| 【発明の名称】 |
大豆発酵食品、大豆発酵茶およびこれらの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】城田 彰
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| 【要約】 |
【課題】栄養価および種々の成分の含有量を高め、かつ、これらを体内に効率よく吸収可能な大豆発酵食品および大豆発酵茶を提供する。
【解決手段】浸漬および/または蒸煮を経た大豆を団子状にして大豆塊を作成し、その周囲に麹菌を接種して、発酵させる。その後に得られた発酵大豆塊を焙煎することにより、発酵大豆食品、発酵大豆茶が完成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 浸漬および/または蒸煮を経た大豆を団子状にして、これに麹菌を接種して、発酵させた後に、得られた発酵大豆塊を焙煎してなることを特徴とする大豆発酵食品。 【請求項2】 前記浸漬および/または蒸煮を経た大豆が、所定の圧にて団子状に成形され、これにより、大豆の外殻に少なくとも亀裂が生じていることを特徴とする請求項1に記載の大豆発酵食品。 【請求項3】 前記浸漬および/または蒸煮を経た大豆が、押し潰された後に団子状に成形されたことを特徴とする請求項1に記載の大豆発酵食品。 【請求項4】 前記発酵大豆塊が、略180ないし250°Cにて焙煎されたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の大豆発酵食品。 【請求項5】 浸漬および/または蒸煮を経た大豆を団子状にして、これに麹菌を接種して、発酵させた後に、得られた発酵大豆塊を焙煎および粉砕してなることを特徴とする大豆発酵茶。 【請求項6】 前記浸漬および/または蒸煮を経た大豆が、所定の圧にて団子状に成形され、これにより、大豆の外殻に少なくとも亀裂が生じていることを特徴とする請求項5に記載の大豆発酵茶。 【請求項7】 前記浸漬および/または蒸煮を経た大豆が、押し潰された後に団子状に成形されたことを特徴とする請求項5に記載の大豆発酵茶。 【請求項8】 前記発酵大豆塊が、略180ないし250°Cにて焙煎されたことを特徴とする請求項5ないし7の何れか一項に記載の大豆発酵茶。 【請求項9】 請求項5ないし請求項8の何れかにて得られた大豆発酵茶と、焙煎ハト麦茶、大麦茶、緑茶、玄米茶、ハブ茶、烏龍茶のうちの少なくとも一以上とを含む混合茶。 【請求項10】 大豆を浸漬および/または蒸煮し、蒸煮した大豆から、略所定の大きさの団子状の大豆塊を形成し、大豆塊の周囲に麹菌を接種して、これを発酵し、得られた発酵大豆塊を焙煎したことを特徴とする大豆発酵食品の製造方法。 【請求項11】 前記焙煎が、略180ないし250°Cにてなされることを特徴とする請求項10に記載の大豆発酵食品の製造方法。 【請求項12】 請求項10または請求項11に記載の大豆発酵食品を粉砕してなることを特徴とする大豆発酵茶の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、発酵大豆を用いた食品および茶に関し、より詳細には、発酵大豆を焙煎して得た食品や茶、発酵大豆を加熱して得た食品、および、これらの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】旧来より、大豆は、煮豆、枝豆などとして、或いは、炒り豆、きな粉などとして食されている。また、豆腐、豆乳などの加工食品として、また、味噌、納豆などの発酵食品として、種々の場にて利用されている。 【0003】大豆には、多くの蛋白質が含まれていることから、さらに、味噌や納豆などの発酵大豆食品には、アミノ酸のほか、細胞の突然変異を防止する抗変異原性(たとえば、イソフラボン化合物)などが含まれていることから、健康食品としても注目されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記大豆をそのまま蒸煮、或いは、炒ることにより得た食品(煮豆、炒り豆など)の場合には、大豆タンパクの吸収率があまり良くないという問題点がある。その一方、発酵食品として周知の味噌は、略10%〜15%と、塩分を多く含有するため、大量に摂取することは不可能であり、その一方、納豆は、独特のアンモニア臭があるため、これを好まない消費者も多い。 【0005】本発明は、栄養価および種々の成分の含有量を高め、かつ、これらを体内に効率よく吸収可能な大豆発酵食品および大豆発酵茶を提供することを目的とする。また、本発明は、香味や円やかな旨味をもつ大豆発酵食品および大豆発酵茶を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の目的は、浸漬および/または蒸煮を経た大豆を団子状にして、これに麹菌を接種して、発酵させた後に、得られた発酵大豆塊を焙煎することにより、イソフラボン化合物やスーパーオキシド消去活性を増大させることができ、かつ、これらをより吸収しやすくすることができるという知見に基づいて完成された。すなわち、本発明の目的は、浸漬および/または蒸煮を経た大豆を団子状にして、これに麹菌を接種して、発酵させた後に、得られた発酵大豆塊を焙煎してなることを特徴とする大豆発酵食品または大豆発酵茶により達成される。 【0007】また、本発明によれば、団子状に形成された大豆塊に麹菌を接種して発酵させたもの、すなわち、みそ玉を用いて、これを焙煎するため、発酵によるアンモニア臭を除去することができ、かつ、香味および旨味を増すことが可能となる。 【0008】本発明の好ましい実施態様においては、大豆塊を作るために、蒸煮などにより、大豆の外殻に亀裂が生じているのが好ましい。或いは、浸漬および/または蒸煮した大豆を押し潰しないしすり潰してから大豆塊を作っても良い。発酵大豆塊は、略180ないし250°Cの高温にて焙煎するのが好ましい。これにより、種々の成分がより吸収しやすくできる。上記発酵大豆茶に、焙煎ハト麦茶、大麦茶、緑茶、玄米茶、ハブ茶、烏龍茶のうちの一つ或いは複数を混合して混合茶を得ても良い。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態につき説明を加える。図1は、本発明にかかる大豆発酵食品ないし大豆発酵茶(以下、図1に関する記載においては「大豆発酵食品」と称する。)の工程を示す図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる大豆発酵食品は、大豆を洗浄する工程(ステップ101)、大豆を水中に浸漬し、浸漬により水分を吸収した大豆を蒸煮する工程(ステップ102)、蒸煮した大豆を所定の大きさの団子状に形成して、大豆塊を作成する工程(ステップ103)、団子状の大豆(大豆塊)に麹菌を植え付けて、これを発酵する工程(ステップ104)、および、発酵させた大豆塊を焙煎する工程(ステップ105)を備えている。 【0010】本実施の形態においては、いわゆる白大豆を用いている。ステップ102においては、大豆を水中に浸漬することにより、大豆に十分な水分を含ませる。この水温は任意に決定できる。たとえば、常温であっても良いし、30°C程度のぬるま湯であっても良いが、これらに限定されるものではない。また、このステップにおいて、後のステップ103において大豆を丸める際に、大豆の表皮が簡単に割れることができる程度まで、大豆を蒸煮するのが好ましい。 【0011】また、ステップ103においては、蒸煮した大豆を丸めて団子状のもの、すなわち、所謂みそ玉を作る。この場合に、蒸煮した大豆をそのまま丸めても良いし、或いは、蒸煮した大豆をすり潰し、これを丸めても良い。また、大豆塊の大きさは、直径3cm程度の小さな物であっても良いし、こぶし大程度の大きさであっても良い。 【0012】ステップ104では、団子状にした大豆塊の周囲に、麹菌をまぶして、接種する。次いで、これを所定の温度/時間だけ発酵する。35〜36°C程度で、90時間程度発酵するのが好ましいが、これに限定されるものではない。大豆塊の周囲に麹菌を接種することにより、水分を多く含み、かつ、保湿性の高い内部に麹菌が成長し、これにより、より発酵効率を高めることが可能となる。 【0013】ステップ105においては、上記条件で発酵した大豆塊を、180〜250°Cの温度にて、焙煎する。このように、比較的高温にて焙煎することにより、大豆に含まれる栄養素をより吸収しやすくすることが可能となる。 【0014】このようにして得られた焙煎大豆塊を粉砕することにより、大豆発酵食品が完成する。これをより細かく粉砕して粉体を作れば、料理の添加物や、煎餅や焼き菓子の原料とすることができる。このようにして得られた大豆発酵食品を、そのまま食しても良いし、牛乳や味噌汁などの飲料に添加しても良いし、さらに、大豆発酵食品を、米粉や麦粉などの穀物粉とともに混練し、必要に応じて、糖類や調味料などの添加物を加え、これを加熱して、加工食品を得ても良い。また、得られた大豆発酵食品を顆粒状に或いは打錠しても良い。その一方、より粗く粉砕(たとえば、8〜80メッシュ程度)すれば、煮出し用の大豆発酵茶を得ることができる。 【0015】本実施の形態によれば、いわゆるみそ玉を焙煎して、これを粉砕することにより大豆発酵食品および大豆発酵茶を作っている。みそ玉を用いているため、ゲニステインやダイゼインなどのイソフラボン化合物や、スーパーオキシド消去活性を、生大豆や焙煎大豆などを基にして作った食品やお茶と比較して、増大させることができ、発ガン作用の抑制などを期待することが可能となる。また、みそ玉を焙煎して、これを粉砕しているため、生大豆や乾燥こうじ大豆(蒸煮した大豆にこうじを接種して乾燥したもの)と比較して、円やかな味わいの美味な食品やお茶を提供することが可能となる。 【0016】次に、本発明の他の実施の形態につき、説明を加える。この実施の形態においては、上記第1の実施の形態にて得た焙煎大豆茶に、ハトムギ茶、緑茶、麦茶(大麦茶)、玄米茶、ハブ茶、烏龍茶のうちの少なくとも一つを混合して、混合茶を得ている。さらに、プーアール茶、昆布、よもぎ、霊芝、クコ、熊笹、柿の葉、杜仲、椎茸、アマチャズル、陳皮の各々の粉末うちの一つまたは複数を加えても良い。この実施の形態によれば、より旨味を増した混合茶を提供することが可能となる。 【0017】本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。たとえば、前記実施の形態においては、大豆を浸漬し、その後に、蒸煮しているが、浸漬、蒸煮の何れかを行うだけでも良い。 【0018】 【実施例】以下、本発明の実施例につき説明を加える。 [実施例1]実施例1では、常温の水中に浸漬した後に、30ないし60分間蒸し器にて蒸煮した大豆を、直径4〜5cm程度の団子状に丸めて大豆塊を作り、その周囲に麹菌(豆コウジ)を摂取した。さらに、これを35〜36°Cで、約90時間発酵させた。このようにして得た発酵大豆塊を、焙煎機に投入し、約180〜250°Cにて焙煎した後に、粉砕機を用いて、粒子の略90%が、8〜80メッシュの大きさとなるように粉砕した。 【0019】このようにして得た発酵大豆茶100gを1リットルの熱湯にて煮出して飲料を製造した。この飲料の特性と、実施例1と同様の大きさに粉砕した炒り大豆(焙煎大豆)100gを熱湯1リットルにて煮出した飲料のものとを比較して、以下の表1に示す【0020】 【表1】
【0021】実施例1によれば、発酵食品にあるアンモニア臭もなく、比較例よりもより香しい香りがあり、かつ、その味も、発酵による旨味や円やかさを増した発酵大豆茶を提供することができた。また、スーパーオキシド消去活性、ダイゼイン、ゲニステインなど、発ガン抑制作用があるといわれている物質も、比較例1よりも増大していることがわかった。さらに、痩身効果があるといわれている大豆サポニンも、比較例1よりも増大していることがわかった。また、乾燥コウジ大豆(蒸煮した大豆にこうじを接種して乾燥したもの)と比較しても、より円やかな味わいのお茶を作ることができた。 【0022】[実施例2]この実施例2においては、実施例1の手法にて作成した発酵大豆塊を粉砕し、粉末状の発酵大豆食品を製造した。この発酵大豆食品、生大豆(比較例2)および炒り大豆(焙煎大豆)(比較例3)の成分を以下の表2に示す。 【0023】 【表2】
【0024】このように、実施例2においては、大豆サポニンは、比較例よりも若干劣るが、ダイゼイン、ゲニステインというイソフラボン化合物は、比較例よりも、著しく増大していることがわかった。また、実施例2にかかる大豆発酵食品を、他の食品に添加した場合に、香ばしさと旨味が増すことがわかった。 【0025】[実施例3]実施例3においては、実施例1の発酵大豆茶に、ハトムギ茶、緑茶、麦茶(大麦茶)、玄米茶、ハブ茶、烏龍茶を加えた混合茶を作った。実施例3によれば、旨味のある円やかな味のお茶を作ることができた。 【0026】 【発明の効果】本発明によれば、栄養価および種々の成分の含有量を高め、かつ、これらを体内に効率よく吸収可能な大豆発酵食品および大豆発酵茶を提供することが可能となり、さらに、香味や円やかな旨味をもつ大豆発酵食品および大豆発酵茶を提供することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598129211 【氏名又は名称】城田 彰
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| 【出願日】 |
平成10年9月22日(1998.9.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103632 【弁理士】 【氏名又は名称】窪田 英一郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−93132(P2000−93132A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月4日(2000.4.4) |
| 【出願番号】 |
特願平10−267154 |
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