| 【発明の名称】 |
天ぷら用小麦粉 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡邊 寿信
【氏名】福留 真一
【氏名】宮村 英孝
【氏名】平澤 太
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| 【要約】 |
【課題】電子レンジ等で再加熱した場合に口溶けの良好な天ぷらを得るための小麦造粒物及びその製造方法、並びに該小麦造粒物を用いた天ぷら粉の提供。
【解決手段】小麦粉及び小麦粉100重量部に対して0.01〜0.5重量部の乳化剤からなり、平均粒径が100〜180μmである天ぷら用小麦造粒物;小麦粉と乳化剤とを均一に混合した後、造粒することを特徴とする天ぷら用小麦造粒物の製造方法;該天ぷら用小麦造粒物を含有した天ぷら粉。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 小麦粉及び小麦粉100重量部に対して0.01〜0.5重量部の乳化剤からなり、平均粒径が100〜180μmである天ぷら用小麦造粒物。 【請求項2】 乳化剤のHLBが、5〜16である請求項1記載の天ぷら用小麦造粒物。 【請求項3】 小麦粉と乳化剤とを均一に混合した後、造粒することを特徴とする請求項1または2記載の天ぷら用小麦造粒物の製造方法。 【請求項4】 請求項1または2記載の天ぷら用小麦造粒物を含有した天ぷら粉。 【請求項5】 電子レンジで解凍する天ぷらに用いるものである請求項4記載の天ぷら粉。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジ等で再加熱した場合に口溶けの良好な天ぷらを得るための小麦造粒物及びその製造方法、並びに該小麦造粒物を用いた天ぷら粉、該天ぷら粉を用いた天ぷらに関する。 【0002】 【従来の技術】天ぷらの風味、食感は、揚げたてのものが最も優れているが、近年のライフスタイルの多様化から、これを冷蔵または冷凍して保存し、電子レンジ等で再加熱して喫食する場合も多い。しかしながら、冷蔵、冷凍した天ぷらは、再加熱しても口溶けが悪く、べたついたり、ぼそついて天ぷら本来の風味、食感が失われてしまう。このため冷蔵、冷凍しても優れた風味、食感を有する天ぷらを得るための天ぷら粉等の開発が行われており、例えば以下の技術が知られている。 【0003】焙焼小麦40〜92重量部、米粉2〜40重量部、植物油脂及び/またはグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル2〜20重量部からなる衣用粉(特公昭51−1770号公報)、炭素数14以下の脂肪酸とエステル結合させたショ糖脂肪酸エステルを添加したバッター(特公昭58−54788号公報)、レシチン0.1〜2.0重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.5〜2.0重量%を含有する天ぷら粉(特開平8−163963号公報)、小麦粉を予熱後、凝集液を噴霧して小麦粉を凝集させ、顆粒化した天ぷら用小麦粉(特開昭51−57846号公報)、小麦粉または小麦粉を含む混合物に加水して混捏し、焙焼、粉砕して顆粒状衣とし、これに糖水溶液を加えた衣液(特公昭58−24109号公報)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭51−1770号公報、特公昭58−54788号公報、特開平8−163963号公報の技術では、用いる乳化剤の量が多すぎるため、風味が劣化し、また健康上も問題がある。また特開昭51−57846号公報では、冷蔵、冷凍後の再加熱により必ずしも良好な口溶けが得られない。さらに特公昭58−24109号公報の技術では、衣液の調製が煩雑でハンドリングが困難であるという問題を有する。 【0005】したがって本発明は、天ぷら粉、衣液等の作成が容易で安全性に優れ、また冷蔵、冷凍後に再加熱しても風味、食感に優れた天ぷらを得るための天ぷら用小麦ミックス、その製造方法、該ミックスを用いた天ぷら粉を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、小麦粉及び乳化剤からなり、かつ、平均粒径が特定範囲にあり、また乳化剤含有量が特定範囲にある小麦造粒物であれば、衣液の作成が容易で安全性に優れ、また冷蔵、冷凍後に再加熱しても風味、食感に優れた天ぷらを得ることができることを見出し、本発明を完成した。 【0007】すなわち本発明は、小麦粉及び小麦粉100重量部に対して0.01〜0.5重量部の乳化剤からなり、平均粒径が100〜180μmである天ぷら用小麦造粒物を提供するものである。本発明はまた小麦粉と乳化剤とを均一に混合した後、造粒することを特徴とする天ぷら用小麦造粒物の製造方法を提供するものである。本発明はさらにかかる天ぷら用小麦造粒物を含有した天ぷら粉を提供するものである。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の天ぷら用小麦造粒物は、平均粒径が100〜180μm、好ましくは120〜150μmである、小麦粉及び乳化剤からなる造粒物である。平均粒径が40〜80μmの小麦粉及び乳化剤(粉体)を単に混合しただけのもの、または小麦粉、乳化剤を別々に造粒して平均粒径100〜180μmとし、これを単に混合しただけのものでは本発明の効果が得られない。なお、平均粒径の測定は、マイクロトラック測定法による(以下同じ)。 【0009】本発明に用いる小麦粉は、薄力粉、中力粉、強力粉、デュラム小麦粉のいずれでもよいが、薄力粉がグルテンの含有量が少ないため好ましい。かかる小麦粉の粒径は、小麦造粒物の平均粒径を100〜180μmとするための加工容易性等の観点から、40〜80μmが好ましく、40〜60μmが特に好ましい。 【0010】本発明に用いる乳化剤は、食用であれば特に制限なく、例えばモノグリセライド、ジグリセライド等のグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、スフィンゴミエリン等のリン脂質、プロピレングリコール脂肪酸エステル、あるいはこれらの分解物等が挙げられる。このうちショ糖脂肪酸エステル、酵素分解レシチンが好ましい。かかる乳化剤は親水性、親油性のいずれでもよいが、HLBが5〜16であることが好ましい。かかる乳化剤は粉体、固形物、液体のいずれでもよい。 【0011】小麦粉と乳化剤との配合割合は、小麦粉100重量部に対して乳化剤0.01〜0.5重量部であることが必要であり、0.01〜0.3重量部、特に0.01〜0.1重量部であることが好ましい。0.01〜0.5重量部であれば、再加熱した場合にも口溶けが良好でべたつきのない天ぷらを得ることができ、かつ安全性にも優れる。 【0012】本発明の小麦造粒物は、上記小麦粉及び乳化剤を造粒することにより製造できる。乳化剤が粉体の場合、小麦粉と乳化剤との混合物に加水して均一に撹拌、混合し、次いでこれを造粒機を用いて平均粒径が100〜180μmとなるように造粒する。加水量に特に制限はないが、小麦粉100重量部に対して好ましくは1〜20重量部、特に2〜15重量部が好ましい。造粒機に特に制限はないが、例えば気流式乾燥機等を用いることができる。造粒条件に特に制限はないが、熱風温度は120〜140℃、乾燥時間は5秒以内、特に約2秒程度が好ましい。 【0013】乳化剤が液体の場合、小麦粉と乳化剤とを、必要に応じて加水して均一に混合し、次いで上記と同様にして造粒する。また乳化剤が固形物の場合には、予め粉砕、または溶解して用いることが好ましい。 【0014】本発明の天ぷら粉は、かかる小麦造粒物を含有したものである。該天ぷら粉は、該小麦造粒物そのものでもよいが、天ぷら用衣に一般的に用いられるベーキングパウダー、デンプン等を配合し、均一に撹拌、混合したものでもよい。また本発明の天ぷら粉を用いて常法に従い天ぷらを製造することができる。 【0015】本発明の天ぷら粉を用いて製造した天ぷらは、冷蔵、冷凍いずれの条件でも保存することができる。また再加熱は、どのような方法で行ってもよいが、電子レンジを用いた場合に特に口どけが良好となり、その効果が大きい。 【0016】 【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 【0017】実施例1〜4及び比較例1〜6表1に示す配合の原料を均一に混合し、気流式乾燥機を用いて乾燥して、表1に示す平均粒径を有する天ぷら用小麦造粒物を得た。該造粒物の水分は12〜14重量%であった。次いで表2に示す配合の原料を均一に混合して天ぷら粉を得た。該天ぷら粉100重量部に水140重量部を添加し、適宜撹拌して衣液を得た。該衣液に1×1×5cmのサツマイモを浸漬して衣付けし、油ちょうしてサツマイモ天ぷらを得た。 【0018】 【表1】
【0019】 【表2】
【0020】試験例1上記で得られた各サツマイモ天ぷらを、4℃で1日間または−25℃で2週間保存した後、電子レンジ(松下電器産業社製、600W)で加熱し、10名のパネラーにより食感を以下の評価基準で評価した。結果を表3に示す。 ◎評価基準5:口溶けが極めて良好で、かつ極めてからっとしている。 4:口溶けが良好でからっとしている。 3:口溶けはやや良好であるが、ややべたつく。 2:ぼそつき、かつべたつく。 1:極めてぼそつき、かつ極めてべたつく。 【0021】 【表3】
【0022】実施例1〜4の小麦造粒物を用いた場合、比較例1〜5及び6の場合より、食感が優れており、その傾向は実施例1〜3において特に顕著であった。 【0023】実施例5〜8及び比較例7〜12表4に示す配合の原料を用い、実施例1と同様にして、表4に示す平均粒径を有する天ぷら用小麦造粒物を得た。該造粒物の水分は12〜14重量%であった。次いで表5に示す配合の原料を均一に混合して天ぷら粉を得た。該天ぷら粉を用い、実施例1と同様にしてサツマイモ天ぷらを得た。 【0024】 【表4】
【0025】 【表5】
【0026】試験例2上記で得られた各サツマイモ天ぷらについて、試験例1と同様に保存、加熱した後、試験例1と同様に評価した。結果を表6に示す。 【0027】 【表6】
【0028】実施例5〜8の小麦造粒物を用いた場合、比較例7〜11及び12の場合より、食感が優れており、その傾向は実施例5〜7において特に顕著であった。 【0029】実施例9〜12及び比較例13〜18表7に示す配合の原料を用い、実施例1と同様にして、表7に示す平均粒径を有する天ぷら用小麦造粒物を得た。該造粒物の水分は12〜13%であった。次いで表8に示す配合の原料を均一に混合して天ぷら粉を得た。該天ぷら粉を用い、実施例1と同様にしてサツマイモ天ぷらを得た。 【0030】 【表7】
【0031】 【表8】
【0032】試験例3上記で得られた各サツマイモ天ぷらについて、試験例1と同様に保存、加熱した後、試験例1と同様に評価した。結果を表9に示す。 【0033】 【表9】
【0034】実施例9〜12の小麦造粒物を用いた場合、比較例13〜17及び18の場合より、食感が優れており、その傾向は実施例9〜11において特に顕著であった。 【0035】 【発明の効果】本発明の天ぷら用小麦造粒物を用いれば、天ぷら粉、衣液等の作成が容易で安全性に優れ、また冷蔵、冷凍後に再加熱しても風味、食感に優れた天ぷらを得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000226998 【氏名又は名称】日清製粉株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月1日(1998.9.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068700 【弁理士】 【氏名又は名称】有賀 三幸 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−69925(P2000−69925A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月7日(2000.3.7) |
| 【出願番号】 |
特願平10−246928 |
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