| 【発明の名称】 |
来糸きもの及び来糸帯 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 綾子
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| 【要約】 |
【課題】製作が簡単で,かつ軽量で,体から光源が離れていることと発熱がないという安全性があり,自然光の下では絵柄は見えないが,300〜405ナノメートルの長波長紫外線(所謂,ブラックライト)を照射することにより,鮮やかな色彩で発光し,絵柄が浮き出るものである。
【解決手段】天然繊維,半合成繊維又は蛍光染料を用いていない合成繊維を用いた織物にデザインされた絵柄の上に金属酸化物,硫化物の結晶母体に希土類や金属等の付加剤,共付加剤を含む無機蛍光色材やその他薬剤,希釈剤及び硬化剤等を含む染料を筆又はスプレー等で染色,塗布又は印刷し,長波長紫外線を前記染料に照射することにより,結晶母体に光が吸収されると同時に反射され,発熱しない状態で励起され蛍光を発生し,生地の上に鮮やかな色彩の絵柄が現れるものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 天然繊維,半合成繊維又は蛍光染料を用いていない合成繊維を用いた織物各部にデザインされた絵柄の上に,金属酸化物,硫化物の結晶母体(Ba,Mg,Al等を含むY2O2S)に希土類や金属等の付加剤,共付加剤(Eu,Mn等)を含む無機蛍光色材,樹脂バインダー,分散剤,希釈剤及び硬化剤又は硬化触媒を含む染料を筆又はスプレー等で染色,塗布又は印刷し,自然光の状態では絵柄は見えないが,発光させるエネルギーである300〜405ナノメートルの長波長紫外線を前記染料に照射することにより,結晶母体に光が吸収されると同時に反射され,更に付加剤等の希土類にも光が吸収され,一種の分散となり結晶母体を刺激し,発熱しない状態で励起され蛍光を発生し,生地の上に鮮やかな色彩の絵柄が現れることを特徴とする来糸きもの及び来糸帯。 【請求項2】 天然繊維,半合成繊維又は蛍光染料を用いていない合成繊維による撚糸を金属酸化物,硫化物の結晶母体(Ba,Mg,Al等を含むY2O2S)に希土類や金属等の付加剤,共付加剤(Eu,Mn等)を含む無機蛍光色材,樹脂バインダー,分散剤,希釈剤及び硬化剤又は硬化触媒を含む染料で染色して,前記撚糸をきもの又は帯に刺繍又は織り込むことを特徴とする請求項1記載の来糸きもの及び来糸帯。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は無機蛍光色材等を含む特殊染料を用いてきもの及び帯に染色,塗布又は印刷し,長波長紫外線を照射することにより和服の絵柄の上に鮮やかな色彩を発光させきもの及び帯に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来,この種のきものとしては打ち掛けという名称で,多数の光学繊維の先端部が表地から露出する状態で,打ち掛けの模様部に位置するように配設すると共に前記先端部が表地から内部に引き込まれないように固定し,前記各光学繊維の基端部を集束して,その集束部を光源に面して該光源との対抗位置が移動しないように支持し,かつ該光源を発光させる電池を収納するポケットを設けたことを特徴とする打ち掛けがある。(例えば,公開実用新案昭和57−176403号公報参照)。きもの及び帯に特殊染料を染色,塗布又は印刷し,あるいは刺繍又は織り込み自然光の状態の下では絵柄は見えないが,ある波長の光線の下では生地の上に鮮やかな絵柄が浮かび上がるといった技術は存在しなかった。 【0003】 【発明が解決しょうとする課題】従来の技術においては,予め該光線を発光させるために電池を収納固定するが,リード線で接続するので大変重く,歩くとき打ち掛けを掻取(かいどり)する外力が加わると電池が動いたり発熱することもある。絵柄が最初から見えてしまい,模様そのものは発光しない。また製作が面倒であるという問題点を有していた。 【0004】本発明は従来の技術における上記のような問題点を解決し,その目的とするところは,製作が簡単で,かつ軽量で,体から光源が離れていることと発熱がないという安全性があり,自然光の下では絵柄は見えないが,300〜405ナノメートルの長波長紫外線(所謂,ブラックライト)を照射することにより,鮮やかな色彩で発光し,絵柄が浮き出るきもの又は帯を提供するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために,本発明は天然繊維,半合成繊維又は蛍光染料を用いていない合成繊維を用いた織物各部のデザインされた絵柄の上に,金属酸化物硫化物の結晶母体(Ba,Mg,Al等を含むY2O2S)に希土類や金属等の付加剤,共付加剤(Eu,Mn等)を含む無機蛍光色材,樹脂バインダー,分散剤,希釈剤及び硬化剤又は硬化触媒を含む染料を筆又はスプレー等で染色,塗布又は印刷し,自然光の状態では絵柄は見えないが,発光させるエネルギーである300〜405ナノメートルの長波長紫外線(所謂,ブラックライト)を前記染料に照射することにより,前記結晶母体に光が吸収されると同時に反射され,更に付加剤等の希土類等にも光が吸収され,一種の分散となり前記結晶母体を刺激し,発熱しない状態で励起され蛍光を発生し,生地の上に鮮やかな色彩の絵柄が現れるものである。また,天然繊維,半合成繊維又は蛍光染料を用いていない合成繊維による撚糸を金属酸化物,硫化物の結晶母体(Ba,Mg,Al等を含むY2O2S)に希土類や金属等の付加剤,共付加剤(Eu,Mn等)を含む無機蛍光色材,樹脂バインダー,分散剤,希釈剤及び硬化剤又は硬化触媒を含む染料で染色して,前記撚糸をきもの又は帯に刺繍又は織り込むものである。 【0006】 【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもとずき図面を参照して説明する。図1は絹繊維1を用いて仕立てたきものに発光させるエネルギーである300〜405ナノメートルの長波長紫外線,所謂ブラックライト光を照射したときの振り袖の正面図である。衿部2は左右同一にできている。袖部3は左右同じ長い振り袖である。絵柄部4はブラックライトにより浮き出た模様である。この場合は桜の絵柄を5色のルミライトカラー(ルミライトカラーについては下記に説明する)を筆により染色したものである。刺繍部5は白色ルミライトカラーヤーンで刺繍した桜の花びらの模様である。白い糸で絵柄を刺繍してあるが,自然光の状態では白い花びらとしか見えないが,ブラックライトを照射することにより桜の花びらが現れるのである。図2は図1を後ろから見た背面図である。帯の結び方は色々あるが,帯を桜の花結びにした図である。帯部6はレーヨン繊維の帯地で結んだ桜の花のみピンクのルミライトカラーを適度の粘度に希釈剤のシンナーで調整し,スプレーと筆を用いて描いたものであるが,この図は自然光の状態なので絵柄の発光は現れていない。帯の飾り7は桜の花形の帯の芯部に使用したものを示すもので,この部分はイエロー色のルミライトカラーを用いて筆により描かれている。胴に巻いた帯部8は胴に巻いた部分の帯である。この部分にはルミライトカラーを使用していない。後身頃部9は生地のままの絵柄のない状態であり,ブラックライトが照射されても発光はなく,自然光の状態と同じ色である。ここできもの及び帯に使用する織物繊維は絹,毛,木綿,麻等の天然繊維,レーヨン繊維等の半合成繊維又は蛍光染料を用いていないポリエステル,ナイロン等の合成繊維である。合成繊維に関しては生地に蛍光染料を使用していると,ブラックライトを照射した場合ルミライトカラーがうまく発色しない。従って,蛍光染料を使用していない合成繊維を使用する場合は問題なく使用可能である。また,ここでいう染色とは白生地に無機蛍光色材等を含む特殊染料を用いて染めることであり,筆を使用して絵柄を描くことも含むものである。塗布とは前記染料を用いてスプレーにより絵柄を描くことである。また,印刷とは紙に絵柄を反対に描き,きもの又は帯生地の上にプリント紙をのせ加熱することにより,生地に絵柄をプリントすることをいう。次にブラックライト及びルミライトカラーについて説明する。通常,大ざっぱにいって,300〜700ナノメートルの波長を可視光線といい,紫外線は二つに分かれ,300〜400ナノメートルの波長を近紫外線(長波長紫外線),300ナノメートル以下の波長を遠紫外線(短波長紫外線)という。本願では300〜405ナノメートルの長波長紫外線を使用する。更に前記ブラックライトは300〜405ナノメートルの範囲の長波長紫外線であり,その一部分が可視部の光線を含むものであり,殺菌灯の紫外線とも重複する部分がある。ルミライトカラーは長波長の光(即ち,ブラックライト)を受けて長波長の可視光線に蛍光体が励起し発光する。即ち,発光時は可視光となる。ルミライトカラーは金属酸化物,硫化物の結晶母体(Ba,Mg,Al等を含むY2O2S)と希土類や金属等の付加剤,共付加剤(Eu,Mn等)を含む無機蛍光色材,樹脂バインダー,分散剤,希釈剤及び硬化剤又は硬化触媒を含む比較的高粘度な液体染料である。本染料を使用する場合は専用シンナーで適当な粘度に調整し使用する。その発光原理は発光させるエネルギーである長波長紫外線(ブラックライト,300〜405ナノメートル)がルミライトインキ又はルミライトペイントに照射されると結晶母体に光が吸収されると同時に反射される。更に付活剤等の希土類等にも光が吸収され,一種の分散となり,結晶母体を刺激し,発熱しない状態で励起され発光するものである。ルミライトカラーは通常の可視光線の下では乳白色であり,ブラックライト光の下ではグリーン,イエロー,オレンジ,レッド,ピンク,バイオレット,ブルー,ホワイトの基本8色及びその他のイエローグリーン,ディープレッド,ディープブルー,ブルーグリーンの4色の特別色に発光するものがある。このルミライトカラーは雰囲気が真っ暗のときに一番輝度が高く,ブラックライトの光源の強さにより輝度は異なる。またインキやペイントの濃度や膜厚によつても輝度は異なる。筆又はスプレー等で絵柄を描いたり,或いは塗布や印刷された生地の色の影響により輝度は異なる。即ち,白地の下地の場合が最も明るく蛍光する。 【0007】 【発明の効果】本発明は上述のとおり,構成されているので,次に記載する効果がある。婚礼衣装又はパーテイ着や舞台衣装として振り袖又は帯や打ち掛け等に本発明の特殊な染料とブラックライトという特殊な光線を使用すると,不思議な光の相乗効果により驚きの歓声があがり,その存在効果と後ろ姿の輝くような効果で会場が盛り上がるのである。きもの及び帯に刺繍又は生地に織り込まれた撚糸に本発明の特殊な染料を使用すると,白糸の刺繍の立体的なふくらみがブラックライトを照射することにより美しい色を発光し,優美な効果をあげるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598166803 【氏名又は名称】中村 綾子
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| 【出願日】 |
平成10年10月29日(1998.10.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−136415(P2000−136415A) |
| 【公開日】 |
平成12年5月16日(2000.5.16) |
| 【出願番号】 |
特願平10−344814 |
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