| 【発明の名称】 |
調理装置の加熱釜壁面温度センサおよび加熱調理方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】梶原 徳二
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| 【要約】 |
【課題】加熱釜内の食材を焦がしたり,焦がさないように調理し、好みに応じた物性や味を有する製品に自動的に仕上げるようにした調理装置の加熱釜壁面温度センサおよび加熱調理方法を提供する。
【解決手段】加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる調理装置において、少なくとも前記加熱釜1の食材接触面の温度を検出する壁面温度センサ20,36を前記加熱釜1の底板壁面に保持手段40,60を介して配設した加熱釜壁面温度センサによって検出した食材毎の焦げ付き温度を予め記憶手段17に記憶し、前記壁面温度センサが前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度α1に到達する以前の所定温度α2検出時に前記加熱手段の加熱温度を制御するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる調理装置において、少なくとも前記加熱釜の食材接触面の温度を検出する壁面温度センサを前記加熱釜の底板壁面に保持手段を介して配設したことを特徴とする調理装置の加熱釜壁面温度センサ。 【請求項2】 前記保持手段は前記加熱釜の底板内壁面に近接させた位置に前記壁面温度センサの検知部が接触するように弾性部材によって保持したことを特徴とする請求項1項記載の調理装置の加熱釜壁面温度センサ。 【請求項3】前記保持手段は前記加熱釜の底板外壁面に突設した前記壁面温度センサの検知部を保持する固定部材を有し、該固定部材は外周を断熱材で覆ったことを特徴とする請求項1記載の調理装置の加熱釜壁面温度センサ。 【請求項4】 前記壁面温度センサの検知部の配設位置を、前記加熱釜の底板内壁面に対し可及的に近接した厚さ位置に配設したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載した調理装置の加熱釜壁面温度センサ。 【請求項5】 加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる加熱調理方法において、少なくとも前記加熱釜の底板外壁面に配設した壁面温度センサによって検出した食材毎の焦げ付き温度を予め記憶手段に記憶し、前記壁面温度センサが前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前の所定温度検出時に前記加熱手段の加熱温度を低温に制御開始するようにしたことを特徴する加熱調理方法。 【請求項6】 加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる加熱調理方法において、少なくとも前記加熱釜の底板外壁面に配設した壁面温度センサおよび前記加熱釜の内部に配設した製品温度センサによってそれぞれ検出した食材毎の各焦げ付き温度を予め記憶手段に記憶し、前記壁面温度センサおよび前記製品温度センサがそれぞれ前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前のそれぞれの所定温度検出時に、または、少なくとも前記加熱釜の底板壁面に配設した前記壁面温度センサによって検出した食材毎の焦げ付き温度と製品重量センサにより検出した前記食材の目標の煮詰め重量のそれぞれを予め記憶手段に記憶し、前記壁面温度センサが前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前の所定温度検出と前記製品重量センサが前記記憶手段に記憶した前記食材の目標の煮詰め重量に到達する以前の所定重量検出の両方の条件を確認した時に前記加熱手段の加熱温度を低温に制御開始するようにしたことを特徴する加熱調理方法。 【請求項7】 加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる加熱調理方法において、少なくとも前記加熱釜の底板外壁面に配設した壁面温度センサおよび前記加熱釜の内部に配設した製品温度センサによって検出した食材毎の各焦げ付き温度と製品重量センサにより検出した前記食材の目標の煮詰め重量をそれぞれ予め記憶手段に記憶し、前記壁面温度センサが前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前の所定温度検出時または前記製品重量センサが前記記憶手段に記憶した前記食材の目標の煮詰め重量に到達する以前の所定重量検出時に前記加熱手段の加熱温度を低温に制御開始するようにしたことを特徴する加熱調理方法。 【請求項8】 加熱手段を加熱釜の下端面に空間部を設けて覆うように構成したジャケットの前記空間部に供給されるスチームとし、かつ前記壁面温度センサに代えてジャケット内温度センサを用い、前記壁面温度センサに関する内容をジャケット内温度センサに関する内容としたことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の加熱調理方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、練りあん、スープ、ソース、炒め物、野菜、小麦粉、豆、コーヒー豆、ゴマ等の食材を加熱調理するために使用する加熱釜の食材接触面の温度を検出する調理装置の壁面温度センサおよび加熱調理方法に係り、特に加熱釜内の食材を焦がしたり,焦がさないように調理し、好みに応じた物性や味を有する製品に自動的に仕上げるようにした調理装置の加熱釜壁面温度センサおよび加熱調理方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、練りあん、ソース等の製品を自動的に加熱調理する方法としては、例えば本件出願人が先に特開平8―56590号公報で開示した加熱調理方法を提案している。前記加熱調理方法によれば、加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を攪拌機により攪拌しながら加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる加熱調理方法であって、前記製品の加熱調理の開始から終了までの調理過程を、調理される製品に応じて複数のステップに区分すると共に、該各ステップ区間の加熱調理時間を調理される製品に応じて設定し、かつ前記各ステップ区間における製品温度、製品重量、前記加熱釜の壁面温度および前記加熱手段の発熱量の各目標値をそれぞれ設定し、さらに前記各ステップ区間における加熱制御の為の制御パラメータとして前記調理される製品に応じ前記設定した目標値の1つを選択設定し、前記設定された目標値に従って前記加熱手段の発熱量を各ステップごとに目標値をきりかえながら最初のステップから最終ステップまで順に制御するようにしたものである。例えば、前記制御パラメータとして製品温度や加熱釜の製品温度が選択された場合、実際の温度を測定し、この測定値が目標値に近づくように加熱制御していた。また、前記加熱調理方法の内容には、調理過程における加熱釜の底板壁面温度を壁面温度センサによって検出する方法が示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の加熱調理方法では、加熱調理過程における製品温度、煮詰め状況を表わす製品重量、加熱釜の壁面温度、製品の攪拌速度、および調理時間を設定して、これら設定された各種食材のパラメータを記憶装置に記憶させ、この記憶装置の数値を読み出すことで、パターン通りの食材を加熱調理して、希望する味及び物性の製品に仕上げるようにし、かつこれを再現可能として大量に製品を仕上げるようにしている。しかるに、加熱釜の内壁面に焦げ付く食材、特にコーヒー豆、胡麻などのように、加熱当初温度を急激に上昇させて調理する食材においては、内壁面の温度が高温になるために他の食材と区別する必要があり、目標値の温度を基準とする温度管理では、加熱釜の余熱などによる加熱手段の追随性が悪く、焦げ付く状態の温度検出時における加熱手段の制御では、食材が余熱によって、焦げ付いてしまう恐れがあり、温度管理を早めに制御を行なう必要がある。すなわち、測定値を求めてから目標値になるように加熱温度制御をしようとしても、完成に近い焦げるという段階では、余熱による追随性の問題によって、常に目標値以上に加熱し過ぎる状態にあり、加熱温度を低温に制御して食材を焦げ付かないようにする点においては、いまだ不充分であった。また、食材によっては、最終の焦げ付く段階では、ゆっくりと品温を上昇させたい場合があるが、加熱釜の壁面温度は、温度上昇が非常にゆっくり滑らかである為に、従来の調理方法のように一定時間のパターン化された前記温度管理だけでは、対応が困難な場合が存在するという問題点がまだ解決されない現状にある。 【0004】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、加熱調理する加熱釜の壁面温度センサを、加熱釜に接触する食材の接触壁面に限りなく近接した位置に配置して、壁面温度を精密に検出すると共に、前記壁面温度センサにより検出した食材毎の焦げ付き温度を予め記憶手段に記憶し、壁面温度センサの温度が前記記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前の所定温度を検出した時、および食材焦げ付き温度に到達した時に、前記加熱手段の加熱温度を制御するようにし、食材を焦がしたり,焦がさないように調理し、好みに応じた物性や味を有する製品に自動的に仕上げるようにした調理装置の加熱釜壁面温度センサおよび加熱調理方法を提供しようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる調理装置において、少なくとも前記加熱釜の食材接触壁面の温度を検出する壁面温度センサを前記加熱釜の底板壁面に保持手段を介して配設したことを特徴とする。 【0006】請求項2の発明は、前記請求項1に記載した加熱釜壁面温度センサにおいて、前記保持手段は前記加熱釜の底板内壁面に近接した位置に前記壁面温度センサの検知部が接触するように弾性部材によって保持したことを特徴とする。 【0007】請求項3の発明は、前記請求項1に記載した加熱釜壁面温度センサにおいて、前記保持手段は前記加熱釜の底板外壁面に突設した前記壁面温度センサの検知部を保持する固定部材を有し、該固定部材は外周を断熱材で覆ったことを特徴とする。 【0008】請求項4の発明は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載した加熱釜壁面温度センににおいて、前記壁面温度センサの検知部の配設位置を、前記加熱釜の底板内壁面に対し可及的に近接した厚さ位置に配設したことを特徴とする。 【0009】請求項5の発明は、加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる加熱調理方法において、少なくとも前記加熱釜の底板外壁面に配設した壁面温度センサによって検出した食材毎の焦げ付き温度を予め記憶手段に記憶し、前記壁面温度センサが前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前の所定温度検出時に前記加熱手段の加熱温度を低温に制御開始するようにしたことを特徴する。 【0010】請求項6の発明は、加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる加熱調理方法において、少なくとも前記加熱釜の底板外壁面に配設した壁面温度センサおよび前記加熱釜の内部に配設した製品温度センサによってそれぞれ検出した食材毎の各焦げ付き温度を予め記憶手段に記憶し、前記壁面温度センサおよび前記製品温度センサがそれぞれ前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前のそれぞれの所定温度検出時に、または、少なくとも前記加熱釜の底板壁面に配設した前記壁面温度センサによって検出した食材毎の焦げ付き温度と製品重量センサにより検出した前記食材の目標の煮詰め重量のそれぞれを予め記憶手段に記憶し、前記壁面温度センサが前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前の所定温度検出と前記製品重量センサが前記記憶手段に記憶した前記食材の目標の煮詰め重量に到達する以前の所定重量検出の両方の条件を確認した時に前記加熱手段の加熱温度を低温に制御開始するようにしたことを特徴する。 【0011】請求項7の発明は、加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる加熱調理方法において、少なくとも前記加熱釜の底板外壁面に配設した壁面温度センサおよび前記加熱釜の内部に配設した製品温度センサによって検出した食材毎の各焦げ付き温度と製品重量センサにより検出した前記食材の目標の煮詰め重量をそれぞれ予め記憶手段に記憶し、前記壁面温度センサが前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前の所定温度検出時または前記製品重量センサが前記記憶手段に記憶した前記食材の目標の煮詰め重量に到達する以前の所定重量検出時に前記加熱手段の加熱温度を低温に制御開始するようにしたことを特徴する。 【0012】請求項8の発明は、前記請求項5〜7のいずれかに記載した加熱調理方法において、加熱手段を加熱釜の下端面に空間部を設けて覆うように構成したジャケットの前記空間部に供給されるスチームとし、前記壁面温度センサに代えてジャケット内温度センサを用い、前記壁面温度センサに関する内容をジャケット内温度センサに関する内容としたことを特徴とする。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につき、図を参照して説明する。この発明の第1実施形態に係る加熱調理装置を示し、図1は加熱釜の一部切欠き正面図で、この実施形態では、加熱手段が加熱釜の底部を空間部を介してジャケットで覆い、前記空間部にスチームを供給して加熱釜を加熱する場合を示している。図2は、前記加熱釜に配設した壁面温度センサの要部断面図、図3は、本発明における加熱調理方法を実現する制御システムの構成を示す概略ブロック図、図4は、前記実施形態における、製品の加熱調理の開始から最終ステップまでの各ステップに対する制御パラメータを設定し、かつ、各ステップに対し調理時間、製品温度、製品重量、壁面温度、スチーム供給量、ジャケット内温度および攪拌速度の各設定値を設定した状態の条件設定データをグラフに変換した一例を表わす表図である。 【0014】図1,図2において、1は鉄板,銅板,ステンレス鋼板あるいは前記鋼板を貼り合わせた積層鋼板等の金属板によって形成された加熱釜であり、この加熱釜1は、底板壁面1Aの外壁面1aのほぼ半分を覆って、内部に空間部2を設けたジャケット3が形成され、前記空間部2に制御バルブ4を介して熱媒体としてのスチームの供給量が制御される加熱手段5が設けられ前記加熱釜1を加熱するようになっている。またこの加熱釜1は床上に設置した支持枠16aに傾動可能に支持され内部の加熱調理製品の取出しが容易となっている。6は加熱釜1内の食材を攪拌する電動機7付の攪拌機であり、先端部には、電動機7により自転しながら旋回する攪拌翼8が連結されている。この第1の実施形態では、加熱手段としての熱媒体をスチームについて説明するが、熱媒体としては気体,あるいは油などの液体も考えられる。 【0015】20は前記加熱釜1の底板壁面1Aの外壁面1aに、前記ジャケット3に形成した貫通穴3aを貫通して配設された壁面温度センサで、該壁面温度センサ20は、内部に空隙部9aを有しかつ凹部の先端底9bを有するケーシング本体9と、このケーシング本体9の下端開口9cを塞ぐ蓋部材10と、この蓋部材10の下端にねじ嵌合された連結部材11とから構成されると共に、前記ケーシング本体9の内部空隙部9aには加熱釜1の底板壁面の壁面温度を検出する壁面温度センサ20として熱電対12が配設され、前記熱電対12の先端検知部12aは、前記ケーシング本体9の凹部の先端底9bに位置し、前記熱電対12の後端部12bは、前記蓋部材10に連結された連結部材11の内部に設置され、該熱電対12の先端検知部12aを常時前記凹部の先端底9bに接触するように弾性部材であるスプリング13によって付勢される押圧移動部材14に係止されている。この場合、前記熱電対12の先端検知部12aの配設位置は、加熱釜1の底板内壁面1bに対して可及的に近接した厚さ位置に配設するのが良い。そして、先端底9bと先端面9eとの幅は、底板壁面1Aの板厚の0〜20%、好ましくは、0〜5%にするのが望ましい。したがって、0%に近い板厚を確保できない場合は、前記先端底9bを貫通させて先端面9eと一致させ、接着剤で固める方法も可能である。 【0016】なお、前記壁面センサ20は、弾性部材であるスプリング13とケーシング本体9を中心とする保持手段40によって、加熱釜1の底板壁面1Aの外壁面1a部分のいずれかの部分に配設されているし、接着剤も保持手段40の1つの方法といえる。また、壁面温度センサ20は、熱電対12の他に抵抗形の温度センサを使用することが可能である。 【0017】前記壁面温度センサ20のケーシング本体9の先端は、前記ジャケット3に形成した貫通穴3aを貫通して、かつ加熱釜1の底板壁面1Aに形成した貫通孔1cに先端面9eが前記底板内壁面1bと同一面になるように位置決めして、前記底板壁面1Aの外壁面1aとケーシング本体9とを前記ジャケット3の貫通穴3aを利用して溶接し、さらに、前記ケーシング本体9を貫通させたジャケット3の貫通穴3aを密閉する塞ぎ板3bとジャケット3およびケーシング本体9の貫通外周部を溶接して固定している。なお、前記ジャケット3内には図示していないが、ジャケット3内の温度が測定可能にジャケット内温度センサ21が配設されている。 【0018】一方、15は加熱釜1内で加熱調理される製品(食材)の温度を検知する製品温度センサで、加熱釜1の支持枠16aの上端部から加熱釜1内に向けて垂設したパイプ等の支持部材(図示せず)の先端部に取付けられたものである。また、16は加熱釜1を含めた製品の重量を検出する製品重量センサであり、この製品重量センサ16は加熱釜1の支持枠16aの支持部または支持枠16aの支持脚16bなどに取付けられている。なお、前記加熱釜1に近接して、図示しないパソコン等から構成される加熱調理の制御システム収容部が配設されている。 【0019】図3において、17は加熱調理システム全体を制御し管理する中央処理装置(以下CPUと略省する)であり、このCPU17は、比較や演算を行いその結果によって何等かの処理を行なう機能、内部記憶装置内のプログラム及びデータを利用することで、製品の加熱調理開始から終了までの調理過程を調理される製品に応じて、製品を所定の物性および味に仕上げるのに適した複数のステップに区分する機能および該各ステップ区間の加熱調理時間を調理される製品に応じて設定する機能、各ステップ区間における製品温度、製品重量、加熱釜1の壁面温度、ジャケット内温度、加熱手段のバルブの開度および攪拌機の攪拌速度の各目標値をそれぞれ設定する機能、各ステップ区間における加熱制御の目標値を設定した製品温度、製品重量および壁面温度の内の1つから、実際に使用する目標値を選択設定する機能、前記選択設定された目標値とこれに対応する製品温度センサ15,製品重量センサ16,壁面温度センサ20、ジャケット内温度センサ21で検出された測定値との偏差がゼロになるように前記バルブの開度を各ステップ毎にフィードバック制御して加熱釜1の加熱量を制御する機能、上記各目標値データおよび各センサからの測定値データをグラフとして表示させる機能、製品温度センサ15、製品重量センサ16、壁面温度センサ20およびジャケット内温度センサ21の各測定値をサンプリングすることにより得られる測定データを基に製品加熱調理用の目標値を設定する機能をそれぞれ有する。例えば、食材が理想的な状態に仕上がった時に、途中の各測定値を目標値として使用するようなことが考えられる。 【0020】前記CPU17には、内部記憶装置およびハードデイスクなどからなる外部記憶装置(図示せず)が接続され、さらに表示制御部を介してCRT等の表示装置が接続され、さらに入力インタフェース22を介してキーボードおよびマウスなどからなる入力装置およびプリンタが接続されている。 【0021】次に、以上のように構成された第1実施形態の動作について説明する。図4は、製品の加熱調理している状況に関し、その開始から終了までを製品重量、ジャケット内温度、壁面温度、製品温度および攪拌速度についてデータの一例を示したものである。 【0022】通常は、ステップ毎の制御パラメータ毎の目標値とこれに対応する製品重量センサ16、ジャケット内温度センサ21、壁面温度センサ20、製品温度センサ15で検出された測定値との偏差が各ステップ毎に選択した制御パラメータでの比較でゼロになるように加熱手段のバルブの開度を制御することで加熱温度をフィードバック制御して、製品温度、製品重量もしく壁面温度を前記目標値に沿って制御し、好みに応じた物性および味を有する製品に加熱調理するが、調理時間の計数はCPU17に内蔵したタイマにより行われる。一方、この出願においては、特に、■加熱釜1の底板壁面1Aの外壁面1aに配設した壁面温度センサ20により検出した食材毎の焦げ付き壁面温度α1(110度)である所定温度のステップ区分位置を予め記憶装置であるCPU17に記憶させておき、加熱手段5であるスチームの加熱供給を行い、食材の焦げ付き温度α1より何度か低い加熱温度であるα2(108度)の所定温度に到達した時に、前記加熱手段5であるスチームの加熱供給を低温となるように制御したことを特徴としている。この場合、低温となるように制御したということは、加熱手段5の制御バルブ4を弁開度0%にしたり特定の弁開度に保持、又は各ステップに応じて段階的に保持することである。すなわち、従来の測定値が目標値に近づくように制御する場合と異なり、本発明では、何等かの条件に到達したら新しい制御パラメータを選択して(この実施例ではバルブの開度)制御するということである。 【0023】■製品温度センサ18により検出した食材毎の焦げ付き製品温度α3(90度)である所定温度のステップ区分位置を予め記憶装置であるCPU17に記憶させておき、加熱手段5であるスチームの加熱供給を食材の焦げ付き製品温度α3より何度か低い加熱温度であるα4(80度)温度に到達した時と、前記■の壁面温度センサ20がα2の所定温度似到達した時の両方の条件を満足した時に、前記加熱手段であるスチームの加熱供給を低温となるように制御したことを特徴としている。この場合、低温となるように制御したということは、■に記載した内容と同じであり、別に設定した第二の目標値によって従来技術と同じような制御をするということも■と同じである。 【0024】■製品重量センサ19により検出した食材毎の目標煮詰め重量β1である所定重量のステップ区分位置を予め記憶装置であるCPU17に記憶させておき、加熱手段5であるスチームの加熱供給を前記目標煮詰め重量β1より軽い重量β2の所定重量に到達した時と、■の壁面温度センサ20がα2の所定温度に到達した時の両方の条件を満足した時点で加熱手段であるスチームの加熱供給を低温となるように制御したことを特徴としている。この場合、前記低温となるように制御したということは、■,■に記載した内容が該当する。 【0025】■前記■,■,■に示した壁面温度センサ20の加熱温度α2、または製品温度センサ18の加熱温度α4、または製品重量センサ19の重量β2のいずれかの条件を満足した時点で、加熱手段であるスチームの加熱供給を低温となるように制御したことを特徴としている。 【0026】■前記■〜■に記載した壁面センサ20と壁面温度に関する内容を、ジャケット内温度センサ21とジャケット内温度に代えて、夫々の条件を満足した時点で加熱手段であるスチームの加熱供給を低温となるように制御することを特徴としている。 【0027】■食材の焦げ付き温度以前の所定値の判定が困難な場合には、前記■〜■のそれぞれの目標値を互いに選択的に組合わせた設定値を目標値とすることで、食材の焦げ付き温度以前の所定値の判定を容易にすることが可能であり製品の調理において所望の加熱調理ができる。 【0028】図5は、本発明の第2の実施形態を示し、加熱調理装置における加熱手段がガスバーナである直火タイプの加熱釜の一部切欠き正面図であって、図6,図7は、加熱釜の外壁面に取付けた壁面温度センサの要部断面図,および外周の断熱材と底部閉塞板を取除いた平面図である。 【0029】図中30は加熱釜、31は電動機7付き攪拌機6により前記加熱釜30内の食材を攪拌する攪拌翼、32,33は前記加熱釜30を下面から加熱手段60として直接加熱する同心に配置されたリング状の内,外ガスバーナ、34はガス供給源と前記バーナ32,33を結ぶガス供給管で、このガス供給管34にはガス通路を全閉から全開まで複数段階に開度調整されるサーボバルブおよび開閉弁35が設けられている。36は、前記加熱釜30の底板壁面30Aの直火の当たる部分よりはずれた外壁面30aに取付けられた壁面温度センサで、該壁面温度センサ36は、図6に拡大断面図で示すように、底板壁面30Aの外壁面30aに溶接固着した円筒状の短筒37と、この短筒37に囲まれかつ前記底板壁面30Aの外壁面30aに突設した壁面温度センサ36である熱電対38の先端部38aを固定保持する固定部材39と、固定部材39の下面との間に前記熱電対38先端部38aを挟持し、ねじ、ビスなどの止め具39aにより締付け固定保持する押え板39bからなる保持手段50が装着されている。 【0030】前記熱電対38の先端の温度検知部38bは、前記加熱釜30の底板壁面30Aの板厚を外壁面30a側から内壁面30b側に向けて形成した凹部30cの底面に当接してあり、食材の接触面温度である内壁面30b温度に可及的に近い値を検出できるようにしている。 【0031】前記短筒37には側面に前記熱電対38の配線部を貫通させるパイプ37aが横設されている。41は前記短筒37の下方開口部37eを塞ぐ閉塞板37bであって、前記短筒37のフランジ37cにねじ37dにより着脱自在に取付けられている。42は前記ガスバーナからの熱を断熱する断熱材で、前記短筒37、配線パイプ37aのすべての外面を覆って、熱電対38への悪影響を防止する。 【0032】なお、第2実施形態の前述した以外の構成は、第1実施形態の調理装置の加熱釜壁面温度センサと同様であるので、図5〜図7に図1〜図3の符号と同符号を付けてその説明を省略する。また、第2実施形態における壁面温度センサを用いた加熱釜の加熱調理方法にあっても、図8において、製品の加熱調理している状況に関し、その開始から完了までを製品温度、製品重量、壁面温度、ガスバルブ開度および攪拌速度について、データの一例を示したものである。このことによって、前記第1の実施形態の加熱調理方法と同様の方法により食材を焦げ付きのない加熱調理ができ、好みに応じた物性や味を有する製品に自動的に仕上げるようにした加熱調理方法を提供できる。 【0033】この発明において、加熱調理方法を加熱釜30の底板壁面30Aに配設した壁面温度センサ36により検出した食材毎の焦げ付き壁面温度α1(158度)である所定温度のステップ区分位置を予め記憶装置であるCPUに記憶させておき、加熱手段60であるガスの加熱供給を行い食材の焦げ付き温度α1より何度か低い加熱温度であるα2(148度)の所定温度に到達した時に、前記加熱手段60であるガスの加熱供給を低温となるように制御したことを特徴とするようにしたが、前記目標値を変更することで、食材に焦げ付きある製品に仕上げることも勿論可能である。なお、動作に関しては、前述の通り加熱手段60にガスを使用している点が、第1実施形態と異なるが、その他に関しては、前記■〜■の制御がすべて該当するものである。 【0034】この発明において、加熱釜30の外壁面30aに形成した凹部30cの底に壁面温度センサ36である熱電対38の温度検知部38bを当接するように配設したが、検知部38bを凹部30c底に当接させた状態で、凹部30c周囲を接着材でシールすることで、調理作業中温度検知部38bが凹部30cより離れるのを防止でき、より適確で精密な内壁面30b側の温度に近い壁面温度を計測できることで好ましい。なお、この他に接着剤を使用する場合は、凹部30cが底板壁面30Aを貫通してもかまわないし、最も希望する内壁面30b側の温度を測定しているといえる。さらに、熱電対38の温度検知部38bの配設位置に関しては、前記内容を含め第1実施形態の考え方に同じである。 【0035】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる調理装置において、少なくとも前記加熱釜の食材接触面の温度を検出する壁面温度センサを前記加熱釜の底板壁面に保持手段を介して配設した構成としたので、加熱釜の食材接触面である内壁面温度に近い適確な温度を測定することができ、加熱調理における壁面温度管理を容易にすることができる。 【0036】また、本発明では、前記壁面温度センサの保持手段を前記加熱釜の内壁面近傍に前記壁面温度センサの検知部が接触するように弾性部材によって保持した構成としたので、前記壁面温度センサの検知部を常時被測定部である加熱釜の底板壁面に接触さておくことができ適確な測定温度を得ることができる。さらに、加熱釜の壁面温度センサの検知部の配設位置を、前記加熱釜の内壁面に対し可及的に近接した厚さ位置に配設した構成としたので、加熱釜の内壁面温度に近似した壁面温度が測定可能となり、加熱制御が極めて適確なものとすることなでき、良質の所望製品の仕上がりが期待できる。 【0037】さらにまた、加熱手段により加熱される加熱釜に投入した食材を加熱して所定の物性および味の製品に仕上げる加熱調理方法において、少なくとも前記加熱釜の底板壁面に配設した壁面温度センサによって検出した食材毎の焦げ付き温度を予め記憶手段に記憶し、前記壁面温度センサが前記記憶手段に記憶した食材焦げ付き温度に到達する以前の所定温度検出時に前記加熱手段の加熱温度を低温に制御開始するようにしたので、パターン通りの食材を加熱調理して、希望する味及び物性の製品に仕上げるようにした従来方法と異なり、加熱釜の内壁面に焦げ付く食材、特にコーヒー豆、胡麻などのように、加熱当初温度を急激に上昇させて調理する食材においても、加熱釜の余熱などによる加熱手段の追随性を考慮した加熱手段の制御によって、食材が余熱によって、焦げ付いてしまう恐れなどを回避できる。また、食材の焦げ付き温度以前の所定値の判定が困難な場合には、製品温度センサに製品温度、あるいは製品重量センサによる製品重量等の目標値を互いに選択的に組合わせた設定値を目標値とすることで、食材の焦げ付き温度以前の所定値の判定を容易にし製品の調理において所望の加熱調理ができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000125587 【氏名又は名称】梶原工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月18日(1998.9.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100110629 【弁理士】 【氏名又は名称】須藤 雄一 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−93095(P2000−93095A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月4日(2000.4.4) |
| 【出願番号】 |
特願平10−264389 |
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