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【発明の名称】 ブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料およびその製法
【発明者】 【氏名】諏訪 淳

【要約】 【課題】ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安定性および保存安定性(抗菌性)に優れたブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料およびその製法を提供すること。

【解決手段】ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を含有してなるブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料、ならびにポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を混合することを特徴とするブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料の製法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を含有してなるブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料。
【請求項2】 糖度30%以上を有する請求項1記載のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料。
【請求項3】 糖が果糖ブドウ糖液糖、果糖、麦芽糖、マルチトール、ソルビトール、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、大豆オリゴ糖およびラクトスクロースからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1または2記載のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料。
【請求項4】 ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を混合することを特徴とするブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料の製法。
【請求項5】 ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を混合して得られた混合液をさらに加熱する請求項4記載の製法。
【請求項6】 混合液の糖度が30%以上となるように調整したのち、加熱する請求項4記載の製法。
【請求項7】 加熱温度が80℃以上である請求項5または6記載の製法。
【請求項8】 糖が果糖ブドウ糖液糖、果糖、麦芽糖、マルチトール、ソルビトール、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、大豆オリゴ糖およびラクトスクロースからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項4〜7いずれか記載の製法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明、ブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料およびその製法に関する。さらに詳しくは、ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安定性および保存安定性(抗菌性)に優れたブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェノール類は、抗酸化性、抗変異原性、抗う蝕性などの種々の生理機能を発現することが報告されている。例えば、赤ブドウを原料とし、ポリフェノール類を比較的多量に含有する赤ワインを多量に摂取するフランス人は、一般に、非常に類似した食生活を送っている他の欧米人と対比して、冠動脈性心疾患による死亡率が低いことが知られている。これは、赤ワインに含まれているポリフェノール類の抗酸化作用に起因すると考えられている(エス・ルノーおよびエム・ド・ロルゲリル(S. Renaud and M. de Lorgerill)。
【0003】赤ワインと同様にポリフェノール類が多量に含まれているものとしては、赤ブドウを使用するワインの製造工程で排出された圧縮搾汁粕から抽出されたエキスが知られている。特に、ロゼワインの圧縮搾汁粕は、1日間以内の短期間発酵の後に取り出されるため、ポリフェノール類は、ほとんどワインに移行しないので、圧縮搾汁粕中に多量に残存している。
【0004】したがって、この圧縮搾汁粕から水を溶媒として抽出したエキスは、ポリフェノール類を精製する工程を経ないでも、ポリフェノール類を多量に含み、しかも通常廃棄されている圧縮搾汁粕を原料としているので安価であるため、ポリフェノール類による心疾患予防効果を目的とする飲料の原料として好適に使用しうるものである。
【0005】しかしながら、前記ブドウ果皮種子抽出エキスを飲料に配合した場合、その配合量の増加とともに、該ブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料中に沈澱物が生成し、該飲料の外見が悪くなるばかりか、ポリフェノール類の有効性も損われてしまうという欠点がある。その原因は、ワイン圧縮搾汁粕から抽出した粗抽出エキスに含まれているポリフェノール類は、主として、比較的水に溶解しやすく、タンパク質などとの反応性が低い低重合度(1〜6量体)のフラボノイドだけでなく、水に溶けにくく、タンパク質などとの反応性が高い高重合度のフラボノイドが多量に含まれているが、これらのうち、高重合度のフラボノイドが、粗抽出エキスに含まれているタンパク質、多糖類などの高分子化合物と結合、凝集して水不溶性の沈澱物が生じること、および酒石酸とミネラルが結合し、不溶性の酒石酸カリウム等が沈澱することに基づくものと考えられる。
【0006】この欠点を解決するには、重合度の低いポリフェノール類だけを精製して使用することも考えられるが、このように重合度の低いポリフェノール類だけを精製するのには、吸着剤処理、膜分離、溶剤分別などといった煩雑な処理を必要とするという欠点がある。また、酒石酸やカリウムを完全に取り除くには、長時間を要したり、煩雑な処理を必要とするという欠点もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安定性および保存安定性(抗菌性)に優れたブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料およびその製法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、(1) ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を含有してなるブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料、ならびに(2) ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を混合することを特徴とするブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料の製法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料は、前記したように、ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を含有するものである。
【0010】本発明に用いられるブドウ果皮種子は、ワインやブドウ果汁の製造工程中で排出される圧縮搾汁粕であり、色素やアルコールの抽出、家畜の飼料として一部利用されているものの、不要物として一般に廃棄されていたものである。本発明は、このブドウ果皮種子を使用するものであり、該ブドウ果皮種子は一般に安価で容易に入手しうるものであるので、経済性に非常に優れるという利点がある。
【0011】本発明においては、原料ブドウとして、赤系ブドウ種を好適に使用することができる。
【0012】前記赤系ブドウ種の具体例としては、例えば、カベルネ・フラン種、カベルネ・ソービニヨン種、メルロ種、ピノ・ノアール種、ピノ・ムニエ種、マスカット・ベリーA種、シラー種、ガメイ種、グルナッシュ種、ムールヴェードル種、サンソー種、グロロー種などがあげられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0013】ブドウ果皮種子は、従来既知の方法、例えば、原料ブドウを破砕、除梗した後、圧搾する方法などにより、容易に得ることができる。
【0014】ブドウ果皮種子の粗抽出を行なう際には、抽出装置として、バッチ式抽出装置および連続式抽出装置のいずれを用いることもできる。
【0015】抽出溶媒としては、本発明においては、水を好適に用いることができる。かかる水の種類には特に限定がなく、純水、精製水などを用いることができる。抽出溶媒の使用量は、通常、ブドウ果皮種子100重量部に対して、100〜1000重量部程度、好ましくは300〜600重量部程度であることが望ましい。
【0016】抽出を行なう際の抽出温度は、効率よく抽出を行なう観点から、20〜80℃、好ましくは40〜60℃であることが望ましい。また、抽出時間は、抽出温度などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、2〜24時間程度である。
【0017】抽出終了後、必要により、濾過、遠心分離、フィルタープレスなどの手段により、粗抽出エキスの固液を分離する。
【0018】前記ブドウ果皮種子の抽出エキスの代表例としては、例えば、ロゼワインの搾汁粕から抽出したエキスなどをあげることができる。
【0019】かくして得られるブドウ果皮種子の粗抽出エキスには、赤ワインと同様にポリフェノールに代表される抗酸化性物質が含まれているので、低密度リポ蛋白コレステロール酸化抑制作用、血清の抗酸化能を上昇させて血液中の脂肪酸化を抑制する作用などの優れた作用を呈する。
【0020】本発明においては、前記ブドウ果皮種子の粗抽出エキスと、糖とを併用する点に、1つの大きな特徴がある。このように、ブドウ果皮種子の粗抽出エキスと、糖とを併用した場合には、驚くべきことに、ブドウ果皮種子の粗抽出エキスに含まれている成分の分散安定性のみならず、保存安定性(抗菌性)が格段に向上するという優れた効果が発現される。
【0021】本発明に用いられる糖としては、例えば、高濃度で使用しても結晶を生じがたいものを好適に使用することができる。かかる糖としては、例えば、果糖ブドウ糖液糖、果糖、麦芽糖、マルチトール、ソルビトール、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ラクトスクロースなどがあげられ、これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。これらのなかでは、マルチトール、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、ラクトスクロースなどのオリゴ糖は、果糖およびブドウ糖と対比して、人体内に消化吸収されがたく、体外に自然に排泄されやすいので、心疾患を増悪させる作用が非常に小さいことから、心疾患の予防を目的とする飲料に好適に使用しうるものである。
【0022】なお、高濃度で使用すると結晶を生じやすい糖を用いる場合、その糖の結晶が生じがたい量の範囲内で、前記高濃度で使用しても結晶を生じがたい糖と併用することが好ましい。かかる高濃度で使用すると結晶を生じやすい糖としては、例えば、蔗糖、ブドウ糖、エリスリトール、トレハオース、キシリトール、パラチノース、パラチニットなどがあげられる。
【0023】また、ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安定性を向上させる糖として、前記したもののほか、水飴、デキストリンなどの多糖類も使用することが可能である。しかしながら、該多糖類をあまりにも多量に使用すると粘度が高くなり、飲用することが困難となる傾向があるので、本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料の飲用や取扱い性を阻害しない範囲内で、その配合量を適宜、調整することが好ましい。
【0024】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料における糖の量は、分散安定性および保存安定性(抗菌性)の観点から、糖度(可溶性固形分量)が30%以上、好ましくは40%以上となるように調整することが望ましく、また糖度が高くなるにつれて粘度が増すため、飲用上の点から、60%以下、好ましくは50%以下となるように調整することが望ましい。なお、糖度は、アッベ式糖用屈折率計を用い、試料部の温度が20℃となるように調節して測定することができる。
【0025】かくして、前記ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を混合することにより、本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料が得られる。
【0026】なお、本発明においては、ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を混合して得られた混合液の分散性を向上させるために、80℃以上、好ましくは90℃以上、さらに好ましくは95℃以上の加熱温度にまで加熱することが望ましい。なお、かかる加熱温度の上限値は、特に限定がないが、飲料の風味を保つの観点から、100℃以下であることが望ましい。かかる加熱は、例えば、本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料を容器に充填する際の加熱殺菌工程にて代用してもよい。加熱時間は、加熱温度によって異なるので一概には決定することができないが、例えば、80℃以上で加熱をする場合、5秒間以上であることが好ましい。
【0027】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料は、そのままでも使用しうるが、例えば、減圧濃縮などにより、所望の濃度にまで適宜濃縮してもよい。かかる濃縮を行なった場合には、赤ワインほどでもないが若干量含まれているアルコール類を濃縮と同時に除去することができる。したがって、本発明においては、ブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料を濃縮することがアルコールによる健康阻害を回避する観点から好ましい。
【0028】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料は、天然抽出物であるので、種々の飲料に添加して使用することができる。
【0029】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料には、赤ワインと同様にポリフェノールに代表される抗酸化性物質が含まれているので、低密度リポ蛋白コレステロール酸化抑制作用、血清の抗酸化能を上昇させて血液中の脂肪酸化を抑制する作用などの優れた作用を呈する。したがって、例えば、本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料を用いることにより、赤ワインと同程度の心疾患予防作用を発現させる場合には、一般に、フランス国民は赤ワインを常飲していること、および他国の国民と比べて冠動脈性心疾患死亡率が低いといわれていることに鑑みて、フランス国民のワインの摂取量を考慮することができる。フランス国民の1日あたりの平均赤ワイン摂取量は、一般に200〜400ml程度であるといわれている。このことから、赤ワインと同様の心疾患予防効果を期待する場合、この1日あたりの平均赤ワイン摂取量200〜400mlに含まれている抗酸化性物質に相当する量のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料を摂取することが好ましいと考えられる。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0031】実施例1ロゼワインの搾汁粕から抽出したエキス(以下、抽出液Aという)〔糖度60%、ポリフェノール含量10重量%)およびガラクトオリゴ糖液(ヤクルト薬品工業(株)製、商品名:オリゴメイト55(糖度75%)〕を用いて以下の試験溶液を調製した。
【0032】試験溶液A抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液42重量部および精製水28重量部を混合し、糖度を約50%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Aを得た。
【0033】試験溶液B抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液36重量部および精製水34重量部を混合し、糖度を約45%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Bを得た。
【0034】試験溶液C抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液29重量部および精製水41重量部を混合し、糖度を約40%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Cを得た。
【0035】試験溶液D抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液16重量部および精製水54重量部を混合し、糖度を約30%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Dを得た。
【0036】試験溶液E抽出液A30重量部および精製水70重量部を混合し、糖度を約18%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Eを得た。
【0037】次に、試験溶液A〜Eをそれぞれ10ml容量の目盛りつき遠沈管に移し、遠心分離器を用いて3000rpmで10分間遠心分離を行なった。遠心分離後、沈澱物が試験溶液全体に占める割合を遠沈管の目盛りを読み、測定した。その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】表1に示された結果から、糖を配合することにより、沈澱物の量を低減させ、分散安定性を向上させることができることがわかる。特に、糖度が30%以上、なかんづく40%以上である場合には、沈澱量を大幅に低減させ、分散安定性を大幅に向上させることができることがわかる。
【0040】実施例2実施例1で用いたのと同じ抽出液Aおよびガラクトオリゴ糖液を用いて以下の試験溶液を調製した。
【0041】試験溶液F抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液36重量部および精製水34重量部を混合し、糖度を約45%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Fを得た。
【0042】試験溶液G抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液36重量部および精製水34重量部を混合し、糖度を約45%に調整することにより、試験溶液Gを得た。
【0043】次に、試験溶液FおよびGをそれぞれ目盛りつき遠沈管に移し、遠心分離器を用いて3000rpmで10分間遠心分離を行なった。遠心分離後、沈澱物が試験溶液全体に占める割合を遠沈管の目盛りを読み、測定した。その結果を表2に示す。
【0044】
【表2】

【0045】表2に示された結果から、沈澱を防止し、分散性を向上させるためには、本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料には、加熱を施すことが好ましいことがわかる。
【0046】実施例3実施例1で用いたのと同じ抽出液Aおよびガラクトオリゴ糖液を用いて以下の試験溶液を調製した。
試験溶液H抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液(糖度75%)36重量部および精製水34重量部を混合し、糖度を約45%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Hを得た。
【0047】試験溶液I抽出液A30重量部、果糖ブドウ糖液糖36重量部(糖度75%)および精製水34重量部を混合し、糖度を約45%に調整することにより、試験溶液Iを得た。
【0048】次に、試験溶液HおよびIをそれぞれ目盛りつき遠沈管に移し、遠心分離器を用いて3000rpmで10分間遠心分離を行なった。遠心分離後、沈澱物が試験溶液全体に占める割合を遠沈管の目盛りを読み、測定した。その結果を表3に示す。
【0049】
【表3】

【0050】表3に示された結果から、糖度を同一にして、糖の種類を代えても沈澱量に変化が認められないことから、沈澱量は、主として糖度に依存しているものと考えられる。
【0051】実施例4以下の処方にてブドウ果皮種子抽出エキス配合ドリンクを調製した。
【0052】
(成分) (量)
ガラクトオリゴ糖液 350. 0kgブドウ果皮種子抽出エキス 300. 0kgブルーベリー果汁 66. 0kgステビア 2. 2kg香料 0. 2kg精製水(調整) 481. 6kg合計 1200. 0kg【0053】得られたブドウ果皮種子抽出エキス配合ドリンクの糖度を精製水の量を調整することにより、45%に調整した。
【0054】次に、得られたブドウ果皮種子抽出エキス配合ドリンクを35℃の恒温室中にて60日間放置後した。その結果、沈澱物は、ほとんど見当たらなかった。
【0055】このことから、本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料は、分散性に非常に優れたものであることがわかる。
【0056】実施例5実施例1で用いたのと同じ抽出液Aおよびガラクトオリゴ糖液を用いて以下の試験溶液を調製した。
【0057】試験溶液J抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液29重量部および精製水41重量部を混合し、糖度を約40%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Jを得た。
【0058】試験溶液K抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液16重量部および精製水54重量部を混合し、糖度を約30%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Kを得た。
【0059】試験溶液L抽出液A30重量部および精製水70重量部を混合し、糖度を約18%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することにより、試験溶液Lを得た。
【0060】試験菌として、USP混合菌〔エスケリチア・コリ(Escherichia coli) ATCC8739 と、シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa) ATCC 9027と、スタフィロコカス・アウレウス(Staphylococcus aureus) ATCC 6538 との混合菌〕、乳酸菌混合菌〔ラクトバシルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum) ATCC 14931と、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei) ATCC 393との混合菌〕、カビ混合菌〔アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger) ATCC16404とペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum) ATCC 9849との混合菌〕、または酵母混合菌〔カンジダ・アルビカンス(Candida albicans) ATCC 10231 と、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae) ATCC 561との混合菌〕を用い、該試験菌をその新鮮斜面培養から釣菌し、滅菌リン酸緩衝生理食塩水に懸濁させ、約104 〜105 個/mlの菌液を調製した。
【0061】次に、各試験溶液J〜L(pH4.1)30gをバイアル瓶に採り、これに、菌液を0.3mlずつ接種したのち、8℃で保存し、7日間ごとに生菌数の測定を行なった。その結果を表4に示す。
【0062】
【表4】

【0063】表4に示された結果から、試験溶液J〜Lは、いずれも糖を含有していることにより、菌の生存率が低くなることがわかる。特に、糖度が高くなるにしたがって、菌の生存率が低くなることがわかる。
【0064】また、糖度が40%では(試験溶液J)、28日目にすべての接種菌が検出されなかったことから、糖度を40%以上とすることが保存性の観点から、好ましいと考えられる。
【0065】
【発明の効果】本発明の製法によれば、ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安定性および保存性(抗菌性)に非常に優れたブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料を得ることができる。
【0066】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料は、このように、ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安定性および保存性(抗菌性)に非常に優れたものであるので、高濃度で各種飲料に配合することができるため、少量の飲用で心疾患予防などの効果が期待しうる飲料を提供することができるという効果が奏される。
【出願人】 【識別番号】000106324
【氏名又は名称】サンスター株式会社
【出願日】 平成10年9月1日(1998.9.1)
【代理人】 【識別番号】100095832
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳徳
【公開番号】 特開2000−69945(P2000−69945A)
【公開日】 平成12年3月7日(2000.3.7)
【出願番号】 特願平10−247426