| 【発明の名称】 |
低濃度のバッターをつけて揚げた練り製品の揚げ物 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 謙
【氏名】中村 正彦
【氏名】青山 洋子
【氏名】牟田 邦雄
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| 【要約】 |
【課題】製品の皺がないなめらかな表面となり、野菜等の具材を含んでいる場合でも、具材表面の仕上がりが良く、凍結保存してもさつまあげとしての好ましい食感が維持されている、バッターをつけた新しいタイプの油ちょう練り製品(さつま揚げ)およびその冷凍品の提供。
【解決手段】未加熱の練り肉表面に低い濃度のバッターをつけて油ちょうしたことを特徴とする油ちょう練り製品。上記の練り肉が、未加熱の練り肉、あるいは成型のためだけに予備加熱ですわらせた練り肉である。上記の練り肉が練り肉に具材を混合したものであ。上記の練り肉が食用油脂を10〜20重量%含有している。上記の油ちょう練り製品の冷凍品、すなわち、未加熱の、練り肉あるいは、練り肉に具材を混合したものを、薄い濃度のバッターに潜らせてから油ちょうすることに特徴をもった油ちょう練り製品(さつまあげ類)の冷凍食品である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 練り肉表面に低い濃度のバッターをつけて油ちょうしたことを特徴とする油ちょう練り製品。 【請求項2】 上記の練り肉が、未加熱の練り肉である請求項1の油ちょう練り製品。 【請求項3】 上記の練り肉が、成型のためだけに予備加熱ですわらせた練り肉である請求項1の油ちょう練り製品。 【請求項4】 上記の練り肉が、練り肉に具材を混合したものである請求項1、2または3の油ちょう練り製品。 【請求項5】 上記の練り肉が、食用油脂を10〜20重量%含有する請求項1ないし4のいずれかの油ちょう練り製品。 【請求項6】 油ちょう練り製品が冷凍品である請求項1ないし5のいずれかの油ちょう練り製品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業の属する技術分野】本発明はバッターをつけた新しいタイプの油ちょう練り製品(さつま揚げ)およびその冷凍品に関する。 【0002】 【従来の技術】油ちょう練り製品(さつまあげ類)は、練り肉あるいは、練り肉に具材を混合したものを直接油ちょうするものであるが、次のような問題をかかえている。 (1)直接油ちょうを実施すると表面に薄皮ができ、油ちょう終了後に冷却されるため薄膜が縮まり製品の表面に皺がよってしまう。 (2)野菜等の具材を練り肉に混合したものの場合、具材が直接油にふれるため具材表面にコゲ、褐変が発生し見映えが悪くなってしまう。こうした問題点は、製品の凍結保存によって助長し、凍結しないものと比較すると、品質が非常に悪く、さつまあげとしての好ましい食感にはほど遠くなってしまう。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のような欠点を無くし、製品の皺がないなめらかな表面となり、野菜等の具材を含んでいる場合でも、具材表面の仕上がりが良く、凍結保存してもさつまあげとしての好ましい食感が維持されている、バッターをつけた新しいタイプの油ちょう練り製品(さつま揚げ)およびその冷凍品の提供を目的としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、練り肉表面に低い濃度のバッターをつけて油ちょうしたことを特徴とする油ちょう練り製品を要旨としている。上記の練り肉が、未加熱の練り肉である、あるいは成型のためだけに予備加熱ですわらせた練り肉であり、したがって本発明は、未加熱の練り肉表面に、あるいは成型のためだけに予備加熱ですわらせた練り肉表面に低い濃度のバッターをつけて油ちょうしたことを特徴とする油ちょう練り製品を要旨としている。上記の練り肉が練り肉に具材を混合したものであり、したがって本発明は、練り肉に具材を混合したものの表面に低い濃度のバッターをつけて油ちょうしたことを特徴とする油ちょう練り製品を要旨としている。また、本発明は、具材を混合した未加熱の練り肉表面に、あるいは具材を混合した成型のためだけに予備加熱ですわらせた練り肉表面に低い濃度のバッターをつけて油ちょうしたことを特徴とする油ちょう練り製品を要旨としている。上記の練り肉が食用油脂を10〜20重量%含有し、したがって本発明は、食用油脂を10〜20重量%含有する練り肉表面に低い濃度のバッターをつけて油ちょうしたことを特徴とする油ちょう練り製品を要旨としている。また、本発明は、具材を混合し、食用油脂を10〜20重量%含有する未加熱の練り肉表面に、あるいは具材を混合し、食用油脂を10〜20重量%含有する成型のためだけに予備加熱ですわらせた練り肉表面に低い濃度のバッターをつけて油ちょうしたことを特徴とする油ちょう練り製品を要旨としている。 【0005】さらにまた本発明は、上記の油ちょう練り製品の冷凍品を要旨としている。すなわち本発明の好ましい態様は、低濃度のバッターをつけて揚げた油ちょう練り製品(さつま揚げ)の冷凍品である。より詳細には、未加熱の、練り肉あるいは、練り肉に具材を混合したものを、薄い濃度のバッターに潜らせてから油ちょうすることに特徴をもった油ちょう練り製品(さつまあげ類)の冷凍食品である。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明で用いる練り肉は、エソ、グチ、南だら、ホッケ、スケソウ、アジ、イワシ、サケ等の冷凍魚肉すり身および落し身等が用いられる。練り肉に具材を混合したもののを用いることができる。練製品の基本的な製造工程は、(1)魚を調理して精肉を採取し、(2)食塩、調味料、副原料を加えて擂潰し、(3)所定の形に成形してから、(4)加熱してゲル化させるという4工程からなるが、現在は上記の(1)と(2)の工程の間に採取した肉を水晒しする工程が、また最終工程の後に冷却して包装する工程が加わるのが普通である。上記の(2)の工程で、必要に応じて氷を加えたり、冷却環境下で行うようにして、摺り上がり温度を10℃以下にする。ここで用いる装置としては、通常の練製品で使用される擂摺機、カッティングミキサー、ステファンカッター、ボールカッター、カプセルカッター等が用いられる。また、塩ズリ工程中に調味料、澱粉、水等の副原料を食塩と同時に添加してもよいし、塩ズリ工程後にそれら副原料を添加混合してもよい。 【0007】食塩、調味料、副原料としては、食塩、塩化カリウムの如き魚肉の擂潰のための原料、グルタミン酸ナトリウム、その他のアミノ酸、各種エキス類等の旨味、風味を付与するための調味料、蔗糖、ブドウ糖、異性化糖、ソルビトール等の甘味剤、みりん、各種風味油などのフレーバ付与材、卵白等のつや付与材、でん粉、植物たん白等の足補強材などが挙げられる。さつま揚げは、主として魚肉すり身、糖類、各種調味料などを所定割合で配合し、これを成形した後、これを油ちょうし、冷却包装し出荷する方法が採用されている。すりみが坐りをおこさないよう、調味後、混合後の温度を10℃以下に保つことが好ましい。バッターをかける練り肉は未加熱のもであるが、成型のためだけに予備加熱ですわらせた程度の練り肉を含むものである。 【0008】練り肉に具材を混合する場合は、さつま揚げに用いられるどのような具材でも混合することができる。低濃度のバッターを潜らせてから油ちょうすることで、カット長を大きくした具材が使用できる。具材が突起状になった不定形な(ギザギザ)形状の成型練り肉でもコゲをつくらずに油ちょうできる。具材は野菜に限られず、えびと野菜の組み合わせのような魚介類と野菜の組み合わも可能である。ソフトな食感をもたす場合、練り肉に入れられる食用油脂は、バッター原料の温度下(通常10〜20℃)で液体である植物油を使用することができる。なたね油、コーン油、大豆油、綿実油、やし油、パーム油等が使用できるが、パームオレインを使用するのが好ましい。油脂は1種類のみでもよいし、2種類を3:7から7:3の割合で混合して用いてもよい。ソフトな食感をもたす場合、食用油脂の添加量は10〜20重量%を練り肉に入れるのがよい。そのほか、大豆タンパク等の植物性タンパクを使用することができる。 【0009】練り肉または、練り肉に具材を混合したものを低濃度のバッターを潜らせてから油ちょうすることで、従来品より皺の少ない仕上がりの外観で、カット長を大きくした具材が使用可能となった。また、具材が突起状になった不定形な(ギザギザ)形状の成型練り肉でもコゲをつくらずに油ちょうが可能となった。使用するバッターは中具と表面に薄膜ができない濃度(配合中の固形分量が33%以下)のバッターを使用する。バッターの付着率をあげる場合がある場合、固形分量は増やさず増粘剤を使用して粘度を調整する。バッターに小麦粉を使用する場合粘度が低くなる薄力粉を使用した方が好ましい。揚げ色の調整が必要な場合、配合に糖類色素を使用する。バッターに使用するでんぷんは小麦でんぷん、馬鈴薯でんぷん、タピオカでんぷん、コーンスターチ、ワキシーでんぷん等から1種以上を使用することができる。バッターは、通常の方法で製造することができ、たとえば、バッター原料の粉末類を混合し水を加えて調整してもよいし、水に粉末類を順次加えていってもよく、最後に十分かく拌する。本発明の油ちょう練り製品は、上記のバッターに計量した練り肉を潜らせ、バッターに潜らせた練り肉を170℃、110秒くらい油ちょうしてできあがる。 【0010】 【作用】練り肉または、練り肉に具材を混合したものを低濃度のバッターを潜らせてから油ちょうすることで、(1)従来品より皺の少ない外観で仕上がる。 (2)さつま揚げ特有の皮ができず柔らかな食感に仕上がる。 (3)揚げ色が黒くならない。 (4)カット長を大きくした具材が使用可能となった。 (5)また、具材が突起状になった不定形な(ギザギザ)形状の成型練り肉でもコゲをつくらずに油ちょうが可能となった。 【0011】 【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。 【0012】実施例1練り肉と具材の混合(ミキシング)→成形→バッター付け→油ちょう→トレー詰め→放冷→せいろ取り→凍結→重量測定→包装の順に、えびとやさいのふっくら揚げを作った。 (1)つなぎ練り肉冷凍すりみを−10〜−5℃まで解凍し、解凍されたすりみをカッターで砕き、すりみが細かく砕けたら塩、氷水を投入し塩ずりを実施する。このようにして製造した塩摺りすり身に必要な調味料、植物蛋白、食用油脂をさらに添加し混合する。この場合の練り肉の配合は、冷凍すりみ1kg、食塩18g、サラダ油200g、植物蛋白150g、水1.2kgである。 (2)具材添加具材は加熱品、未加熱品は問わないが、具材を加える場合ここで混合する。不定形な(例、ギザギザ)形状の外観にする場合、具材長さは20mm以上にすることが好ましい。野菜などカットが必要なものの場合も同様の長さ以上のカットが好ましい。この場合の炒め野菜540gの配合は、玉ねぎ324g、人参260g、インゲン260g、むきえび250g、塩8g、砂糖5g、コショウ1g、サラダ油30gである。 (3)混合練り肉1Kgと具材540gを混合する。すりみが坐りをおこさないよう、調味後、混合後の温度を10℃以下に保つことが好ましい。 (4)バッター付け練り肉を目標とする重さに計量する。計量した練り肉をバッターに潜らせる。この場合のバッター配合は、薄力粉30%、馬鈴薯でんぷん2%、増粘多糖類0.05%、水67.95%である。 (5)油ちょうバッターに潜らせた練り肉を油ちょうする(170℃、110秒)。 (6)必要により凍結することができる。 【0013】実施例の製品と、バッター付けを除いたほかは同様に製造した従来品(比較例)について、5人のパネラーにより官能テストを行った。結果を表1に示す。試験は、製品の表面のなめらかさ、具材の見栄えおよび製品の食感について、凍結前の揚げた製品と凍結品を対象として検査し、3段階で評価した。結果を表1に示した。 【0014】 【表1】
製品の表面(なめらかさ) ◎非常によい、〇普通、△悪い 具材の見栄え ◎非常によい、〇普通、△悪い 製品の食感 ◎ソフトでよい、〇普通、△硬い【0015】表1の結果より、本発明のえびと野菜のふっくら揚げは、比較例(従来例)のさつま揚げよりも、製品の表面のなめらかさ、具材の見栄えおよび製品の食感において、凍結前の揚げた製品も凍結品も、すべての評価項目において優れていることがわかる。 【0016】 【発明の効果】本発明は、皺がないなめらかな表面となり、柔らかな食感で、野菜等の具材を含んでいる場合でも、具材表面の仕上がりが良く、凍結保存してもさつまあげとしての好ましい食感が維持されている、バッターをつけた新しいタイプの油ちょう練り製品(さつま揚げ)およびその冷凍品を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004189 【氏名又は名称】日本水産株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月17日(1998.8.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102314 【弁理士】 【氏名又は名称】須藤 阿佐子
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| 【公開番号】 |
特開2000−60497(P2000−60497A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月29日(2000.2.29) |
| 【出願番号】 |
特願平10−231011 |
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