にポリウレタン弾性糸を配し、挿入三層組織を編成した他は、実施例1と同一手法で基布1片面の面積に対し、吸水加工部が30%になるようプリントした。モデル図は、図5と同一である。得られた本発明編地は、伸長率タテ103%、ヨコ74%、5分後の残留水分率195%であった。実施例1と同様に着用評価結果は、問題のないものであった。評価結果を表1、表2に併せて示す。
【0033】(実施例8)使用原糸に30デニール36フィラメントのポリエステルフィラメントと40デニールのポリウレタン弾性糸を用い32ゲージの経編み機を用いた他は、実施例1と同一手法で基布1片面の面積に対し吸水加工部2が30%になるようにプリントした。このモデル図は、図5と同一である。得られた編地は、伸長率タテ158%、ヨコ123%、5分後の残留水分率94%であった。実施例1と同様に着用評価結果は、問題のないものであった。評価結果を表1、表2に併せて示す。
【0034】(比較例1)実施例1で作製した基布1は吸水剤の付着の全くないものであり、通常の水着用の編地である(図3参照)。目付190g/m2、伸長率はタテ200%ヨコ170%、5分後の残留水分率312%であった。
【0035】
【表1】

【0036】
【表2】

【0037】着用評価結果は、5分後の残留水分量が高く濡れ感があるため、プールなどから上がった後の冷感が激しいものであった。評価結果を表3,表4に示す。
【0038】(比較例2)実施例1と同一手法で基布1片面の面積に対し、吸水加工部2が80%を占めるようにプリントした。このモデル図を図7に示す。得られた比較編地は、伸長率はタテ205%、ヨコ168%、5分後の残留水分率263%であった。着用評価結果は、5分後の残留水分率が高く濡れ感があるため、フ゜ールなどから上がった後の冷感が激しいものであった。評価結果を表3,表4に示す。
【0039】
【表3】

【0040】
【表4】

(比較例3)実施例1と同一手法で基布1片面全面に吸水剤が付着するようにプリントした。このモテ゛ル図を図8に示す。得られた比較編地は、伸長率はタテ210%、ヨコ165%、5分後の残留水分率309%であった。着用評価結果は、5分後の残留水分率が高く、濡れ感があるため、フ゜ールなどから上がった後の冷感が激しいものであった。評価結果を表3,表4に示す。
【0041】(比較例4)実施例7と同一手法にて作製して基布1片面に吸水加工部2が30%を占めるようにフ゜リントした。このモデル図は図5と同一である。得られた比較編地は、伸長率タテ23%、ヨコ40%、5分後の残留水分率256%であった。
【0042】着用評価結果は、伸長率が20〜40%と本発明に比し低すぎるために、泳ぎにくく疲労感の増大するものであった。評価結果を表3,表4に併せて示す。
【0043】
【発明の効果】本発明によると、濡れ感はもとより、着用感、具体的には、着用乾燥性、動き易さ、風合い、肌触り、ムレ感、洗濯耐久性のいずれも満足し得る、水切れ性の良い水着を提供し得ることを可能とした。
【出願人】 【識別番号】000003160
【氏名又は名称】東洋紡績株式会社
【出願日】 平成11年6月4日(1999.6.4)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−345409(P2000−345409A)
【公開日】 平成12年12月12日(2000.12.12)
【出願番号】 特願平11−158368