| 【発明の名称】 |
ペプチド含有食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤田 裕之
【氏名】茂木 鋼
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、血圧降下作用を示し、ペプチド由来の苦みもなく、血圧降下作用、色、風味が長期に亘り安定であるペプチド含有食品、特に茶を提供すること。
【解決手段】かつお節を酵素で加水分解して得られるオリゴペプチドを含有するペプチド含有食品、特に茶。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 かつお節を酵素で加水分解して得られるオリゴペプチドを含有することを特徴とするペプチド含有食品。 【請求項2】 かつお節を酵素で加水分解して得られるオリゴペプチド、茶を含有することを特徴とするペプチド含有食品。 【請求項3】 酵素がサーモリシンであることを特徴とする請求項1あるいは2記載のペプチド含有食品。 【請求項4】 茶が粉末状茶あるいは顆粒状茶であることを特徴とする請求項2あるいは3記載のペプチド含有食品。 【請求項5】 茶が茶エキスであることを特徴とする請求項2〜4いずれか記載のペプチド含有食品。 【請求項6】 オリゴペプチドと茶の配合比がオリゴペプチド/茶=80〜30/20〜70(重量比)であることを特徴とする請求項2〜5いずれか記載のペプチド含有食品。 【請求項7】 オリゴペプチドがLeu−Lys−Pro−Asn−Metを含有することを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のペプチド含有食品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、かつお節を酵素で加水分解して得られるオリゴペプチド(以下オリゴペプチドと略記する)を含有させた、血圧降下作用を有し、苦みがなく、色、風味が長期に亘り安定なペプチド含有食品(特に茶)に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、蛋白質を酵素分解して得られるペプチドがアンギオテンシン変換酵素を阻害し、血圧降下作用を持つことが明らかになり、食品由来のアンギオテンシン阻害ペプチドについても多数報告されている。本出願人も特開平4−144696号公報で、蛋白質をサーモリシンで加水分解してオリゴペプチドを得る製造方法を開示し、又、特開平4−69397号公報では、Leu−Lys−Pro骨格をもつ新規ペプチドが蛋白質(かつお節)をサーモリシンで加水分解して得られ、更にアンギオテンシン変換酵素阻害作用をもつことも開示した。更に、該ペプチドの用途についても、特願平10−55885号出願明細書では、上記オリゴペプチドを顆粒状スープに含有させて、血圧降下作用をもつスープも開発した。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本出願人はスープ以外に種々の食品についても該オリゴペプチドを配合することにより血圧降下作用をもつ食品の開発を試みた。 【0004】 【課題を解決するための手段】その結果、上記オリゴペプチドと様々な食品との組合わせにおいて、上記オリゴペプチドを茶に含有させると、該ペプチドに由来する血圧効果作用を発揮するのは勿論ペプチドの苦みもなく、驚くべき事に、茶の風味、色を長期に亘り、安定に保持させる機能を有することを見出し本発明を完成した。 【0005】本発明では、食品の中でも茶を用いた場合にもっとも顕著に作用効果が発揮され、以下オリゴペプチド含有茶について説明する。該茶の種類としては、緑茶、ほうじ茶、ウーロン茶、ハーブ茶、マテ茶、昆布茶、麦茶、杜仲茶、羅布麻茶、バナバ茶、ルイボス茶、紅茶等が挙げられ、好ましくは、緑茶、ほうじ茶、ウーロン茶、麦茶等が用いられる。該茶の形態としては、上記で述べた茶の茶葉を粉砕して粉末状、顆粒状にしたもの、あるいは上記の茶の(熱)水、各種アルコール、有機溶媒抽出液、あるいは該抽出液を後述する方法により粉末状、顆粒状にしたものが用いられる。 【0006】オリゴペプチド含有茶中のオリゴペプチドはかつお節に水と酵素を加えて、かつお節のタンパク質を加水分解して製造する。原料となるかつお節は、かつお節をスライス状、粒状にしたものが用いられ、又、それらを熱水抽出した残渣でもよい。酵素としては、特に限定されず、微生物由来の酸性プロテアーゼ、中性プロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼ、動物由来のプロテアーゼ、植物由来のプロテアーゼ等いずれも用いられるが、好ましくは、微生物由来のサーモリシン、動物由来のペプシン、トリプシン、キモトリプシン等が挙げられるが、更にはサーモリシンである。 【0007】加水分解を行うにあたっては、かつお節の性状により前処理をおこなってもよく、その場合かつお節に水あるいは熱水を加えて混合し強力な撹拌でホモジナイズする。加水分解を行う際の酵素の添加量は、かつお節と水の合計量に対して、0.05〜5.0重量%が好ましく、更には0.1〜1.0重量%である。添加量が0.05重量%未満では、加水分解が十分進行せず、5.0重量%を越えても、アンギオテンシン変換酵素阻害活性は向上せず、酵素を浪費するだけで好ましくない。加水分解時の反応温度は10〜80℃が好ましく、更には30〜60℃である。反応温度が10℃未満では、加水分解が十分進行せず、80℃を越えると、酵素の失活が激しくなり好ましくない。加水分解時のpHは2〜9が好ましく、更には4〜8である。pHが2未満あるいは8を越えると、アンギオテンシン酵素阻害活性が弱くなり好ましくない。反応時間は10分〜30時間が好ましく、更には3〜20時間である。反応時間が10分未満では、オリゴペプチドの収率が悪く、30時間を越えると生産効率が悪くなり好ましくない。 【0008】加水分解率は特に制限はされないが、最終の加水分解率が1〜50%となるように調整するのが好ましく、更には5〜30%である。該分解率が1%未満のときは、生産効率が悪く、50%を越えるためには、長時間の加水分解が必要で、更に酵素が多量に必要になるので好ましくない。なお該分解率は、Journal of Agricultural and Food Chemistry、第24巻、第6号、第1090〜1093頁(1976)に基づいて測定することができる。 【0009】かくして得られた加水分解生成液は、各種のペプチドの混合物であり、特に酵素としてサーモリシンを用いた生成液中には、アンギオテンシン変換酵素阻害効果のすぐれたオリゴペプチドであるLeu−Lys−Pro−Asn−Metが0.1〜0.3重量%含有される。上記でいうLeuはロイシン、Lysはリジン、Proはプロリン、Asnはアスパラギン、Metはメチオニンを意味し、かかるアミノ酸はいずれもL−体である。上記で得られた生成液は適宜精製したり、各種クロマトグラフィーによりオリゴペプチドを単離してもよいが、通常、オリゴペプチドを単離せずに上記の生成液の形態で、あるいは後述する方法により粉末状、顆粒状にして用いられる。 【0010】上記の茶とオリゴペプチドからペプチド含有茶が得られるのであるが、該ペプチド含有茶としての最終の商品形態は粉末状あるいは顆粒状にするのが好ましい。 【0011】粉末状あるいは顆粒状の製品をうる方法としては、■オリゴペプチド含有液、茶抽出液をそれぞれ別々に粉末状あるいは顆粒状にしてから両者を混合する方法、■オリゴペプチド含有液に茶粉末を溶解(混合)し、粉末状あるいは顆粒化する方法、■茶抽出液にオリゴペプチド粉末を溶解(混合)し粉末状あるいは顆粒化する方法、■オリゴペプチド含有液と茶抽出液を均一に混合してから粉末状あるいは顆粒化する方法等が挙げられるが、■あるいは■の方法が好ましい。 【0012】粉末状あるいは顆粒化するための脱水手段としては、濃縮乾固、フリーズドライ、スプレードライ、流動層造粒、圧延造粒等の方法が用いられる。 【0013】オリゴペプチドと茶の配合比は、オリゴペプチド/茶=80〜30/20〜70(重量比)が好ましく、更には70〜55/30〜45(重量比)である。該配合比が80/20を越えると、該茶が吸湿しやすくなり、また、オリゴペプチド固有の風味が顕在化し、30/70未満では、本発明の効果が得難いので好ましくない。 【0014】本発明のペプチド含有茶には更に添加物として、各種のフレーバー、各種エキス、難消化デキストリン、リン酸カルシウム、セルロース、食物繊維等の造粒剤、増粘多糖類(プルラン等)等の増粘剤が添加されてもよい。本発明のペプチド含有茶の摂取量は、高血圧の程度、年令、体重等により異なるが、通常1回0.1〜10g、好ましくは1〜8gを1日当たり1〜3回である。摂取法としては、通常は冷水あるいは温水に溶かして摂取される。 【0015】冷水あるいは温水に溶かす場合は、ペプチド含有茶の重量に対して、1〜300倍重量の冷水又は温水が使用される。ペプチド含有茶は冷水にも容易に溶解し、しかも血圧降下作用はもとより色、風味が長期に亘り安定なため境界域高血圧者や高血圧者が長期間に亘って手軽に摂取できる。 【0016】以上、ペプチド含有茶について述べたが、上記で得られたオリゴペプチドは他の食品にも配合しうる。具体的に対象となる食品としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 (1)農水産加工品はるさめ、こしあん、こんにゃく、パン、麺類(即席めん、パスタ、生めん、乾めん)、餅、シリアル食品、大豆加工品(豆腐、豆乳、納豆、凍豆腐)、水産加工品〔練り製品、(かに風味)蒲鉾、(魚肉)ハム、(魚肉)ソーセージ、(魚肉)ウィンナー、ふりかけ、お茶づけのり〕、卵含有食品(スープ、丼等)、缶詰(シーチキン、オイルサーディン、焼鳥)、レトルト食品(カレー、シチュー、スパゲティー) (2)乳製品牛乳、加工乳、乳酸菌飲料、バター、チーズ、練乳、粉乳(3)菓子ケーキ、ムース、(粉末)デザート、アイスクリーム、飴、チョコレート、グミ、キャンディー、クッキー、ウエハース、ゼリー(4)調味料味噌、醤油、うま味(風味)調味料、(粉末)天然調味料、ソース、ドレッシング、焼き肉のたれ、みりん、カレー、シチュー、香辛料、スパイス、ヨーグルト(5)飲料清涼飲料(炭酸飲料、果実飲料、スポーツドリンク、栄養飲料)、嗜好飲料(コーヒー、ココア、麦汁) 【0017】(6)健康食品(栄養補助食品) ■サポニン含有食品(オタネニンジン根含有食品、エゾウコギ含有食品) ■糖含有食品〔オリゴ糖(フラクトオリゴ糖含有食品、イソマルトオリゴ糖含有食品、ガラクトオリゴ糖含有食品)、多糖類(シイタケ含有食品、ムコ多糖、蛋白含有食品、コンドロイチン硫酸含有食品、マンネンタケ(霊芝)含有食品、キチン、キトサン含有食品■ミネラル含有食品(カルシウム含有食品、アルファルファ含有食品、プルーンエキス食品、β−カロチン含有食品■油脂含有食品ビタミンE含有油脂〔麦(小麦、鳩麦)胚芽油、大豆胚芽油、米胚芽油〕エイコサペンタエン酸含有食品、大豆レシチン含有食品、γ−リノレン酸含有食品(月見草油、ボラージ油)、ドコサヘキサエン酸含有食品■蛋白質含有食品大豆蛋白含有食品、カゼイン、ホエー蛋白、鯉加工食品■タウリン牡加工食品、シジミ加工食品、緑イ貝加工食品(7)その他スッポン加工食品、アミノ酸代謝異常用食品、流動食(病食) 【0018】 【実施例】次に実例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。特に断りのない限り「%」、「部」というのはそれぞれ「重量%」、「重量部」のことである。 実施例1かつお節500部に、サーモライシン2部と水4000部に加えて、60℃で15時間、加水分解を行い、オリゴペプチド含有溶液を得た。該ペプチド溶液中にはLeu−Lys−Pro−Asn−Metが0.1重量%含有されていた。該溶液を濃縮し、スプレードライにより脱水し、粉末状オリゴペプチド100部を得た。該オリゴペプチド57部と茶(麦茶エキス末16部、ほうじ茶エキス末10部、ウーロン茶エキス末10部)36部、パインファイバー5部、プルラン1部、リン酸カルシウム1部を混合して、ペプチド含有茶100部得た。該茶3.1gをアルミ袋に小分けして、20℃で、1ヶ月、1年保存後、血圧降下作用、苦み、色、風味を以下の基準で評価した。 【0019】(血圧降下作用)正常高値血圧以上(収縮期血圧130mmHg、拡張期血圧85mmHg以上)の10名のボランティアに上記ペプチド含有茶5.3g(オリゴペプチド3.0g)を毎日、4週間摂取させ、摂取前の収縮期の血圧と摂取後の収縮期の血圧を比較して、以下の様に評価した。 ○・・・5名以上のボランティアに血圧降下作用が見られた。 △・・・1〜4名のボランティアに血圧降下作用が見られた。 ×・・・血圧降下作用が見られたボランティアはいなかった。 【0020】(苦み) ◎・・・苦みがまったくしない。 ○・・・苦みが少しする。 △・・・苦みがする。 ×・・・苦みをかなり感じる。 【0021】(色) ◎・・・茶(抽出物)と同じ色である。 ○・・・茶(抽出物)の色に比べてやや変色。 △・・・茶(抽出物)の色に比べてかなり変色。 ×・・・茶(抽出物)の色に比べて全く異なる色(黒色)になった。 【0022】(風味)ペプチド含有茶3.1gを冷水180mlに溶解して試飲して以下の評価をした。 ◎・・・茶のよい香りがする。 ○・・・茶の香りが少しある。 △・・・茶の香りがほとんどしない。 ×・・・茶の香りがまったくしない。 【0023】実施例2かつお節500部に、サーモリシン2部と水4000部を加えて、60℃で15時間、加水分解を行い、オリゴペプチド含有溶液を得た。該溶液280部(オリゴペプチド100部含有)に、茶(麦茶エキス末16部、ほうじ茶エキス末10部、ウーロン茶エキス末10部)36部、パインファイバー5部、プルラン1部、リン酸カルシウム1部を混合して、ペプチド茶含有溶液323部得た。該溶液を実施例1と同様に顆粒状にして、ペプチド含有茶を製造し、実施例1と同様に評価した。 【0024】実施例3実施例1において、茶(麦茶エキス末16部、ほうじ茶エキス末10部、ウーロン茶エキス末10部)36部の替わりに抹茶36部を用いて同様に処理して、ペプチド含有茶を製造し、同様に評価した。 【0025】 (血圧降下作用) (苦み) (色) (風味) A* B** A B A B A B 実施例1 ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例2 ○ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎実施例3 ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ◎ ○ A:1ヶ月後B:1年後【0026】 【発明の効果】本発明のペプチド含有食品、特に茶は、ペプチド由来の苦みもなく、血圧降下作用、色、風味が長期に亘り安定である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004101 【氏名又は名称】日本合成化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月24日(1998.8.24) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−60489(P2000−60489A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月29日(2000.2.29) |
| 【出願番号】 |
特願平10−236705 |
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