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【発明の名称】 帯状物
【発明者】 【氏名】冨安 次

【要約】 【課題】身体のウエスト部を広範囲に保持することを可能にして、例えばズボン、スカート等のずり落ちやシャツのはみ出し等を防止することができる帯状物を提供する。

【解決手段】帯状物であるインナーベルト1aは、広幅で且つ使用者のウエスト部に巻き付けることができる長さのベルト本体2と、このベルト本体2の幅方向の上端側に、長手方向に沿って複数設けてあるボタン掛け3とを有している。ベルト本体2は長手方向に弾性伸縮自在に形成されている。ボタン掛け3は、ベルト本体2の伸縮に伴って伸び縮みするようになっている。ベルト本体2を構成する基体21の長手方向の両端側には、プラスチック製のスナップ81,82が複数設けてある。基体21の長手方向の両端側には、スナップ81,82を基体21に取付けるための補強布24,25がそれぞれ縫い合わせてある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長手方向に弾性伸縮自在な帯状物本体と、上記帯状物本体の幅方向の一端側または両端側に、長手方向に沿って所要間隔で複数設けてあり、弾性紐状物によって形成されている掛け部と、を有していることを特徴とする、帯状物。
【請求項2】 ズボンまたはスカートのずり落ちを防止するための帯状物であって、長手方向に弾性伸縮自在な帯状物本体と、上記帯状物本体の幅方向の一端側または両端側に、長手方向に沿って所要間隔で複数設けてあり、弾性紐状物によって形成されている掛け部と、を有しており、上記掛け部は、ズボンまたはスカートの内側に所要数設けてある掛止体に掛けられるものであることを特徴とする、帯状物。
【請求項3】 帯状物本体は、通気性を有していることを特徴とする、請求項1または2記載の帯状物。
【請求項4】 帯状物本体は、滑り止め手段を有していることを特徴とする、請求項1,2または3記載の帯状物。
【請求項5】 長手方向の端部を巻いて輪状に形成した際に、その輪の大きさを所要の大きさに調整することができる手段を備えていることを特徴とする、請求項1,2,3または4記載の帯状物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は帯状物に関し、更に詳しくは、身体のウエスト部を幅広い範囲で保持することにより、例えばズボン、スカート等のずり落ちやシャツのはみ出し等を防止することができる帯状物に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、例えばズボン、スカート等(以下、「ズボン、スカート等」を「ズボン等」と省略する場合がある)のずり落ちを防止するために、サスペンダーと呼ばれる吊りバンドやベルト等が使用されている。
【0003】吊りバンドは、通常、ズボン等のウエスト部の前後に係止され、肩から吊り下げて使用される。また、ベルトはズボン等のウエスト部分の外側に設けられたベルト通しに挿通され、ズボン等を身体のウエスト部に保持するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような従来の吊りバンドやベルトには次のような課題があった。即ち、吊りバンドは肩から吊り下げて使用するものであるため、体の動きが制限されやすく、例えばゴルフなどのスポーツをする際には不都合があった。また、吊りバンドを常時使用していると、肩に負担が掛かり、肩こり等が起きやすかった。
【0005】更に、ベルトは、ズボン等のウエスト部分の外側に設けてあるベルト通しに挿通して使用するものであるために、身体のウエストラインの一部を直線的に固定するのみであった。このため、例えばゴルフのスウィングなどの活発な動きをすると、ベルトが身体のウエスト位置からずれて、ズボン等がずり落ちやすかった。
【0006】特に肥満体の人は、図12に示すように、腹部6が邪魔になってベルト7を身体のウエスト部に固定させにくく、ズボン5を身体のウエスト部に保持させることが難しかった。
【0007】更に、従来のベルト幅は2〜4cm程度であり、しかも身体のウエストラインの一部を直線的に固定するものなので、人の軽い動きによってもシャツがずり上がったり、はみ出したりしやすかった。
【0008】実願昭53−50625号(実開昭54−154110号)のマイクロフィルムには、「ゴム入り細幅締布の幅方向の略中央部に、長手方向に沿って複数のボタン止用長孔を一定間隔で設け、ズボン、スカート等の上口の内面に、長孔の範囲内において摺動自在にボタン止して成る、ズボン、スカート等の胴締装置」が開示されている。上記胴締装置によれば、上記したようなベルトが有する課題は、一応解決できる。
【0009】しかしながら、ボタン止用長孔は幅方向の略中央部に設けてあるために、ゴム入り細幅締布の幅が広い場合は、ズボン、スカートに取り付けるボタンの位置を低くしないとゴム入り細幅締布の上縁がズボン、スカート等のウエスト部上端から突出してしまい、見苦しくなる。
【0010】ズボン、スカート等のウエスト部幅は、通常3〜4cmであり、従ってゴム入り細幅締布の幅も必然的に3〜4cm程度の細幅とならざるを得なくなる。ゴム入り細幅締布の幅が細幅になると、シャツ等との接触面積が狭くなり、ズボン等のずり落ちやシャツのずり上りを十分に防止するためには、緊締力を強くする必要がある。しかし緊締力を強くすると腹部が圧迫され、装着感が悪い。
【0011】また、ボタン止用長孔は幅方向の略中央部に設けてあるために、ズボン、スカート等の内面に設けてあるボタンへ取り付ける場合は、締め布の弾性に抗して長孔を広げる必要があるなど、ボタン止用長孔の取付も面倒である。更には、胴締装置は、長孔の範囲内において摺動自在にボタン止して成るものであるから、ゴム入り細幅締布の伸縮に対する追従性が悪いという課題がある。
【0012】本発明者は、幅の広狭に拘わらず装着時にズボン、スカート等のウエスト部上端から突出しない様にした弾性伸縮ベルトの開発に取り組み、本発明を完成するに至ったものである。
【0013】そこで、本発明の目的は、身体のウエスト部を広範囲に保持することを可能にして、例えばズボン、スカート等のずり落ちやシャツのはみ出し等を防止することができる帯状物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、ボタンなどへの取付が容易な帯状物を提供することにある。更に、本発明の他の目的は、通気性を良好にして装着時の蒸れ感を低減させた帯状物を提供することにある。更にまた、本発明の他の目的は、ズボン、スカート等に装着したままで、緊締力を変えることができる帯状物を提供することにある。本発明のその他の目的は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明にあっては、長手方向に弾性伸縮自在な帯状物本体と、上記帯状物本体の幅方向の一端側または両端側に、長手方向に沿って所要間隔で複数設けてあり、弾性紐状物によって形成されている掛け部と、を有していることを特徴とする、帯状物である。
【0015】第2の発明にあっては、ズボンまたはスカートのずり落ちを防止するための帯状物であって、長手方向に弾性伸縮自在な帯状物本体と、上記帯状物本体の幅方向の一端側または両端側に、長手方向に沿って所要間隔で複数設けてあり、弾性紐状物によって形成されている掛け部と、を有しており、上記掛け部は、ズボンまたはスカートの内側に所要数設けてある掛止体に掛けられるものであることを特徴とする、帯状物である。
【0016】第3の発明にあっては、帯状物本体は、通気性を有していることを特徴とする、第1または第2の発明に係る帯状体である。
【0017】第4の発明にあっては、帯状物本体は、滑り止め手段を有していることを特徴とする、第1,2または第3の発明に係る帯状物である。
【0018】第5の発明にあっては、長手方向の端部を巻いて輪状に形成した際に、その輪の大きさを所要の大きさに調整することができる手段を備えていることを特徴とする、第1,2,3または第4の発明に係る帯状物である。
【0019】本明細書にいう「掛止体」は、帯状物本体に設けてある掛け部と掛止できるものであれば、特に限定するものではなく、例えば、ボタンやフック等を挙げることができる。「弾性紐状物」としては、通常平打ちや丸打ちの紐に、心としてゴム糸や弾性糸(スパンテックスのような糸)を入れた「ゴム紐」がその代表例としてあげられる。また、「紐状物」の用語は、「紐」と同等または等価のものを含む意味で使用している。「滑り止め手段を有する帯状物本体」としては、例えば、合成ゴムや天然ゴムあるいはその他の合成樹脂製の滑止材を表面に塗布したもの、またはそれら滑止材を点在させたり縞状に設けたもの、あるいは摩擦抵抗の大きい凹凸面を有する材料を使用して形成したもの等を挙げることができる。
【0020】(作 用)本発明に係る帯状物は、次のように作用する。即ち、例えば、帯状物を身体のウエスト部に巻いて固定した後、ズボン等のウエスト部分の内側に設けてあるボタン等に帯状物の掛け部を掛け、帯状物をズボン等に取り付ける。このようにすれば、身体のウエスト部にズボン等のウエスト部分を保持させることができ、ズボン等のずり落ちやシャツのはみ出し等を防止することができる。
【0021】また、掛け部は、帯状物本体の幅方向の一端側または両端側に設けてあるために、ズボン等の内側に取り付けられた帯状物は掛け部から上に突出するものがなく、外部から帯状物が見えない。従って、幅広に形成しても体裁上問題はなく、帯状物を腹巻きのように幅広に形成することで、帯状物を身体のウエスト部にぴったりと密着させることができる。例えばゴルフのスウィングなどの活発な動きをしても、帯状物が身体のウエスト部を広範囲で保持するので、ズボン等のずれ落ちやシャツのはみ出し等を防止することができるし、肥満体の人でも、帯状物が腹部のラインにうまくフィットするので、従来のベルトを使用したようにズボンがずれ落ちる心配がない。
【0022】帯状物は弾性紐状物によって形成されている掛け部を有しているので、帯状物の伸縮に伴い、掛け部も伸び縮みする。したがって、掛け部をズボン等の内側に設けてあるボタン等に掛けやすい。また、掛け部を引っ張ってボタン孔を大きくすれば、大きさが多少異なるボタンにも容易に掛けることができる。更に、帯状物に掛け部を連続的に設けることによって、ズボン等の内側に設けてあるボタン等を適当に取り付けても、どこかの掛け部で掛けることができる。従って、ボタンを取り付ける場合に、ボタンの取付位置と帯状物の掛け部とを相対させる必要が無く、ボタン取付作業が簡単になる。
【0023】帯状物本体が通気性を有しているものは、ズボン等の内側に取り付けた場合でも、身体から出た汗が帯状物本体を通って発散されるため装着感に優れる。
【0024】帯状物本体が滑り止め手段を有しているものは、帯状物がずれずに確実に身体のウエスト部を保持するので、ズボン等のずり落ちやシャツのはみ出し等がより効果的に防止される。
【0025】長手方向の端部を巻いて輪状に形成した際に、その輪の大きさを所要の大きさに調整することができる手段を備えているものでは、身体のウエスト部に対する帯状物の締め具合を最適に調整することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る帯状物であるインナーベルトの第1の実施の形態を示す説明図である。なお、図1に示すインナーベルトは中間部分を一部省略して表している。
【0027】帯状物であるインナーベルト1は、広幅で且つ使用者のウエスト部に巻き付けることができる長さのベルト本体2と、このベルト本体2の幅方向の上端側に、長手方向に沿って複数設けてある掛け部であるボタン掛け3とを有している。インナーベルト1は、伸ばさない状態で長さは78cm、幅は8cmの大きさに形成されている。
【0028】ベルト本体2は基体21を有しており、基体21はたて糸にポリエステルモノフィラメントを、よこ糸にゴム糸を使用してからみ織りで織られている。これにより、基体21は網目状に構成され、通気性に富んでいる。そして、ゴム縁22,22が基体21の幅方向の両端側に長手方向に沿って、と一体的に縫着されている。以上のような構成により、ベルト本体2は長手方向に弾性伸縮自在に形成されている。
【0029】なお、ベルト本体2は、長手方向に弾性伸縮自在に形成されていれば、上記したような織り方に限定せず、ゴムベルト等をそのまま使用しても良い。ただし、ベルト本体2は身体に身につけるものであるため、通気性の良いものが好ましい。また、たて糸に関しても、ポリエステル製の繊維に限らず、例えばナイロン等を使用しても良い。
【0030】ベルト本体2の長手方向の両端側は、縁布23,23によって縁取りされている。更に、ベルト本体2の長手方向一端側には、フック型の面ファスナー4aが幅方向に縫着されている。同様に基体21の裏面の長手方向他端側には、ループ型の面ファスナー4bが幅方向の二箇所に並設して縫い合わせてある。これにより、ベルト本体2は、面ファスナー4aと面ファスナー4b,4bを互いに係着させることによって輪状に閉じることができる。また、面ファスナー4aと面ファスナー4b,4bの係着位置を変えることで、ベルト本体2の締め具合を最適に調整することができる。なお、面ファスナー4a,4bの代わりに、例えばフックやボタン等の掛止具を使用しても良い。
【0031】ベルト本体2の幅方向の上端部に設けてあり、掛け部を構成する複数のボタン掛け3は、ゴム紐30を長手方向に沿ってゴム縁22に所要間隔で(本実施例では、連続的に)縫着することにより形成される。そして、ボタン掛け3とゴム縁22の側縁によって、ボタン孔31が形成される。なお、ボタン掛け3は、縫着の他、他の方法によっても取り付けることができる。
【0032】また、ボタン掛け3は上記したとおりゴム紐30によって形成されるので、ベルト本体2の伸縮に伴って伸び縮みするようになっている。なお、本実施例では、ボタン掛け3の長さは約1cm程度であるが、掛けるボタンの大きさに応じて任意の大きさに形成される。
【0033】(作 用)図2はインナーベルトをズボンの内側に装着した状態を示す説明図、図3はインナーベルトを装着したズボンをはいたときの使用状態説明図である。図1ないし図3を参照して本実施の形態の作用を説明する。
【0034】図2に示すように、ズボン5の内側のウエスト部には、所要間隔をおいて掛止体であるボタン51が複数取り付けてある。(ボタン51の一部はボタン掛け3に隠れて見えない)。なお、インナーベルト1をズボン5に装着した際に、外部からインナーベルト1が見えないよう、ボタン51はズボン5の上縁部から約2,3cm下側に取り付けられている。
【0035】まず、ズボン5の前ファスナー52を締める前に、インナーベルト1を次のようにしてズボン5の内側に装着する。即ち、面ファスナー4b,4bが設けてあるインナーベルト1の先端側がズボン5の前開き部53の縁部から出るように、図1におけるインナーベルト1の左端側のボタン掛け3を、前開き部53の裏側に設けてあるボタン51(図では見えない)に掛ける。
【0036】そして、ベルト本体2を長手方向に引っ張りながら、ズボン5の所要の位置に設けてあるボタン51にボタン掛け3を一つずつ掛けていく。ボタン掛け3は上記したように、ベルト本体2の伸縮に伴って伸び縮みするように形成されているので、ボタン51が適当な位置に取り付けてあっても、適宜掛けられるようになっている。また、ボタン掛け3を引っ張ってボタン孔31を大きくすれば、大きさが多少異なるボタン51にも容易に掛けることができる。
【0037】このようにして、インナーベルト1をズボン5に装着することにより、ズボン5のウエスト部は内側方向に絞り込まれる力が作用する。これにより、インナーベルト1は身体のウエスト部に固定することができる。
【0038】以上のように、インナーベルト1は、従来のベルトと相違して外部から見えることがなく、幅広に形成されていても体裁上問題ない。また、インナーベルト1は身体のウエストラインの一部を直線的に固定するのでなく、身体のウエスト部を広範囲で包み込むように保持する。したがって、例えばゴルフのスウィングなどの活発な動きをしても、インナーベルト1が身体のウエスト部を広範囲で保持するので、ズボン5のずれ落ちやシャツのはみ出し等を防止することができる。
【0039】また、図3に示すように、肥満体の人でも、インナーベルト1が腹部6のラインに沿ってぴったりとフィットするため、従来のベルトを使用したときとは相違して、容易にズボン5がずれ落ちることはない。
【0040】更に、ベルト本体2の基体21が通気性を有しているので、身体から出た汗はベルト本体2を通って発散される。したがって、ゴルフなどのスポーツ時にインナーベルト1を装着しても、汗による蒸れを低減でき、快適にプレイできる。
【0041】なお、上記した説明では、まず始めにインナーベルト1をズボン5のウエスト部に装着し、その後にインナーベルト1を身体のウエスト部に固定させてズボン5を保持するようにしたが、始めにインナーベルト1を身体のウエスト部に巻いて固定させ、その後にズボン5をはいて、インナーベルト1をズボン5のウエスト部に装着するようにしてもよい。
【0042】また、インナーベルト1の下端側に、上端側と同じようにしてボタン掛け3を複数設け、同様にズボン5の方にも適宜ボタンを取り付けることで、インナーベルト1の上下端側をしっかりとズボン5に固定することもできる。
【0043】図4は本発明に係る帯状物であるインナーベルトの第2の実施の形態を示す説明図、図5は図4に示すインナーベルトの裏面を表す説明図である。なお、図4及び図5に示すインナーベルトは中間部分を一部省略して表している。また、第1の実施の形態と同一または同等箇所には同一の符号を付して示し、上記第1の実施の形態で示してある箇所については、説明を省略し、主に相異点を説明する。
【0044】符号1aはインナーベルトを示しており、その寸法は、伸ばさない状態で長さ78cm、幅8cmである。インナーベルト1aのベルト本体2を構成する基体21の長手方向の両端側には、プラスチック製のスナップ81,82が複数設けてある。具体的に説明すると、図4において、基体21の左端側に凸型のスナップ81が上下に2個並設してある。また、この2個のスナップ81に対応する10個の凹型のスナップ82が、基体21の右端側に所要間隔おいて上下に並設してある。以上のような構造により、スナップ81の留め位置を変えることで、インナーベルト1aの締め付け力を5段階に適宜調整することができる。なお、以下構造の説明において、上下・左右方向の表現は図4での方向を基準として説明する。
【0045】基体21の左右両側には、上記したスナップ81,82を基体21に取付けるための補強布24,25がそれぞれ縫い合わせてある。補強布24,25は基体21とほぼ同じ幅を有する。ベルト本体2の左端側に設けてある補強布24は、やや短めのものを縫い合わせてある。これに対し、ベルト本体2の右端側に設けてある補強布25にはスナップ82が10個取り付けられるため、やや長めのものを縫い合わせてある。
【0046】ベルト本体2は、上端側にボタン掛け3を有し、且つ補強布24,25が縫い合わされた状態で、その左右両端側の一部が折り返してある。即ち、ベルト本体2の右端側が裏面から表面側へ折り返してあり、また、ベルト本体2の左端側が表面から裏面側へ折り返してある。なお、ベルト本体2の折り返し部分には、上記したスナップ81,82が取付けられている。
【0047】符号26,27は、インナーベルト1aの商標が設けられる帯体である。この帯体26,27は、端部側で折り返してあるベルト本体2の一部が、ベルト本体2から外れないようにする抑えの役割も果たしている。右端側の帯体26は表面から裏面へ折り返され、裏側で(図5参照)、基体21と補強布25の間に縫い付けられている。左端側の帯体27は裏面から表面へ折り返され、基体21と補強布24の間に縫い付けられている。
【0048】図6は図4に示すインナーベルトのイ部を示す組織図、図7は図4に示すベルト本体の基体部分を示す拡大説明図、図8は図7のI−I断面図、図9はインナーベルトのボタン掛けの部分を示す拡大断面図である。図6ないし図9を参照して、ベルト本体2を構成する基体21とゴム縁22、及びボタン掛け3の織り組織について説明する。インナーベルト1aを構成するベルト本体2とボタン掛け3は、織機によって一体化して織られる。なお、織機でインナーベルト1aを織るときは、図5の表面が実際の表側になる。またベルト本体2の長手方向(図4,6及び図7で示す矢印方向)が、たて糸の方向となる。
【0049】まず、ベルト本体2の基体21について説明する。基体21は、よこ糸であるポリエステルモノフィラメントAに対して、たて糸としてポリウレタンダブルカバードヤーンBとウーリーポリエステルCの二つの糸を用い、からみ織で織られている。ポリウレタンダブルカバードヤーンBは、心糸であるポリウレタン弾性糸にポリエステル繊維をコイル状に二重に巻き付けたものである。また、本実施の形態では、たて糸の間隔は略3mmとなっており、よこ糸間には通気性を有するようにして隙間が形成されている。なお、たて糸同士及びよこ糸同士の間隔は特に限定されない。
【0050】ウーリーポリエステルCは、ポリウレタンダブルカバードヤーンBの上方からからみ合っている。そうして、ウーリーポリエステルCがポリウレタンダブルカバードヤーンBに重なり合うことによって、図8に示すような凹凸面が形成されている。つまり、図4で示す表側が凹凸面となっており、この凹凸面側が身体のウエスト部に保持される。
【0051】したがって、インナーベルト1aを身体のウエスト部にぴったりと密着させても、基体21の凹凸によってインナーベルト1aとウエスト部の間には空気層が設けられるため、身体から出た汗は発散される。また、その凹凸によって基体21の摩擦抵抗が増加するため、ウエスト部からインナーベルト1aがずれにくいという効果もある。なお、基体21を裏表逆に使用しても実用上問題はないが、上記観点から、基体21の凹凸面側が身体に接するようにして使用する方が好ましい。
【0052】更に、インナーベルト1aは幅広に形成されているため、身体のウエスト部を確実に保持するようになっており、実用上問題はないが、基体21の身体が接する側に滑止材等を塗布することによって、より効果的にズボン等のずり落ちを防ぐようにすることもできる。
【0053】ゴム縁22は、たて糸としてポリウレタンフィラメントDとウーリーポリエステルEを用い、袋織で織られている。ボタン掛け3は、ポリウレタン弾性糸とウーリーポリエステルからなるゴム組紐Fを用いている。ゴム組紐Fは、ウーリーポリエステルCとからみ織で織られている。また、ゴム組紐Fによって構成されるボタン掛け3は、図9に示すように基体21の凹凸面とは逆の方(装着されるズボン側)に設けられる。これにより、ボタン掛け3をズボンの内側に取り付けられたボタンに掛けやすくなっている。なお、ゴム組紐Fは、例えば平打ちや丸打ちの紐に、心としてポリウレタン弾性糸を入れたものである。
【0054】以上のような構成により、ベルト本体2とボタン掛け3は長手方向に伸縮自在に形成されており、ボタン掛け3はベルト本体2に強固に取付けられている。
【0055】(作 用)図10はインナーベルトをズボンに取り付けている状態を示す説明図、図11はズボンに取り付けたインナーベルトをウエスト部に巻き付けた状態を示す説明図である。なお、第1の実施の形態で示した作用のうち同様のものは説明を省略する。
【0056】図10及び図11を参照して、インナーベルト1aの着用方法を説明する。まず、図10に示すように、ボタン51をズボン5の内側に等間隔で6箇所縫い付ける。そして、ズボン5を少々たるませた状態で、インナーベルト1aの中央側を3個のボタン51で留める。なお、インナーベルト1aをズボン5に装着した際に、インナーベルト1aが外部から見えないよう、ボタン51はズボン5の上縁部から約3.5cm程度下側に取り付けておく。
【0057】また、ズボン5内側の右端に取り付けてあるボタン51は、一番奥(5番目)の位置のスナップ82で、インナーベルト1aが締められるように、ホック54から所定の間隔をあけて取り付けてある。
【0058】次に、図11に示すように、ズボン5を履き、最適な締め具合でインナーベルト1aを装着する。その後、ズボン5の前ファスナー52及びホック54を留め、残り三個のボタン51を最も近い位置のボタン掛け3へ留める。これでインナーベルト1aの着用が完了する。
【0059】なお、インナーベルト1aをズボン5に一度完全に取り付けてしまえば、その都度、ズボン5からインナーベルト1aを取り外す必要はない。即ち、最適な位置でインナーベルト1aをズボン5に一度取り付けてしまえば、スナップ81,82の開け閉めだけで、簡単にインナーベルト1aを身体のウエスト部に装着することができる。また、前ファスナー52を開けて用を足すときも、スナップ81,82を外すだけ良く、インナーベルト1aが邪魔になるようなことはない。
【0060】なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0061】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本発明に係る帯状物を例えば身体のウエスト部に巻いて固定した後、ズボン等のウエスト部分の内側に設けてあるボタンに帯状物の掛け部を掛け、帯状物をズボン等に取り付ける。このようにすれば、身体のウエスト部にズボン等のウエスト部分を保持させることができ、ズボン等のずり落ちやシャツのはみ出し等を防止することができる。
【0062】(b)帯状物の掛け部は、帯状物本体の幅方向の一端側または両端側に設けてあるために、ズボン等の内側に取り付けられた帯状物は掛け部から上に突出するものがなく、外部から帯状物が見えない。従って、幅広に形成しても体裁上問題はなく、帯状物を腹巻きのように幅広に形成することで、帯状物を身体のウエスト部にぴったりと密着させることができる。また、例えばゴルフのスウィングなどの活発な動きをしても、帯状物が身体のウエスト部を広範囲で保持するので、ズボン等のずれ落ちやシャツのはみ出し等を防止することができるし、肥満体の人でも、帯状物が腹部のラインにうまくフィットするので、従来のベルトを使用したようにズボンがずれ落ちる心配がない。
【0063】(c)帯状物は弾性紐状物によって形成されている掛け部を有しているので、帯状物の伸縮に伴い、掛け部も伸び縮みする。したがって、掛け部をズボン等の内側に設けてあるボタンなどに掛けやすい。また、掛け部を引っ張ってボタン孔を大きくすれば、大きさが多少異なるボタンにも容易に掛けることができる。更に、帯状物に掛け部を連続的に設けることによって、ズボン等の内側に設けてあるボタン等を適当に取り付けても、どこかの掛け部で掛けることができる。従って、ボタンを取り付ける場合に、ボタンの取付位置と帯状物の掛け部とを相対させる必要が無く、ボタン取付作業が簡単になる。
【0064】(d)帯状物本体が通気性を有しているものは、ズボン等の内側に取り付けた場合でも、身体から出た汗が帯状物本体を通って発散されるため装着感に優れる。
【0065】(e)帯状物本体が滑り止め手段を有しているものは、帯状物がずれずに確実に身体のウエスト部を保持するので、ズボン等のずり落ちやシャツのはみ出し等がより効果的に防止される。
【0066】(f)長手方向の端部を巻いて輪状に形成した際に、その輪の大きさを所要の大きさに調整することができる手段を備えているものでは、ウエスト部のサイズにあった帯状物を適宜形成することができる。
【0067】
【出願人】 【識別番号】593050068
【氏名又は名称】東洋ゴム織布株式会社
【出願日】 平成11年6月28日(1999.6.28)
【代理人】 【識別番号】100085327
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦
【公開番号】 特開2000−80501(P2000−80501A)
【公開日】 平成12年3月21日(2000.3.21)
【出願番号】 特願平11−182497