| 【発明の名称】 |
加工海苔 |
| 【発明者】 |
【氏名】山下 政続
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| 【要約】 |
【課題】吸湿性が高い加工海苔に防湿効果を付与し、長期保存でも品質良好な加工海苔を提供する。
【解決手段】ラウリン系油脂0〜40重量%、トリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂60〜100重量%からなる配合油脂を海苔の表面に均一に塗布することにより、被膜を形成し吸湿を防止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ラウリン系油脂0〜40重量%、トリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂60〜100重量%からなる配合油脂を海苔に塗布することを特徴とする加工海苔【請求項2】 ラウリン系油脂とトリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂からなる配合油脂を海苔の重量に対して5〜45重量%海苔の表面に塗布する請求項1記載の加工海苔 |
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、風味や長期保存に優れ、かつ吸湿性を改良した海苔の製造に関する。詳しくはラウリン系油脂とトリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂からなる配合油脂を海苔に塗布することを特徴とする加工海苔に関する。 【0002】 【従来の技術】海苔は日本人の食生活において重要な食品であり、その品質は、外観、風味、光沢、食感などで評価されている。海苔は保存中や開放して大気中に放置して置くと吸湿して、海苔特有のバリッとした歯ごたえや食感が失われとともに光沢が失われる問題がある。特に海苔を寿司やおにぎりに巻いた場合など米やネタなどの水分が移行し、短時間に海苔は水分を吸収して柔らかくフニャッとしてしまい、海苔特有のバリッとした食感がなくなる問題があった。 【0003】このため、この問題を解決する手段としてジェランガム水溶液を海苔の表面に付着させて乾燥する乾燥海苔を得る方法(特開昭60−141262)、水溶性食物繊維の水溶液を海苔に塗布した後乾燥する加工海苔の製法(特開平5−115263)、大豆油、コーン油、ナタネ油、パーム油などを水素添加して融点10〜40℃とした植物性硬化油脂を海苔の表面に塗布する方法(特開平62−134070)が提案されている。しかしながらこれらの方法では光沢を良好にする目的は若干改善されているが、吸湿の防止に関しては現在でも満足の得られていない。また更には、植物性硬化油脂を使用する場合は、その融点を夏用と冬用とに調製しなければならず、均一に塗布するための特別な装置と熟練が必要になる問題がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、風味や長期保存に優れ、かつ吸湿性を改良した海苔を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは品質良好な海苔の製造法について鋭意研究した結果、海苔を乾燥させる前に、ラウリン系油脂0〜40重量%とトリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸がが炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂60〜100重量%からなる配合油脂を海苔の表面に塗布することにより上述の問題を解決できることを見出した。すなわち、本発明はラウリン系油脂0〜40重量%とトリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂60〜100重量%からなる配合油脂を海苔の重量に対して5〜45重量%海苔の表面に塗布することを特徴とする加工海苔である。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明に用いられるラウリン系油脂は、ラウリン酸を30重量%以上含有する油脂であり、具体的にはヤシ油、パーム核油、ヤシ硬化油、パーム核硬化油、チョコレートなどに使用されるノーテンパリングタイプのハードバターなどを無味、無臭となるまで精製したものが望ましい。本発明のラウリン系油脂は、その融点が20〜40℃のものが望ましい。 【0007】本発明に用いられるトリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂としては、精製したカカオバター、テンパリングタイプのカカオ代用脂などが挙げられ、その融点は25〜40℃のものが望ましい。 【0008】本発明のラウリン系油脂とトリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂からなる配合油脂は、その重量%が0:100〜40:60の組成であることが望ましく、ラウリン系油脂が40重量%以上では、ベトベトした油っぽい風味となり、海苔の表面の光沢が消失するため望ましくない。 【0009】本発明のラウリン系油脂とトリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂からなる配合油脂は、海苔の重量に対して5〜45重量%海苔の表面に塗布することが望ましく、5重量%以下では海苔に塗布した後の加熱処理工程において、焼きむらが生じ高級感のある光沢になりにくく、またできた製品を寿司やおにぎりに巻くと吸湿してしまう。また45重量%以上のりの表面に塗布すると焼く工程で、海苔の表面が油で覆われた状態となりベトベトし、油がかった食感となるため望ましくない。 【0010】[作用]本発明のラウリン系油脂とトリグリセリドの2位の脂肪酸がオレイン酸を主成分とし、且つ1及び3位の脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である油脂からなる配合油脂は、特徴あるシャープな融解特性を示し、且つ口どけが非常に良好で、長期保存によってもその風味が劣化することがない酸価安定性にすぐれた油脂であるため、本発明の配合油脂を海苔の表面に均一に塗布すると、本配合油脂が光沢を持ちながら固化し、海苔の表面の被膜形成が完全に行われるものと考えられる。また、その海苔の表面が口どけのよい特徴を有する本配合油脂で被膜されているために食する時、油っぽさが全く感じられず、吸湿が防止され、寿司やおにぎりに本発明の海苔を巻いても長時間海苔の食感が失われることがないものと推定される。 【0011】以下本発明の実施例を用い、その詳細を明示する。尚、本実施例は本発明をなんら限定するものではない。 【0012】 【実施例】実施例1精製したカカオバター80部にラウリン系油脂であるノーテンパリングタイプのハードバター20部を加え、65℃で加熱溶解して配合油脂を得た。水分約10%の素干した海苔を約80℃で乾燥し、水分約2%程度の乾燥海苔に、前記の配合油脂を、約25重量%になるように45℃で海苔の表面にローラーで塗布した。その後、海苔表面が120〜160℃の範囲で約10秒間、加熱処理して本発明の加工海苔を得た。得られた加工海苔は、高級感のある黒味をおびた焼き色で、バリッとした海苔らしい食感を有した。また得られた加工海苔を用いて、ネタに胡瓜を使用した巻寿司を作り、加工海苔の状態を観察した。その結果、室温で1時間放置後でも海苔の光沢や形は変化せず、また食した場合でも海苔らしいバリッとした歯ごたえのある食感であった。 【0013】実施例2水分約10%の素干した海苔を約80℃で乾燥し、水分約2%程度の乾燥海苔に、テンパリングタイプのカカオ代用脂100部を、約10重量%になるように45℃で海苔の表面にローラーで塗布した。その後、海苔表面が120〜160℃の範囲で約10秒間、加熱処理して本発明の加工海苔を得た。得られた加工海苔は、高級感のある黒味をおびた焼き色で、バリッとした海苔らしい食感を有した。また得られた加工海苔を用いて、ネタに胡瓜を使用した巻寿司を作り、加工海苔の状態を観察した。その結果、室温で1時間放置後でも海苔の光沢や形は変化せず、また食した場合でも海苔らしいバリッとした歯ごたえのある食感であった。 【0014】比較例1水分約10%の素干した海苔を約80℃で乾燥し、水分約2%程度の乾燥海苔に、市販されているパーム油(融点約36℃)を、約25重量%になるように45℃で海苔の表面にローラーで塗布した。その後、海苔表面が120〜160℃の範囲で約10秒間、加熱処理して加工海苔を得た。得られた加工海苔は、焼きむらのある黒味をおびており、少し油脂のかかった食感を有した。また、得られた加工海苔を用いて、ネタに胡瓜を使用した巻寿司を作り、加工海苔の状態を観察した。その結果、室温で1時間放置すると、海苔の表面の光沢は、変化はあまりみられないが、海苔の上部が少し丸まってきており、吸湿してやわらかくなった状態であった。また食した場合でも海苔らしい歯ごたえのある食感ではなっかった。 【0015】比較例2市販されている海苔を用いて、ネタに胡瓜を使用した巻寿司を作り、加工海苔の状態を観察した。その結果、室温で1時間放置すると、海苔の表面の光沢は、色が少しボケてきており、海苔の上部が内側に丸まってしまい、完全に吸湿してやわらかくなった状態であった。また食した場合でもフニャッとした食感であった。 【0016】 【発明の効果】本発明により得られた加工海苔は、実施例の結果から明らかなように、均一に配合油脂が塗布されているために、長時間保存しても吸湿しない、高級感のある黒味をおびた焼き色で、バリッとした海苔らしい食感を有するものである。そのため本発明の加工海苔で巻いた寿司やおにぎりは、室温で長時間放置しても海苔の光沢や形は変化しないため、食した場合でも海苔らしいバリッとした歯ごたえのある食感のものが得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000204181 【氏名又は名称】太陽化学株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月2日(1998.9.2) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−69942(P2000−69942A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月7日(2000.3.7) |
| 【出願番号】 |
特願平10−264032 |
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