| 【発明の名称】 |
霊供膳用食品セット |
| 【発明者】 |
【氏名】松本 なお
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| 【要約】 |
【課題】霊供膳に対する知識が無い人にも、極めて容易に且つ短時間で霊供膳を用意することができ、しかも食品が無駄になるおそれもない、霊供膳用食品セットを提供すること。
【解決手段】霊供膳用食品セット10は、包装袋11と、この包装袋11に収容された、高野豆腐12,椎茸13,人参14,昆布15,蕗16,煮豆17,麸18,油揚げ19,及び牛蒡20とから構成されている。以上の各種食品12〜20は、霊供膳の平椀,壺椀,汁椀,及び高皿に盛り付けられるものであり、滅菌された調理済みの状態で包装袋11により密封包装されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 仏壇等に供えられる霊供膳の、平椀,壺椀,汁椀,及び高皿に盛り付けられる各種食品が、一食の霊供膳を構成するのに適した分量ずつセットにされていることを特徴とする霊供膳用食品セット。 【請求項2】 各種食品の一部又は全部が、滅菌された調理済み状態で包装体により密封包装されてなる請求項1に記載の霊供膳用食品セット。 【請求項3】 各種食品の一部又は全部が、煮るか又は湯もどしすることにより可食状態となる乾燥状態で包装体により密封包装されてなる請求項1に記載の霊供膳用食品セット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、仏壇等に供える霊供膳用の食品をセットにした霊供膳用食品セットに関するものである。 【0002】 【従来の技術】日本の仏教の各宗派(浄土真宗は除く)においては、例えば三回忌,七回忌というような年忌法要(いわゆる法事)や、盂蘭盆,彼岸といった特別な日に、仏壇に小型のお膳を供える習慣がある。このお膳は一般的に「霊供膳」と呼ばれている。(霊膳,御料理供膳,仏膳等と呼ばれる場合もある。)こうした霊供膳は、葬儀に際して祭壇に供えられることもあり、さらに、初七日から四十九日までの中陰供養に際して中陰壇に供えられることもある。 【0003】ところで、前記霊供膳は一汁三菜であり、以下のような決まりにしたがって用意される。すなわち、図3に示すように霊供膳1は、足付きの膳2と、この膳2の上に置かれる、親椀3,平椀4,壺椀5,汁椀6,及び高皿(腰高坏)7という合計5つの器とを備えている。 【0004】親椀3には、白飯が盛り付けられる。平椀4には、高野豆腐,椎茸,人参,昆布等の炊合せが盛り付けられる。壺椀5には、煮豆又は蕨や筍等の煮物が盛り付けられる。汁椀6には、麸や油揚げ等を具にした汁が盛り付けられる。さらに、高皿7には、牛蒡の煮物又は大根等の漬物(香の物)が盛り付けられる。そして、親椀3及び汁椀6が向う側となるようにして仏壇等に供えられえる。 【0005】なお、この霊供膳1は精進料理であるため、前記の各器に盛り付けられる各種食品として肉類や魚介類を使えないのはもちろんのこと、それを調理する際の「だし」にも鰹節や煮干し等は使えず、椎茸や昆布のだしを用いなければならない。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記霊供膳1を一般家庭で用意するにあたっては、以下のような問題があった。すなわち、霊供膳1は普通の家庭料理とは異なり、伝統的な「しきたり」に則ったものでなければならないため、若い世代には特に、どのような種類の食品をどのように組み合わせて盛り付ければよいのかを知らない人が多くなり、霊供膳1を供えたいという気持ちはあっても、現実的には供えられないという場合が増えてきた。 【0007】また、一回の法事等で用意する霊供膳1は一食分でよいため、霊供膳1に用いる各種食品も、ごく少量ずつあれば足りるのに対し、それらの食品をスーパーマーケットや八百屋等で購入する際には、ある程度まとまった量を購入せざるを得ない。したがって、各種食品ごとに多量の余りが生じ、それが無駄になってしまうおそれもあった。 【0008】さらに、親椀3に盛り付けられる白飯はともかくとして、それ以外の器に盛り付けられる食品は、調理の際に、家庭の厨房でよく用いられている鰹節入りの「粉末だしの素」さえ使用できないため、それ以外の家庭料理とは別に調理しなければならず、多品種の食品を少量ずつ特別に調理するのは極めて面倒で、時間と労力がかかることであった。 【0009】本発明は以上のような問題点に鑑みてなされたものであって、霊供膳に関する知識が無い人でも、容易に霊供膳を用意することができ、しかも食品が無駄になるおそれもない、霊供膳用食品セットの提供を目的とするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明に係る霊供膳用食品セットは、仏壇等に供えられる霊供膳の、平椀,壺椀,汁椀,及び高皿に盛り付けられる各種食品が、一食の霊供膳を構成するのに適した分量ずつセットにされていることを特徴とするものである。 【0011】また、前記の構成において、各種食品の一部又は全部が、滅菌された調理済み状態で包装体により密封包装されてなるものである。 【0012】また、前記の構成において、各種食品の一部又は全部が、煮るか又は湯もどしすることにより可食状態となる乾燥状態で包装体により密封包装されてなるものである。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。 【0014】実施形態1.図1は、本発明の実施形態1に係る霊供膳用食品セット10を、包装袋11(包装体の一例)と、この包装袋11に収容されて密封包装されている各種食品とに分解して示した概略構成図である。 【0015】この実施形態では前記食品が、調理済み状態の、高野豆腐12,椎茸13,人参14,昆布15,蕗16,煮豆17,麸18,油揚げ19,及び牛蒡20から構成されている。以上の各種食品12〜20は、一食の霊供膳を構成するのに適した分量ずつ取り揃えられて、セットにされている。また、図からわかるように、例えば人参14は花形に切り、昆布15は筒状に曲げて干瓢で巻くというように、適宜な前処理が行なわれている。そして、このような食品12〜20が、椎茸や昆布のだし及び砂糖,醤油等の調味料を含む煮汁(不図示)とともに、滅菌された調理済みの状態で包装袋11により密封包装されて、霊供膳用食品セット10が構成されている。なお、包装袋11は、ある程度の耐熱性と気密性及び水密性とを有する合成樹脂シート材、又は金属泊と合成樹脂との積層シート材等から形成されている。 【0016】この霊供膳用食品セット10の製造方法としては、大別して次の2つの方法が考えられる。すなわち、1つは、各食品を加熱調理した後、無菌室等において包装袋に無菌充填し、袋開口を密封シールする方法であり、もう1つは、適宜に前処理を施した各食品を包装袋に充填し、袋開口を密封シールした後、この包装袋を加熱して、袋内の食品の調理及び滅菌を行なう方法である。本発明においては、要は滅菌された調理済み状態で密封包装されていればよいので、前記いずれの方法で製造されていても構わない。 【0017】なお、後者の方法としては、一般的な缶詰やレトルト食品と同様に、最初から120℃程度の高温で一定時間加熱してもよいが、この場合は高温により食品の色や風味が損なわれるおそれがある。したがって、食品に応じて、皮剥き,あく抜き,下味付け等の適宜な前処理を施した各食品を、適量の煮汁及び不活性ガスとともに包装袋に充填し、袋開口を密封シールした後、この包装袋を先ず80℃程度で、次いで100℃程度で適宜時間ずつ加熱して、食品の調理を行ない、最後に加熱温度を120℃程度まで上昇させて袋内の滅菌を行なうというような製造方法を採用するのが特に好ましい。 【0018】この霊供膳用食品セット10を使用する場合は、常温のまま、又は包装袋11ごと熱湯で適宜時間煮沸して加熱した後、包装袋11を開封し、取り出した各種食品12〜20を前記霊供膳1の各器4〜7に盛り付ける。この際、高野豆腐12,椎茸13,人参14,昆布15,及び蕗16は平椀4に盛り付け、精進物の炊合せを構成する。また、煮豆17は壺椀5に、牛蒡20は高皿7に、それぞれ盛り付ける。さらに、麸18及び油揚げ19は汁椀6に盛り付け、これに包装袋11内の煮汁を加えて、汁(吸い物)を構成する。そして、これらの器4〜7を、別に炊いた白飯を盛り付けた親椀3とともに膳2上に並べると、霊供膳1の出来上がりである。 【0019】以上の説明から明らかなように、この実施形態の霊供膳用食品セット10によれば、平椀4,壺椀5,汁椀6,及び高皿7に盛り付けられる各種食品12〜20が、一食の霊供膳1を構成するのに適した分量ずつセットにされているので、霊供膳に関する知識を持たない若い世代の人でも、容易に霊供膳1を用意することができ、しかも、従来のように余った食品が無駄になるおそれもない。また、各種食品12〜20が滅菌された調理済み状態で包装袋11により密封包装されているので、未開封状態なら常温で長期間の保存が可能であるとともに、使用に際しては包装袋11から取り出した各種食品12〜20を各器4〜7に適宜に盛り付けるだけでよく、調理のための時間と労力は一切かからない。 【0020】実施形態2.図2は、本発明の実施形態2に係る霊供膳用食品セット30を、気密性を有する包装袋31(包装体の一例)と、この包装袋31で密封包装されている各種食品とに分解して示した概略構成図である。 【0021】この実施形態では前記食品が、それぞれ乾燥状態の、高野豆腐32,椎茸33,人参34,昆布35,莢隠元36,蕨37,筍38,麸39,若布餅40,及び大根の漬物41から構成されている。漬物41は、小袋42に収容された後、包装袋31に収容されている。符号43は、各種食品とともに包装袋31に収容された乾燥剤である。 【0022】より詳しく説明すると、以上の食品のうち、麸39,若布餅40,及び漬物41は、適宜時間湯に浸漬して「湯もどし」することにより可食状態となるような乾燥状態とされている。他方、麸39,若布餅40,漬物41以外の各食品32〜38は、2〜3分程度煮ることにより可食状態となるような乾燥状態とされている。因みに、椎茸33,人参34,莢隠元36,蕨37,及び筍38は、適宜に加熱調理された後、フリーズドライ製法で乾燥させられたものである。なお、高野豆腐32,昆布35,麸39,及び若布餅40は、それぞれ単独で乾物として販売されているのと同様のものである。そして、以上の各種食品32〜41は、それぞれ可食状態とした場合に一食の霊供膳1を構成するのに適した分量となるような分量ずつ収容されている。 【0023】また、図示を省略したが、包装袋31には、この霊供膳用食品セット30の使い方、すなわち、各種食品を煮たり湯もどししたりする方法や、各種食品の各器への盛り付け方(何をどの器に盛り付けるか)等の説明が記載されている。 【0024】この霊供膳用食品セット30を使用する場合は、水に適宜の調味料(砂糖,醤油,味醂,塩等)を加えてなる煮汁を鍋等で沸騰させ、開封した包装袋31から取り出した食品のうち高野豆腐32,椎茸33,人参34,昆布35,莢隠元36,蕨37,及び筍38を前記沸騰した煮汁に入れて2〜3分間煮る。他方、漬物41は小袋42から取り出し、適宜に湯もどししておく。 【0025】そして、所定時間煮た前記各食品32〜38を前記霊供膳1の器に盛り付ける。この際、高野豆腐32,椎茸33,人参34,昆布35,及び莢隠元36は平椀4に盛り付け、精進物の炊合せを構成する。また、蕨37及び筍38は壺椀5に盛り付け、湯もどしした漬物41は高皿7に盛り付ける。さらに、汁椀6には包装袋31から取り出した麸39及び若布餅40を入れた後、前記食品32〜38を煮た煮汁を注ぎ入れる。(これにより麸39及び若布餅40を湯もどしして、それらを具とした汁をつくる。)以上のようにした各器4〜7を、別に炊いた白飯を盛り付けた親椀3とともに膳2に載せると、霊供膳1が出来上がる。 【0026】この実施形態の霊供膳用食品セット30は、以上に説明したように乾燥状態の各種食品32〜41が乾燥剤43とともに気密性の包装袋31で密封包装されているので、長期間常温保存が可能であるとともに、使用に際しては包装袋31から取り出した各種食品32〜41を煮たり湯もどししたりするだけでよいので、生の状態の食材を買ってきて調理する場合に比べ、調理のための時間と労力を大幅に節減できる。 【0027】なお、本発明が以上で説明した実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば霊供膳用食品セットを構成する各種食品は前記したものに限られず、全体として霊供膳(親椀は除く)を構成できるものであれば、その組み合わせは任意である。ただし、霊供膳には、仏さまに、海のもの,山のもの,畑のものを取り合わせた料理を供えるという意味があるので、少なくとも高野豆腐,椎茸,人参,昆布,及び麸が含まれていることが望ましい。 【0028】また、前記実施形態1では霊供膳用食品セット10を構成する各種食品の全部を調理済み状態で包装袋11により包装し、前記実施形態2では霊供膳用食品セット30を構成する各種食品の全部を乾燥状態で包装袋31により包装したが、必ずしも全部の食品を同様の状態で一つの包装袋で包装する必要はなく、例えば、汁椀6に盛り付ける麸や油揚げ等(汁の具)と高皿7に盛り付ける漬物とは、湯もどしすると可食状態となる乾燥状態で一つの包装袋に密封し、前記以外の平椀4及び壺椀5に盛り付ける各種食品は滅菌された調理済み状態で前記とは別の包装袋に密封し、前記二つの包装袋を別の箱や袋等の容器に収容して、霊供膳用食品セットを構成するようなことも考えられる。 【0029】また、各種食品を包装袋に収容したセット状態で冷凍保存するようにした霊供膳用食品セットも考えられる。 【0030】さらに、前記では包装袋を用いたが、本発明にいう「包装体」は袋に限定されることなく任意であり、例えば瓶,缶,その他の包装体により食品を密封包装して霊供膳用食品セットが構成されていてもよい。 【0031】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る霊供膳用食品セットにあっては、仏壇等に供えられる霊供膳の、平椀,壺椀,汁椀,及び高皿に盛り付けられる各種食品が、一食の霊供膳を構成するのに適した分量ずつセットにされているので、霊供膳に関する知識を持たない人でも、容易に霊供膳を用意することができ、しかも、従来のように余った食品が無駄になるおそれもない。 【0032】また、各種食品の一部又は全部が、滅菌された調理済み状態で包装体により密封包装されたものでは、長期間の常温保存が可能であるとともに、使用に際しては包装体から取り出した各種食品をそれぞれ対応する器に盛り付けるだけでよく、調理のための時間と労力が一切かからない。 【0033】また、各種食品の一部又は全部が、煮るか又は湯もどしすることにより可食状態となる乾燥状態で包装体により密封包装されたものでは、長期間の常温保存が可能であるとともに、使用に際しては包装体から取り出した各種食品を煮たり湯もどししたりするだけでよいので、生の状態の食材を買ってきて調理する場合に比べ、調理のための時間と労力を大幅に節減できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598130985 【氏名又は名称】松本 なお
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| 【出願日】 |
平成10年9月25日(1998.9.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100047831 【弁理士】 【氏名又は名称】杉本 巌 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−93094(P2000−93094A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月4日(2000.4.4) |
| 【出願番号】 |
特願平10−271349 |
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