トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 新規なドレッシングの製造法
【発明者】 【氏名】大江 武治

【氏名】大江 健一

【要約】 【課題】梅果肉の香りを生かした新規なドレッシングを得る。

【解決手段】梅果肉と味噌とを混練して、予め定められた期間熟成して得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 梅果肉と味噌とを混練して、予め定められた期間熟成することを特徴とする新規なドレッシングの製造法。
【請求項2】 完熟した梅果肉1重量部と、味噌1重量部と、砂糖1重量部とを混練し、この混練物を予め定められた期間放置して熟成することを特徴とする新規なドレッシングの製造法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なドレッシングの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サラダなどの調味に用いるソースとしてのドレッシングは、洋風、和風、中華風等の種々のものが市販されている。和風ドレッシングには、醤油ベースのもの、味噌ベースのもの等があり、シソ風味、ゴマ風味のもの等がある。
【0003】一方、梅は果肉に5〜10%の糖分を含んでいるが、3〜4%の有機酸を含むため、酸味が強く甘く感じることがない。主にウメ漬、ウメビシオ、梅酒、梅ジャム等の菓子などに加工される。特に完熟した梅果肉は、香りが強く、その芳醇な香りは食欲を増進させる。
【0004】しかしながら、市販されているものは何れも梅と共に付けられるシソ風味が主であり、梅自身の香りや風味を主体としたものは極めて少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、梅果肉の香りを生かした新規なドレッシングを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本請求項1に記載された発明に係る新規なドレッシングの製造法は、梅果肉と味噌とを混練して、予め定められた期間熟成する方法である。
【0007】本請求項2に記載された発明に係る新規なドレッシングの製造法は、完熟した梅果肉1重量部と、味噌1重量部と、砂糖1重量部とを混練し、この混練物を予め定められた期間放置して熟成する方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の新規なドレッシングは、梅果肉と味噌とを混練して、予め定められた期間熟成して得られる。得られたドレッシングは梅肉の香りが生かされたドレッシングとなる。
【0009】本発明で使用可能な梅の種類は、小粒種及び大粒種の何れも使用可能であるが、果肉の充実の点で大粒種が好ましい。用いられる梅果肉は、青梅でも可能であるが、中毒の恐れや香りの点で、黄色となった完熟果肉が好ましい。
【0010】本発明で使用される味噌は、米味噌、麦味噌、豆味噌の何れも使用可能である。また、食塩含量の低い甘味噌及び食塩含量の高い辛味噌の何れも使用可能であるが、保存を主体に考慮するならば、食塩含量の高い辛味噌が適している。また、甘味噌を使用して保存性を高めたい場合には、梅果肉及び味噌の他に食塩を添加してもよい。
【0011】梅果肉と味噌との混合比は、梅果肉の風味と味噌の風味との両方が得られる割合に混合する。好ましくは梅果肉:味噌の各々の重量比が、0.2:1〜2:1の間にする。梅果肉が味噌1重量比に対して0.2重量比よりも小さい場合には、味噌の風味のみが勝って梅果肉の風味が得られず、2重量比よりも大きい場合には、得られた混合物が梅果肉によって水っぽくなるためである。好ましい混合比としては梅果肉:味噌=1:1(重量比)である。
【0012】本発明での熟成期間とは、梅果肉が味噌に少なくとも馴染む期間を指す。例えば10℃で3〜7日間以上放置しておけばよい。
【0013】また、梅果肉及び味噌の他にも味を調整するために、調味料を添加してもよい。例えば、甘味料で甘みを添加することが好ましい。添加される砂糖は、白砂糖、三温糖、黒砂糖等の甘味料を添加することができる。好ましい配合比は、梅果肉:味噌=1:1(重量比)に対して、0.5〜1.5(重量比)である。
【0014】具体的な製造に際しては、梅果実は清水でよく洗浄し表面の汚れを落とす。この時、完熟が充分でない梅果実は清水で1晩浸すことにより、完熟が充分となる。表面の汚れを落とした梅果実は内部の種子を取り除いて、果肉のみとしこれを細かく破砕する。破砕には包丁等の手作業で行ってもよいが、ミキサーやフードカッターでおこなう方が効率がよい。尚、口当たりをなめらかにする目的で、破砕した後に、更に裏漉しをしてもよい。
【0015】得られた梅果肉を味噌とよく混合する。この時、食塩又は甘味料を加えるのであれば、この時に添加しよく混合する。この際、殺菌を目的として加熱しながら混合してもよい。しかしながら、加熱によって梅果肉及び味噌の風味が減じられるため、好ましくは加熱温度及び加熱時間は最小限度に留める。味噌として食塩含量の高い辛味噌を用いたり、食塩を別途に添加して食塩含量を5〜12%とするのであれば、加熱工程はなくてもかまわない。
【0016】混合された梅果肉・味噌混合物は、冷暗所に保存して熟成される。冷暗所としては10℃の環境で3〜7日以上放置すれば、梅果肉と味噌との味がなじみ、梅果肉の風味と味噌の風味とが一体となった美味なドレッシングが得られる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の新規なドレッシングの一実施例の製造工程を示す工程図である。図に示す通り、完熟梅を清水でよく洗浄し、笊に空けて表面の水を充分に切った。洗浄された完熟梅を包丁で2つに割り、中の種子を取り除いた。種子を取り除かれた完熟梅果肉をフードカッターで破砕した。
【0018】破砕された梅果肉と同重量の味噌と同重量の砂糖とを加熱しながらよく混合した。用いた味噌は中辛味噌(宮坂醸造社製、中辛味噌、塩分濃度約12%)であり、砂糖は白砂糖を用いた。よく混合した後、これを放冷し、容器に詰めて、冷蔵庫(庫内温度10℃)で貯蔵・熟成した。
【0019】熟成から3日目から梅果肉と味噌との味がなれてきて、7日目には充分に美味なドレッシングとなった。得られたドレッシングは、野菜サラダ、焼きなす、魚フライ、冷や奴等にかけて食卓に供することができる。
【0020】作成したドレッシングについて、ブラインド状態で、無作為の被験者からなる10名のパネラーを使って、風味、香りの項目について比較試食テストを行った。用いたドレッシングの熟成期間は、作成後1日目、3日目、7日目、10日目のものを用いて比較した。
【0021】尚、各々のドレッシングの梅果肉、味噌、砂糖は同量を混合し、加熱操作等は極力同じにし、熟成貯蔵は同じ環境(温度10℃)で行った。結果を次の表1に示す。尚、表中、◎は大変旨い、○は普通、△はよくないを示す。
【0022】表1に示す通り、熟成期間が3日目のものから風味が増し、7日目以降のものでは、殆どのパネラーにおいて風味がよいとの評価を受けた。香りについては、全体的に良好であり、やはり熟成期間の短いものの方が若干評価が高かった。尚、パネラーNo3については、梅の酸味自体等が嫌いであるとして、評価が全て低かった。
【0023】
【表1】

【0024】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、梅果肉の香りを生かした新規なドレッシングを得ることができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】598112350
【氏名又は名称】大江 武治
【出願日】 平成10年8月19日(1998.8.19)
【代理人】 【識別番号】100092082
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 正年 (外1名)
【公開番号】 特開2000−60479(P2000−60479A)
【公開日】 平成12年2月29日(2000.2.29)
【出願番号】 特願平10−232668