トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 シャリ玉成形方法
【発明者】 【氏名】鈴木 喜作

【要約】 【課題】定重量で、かつ一定の形状及び大きさを有する高品質のシャリ玉を確実に成形でき、しかも重量、形状、大きさの変更自由度の高いシャリ玉成形方法を提供することを目的とする。

【解決手段】シャリホッパー(2)から供給されるシャリ(A)を下部から上部へ押し上げ圧縮搬送する工程と、押し上げ圧縮されたシャリを成形孔(17b)、(17c)を通して所定形状に圧縮成形する工程と、前記成形孔(17b)、(17c)から上方へ押し出された成形シャリ(A1 )の押し出し長さを検知して定量カットする工程とを具備してなるシャリ玉成形方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シャリホッパーから供給されるシャリを下部から上部へ押し上げ圧縮搬送する工程と、押し上げ圧縮されたシャリを成形孔を通して所定形状に圧縮成形する工程と、前記成形孔から上方へ押し出された成形シャリの押し出し長さを検知して定量カットする工程とを具備してなることを特徴とするシャリ玉成形方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば握り寿司や軍艦巻き等を握る際の前工程として、所定の形状及び大きのシャリ玉を成形する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シャリ玉の成形方法には、■シャリホッパー内のシャリを、撹拌バーによってほぐしながら成形機構に落動により供給して成形する方法。
■搬送機構にて搬送される成形型によって成形する方法。
等が知られている。
【0003】上記■の成形方法は、供給されるシャリを成形機構によって板状に圧縮成形し、この板状シャリをカットして所定の形状及び大きさのシャリ玉を成形するものである。上記■の成形方法は、成形型内に所定量のシャリを供給し、これを成形型内でプレスしてシャリ玉を成形するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記した■の従来方法においては、シャリホッパー内のシャリが、自重による落動によって成形機構に供給されるので、成形機構に対し、シャリの供給量にバラツキが生じ易くなるため、板状成形シャリを一定長さにカットしても、各シャリ玉の圧縮密度が相違し、均一圧縮(シャリ密度)、及び定重量のシャリ玉が得難い問題がある。
【0005】また、上記した■の従来方法では、成形型に対し、シャリの圧縮、拡散が不充分となって、シャリ玉を同一形状に成形されないことがあり、当該シャリ玉の形状及び重量にバラツキが生じ易い問題点がある。
【0006】本発明は、上記従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたもので、シャリホッパー内から供給されるシャリを、ネジコンベアを用いて下部から上部に押し上げ圧縮搬送し、この圧縮搬送されるシャリを成形孔を通して圧縮しながら所定の形状に押し出し成形し、これを所定の長さにカットすることにより、定重量で、かつ一定形状及び大きさを有する高品質のシャリ玉を確実に成形でき、しかも重量、形状、大きさの変更自由度の高い、シャリ玉成形方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のシャリ玉成形方法は、シャリホッパーから供給されるシャリを下部から上部へ押し上げ圧縮搬送する工程と、押し上げ圧縮されたシャリを成形孔を通して所定形状に圧縮成形する工程と、前記成形孔から上方へ押し出された成形シャリの押し出し長さを検知して定量カットする工程とを具備してなることを特徴とする。
【0008】
【作用】シャリホッパー内のシャリは、一対のシャリ支え兼撹拌翼によって上方外側へ掻き上げ撹拌されてほぐされながら回転軸とネジ翼との間の間隔を通して下部のネジコンベア側へ供給され、該ネジコンベアによってシャリ玉成形装置におけるシャリ圧縮搬送機構の下部に搬送供給される。
【0009】上記シャリ圧縮搬送機構によって、シャリは下部から上部へ押し上げ搬送される。即ち、シャリは押し上げ搬送されながら圧縮されて、成形ブロックの成形孔に押し込まれ、下端から上端開口部ヘ徐々に狭幅となっている上記成形孔を通して上端開口部から上方へ押し出されることでシャリはさらに圧縮されて所定の圧縮密度で、かつ所定形状に成形される。
【0010】上記成形孔上端の開口部から上方へ押し出された成形シャリの押し出し量(長さ)をセンサーにて検知し、この検知信号を受信して駆動源が始動することにより、左右の二個一対のシャッターが閉動し、上記成形シャリを成形孔の上端開口部近くでカットすることで、所定の形状及び大きさのシャリ玉を成形することができる。
【0011】上記した成形ブロックにおける成形孔の上端開口部の二軸方向寸法及び形状は一定であるが、センサーの位置を上下方向へ移動調整することで、当該センサーによる成形シャリの押し出し長さを任意に検知できるので、このような移動調整によって所望重量及び大きさ並びに形状のシャリ玉を成形することができる。
【0012】シャリ玉を取り出すことでセンサーは成形シャリを検知できなくなるので、駆動源は逆転し、一対のシャッターが開動して停止し、シャリはネジコンベアによって成形孔を通して上方へ押し出され、一定長さ押し出されると、上記したと同様にして一対のシャッターが閉動し、シャリ玉を成形する。上記した動作を反復してシャリ玉は順次成形される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシャリ玉成形方法を、図1ないし図4に示す装置を用いて実施する場合につき説明する。図1は、装置全体の縦断面図を示し、図2は図1におけるA−A線矢視断面図を示し、図3は上記装置における成形ブロック及びシャッター並びにシャッター駆動機構の一部、シャッターガイドの一部分解した斜視図を示し、図4は上記装置におけるシャリホッパーの平面図を示す。
【0014】図1及び図2並びに図3において、(1)は支持板、(2)はこれに一対の取り付け金具(3)(3)を介して上向きに固定載置されたシャリホッパー、(4)は上記支持板(1)上に支持台(5)を介して垂直に立設したシャリ圧縮搬送機構を示す。
【0015】上記シャリホッパー(2)内の下部中心には、ネジコンベア(6)を、その回転軸(6a)の後端部を、シャリホッパー(2)の後側板(2a)に軸受(7)を介して回転自在に、かつ前後方向(図1において左右方向)へ長く水平に支承配置させてあり、当該ネジコンベア(6)の先端部は、シャリホッパー(2)の前側板(2b)に開設したシャリ供給口(8)内に挿通させてある。
【0016】図4に示したように、上記シャリホッパー(2)内にあって、上記ネジコンベア(6)の上部左右両側には、二個一対のシャリ支え兼撹拌翼(9)、(10)を前後方向に長く、並行、かつ水平に、各回転軸(9a)、(10a)の両端部を、シャリホッパー(2)の前後両側板(2b)、(2a)に軸受(11)、(11)、(12)、(12)を介在して支承されている。
【0017】上記一対のシャリ支え兼撹拌翼(9)、(10)は各回転軸(9a)、(10a)の周りに、当該回転軸(9a)、(10a)の外周面と所定の間隔(a)をおいて、帯状板からなるネジ翼(9b)、(9b)、(10b)、(10b)を、既述ネジコンベア(6)のネジ羽根(6b)のピッチよりも大きいピッチで二条に設けて形成されている。
【0018】図1及び図2に示したように、上記シャリ圧縮搬送機構(4)は、前記支持台(5)に下端部を固定して垂直に立設した円筒(4a)内の中心に、回転軸(4c)の周りにネジ羽根(4d)を螺設したネジコンベア(4b)を、その回転軸(4c)の下部を、上記支持台(5)及び支持板(1)に軸受(13)を介在して回転、かつ垂直に支承させてあり、該ネジコンベア(4b)は、回転軸(4c)がモータ(14)と連動連結されている減速機(15)の駆動軸(15a)と歯車伝動機構(16)によって連動連結されて回転される。また、上記シャリ圧縮搬送機構(4)の下端一側は、既述シャリホッパー(2)内部と供給口(8)によって連通されている。
【0019】図1及び図2に示したように、上記円筒(4a)の上端部には成形ブロック(17)を嵌合固定させてある。上記成形ブロック(17)は、厚肉板状にして左右方向へ長く形成され、裏面中心に設けられた嵌合孔(17a)が上記した円筒(4a)上端部に嵌着されている。
【0020】図1ないし図3に示したように、上記成形ブロック(17)の中心には、下端の二軸方向寸法を、上記した円筒(4a)の内径と同一にして、下端から上端ヘ徐々に狭幅となる変形テーパ孔としたシャリ成形孔(17b)を、上記したシャリ圧縮搬送機構(4)内と連通して形成させてあり、該成形孔(17b)の上端に、図3に明示したように、金属板等でほぼ楕円形にして、かつ内部孔を上記成形孔(17b)の上端部と同一形状とした筒体(17d)を垂直に嵌合固定してシャリ成形孔(17c)を形成させてある。
【0021】上記成形ブロック(17)の上面左右両側には、二個一対のシャッター(18)、(19)を、対向方向へ閉動自在に、かつ対称方向へ開動自在に配設させてある。この一対のシャッター(18)、(19)は図2及び図3に示したように、閉動時、上記した筒体(17d)と当接しないように、対向端下部に逃げ部(18a)、(19a)を切欠形成してあると共に、対向部の上部先端(18b)、(19b)は上記筒体(17d)の上端面上にて相互に突き合わせられる状態にて閉動し、上記した両成形孔(17b)、(17c)内を通して上方へ押し出されることによって成形された、その成形シャリ(A1 )を筒体(17d)の上端面(17e)に沿ってカットできるよう薄肉に形成させてある。
【0022】図2及び図3に示したように、上記したシャッター(18)、(19)を開閉動作する駆動機構(20)を設けてある。この駆動機構(20)は、下端部をベース板(21)の左右両側に軸受(24)、(24)を介して回転自在に支承され、既述支持板(1)、成形ブロック(17)に貫通されている二個一対の回転軸(22)、(23)と、該各回転軸(22)、(23)の上端に固定され、上面に偏心ピン(25a)、(26a)を備えて成形ブロック(17)の左右両側上面に形成した凹所(17f)、(17g)に回転自在に嵌合されている二個一対の円盤(25)、(26)と、可逆モータ等による駆動源(27)を備え、上記一対の回転軸(22)、(23)のうち、一方の回転軸(23)は上記駆動源(27)の図示しない駆動軸と歯車伝動機構(28)によって連動連結され、上記回転軸(22)、(23)に各々固定した歯車(22a)、(23a)は、ベースプレート(21)に軸支した中間歯車(29)を介して噛合されていることで、上記駆動源(27)の正転、逆転によって、一対の回転軸(22)、(23)により円盤(25)、(26)は互いに逆方向に回転される。
【0023】さらに、上記した一対のシャッター(18)、(19)の裏面には図3に明示した如く、前後方向に長いガイド溝(18c)、(19c)を凹設して上記した偏心ピン(25a)、(26a)をスライド自在に係嵌させてあることで、当該偏心ピン(25a)、(26a)の偏心回転によって一対のシャッター(18)、(19)は開閉動作される。また、上記一対のシャッター(18)、(19)は、図1及び図3に示すように、成形ブロック(17)の上面前後に、左右方向へ長く、かつ支持ピン(31)、(31)によって成形ブロック(17)に対し脱着自在に取り付けられているガイドブロック(30)、(30)間に配置され、左右方向へ開閉ガイドされる。
【0024】図2に示したように、既述支持板(1)の一側部には支柱(32)を固定立設し、該支柱(32)に調整軸(33)によってセンサー(34)が上下移動調整自在に取り付けられている。このセンサー(34)が、既述成形孔(17b)、(17c)上端から上方へ押し出し成形された成形シャリ(A1 )の押し出し長さを検知することで、一対のシャッター(18)、(19)が閉動し、成形シャリ(A1 )を定量にカットすることで、図2及び図5に示す定重量のシャリ玉(A2 )が成形されるように構成されている。
【0025】尚、図1において(A)はシャリを示し、(35)は制御盤を示し、(36)はネジコンベア(6)の駆動源を示し、(37)は一対のシャリ支え兼撹拌翼(9)、(10)の駆動源を示し、この駆動源(37)により歯車伝動機構(38)を介して一対のシャリ支え兼撹拌翼(9)、(10)は各々内側から外側へ反対に回転される。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上説明したようにしてシャリ玉を成形するものであるから、シャリホッパーから供給されるシャリを下部から上部ヘ強制的に押し上げ圧縮しながら搬送し、さらに成形孔内を通して圧縮成形することによって、形状及び圧縮を均等に、かつ全体のシャリ密度も均一にすることができるので、この成形シャリが成形孔から上方へ押し出された、その押し長さを検知して一定長さにカットすることによって、所定の形状及び大きさで、かつ均一圧縮で、しかも定重量の見栄えの良い商品価値の高いシャリ玉を効率よく成形することができる。
【0027】さらに、成形シャリの押し出し長さ検知位置を変えることによって、重量及び形状並びに大きさの異なるシャリ玉を容易、かつ確実に成形することができる。
【出願人】 【識別番号】591094262
【氏名又は名称】鈴茂器工株式会社
【出願日】 平成10年8月27日(1998.8.27)
【代理人】 【識別番号】100069213
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 功
【公開番号】 特開2000−69922(P2000−69922A)
【公開日】 平成12年3月7日(2000.3.7)
【出願番号】 特願平10−257591