| 【発明の名称】 |
生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】熊谷 正樹
【氏名】佐々木 裕
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| 【要約】 |
【課題】この発明は、適当な条件で味噌を加熱殺菌することと、表面処理した顆粒状の調味料を使用することにより、風味の良いアルコール無添加の生タイプの即席味噌汁用包装味噌を得ることを目的としたものである。
【解決手段】生味噌に適量の水を加え、低温で予備加熱した後、表面処理した調味料を加えて均一に混合し、直ちに品温70℃〜88℃に急速加熱して小袋に充填密封し、ついで70℃〜88℃の雰囲気内で2分〜7分間加熱した後、冷却することを特徴とした生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生味噌に適量の水を加え、低温で予備加熱した後、品温70℃〜88℃に急速加熱して小袋に充填密封し、ついで70℃〜88℃の雰囲気内で2分〜7分間加熱した後、冷却することを特徴とした生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法。 【請求項2】 生味噌に適量の水を加え、低温で予備加熱した後、表面処理した調味料を加えて、直ちに品温70℃〜88℃に急速加熱して小袋に充填密封し、ついで70℃〜88℃の雰囲気内で2分〜7分間加熱した後、冷却することを特徴とした生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法。 【請求項3】 予備加熱温度は40℃〜50℃とすることを特徴とした請求項1又は2記載の生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法。 【請求項4】 急速加熱は、70℃〜88℃に加熱した細管内を通過させることとし、加熱雰囲気は熱水とすることを特徴とした請求項1又は2記載の生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法。 【請求項5】 調味料は顆粒状に成型し、表面を多糖あるいはタンパク質でコーティングしたことを特徴とした請求項2記載の生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は酵母を死滅させることにより、アルコール無添加で、かつ風味を良好にすることを目的とした生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来生タイプの即席味噌汁用包装味噌は、小袋入りの調味味噌と、別袋入りの具材とを組合せ、両者をお椀或いはカップ等の容器に入れた後、熱湯を注ぐことにより味噌汁とするのであるが、味噌中に残存する酵母の発生する炭酸ガス等により小袋が膨脹し、破裂することがあるので、これを防ぐために調味味噌には2.0%〜2.5%のアルコールを加えていた。 【0003】 【発明により解決しようとする課題】前記従来の生タイプの即席味噌汁では、アルコールに敏感な人や幼児が飲むと軽い酩酊症状を起こすおそれがあり、またアルコールにより通常の味噌汁の風味を出すことができない問題点があった。そこで味噌にアルコールを添加しなければよいけれども、アルコールを添加しないと、前記のように酵母の発生する炭酸ガスにより小袋が膨脹して、破裂するおそれがあり、かつ風味の変化も避けられなかったので、これを防ぐために酵母を死滅させることが考えられる。 【0004】一般にアルコール無添加の小袋入り調味味噌を造るには、小袋に充填した調味味噌を80℃以上の温度で10分間程度加熱すれば、酵母を完全に殺菌することができるが、調味料を添加した味噌を、このような条件で加熱すると褐変が進み風味も著しく劣化することが知られている。 【0005】また醸造微生物等に由來する核酸分解酵素(フォスファターゼ)が失活していない味噌に核酸系の調味料を入れると、旨み成分の核酸が分解されて旨みが減少することも知られていた。そこで本発明者等は、味噌の風味を損わないで酵母を完全に殺菌する為の問題点と、調味料添加時の問題点を研究した結果、この発明を完成したのである。 【0006】 【課題を解決する為の手段】この発明は、生みそに適量の水を加えて均一に撹拌混合すると共に、低温予備加熱して流動性を付与した後、要すれば表面処理(コートした)した調味料を加え、ついで加熱細管などを通過させて70℃〜88℃に均一に加熱した後、小袋に充填し、更に、70℃〜88℃の熱水に入れるなどの雰囲気中で2分〜7分加熱し、ついで冷却するようにして、酵母を完全に死滅させると共に、風味の劣化を防止することに成功したのである。 【0007】即ちこの発明による味噌は、生味噌に適量の水を加えて撹拌混合し、流動性を付与すべく低温予備加熱し、更に品温70℃〜88℃で加熱して、小袋に充填密封し、この小袋を70℃〜88℃の雰囲気内で2分〜7分加熱したことを特徴とする生タイプの即席味噌汁用包装味噌であり、他の発明は生味噌に適量の水を加えて、低温で予備加熱し、調味料を加えついで品温70℃〜88℃で加熱して、小袋に充填密封し、この小袋を70℃〜88℃の熱水で2分〜7分加熱し、冷却したことを特徴とする生タイプの即席味噌汁用包装味噌である。 【0008】即ちこの発明は、生味噌に適量の水を加え、低温で予備加熱した後、品温70℃〜88℃に急速加熱して小袋に充填密封し、ついで70℃〜88℃の雰囲気内で2分〜7分間加熱した後、冷却することを特徴とした生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法であり、生味噌に適量の水を加え、低温で予備加熱した後、表面処理した調味料を加えて、直ちに品温70℃〜88℃に急速加熱して小袋に充填密封し、ついで70℃〜88℃の雰囲気内で2分〜7分間加熱した後、冷却することを特徴とした生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法である。更に、予備加熱温度は40℃〜50℃としたものであり、急速加熱は、70℃〜88℃に加熱した細管内を通過させることとし、加熱雰囲気は熱水とするものである。また調味料は顆粒状に成型し、表面を多糖あるいはタンパク質その他の水溶性食品などでコーティングしたものである。 【0009】前記において予備加熱は40℃〜50℃の低温加熱して、味噌に流動性を与えると共に、70℃〜88℃に急速加熱した後、小袋に充填密封するのであるが、予備加熱により、品温を上昇させておくから、急速加熱により、容易に品温が70℃〜88℃に上昇するのである。 【0010】味噌は熱伝導が悪いので、これを急速かつ均一に加熱する為には伝熱面積を増加させる必要があり、この為に細管(内径5mm〜10mm)を選定した。また小袋の入り味噌の加熱に際しても、味噌の内外温度差がなくなることが望ましいので、比較的直径の小さい袋が好ましい。尤も充填時の味噌の温度が例えば85℃であり、熱水の温度が85℃ならば内外同一温度で、例えば4分間加熱できることになる。要は加熱する味噌の全体が、内外均一温度で、同一時間加熱される必要がある。 【0011】従って熱水から、取出した小袋を自然放冷した場合に、外側は急速に温度低下をしても、内部の温度低下に時間が掛かれば、内部の味噌は必要時間以上に加熱した場合と同一になり、風味の劣化を生じるおそれがある。そこで冷水(例えば5℃〜10℃)に浸漬して急冷する。尤も小袋の中心部の品温が瞬時(例えば30秒以内)に70℃以下になればよいと考えられるので、急速冷却の手段に制約はない。 【0012】前記発明において、急速加熱温度が70℃であっても、熱水加熱時間が5分ならば、70℃で2分以上の加熱時間が考えられるので、同一効果を期待することができる。この発明の研究開発において、風味を損わず、酵母を完全に殺す加熱条件について各種実験を行い、表1の結果を得た。 【0013】 【表1】
【0014】表1によれば、70℃〜88℃で2分〜7分間加熱すれば目的を達成することが判明した。そこで実際的製造方法を検討したところ、まず、味噌を40℃〜50℃に加熱して流動性をよくした後、調味料を加え、これを70℃〜88℃に加熱されている内径5mm〜10mmの細管を通して、急速に所定の温度に上昇させた後、直ちに小袋に充填・密封し、その小袋を70℃〜88℃の熱水中で2分〜7分間加熱した後、5℃〜10℃の冷水中で急速に冷却することにより、味噌の褐変を最小限に抑えて、酵母を死滅させることができることを確認した。 【0015】しかしならが、この方法では、40℃〜50℃に加熱して流動性を良くした味噌中に加えた調味料中の核酸が、残存するフォスファターゼにより速やかに分解されて、旨みが弱くなってしまうという問題点が明らかになった。 【0016】そこで、添加する核酸系調味料中の核酸を保護する目的で、調味料を顆粒化し、その表面をゼラチン等でコートした調味料を用いたところ、コートした顆粒化調味料では、40℃〜50℃に加熱した味噌に混合しても、表面のゼラチンで保護されているために、すぐにはフォスファターゼの作用を受けることなく、70℃〜88℃に加熱することにより、フォスファターゼが失活するとともに、コートした物質も溶解して調味料が味噌中に溶け込み、旨みを十分に保持することが判った。そこで酵母による膨脹の恐れのない調味味噌を作ることができた。 【0017】前記、顆粒化調味料をコートする物質は、多糖あるいはタンパク質で、例えばゼラチンの他、寒天やブルランなどである。要は40℃〜50℃では溶解し難く、70℃程度の条件で溶解し、風味に影響しない物質であれば、材質に特に限定されるものではない。前記における調味料のコートは核酸系調味料についてである。 【0018】 【発明の実施の形態】この発明は、生味噌に適量の水を加えて撹拌混合し、低温加熱して味噌に流動性を付与した後、表面処理した調味料を加え、ついで加熱細管などを通過するように、加熱面積を広くして70℃〜88℃で均一加熱した後、小袋に充填し、更に70℃〜88℃の熱水に入れるなどの雰囲気中で2分〜7分加熱し、ついで冷却するようにした生タイプの即席味噌汁用包装味噌の製造方法である。 【0019】前記において、調味料が核酸系の場合には、これを顆粒にして表面をゼラチンその他でコートし、核酸分解酵素の悪影響を未然に防止するが、核酸系調味料を用いない場合には、前記コートをする必要はない。 【0020】 【実施例】醸造味噌100kgに水15リットルを加えて混合し、50℃に予備加熱した味噌に、コーティングした調味料を加え、均一に混合した後、この味噌を87℃に加熱した直径7mmの細管を通して85℃〜86℃に温度を上昇させた後、この味噌を充填機で小袋に充填し、さらに充填した小袋を87℃に加熱した熱水中で3分間加熱した後、5℃の冷水中で冷却した。このようにして製造した小袋充填味噌を30℃で3ヶ月間保存したが、酵母による膨脹は認められなかった。また、このアルコール無添加即席味噌汁と、従来の2%アルコール入即席味噌汁を比較して官能検査を行なったところ、アルコール無添加の味噌汁では軽い酩酊症状を生じないことは勿論、85%の人がアルコール無添加の味噌汁の方が美味しいと判定した。 【0021】 【発明の効果】この発明によれば、小袋の膨脹・破裂がなく、しかも自然風味のアルコール無添加の生タイプ即席味噌汁用味噌を容易に多量生産できる効果がある。またアルコールに敏感な人や幼児なども安心して甘い味噌汁を即席で食することができる効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000116943 【氏名又は名称】旭松食品株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月22日(1998.9.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059281 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 正次
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| 【公開番号】 |
特開2000−93128(P2000−93128A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月4日(2000.4.4) |
| 【出願番号】 |
特願平10−268016 |
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