| 【発明の名称】 |
イイダコ唐揚げの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】増田 哲也
|
| 【要約】 |
【課題】従来、姿煮や干し物、焼き物として調理加工されていたイイダコのその姿を活かした唐揚げを製造する事を目的とする。
【解決手段】イイダコを蛋白分解酵素溶液に浸漬して表面の皮を部分的に溶解した後、ボイルし、その後唐揚げ粉をまぶしつけたものを油調して、イイダコ唐揚げを得る事を特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 イイダコのラウンド唐揚げを製造する際、濃度が0.005重量%以上1重量%以下である蛋白分解酵素溶液を用い、反応温度は、15℃以上30℃以下、反応時間は、10分間以上30分間以下イイダコを浸漬して、表面の皮を部分的に溶解する下処理を施した後、80℃以上100℃以下の湯に5秒間以上30秒間以下イイダコをボイル処理して、イイダコの形を整えたものを唐揚げに製品化する事を特徴とするイイダコの姿を活かした唐揚げの製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、蛋白分解酵素で処理したイイダコの唐揚げの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、イイダコを原料としてその姿を活かした姿煮や干し物、焼き物などはあったが、姿を活かした唐揚げはなかった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 ところで、上述した唐揚げを製造するには、油調時に身と表面の皮の間に気泡ができ破裂するという問題点がある。 【0004】 この問題を解決するには、表面の皮の部分に穴を開けガスが溜まらないように処理すればよいのだが、インジェクター等を用い物理的に穴を開けるには、原料であるイイダコが小さい、確実に処理を施せたか確認ができない等の困難が伴う為に、イイダコの姿を活かした唐揚げを製造する事ができなかった。 【0005】 本発明の課題は、上記の技術的欠点を解決し、イイダコの姿を活かした唐揚げを確実に、且つ簡単に製造する事ができる製造方法を得る事である。 【0006】 【課題を解決する為の手段】 上記課題を解決する為に、本発明におけるイイダコ唐揚げの製造方法は、イイダコを濃度0.005重量%以上1重量%以下である蛋白分解酵素溶液に反応温度15℃以上30℃以下で、反応時間10分間以上30分間以下浸漬して、表面の皮を部分的に溶解する下処理を施した後、80℃以上100℃以下の湯に5秒間以上30秒間以下ボイル処理して、直ちに冷水で冷却し、唐揚げ粉をまぶしつけた後、油調する方法とする。 【0007】 【発明の実施の形態】 以下において本発明の内容を詳しく述べる。本発明においては、イイダコの表面の皮を処理する際に蛋白分解酵素を用いる。使用する蛋白分解酵素の種類に制限はないが、濃度0.005重量%以上1重量%以下である蛋白分解酵素溶液を調整し、反応温度15℃以上30℃以下、反応時間10分間以上30分間以下イイダコを浸漬する。ここで、上記範囲より蛋白分解酵素濃度や反応温度が低い場合、反応時間が短い場合は、表面の皮の処理が不充分な為、唐揚げを油調する際パンクする事があり好ましくない。一方、蛋白分解酵素濃度や反応温度が高い場合、反応時間が長い場合は、表面の皮が溶けすぎる為ボイル処理の際にイイダコの足がきれいに丸くならない場合があり好ましくない。 【0008】 本発明においては、イイダコを蛋白分解酵素処理した後にボイル処理する際、80℃以上100℃以下の湯に5秒間以上30秒間以下ボイル処理する。ここで、ボイル処理する湯温が低い場合やボイル処理時間が長すぎる場合では、イイダコの足がきれいに丸くならない場合があり好ましくない。 【0009】 【実施例】 次に実施例によって本発明を説明する。 【0010】 【実施例1】 イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、食品用精製パパイン(ナガセ生化学工業(株)製)を0.1重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度15℃の条件で10分間浸漬した。浸漬後、85℃の湯で5秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。この時のイイダコの足は、放射状に広がり、足先がきれいに丸くなっていた。これを170℃で2分間以上3分間以下油調したところ、パンクは見とめられず、イイダコの姿を活かした唐揚げを得る事ができた。 【0011】 【実施例2】イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、ブロメラインF(天野製薬(株)製)を0.05重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度15℃の条件で15分間浸漬した。浸漬後、85℃の湯で5秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。この時のイイダコの足は、放射状に広がり、足先がきれいに丸くなっていた。これを170℃で2分間以上3分間以下油調したところ、パンクは見とめられず、イイダコの姿を活かした唐揚げを得る事ができた。 【0012】 【実施例3】 イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、食品用精製パパイン(ナガセ生化学工業(株)製)を0.1重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度15℃の条件で10分間浸漬した。浸漬後、80℃の湯で5秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。この時のイイダコの足は、放射状に広がり、足先がきれいに丸くなっていた。これを170℃で2分間以上3分間以下油調したところ、パンクは見とめられず、イイダコの姿を活かした唐揚げを得る事ができた。 【0013】 【実施例4】 イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、食品用精製パパイン(ナガセ生化学工業(株)製)を0.1重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度15℃の条件で10分間浸漬した。浸漬後、100℃の湯で30秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。この時のイイダコの足は、放射状に広がり、足先がきれいに丸くなっていた。これを170℃で2分間以上3分間以下油調したところ、パンクは見とめられず、イイダコの姿を活かした唐揚げを得る事ができた。 【0014】 【実施例5】 イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、ブロメラインF(天野製薬(株)製)を0.04重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度30℃の条件で30分間浸漬した。浸漬後、100℃の湯で5秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。この時のイイダコの足は、放射状に広がり、足先がきれいに丸くなっていた。これを170℃で2分間以上3分間以下油調したところ、パンクは見とめられず、イイダコの姿を活かした唐揚げを得る事ができた。 【0015】 【実施例6】 イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、可溶性パパイン(ヤクルト薬品工(株)製)を0.005重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度15℃の条件で15分間浸漬した。浸漬後、80℃の湯で5秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。この時のイイダコの足は、放射状に広がり、足先がきれいに丸くなっていた。これを170℃で2分間以上3分間以下油調したところ、パンクは見とめられず、イイダコの姿を活かした唐揚げを得る事ができた。 【0016】 【実施例7】 イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、肉用ミオラ(大塚薬品工業(株)製)を1重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度15℃の条件で15分間浸漬した。浸漬後、80℃の湯で5秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。この時のイイダコの足は、放射状に広がり、足先がきれいに丸くなっていた。これを170℃で2分間以上3分間以下油調したところ、パンクは見とめられず、イイダコの姿を活かした唐揚げを得る事ができた。 【0017】 【実施例8】 イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、食品用精製パパイン(ナガセ生化学工業(株)製)を0.1重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度10℃の条件で10分間浸漬した。浸漬後、85℃の湯で5秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。これを170℃で2分間以上3分間以下油調した。この場合、イイダコが油調時にパンクし、目的の効果をあげる事ができなかった。 【0018】 【実施例9】 イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、ブロメラインF(天野製薬(株)製)を0.04重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度30℃の条件で30分間浸漬した。浸漬後、80℃の湯で60秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。これを170℃で2分間以上3分間以下油調した。この場合、ボイル処理時にイイダコの足が伸び丸くならず、形のきれいな唐揚げを得る事ができなかった。 【0019】 【実施例10】 イイダコブロック冷凍品1kgを解凍後、ブロメラインF(天野製薬(株)製)を0.05重量%の濃度に希釈した蛋白分解酵素溶液2,000ccに室温23℃、反応温度15℃の条件で15分間浸漬した。浸漬後、60℃の湯で5秒間ボイル処理した。ボイル処理後、直ちに冷水で品温を下げ、小麦粉や澱粉からなる唐揚げ粉をまぶした。これを170℃で2分間以上3分間以下油調した。この場合、ボイル処理時にイイダコの足が丸くならず、形のきれいな唐揚げを得る事ができなかった。 【0020】 【本発明の効果】 本発明により、従来、その姿を活かして姿煮や干し物、焼き物などに調理されたイイダコの姿を活かした唐揚げを製造する事ができる。また、その製造工程は、効率的で確実なものであり、簡便に行う事が可能である。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390010766 【氏名又は名称】日本食研株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年3月17日(1999.3.17) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2000−262255(P2000−262255A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月26日(2000.9.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−115338 |
|