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【発明の名称】 容器入り豆腐の製造装置
【発明者】 【氏名】井内 哲也

【氏名】三木 芳文

【氏名】岩佐 賢一

【氏名】大田 一夫

【氏名】植田 道雄

【要約】 【課題】容器に入れられ上下に分割された豆腐を自動的に大量に製造する。

【解決手段】容器入り豆腐を上下に分割するように切断する装置は、豆腐一丁分の大きさの豆腐Tを入れた容器Cを切断ステーションS1 で停止させられるように間欠的に搬送する搬送手段と、切断ステーションS1 に配置されかつ前後方向にのびた線状切断子52を有しているカッタ27と、カッタ27に下降ストローク、左動ストローク、上昇ストロークおよび右動ストロークを順次行わされる駆動機構とを備えている。カッタ27が左動ストロークを行う際に、切断子52が豆腐T内を水平移動して豆腐Tが切断される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 容器入り豆腐を上下に分割するように切断する装置であって、豆腐入り容器を切断ステーションを経由して搬送する搬送手段と、切断ステーションに配置されかつ水平線状切断子を有しているカッタと、カッタを上限および下限間で上下動させるとともに、第1移動限およびこれより水平方向に豆腐切断長さに相当する距離を隔てた第2移動限間で水平動させるものであって、第1移動限および上限を原点として、下降ストローク、第1移動限から第2移動限に向かう正方向水平ストローク、上昇ストロークおよび第2移動限から第1移動限に向かう逆方向水平ストロークを、カッタに順次行わせる駆動機構とを備えており、下降ストロークの際に、切断子が容器一側壁内面とこれと相対する豆腐一側面間の間隙に豆腐切断予定レベルまで進入させられ、正方向水平ストロークの際に、切断子が豆腐切断予定レベルを保持しながら豆腐中を移動させられ、上昇ストロークの際に、切断子が容器他側壁内面とこれと相対する豆腐他側面間の間隙から退去させられ、逆方向水平ストロークの際に、切断子が原点復帰するようになされている容器入り豆腐の製造装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、容器入り豆腐の製造装置、とくに、複数の小片に分割された豆腐を製造することのできる製造装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】容器入り豆腐を、例えば、業務用として、惣菜の具に用いる場合、容器から豆腐を取出し、これを小さく切断していたが、これは、全て手作業により行われており、手間暇が掛り面倒であった。
【0003】また、容器入り麻婆豆腐のような製品では、あらかじめ小さく切断された豆腐をタレにからませたものを大量に製造しておいて、これを所定量ずつ容器に充填していたが、容器毎に豆腐の量にばらつきが生じるし、充填時に豆腐が壊れ易かった。
【0004】この発明の目的は、容器に入れられ複数の小片に分割された豆腐を自動的に製造ことのできる容器入り豆腐の製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明による容器入り豆腐の製造装置は、容器入り豆腐を上下に分割するように切断する装置であって、豆腐入り容器を切断ステーションを経由して搬送する搬送手段と、切断ステーションに配置されかつ水平線状切断子を有しているカッタと、カッタを上限および下限間で上下動させるとともに、第1移動限およびこれより水平方向に豆腐切断長さに相当する距離を隔てた第2移動限間で水平動させるものであって、第1移動限および上限を原点として、下降ストローク、第1移動限から第2移動限に向かう正方向水平ストローク、上昇ストロークおよび第2移動限から第1移動限に向かう逆方向水平ストロークを、カッタに順次行わせる駆動機構とを備えており、下降ストロークの際に、切断子が容器一側壁内面とこれと相対する豆腐一側面間の間隙に豆腐切断予定レベルまで進入させられ、正方向水平ストロークの際に、切断子が豆腐切断予定レベルを保持しながら豆腐中を移動させられ、上昇ストロークの際に、切断子が容器他側壁内面とこれと相対する豆腐他側面間の間隙から退去させられ、逆方向水平ストロークの際に、切断子が原点復帰するようになされているものである。
【0006】この発明による容器入り豆腐切断装置では、搬送手段によって豆腐入り容器が切断ステーションに搬入され、そこでカッタが下降ストローク、正方向水平ストローク、上昇ストロークおよび逆方向水平ストロークを順次行わされると、正方向水平ストロークの際に、カッタによって容器内の豆腐が上下に分割されるように切断される。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参照してつぎに説明する。
【0008】以下の説明において、前後とは、コンベヤによって運ばれる容器の進む側(図1矢印A)を前、これと反対側を後といい、左右とは、後方より見てその左右の側を左右というものとする。
【0009】図1を参照すると、容器搬送コンベヤ11が示されている。コンベヤ11は、スラットコンベヤであって、多数のスラット12を有している。スラット12は、貫通状容器保持孔13を有しかつ第1次切断ステーションS1 、第2次切断ステーションS2 、充填ステーションS3 およびシール・トリミングステーションS4 を順次経由して連続的に移動させられる。
【0010】第1次切断ステーションS1 には第1次切断装置14が、第2次切断ステーションS2 には第2次切断装置15が、充填ステーションS3 には充填装置16が、シール・トリミングステーションS4 にはシール・トリミング装置17がそれぞれ配置されている。
【0011】これらの第1次切断装置14、第2次切断装置15、充填装置16およびシール・トリミング装置17は、図示しない可動フレームに取付けられており、コンベヤ連続駆動に対応して、容器とともに移動しうるように可動フレームが下降ストローク、前進ストローク、上昇ストロークおよび後退ストロークを順次行わされるようになっている。
【0012】図3及び図4を参照すると、容器Cは、ポリエチレンのようなヒートシール製プラスチック材料によって上端開口箱形状にプレス成形されたものであって、平坦状底壁Bと、上にいくほど外に倒れるように傾斜させられた4つの前側壁HF、後側壁HB 、左側壁HL および右側壁HR とよりなる。これらの側壁HF 、HB 、HL 、HR の上端にはフランジFが設けられている。容器保持孔13の上面周縁部でフランジFを受け止めるように容器Cが容器保持孔13に挿入保持されている。
【0013】容器Cには1丁分相当の豆腐Tが入れられている。豆腐Tは、平面視容器底壁Bより僅かだけ小さい大きさをもっている。また、豆腐Tの高さは、容器Cの深さより僅かに小さい。豆腐Tの前側面TF 、後側面TB 、左側面TL および右側面TR は、いずれもほぼ垂直である。容器Cの前側壁HF 、後側壁HB 、左側壁HL および右側壁HR と、豆腐Tの前側面TF 、後側面TB 、左側面TL および右側面TR との間には、上広がりの間隙がそれぞれ生じている。
【0014】第1次切断装置14は、図2〜図4に詳細に示されているように、第1次切断ステーションS1 で停止させられたスラット12の左斜め上に位置するように装置フレーム21に垂直下向きに固定されている昇降用流体圧シリンダ22と、昇降用流体圧シリンダ22のピストンロッドに取付けられている水平板状昇降体23と、昇降体23の下面にブラケット24を介して左右方向を向くように水平に吊下げられている複動式左右動用流体圧シリンダ25と、左右動用流体圧シリンダ25のピストンロッドの左右両端に渡されるように取付けられている水平板状左右動体26と、左右動体26に取付けられているカッタ27とを備えている。
【0015】昇降用流体圧シリンダ22のピストンロッドの上方突出端部には緩衝材製当接リング31が固定されるとともに、そのストロークを規制するためのストッパ30が流体圧シリンダ22の頂部に着脱自在に取付けられている。ストッパ30を厚みの異なるものと交換することにより、同ストロークが変更できるようになっている。
【0016】昇降体23には容器押え32および豆腐ずれ止め33が備えられている。
【0017】容器押え32は、水平板状のもので、同スラット12に保持された容器CのフランジFの左右両辺と相対させられるように配置されている。各容器押え32には一対の垂直ガイドロッド34が直立状に設けられている。ガイドロッド34は、昇降体23の前後両縁右端部から垂直状第1吊持ロッド35を介して吊り下げられた水平板状取付部材36に摺動自在に貫通させられている。ガイドロッド34の上方突出端部にはストッパ37が設けられている。各容器押え32と取付部材36の間には、ガイドロッド34にはめられた圧縮コイルばね38が介在させられている。
【0018】豆腐ずれ止め33は、横断面L字板状のもので、その垂直部下端を容器左側壁HL と豆腐左側面TL 間の間隙に上方から臨ませるように配置されかつ左右動体26の下方を潜って前後方向にのびた水平支持バー41に取付けられている。支持バー41は、昇降体23の前後両縁の左右方向中間部から垂直状第2吊持ロッド42を介して吊り下げられている。
【0019】カッタ27は、ホルダ51と、ホルダ51によって緊張状態に保持されている釣糸製切断子52とを備えている。
【0020】ホルダ51は、左右動体26の右端部下面に設けられた軸受部材61に支持されている前後方向にのびた水平回動軸62と、長さの中程で回動軸62の前後両端部に固定され互いに平行にのびた前後一対の帯板状ホルダプレートと63よりなる。
【0021】回動軸62の左斜め下に位置して回動軸62と平行にのびた水平帯板状ストッパプレート64が軸受部材61に設けられている。ホルダプレート63の回動中心から離れたところに第1引張りばね65の一端が掛け止められ、その他端は第1ばね掛けボルト66に掛け止められている。第1ばね掛けボルト66は、回動軸62から左方に離れた左右動体26下面に設けられたブラケット67に位置調節自在にねじ入れられている。引張りばね65によって図3中ホルダプレート63が時計方向に回動するように付勢されて、ホルダプレート63の左縁部をストッパプレート64の右縁部に当接させており、この状態でホルダプレート63は概ね垂直となっている。両ホルダプレート63の間隔は、豆腐Tの前後方向の長さよりわずかだけ大きいが、容器前側壁HF および後側壁HB 上端間の間隔よりは狭い。
【0022】ホルダプレート63の下端部には針状部71が設けられ、その上端部には屈曲部72が設けられている。針状部71の下端には針孔73があけられている。針状部71の上端のすぐ上にはボルト孔74および下端開放縦溝75が並んで設けられている。縦溝75の開口縁部にリング76が当てられるとともに、リング76およびボルト孔74にボルト77が通されている。ボルト77は、両ホルダプレート63間に挟まれたスペーサチューブ78の両端にねじ入れられている。
【0023】切断子52は、両ホルダプレート63の針孔73に通されて水平に張られ、そこから上向きに導かれ、リング76の下を潜らされるように縦溝75に通されてその上方に導かれている。切断子52の上端には第2引張りばね81の一端が掛け止められ、その他端は第2ばね掛けボルト82に掛け止められている。第2ばね掛けボルト82は、屈曲部72に位置調節自在にねじ通されている。
【0024】再び、図1を参照すると、第2次切断装置15は、昇降カッタ91と、切断時の容器Cを受ける受け部材92とを備えている。カッタ91は、下端に切り刃をもつ水平断面十字状垂直板状切断刃93を有している。充填装置16は、充填ステーションS3 においてスラット移動経路に上方より臨ませられた垂直状充填ノズル94を有している。シール・トリミング装置17は、蓋材Lをシール・トリミングステーションS4 を経由して移送する移送手段(図示しない)と、シール・トリミングステーションS4 において蓋材Lを容器フランジFにシールしかつ容器フランジF外周にそって蓋材Lを打ち抜く昇降ヘッド95を有している。
【0025】昇降用流体圧シリンダ22のピストンロッドを退入させた状態でカッタ27は上限に位置させられ、同ピストンロッドを突出させると、カッタ27は下限に位置させられる。左右動用流体圧シリンダ25のピストンロッドを右方に突出させると、カッタ27は右限に位置させられ、同ピストンロッドを左方に突出させると、カッタ27は左限に位置させられる。
【0026】図5に、第1次切断装置14による切断動作が順に示されている。図5(a) ではカッタ27は上限および右限に位置させられ、切断子52の水平部は容器右側壁HRと豆腐右側面TR 間の間隙の真上に位置させられている。また、豆腐ずれ止め33は、容器左側壁HL と豆腐左側面TL 間の間隙の真上に位置させられている。
【0027】この状態から、図5(b) に示すように、カッタ27を下降させる。カッタ27が前者の間隙に進入し下限まで下降させられると、切断子52の水平部は豆腐Tの高さの中間レベルに位置させられる。これが切断予定レベルである。これと同時に、豆腐ずれ止め33は後者の間隙に進入させられる。その進入深さは、切断予定レベルより僅かだけ上までである。さらに、カッタ27とともに容器押え32も下降し、容器押え32によって容器フランジFが押えられる。
【0028】ついで、切断予定レベルを保持したまま、カッタ27を左動させる。図5(c) に示すように、切断子52の水平部が豆腐T中を移動してカッタ27が左限に達すると、豆腐Tは上下に2分割されるように切断される。カッタ27が左限に達した状態で切断子52の水平部は容器左側壁HL に押圧されてホルダプレート63は垂直姿勢よりも左へ傾斜させられている。これは、切断子52の水平部が容器左側壁HL に当接した後、さらに、カッタ27を左動させることにより、ばね65に抗してホルダプレート63が反時計方向に回動させられたことによるものであり、流体圧シリンダ25は、切断子52の水平部が容器左側壁HL に当接するだけのストロークではなく、それより大きいストロークをさせられている。そして、切断子52の水平部が容器左側壁HL に押圧された状態で切断子52の水平部は豆腐ずれ止め33の下を潜らされている。これにより、流体圧シリンダ25のストロークにばらつきがあったとしても、豆腐Tの全体を完全に切断することができ、豆腐切れ残りか皆無となる。
【0029】この後、図5(d) に示すように、カッタ27を容器押え32および豆腐ずれ止め33とともに上限まで上昇させ、ついで、カッタ27を右動させて右限に復帰させる。上下2分割された豆腐Tを入れた容器Cが第2次切断ステーションS2 に搬入されると、同容器Cに対し切断刃93が進退させられる。これにより、上下の豆腐がそれぞれ4つずつに分割され、全部で8個の小片よりなる豆腐となり、これにより、切断が完了する。
【0030】豆腐の切断が完了されると、切断完了した豆腐Tを入れた容器Cは、第2次切断ステーションS2 から搬出されて、順次、充填ステーションS3 およびシール・トリミングステーションS4 へ送られる。充填ステーションS3 では、切断後の豆腐を浸漬させたおくための冷水が充填され、シール・トリミングステーションS4 では容器Cに蓋が施される。
【0031】上記において、第1切断装置による豆腐の上下分割数は3以上であってもよい。その場合、切断子の水平部の数は2以上必要である。切断子は、釣糸に代えて、針金、ワイヤ等を用いても良い。カッタの移動方向は、容器搬送方向およびこれに直交する方向のいずれでもよい。
【0032】また、上記容器には、通常、「一丁」と称される大きさの豆腐が入れられているが、業務用豆腐の場合、「一丁」の豆腐よりかなり大きいものである可能性がある。
【0033】さらに、コンベヤは、連続駆動方式のものが採用されているが、間欠駆動方式のものでもよい。その場合、可動フレームは不要となる。
【0034】さらに、第1次切断装置14、第2次切断装置15および充填装置16は、その順序および構成を適宜変更することも可能である。
【0035】
【発明の効果】この発明によれば、搬送手段によって豆腐入り容器が切断ステーションに搬入され、そこでカッタが下降ストローク、正方向水平ストローク、上昇ストロークおよび逆方向水平ストロークを順次行わされると、正方向水平ストロークの際に、カッタによって容器内の豆腐が上下に分割されるように切断されるから、容器に入れられ上下に分割された豆腐を自動的に大量に製造することができる。
【出願人】 【識別番号】000180298
【氏名又は名称】四国化工機株式会社
【出願日】 平成10年10月29日(1998.10.29)
【代理人】 【識別番号】100060874
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 瑛之助 (外4名)
【公開番号】 特開2000−135064(P2000−135064A)
【公開日】 平成12年5月16日(2000.5.16)
【出願番号】 特願平10−308485