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【発明の名称】 果物自動分割機
【発明者】 【氏名】出川 義則

【要約】 【課題】大量の果物を分割処理する作業を自動化して、分割の均等化と作業者の労働負担を軽減する果物自動分割機の提供。

【解決手段】無底筐体1の正面下部に果物セット口2を開口し、筐体1内上部に歯車減速機5付モータ4を配設する一方、歯車減速機5の下端から出没ストローク昇降動自在に垂下する昇降軸6下端に円盤型押子7を固設し、筐体1無底落口3に芯取り分割カッター8を設けたことの特徴。
【特許請求の範囲】
【請求項1】無底筐体の正面下部に果物セット口を開口し、当該筐体内上部に減速機付モータを配設する一方、当該減速機下端から出没ストローク昇降動自在に垂下する昇降軸下端に押子を固設し、他方、前記筐体無底落口内に分割カッターを取り付ける、ことを特徴とする果物自動分割機。
【請求項2】前記分割カッターは、外輪刃の中央に配した平面正多角形芯取り刃の各稜角から前記外輪刃に放射状に延びた分割刃を設け、当該外輪刃を中央に相対峙挟み込んだ一対の前後並行フレームの左右各対向端間に亙り持手渡し杆をそれぞれ連結形成する、ことを特徴とする請求項1の果物自動分割機。
【請求項3】前記分割カッターは、外輪刃周方向等間隔から中央に集結状に延びた分割刃を設け、当該外輪刃を中央に相対峙挟み込んだ一対の前後並行フレームの左右各対向端間に亙り持手渡し杆をそれぞれ連結形成する、ことを特徴とする請求項1の果物自動分割機。
【請求項4】前記分割カッターは、取外し交換自在に前記筐体無底落口内に取り付けることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の果物自動分割機。
【請求項5】前記分割カッターは、リンゴ、ナシ等用である、ことを特徴とする請求項2に記載の果物自動分割機。
【請求項6】前記分割カッターは、ミカン、パイナップル等用である、ことを特徴とする請求項3に記載の果物自動分割機。
【請求項7】前記前後並行フレームは、正面山形形状である、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の果物自動分割機。
【請求項8】前記分割カッターは、全刃をステンレススチール製とする、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の果物自動分割機。
【請求項9】前記筐体は、正面上部に前記押子のUP及びDOWN操作の前記モータ駆動用のシーソースイッチを実装する、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8に記載の果物自動分割機。
【請求項10】前記モータは、前記押子の上限位置、下限位置で停止制御自在に構成する、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の果物自動分割機。
【請求項11】前記筐体は、底部四隅部から左右外方に並行載置杆を延出する、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10に記載の果物自動分割機。
【請求項12】前記筐体は、底部四隅部から垂直に支脚を延出する、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11に記載の果物自動分割機。
【請求項13】前記押子は、円盤型を呈する、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12に記載の果物自動分割機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品加工機器に関するものであり、詳しくはりんご、梨、みかん、パイナップルの果実等を分割するのに供される果物自動分割機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、図5に示すような果実固定台aの四隅部上にガイドポールbを植立し、当該ガイドポールbに沿って分割刃cを有する分割カッターdが動作する加工機器をもって、作業者が両手で分割カッターdの両端押下ハンドルeを把持し、人力により発条f力に抗して分割カッターdを果物受g上にセットした果物に対し押下することで分割刃cと果物受gの噛合により分割を行うものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来機器を食品加工工場あるいはホテル、会社、学校、病院、官公庁、公共施設、百貨店等の各食堂の厨房等のような大量の食材を加工調理に使用する場合、作業回数が膨大であるうえ、これらの作業現場又は調理現場で数多く働いているひ弱な女性作業者にとっては分割カッターdの両端押下ハンドルeを人力で発条f力に抗して果実に押し付け切断する作業は筋力トレーニングに匹敵し腕力を使う重労働なものであることから、作業者の負担は過酷なものであった。
【0004】ここにおいて本発明の解決すべき主要な目的は、次の通りである。即ち、本発明の第1の目的は、大量に処理を行っても作業者の負担の少ない果物自動分割機を提供せんとするものである。
【0005】本発明の第2の目的は、分割カッターが果物の種類に応じて交換可能な果物自動分割機を提供せんとするものである。
【0006】本発明の第3の目的は、分割後の果物が筐体底部下に設置した容器中に自然排出される果物自動分割機を提供せんとするものである。
【0007】本発明の他の目的は、明細書、図面、特に特許請求範囲の各請求項の記載により自ずと明らかになろう。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明は、前記課題の解決に当り、果実に分割カッターを押し付け切断する作業を電動モータと減速機を用いて機械化することにより、作業者を押し付け切断動作の繰り返し重労働作業から解放することで全体の作業量、過酷な作業を減少させ負担を軽減する。
【0009】さらに、具体的詳細に述べると前記課題の解決では、本発明が次に列挙する新規な特徴的構成手段を採用することにより前記目的を達成するようになされる。
【0010】即ち、本発明の第1の特徴は、無底筐体の正面下部に果物セット口を開口し、当該筐体内上部に減速機付モータを配設する一方、当該減速機下端から出没ストローク昇降動自在に垂下する昇降軸下端に押子を固設し、他方、前記筐体無底落口内に分割カッターを取り付けてなる果物自動分割機の構成採用にある。
【0011】本発明の第2の特徴は、前記本発明の第1の特徴における前記分割カッターが、外輪刃の中央に配した平面正多角形芯取り刃の各稜角から前記外輪刃に放射状に延びた分割刃を設け、当該外輪刃を中央に相対峙挟み込んだ一対の前後並行フレームの左右各対向端間に亙り持手渡し杆をそれぞれ連結形成してなる果物自動分割機の構成採用にある。
【0012】本発明の第3の特徴は、前記本発明の第1の特徴における前記分割カッターが、外輪刃周方向等間隔から中央に集結状に延びた分割刃を設け、当該外輪刃を中央に相対峙挟み込んだ一対の前後並行フレームの左右各対向端間に亙り持手渡し杆をそれぞれ連結形成してなる果物自動分割機の構成採用にある。
【0013】本発明の第4の特徴は、前記本発明の第1、第2又は第3の特徴における前記分割カッターが、取外し交換自在に前記筐体無底落口内に取り付けてなる果物自動分割機の構成採用にある。
【0014】本発明の第5の特徴は、前記本発明の第2の特徴における前記分割カッターが、リンゴ、ナシ等用である果物自動分割機の構成採用にある。
【0015】本発明の第6の特徴は、前記本発明の第3の特徴における前記分割カッターが、ミカン、パイナップル等用である果物自動分割機の構成採用である。
【0016】本発明の第7の特徴は、前記本発明の第1、第2、第3、第4、第5又は第6の特徴における前記前後並行フレームが、正面山形形状である果物自動分割機の構成採用である。
【0017】本発明の第8の特徴は、前記本発明の第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7の特徴における前記分割カッターが、全刃をステンレススチール製としてなる果物自動分割機の構成採用である。
【0018】本発明の第9の特徴は、前記本発明の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7又は第8の特徴における前記筐体が、正面上部に前記押子のUP及びDOWN操作の前記モータ駆動用のシーソースイッチを実装してなる果物自動分割機の構成採用である。
【0019】本発明の第10の特徴は、前記本発明の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8又は第9の特徴における前記モータが、前記押子の上限位置、下限位置で停止制御自在に構成してなる果物自動分割機の構成採用にある。
【0020】本発明の第11の特徴は、前記本発明の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9又は第10の特徴における前記筐体が、底部四隅部から左右外方に並行載置杆を延出してなる果物自動分割機の構成採用にある。
【0021】本発明の第12の特徴は、前記本発明の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10又は第11の特徴における前記筐体が、底部四隅部から垂直に支脚を延出してなる果物自動分割機の構成採用にある。
【0022】本発明の第13の特徴は、前記本発明の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11又は第12の特徴における前記押子が、円盤型を呈してなる果物自動分割機の構成採用にある。
【0023】
【発明の実施の形態】図1乃至図2は、本発明の実施の形態を示す正面図乃至右側面図である。直方体のステンレススチール製の筐体1に、被切断物の果物を所定の位置に配置するための果物セット口2を正面下部に開設し、果物の排出のために底面全体を無底落口3とする。筐体1内上部に電動モータ4及び歯車減速機5を筐体1天面より固定懸架する。
【0024】歯車減速機5に駆動されこれにより一定ストロークで往復上下動する昇降軸6の下端に被切断物を弾圧するための樹脂性の円盤型押子7を固着する。分割カッター8を筐体無底落口3内に取外し交換自在に取り付ける。また、筐体1正面上部に電動モータ4操作のためのシーソースイッチ9を設ける。
【0025】図3乃至図4は芯取り分割カッターを示す平面乃至側面拡大図である。外輪刃10は円筒形状をなし、その中央部に平面正六角形筒状に芯取り刃11を配置する(分割数により適当な正多角形筒状にすることができる)。芯取り刃11の各稜角から放射状に分割刃12を外輪刃10に亙り延出する。なお、外輪刃10は必ずしも円筒形状に限らない。
【0026】外輪刃10、芯取り刃11及び分割刃12は、いずれも防錆のためステンレススチール製である。さらに、外輪刃10を中央に挟んで平行に一対のステンレススチール製の前後並行フレーム13を取り付け、前後並行フレーム13の左右各対向端に亙り該分割カッター8の持ち運び用樹脂性の円柱棒状の持手渡し杆14を連結する。
【0027】また、持手渡し杆14にビス通し孔を貫設し、前後並行フレーム13及び持手渡し杆14にビス15を貫着し、筐体1に芯取り分割カッター8を取外し交換自在に取付ける。
【0028】本実施形態例では、リンゴ、ナシ等用の芯取り分割カッター8について、芯取り6分割の場合の刃部形状を示しているが、芯取り分割カッター8の刃部形状はこれに限定されるものではなく、分割数の変更及び芯取りの要否の組合わせ(例えば芯取り分割カッター8や、芯取り刃11がなく、分割刃12を外輪刃10の中心に集結したミカン、パイナップル用芯取り無し分割カッター(図示せず)など)により無数のバリエーションが果物の種類に応じて存在するが、これらもみな当然本発明の精神に含まれる。
【0029】以上の構成において、芯取り分割カッター8上に被切断物の果物を載せ、円盤型押子7で押下弾圧することにより芯取り分割作業を行う。円盤型押子7のUP動作、DOWN動作は、誤操作回避のため、図示しない一対のリミットスイッチを交互にON、OFFすることによりUP、DOWNを対としたシーソースイッチ9により行う。
【0030】電動モータ4の回転運動が歯車減速機5により適当な速度の昇降軸6の上下運動に変換され、円盤型押子7を上下動させる。電動モータ4、上下動ストロークの設定はいろいろの組合わせが考えられるが、一例としては電動モータ4の出力20W、押下推力10kgw、円盤型押子7の上下動のストローク100mm、上下1往復サイクル5秒が挙げられる。また、上下動ストロークが上限点、下限点に達した時はシーソースイッチ9の操作によらず自動的に上下動を停止する機能を備える。
【0031】筐体1底部が無底落口3とされており、切断物は分割カッター8の隙間を通過し、そのまま落下する。上面が開口された容器の開口部上に筐体1の無底落口3四隅部外側から左右外方に延出した前後並行載置杆10を跨載して果物自動分割機を載置したり、筐体1の無底落口3四隅部から下方に支脚16を垂下延出し、芯取り分割作業を行うことで切断物はそのまま直下に臨む容器内に落下収集される。
【0032】
【発明の効果】かくして、本発明は、押し付け切断する作業を機械化したことにより、均等分割が計れ、作業者の作業量や重労働作業が減少することから、負担が大幅に減少する。底部が落口とされていることから、切断物はカッターの隙間を通過しそのまま直下に設置した容器内に落ちていくため、作業者は切断物を機器から取出す作業が省略でき、作業の迅速化につながる。
【0033】しかも、芯取り分割カッターは、ステンレス性で耐久性に富みかつ筐体の無底落口に対し取付取外し自由であることから、カッターだけ取り外して簡単に水洗浄することができるので衛生的である。また、異なった形態の分割カッターに付け替えることができるので、例えば、分割数を変更したり、あるいはオレンジのような芯取りを必要としない果実の分割が可能である等の優れた効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】393003239
【氏名又は名称】日本キッチン工業株式会社
【出願日】 平成10年9月21日(1998.9.21)
【代理人】 【識別番号】100071113
【弁理士】
【氏名又は名称】菅 隆彦
【公開番号】 特開2000−93139(P2000−93139A)
【公開日】 平成12年4月4日(2000.4.4)
【出願番号】 特願平10−266751