| 【発明の名称】 |
豆腐の製造法 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐藤 学
【氏名】新居 賢紀
【氏名】木村 輝行
【氏名】山口 浩明
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| 【要約】 |
【課題】簡単な装置で効率良く苦汁豆腐を製造する方法を提供する。
【解決手段】二流体ノズルの外層側に豆乳、内層側に苦汁、油脂、乳化剤及び水からなる乳化凝固剤を、外層側の圧力が内層側の圧力より高くなるように供給し、型箱内に噴射し、次いで凝固反応を行わせる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 二流体ノズルの外層側に豆乳、内層側に苦汁、油脂、乳化剤及び水からなる乳化凝固剤を、外層側の圧力が内層側の圧力より高くなるように供給し、型箱内に噴射し、次いで凝固反応を行わせる豆腐の製造法。 【請求項2】 圧力差が2〜8MPaである請求項1記載の豆腐の製造法。 【請求項3】 二流体ノズルが旋回タイプのものである請求項1記載の豆腐の製造法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、簡単な装置で効率良く苦汁豆腐を製造する方法に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】豆腐の製造において、グルコノデルタラクトンや硫酸カルシウム等の遅効性凝固剤は、凝固反応の制御が容易であり、ラインミキサーやスタティックミキサーを使用した連続大量生産に用いられている(特開平2−60561号公報、特開平8−51948号公報)。しかしながら、消費者の嗜好は昔ながらの苦汁の風味を持つ豆腐に傾斜しており、速効性の凝固剤であり、取り扱いにくい苦汁の使用が要求されるようになってきた。今まで手作りを基本としていた苦汁豆腐を工業生産レベルで製造するためには、苦汁の凝固反応の制御が必要である。制御方法の一つとして、苦汁、油脂、乳化剤及び水からなる乳化凝固剤が提案されているが(特開昭59−63154号公報、特開平5−30492号公報)、いまだ生産性は充分でない。 【0003】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、二流体ノズルを特定の条件下で使用すれば、苦汁豆腐の品質を落とさず、生産性を向上できることを見出した。即ち、本発明は、二流体ノズルの外層側に豆乳、内層側に苦汁、油脂、乳化剤及び水からなる乳化凝固剤を、外層側の圧力が内層側の圧力より高くなるように供給し、型箱内に噴射し、次いで凝固反応を行わせる豆腐の製造法である。 【0004】 【発明の実施の形態】本発明で用いる豆乳は、IOM、ビントン、ビンソン、中国産、エンレイ、フクユタカ、タチナガハなどいずれの大豆を使用しても良い。また、豆乳濃度は、通常使用されるBrix9〜13を用いればよい。苦汁は、塩化マグネシウムを主成分とするものであり、市販品としては赤穂化成(株)製の商品名クリスタリン等が知られている。油脂は、常温で液状の油脂が好ましく、サフラワー油、オリーブ油、綿実油、ナタネ油、ヤシ油、パーム核油、パーム油、大豆油、コーン油等が挙げられる。また、ジグリセリドを含む油脂でもよい。乳化剤としては、リン脂質、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。乳化剤は、HLBが0〜6の親油性の乳化剤を選択使用するのが好ましく、これに親水性の乳化剤を併用して用いることで乳化性能を制御してもよい。 【0005】本発明で用いる乳化凝固剤は、苦汁を含有する水を上記油脂及び乳化剤で乳化したものである。乳化にあたり苦汁を水で溶解あるいは半溶解状態にして、水中の苦汁が10〜90%、好ましくは30〜70%(W/V%)濃度になるように水相部を調製し、乳化剤と油脂を含む油相と水相比率は、10/90〜90/10、好ましくは30/70〜70/30にしたW/O型乳化物が望ましい。また、かかる乳化凝固剤の平均粒子径、即ちW/Oの水滴粒子の平均粒子径は0.5 〜5μm 、特に1〜2μm に調整することが好ましい。本発明において、豆乳に対する上記乳化凝固剤の添加量は、その合計量中の苦汁濃度が塩化マグネシウム・6水塩として0.15〜0.4 重量%となる量である。 【0006】本発明では、乳化凝固剤を、豆乳に分散後の平均分散粒子径が5〜120 μm 、好ましくは20〜80μm となり、W/O/W型乳化状態を形成するように分散させることが望ましい。 【0007】本発明は、二流体ノズルを用いて乳化凝固剤と豆乳とを圧力差を持たせて型箱内に噴射することを特徴とする。図1に二流体ノズルを示す。図1において、外側の流路(外層側)1には連続相となる豆乳が流れ、内側の流路(内層側)2には分散相となる乳化凝固剤が流れている。本発明では、外側の流路1を流れる連続相(豆乳)中に、分散相(乳化凝固剤)を2より噴射し衝突させ、出口のオリフィス3から連続的に型箱内に噴射する。この時、連続相と分散相とに圧力差を持たせること(連続相側が分散相側より2〜8MPa程度高圧)により、乳化物の粒子径を制御できる。尚、圧力差が大きい場合(3MPa以上)には、ノズル先端部をオリフィス3より突出させることにより効率良く噴射させることができる。微粒化のためには高圧を必要とするが、外側の流路1を流れる連続相を旋回させることにより効率良く衝突がなされ、比較的低圧でも微粒化を達成できる。連続相の流出口に傾斜をつけるか、または流出口を出たあとの流路に邪魔板を設けることにより、容易に連続相を旋回させることができる。オリフィス3の形状や個数は特に限定されないが、形状としては円形が好ましい。 【0008】本発明は、絹ごし豆腐、ソフト豆腐、木綿豆腐などの各種豆腐類製造に適用できる。 【0009】 【実施例】実施例1下記の処方の組成物を用い、ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)10000rpmにて乳化粒子径が1μm (光学顕微鏡を用い質量基準のメジアン径を算出)になるように乳化を行い、乳化凝固剤(1) を得た。 乳化凝固剤の処方・ソルビタン脂肪酸エステル(エマゾール0−10F、花王(株)製)5重量%・ショ糖脂肪酸エステル(F−50、第一工業製薬(株)製)1重量%・大豆油44重量%・塩化マグネシウム・6水塩(95% act. クリスタン、赤穂化成(株)製)30重量%・水20重量%図1に示す旋回タイプの二流体ノズル(オリフィスの径1.2mm 、乳化凝固剤側のノズルの内径0.8 mm、外径0.9 mm)を用い、外側の流路1には加熱豆乳(品温83℃、Brix:12 )を5MPaで10000ml (40000ml /min )流し、内側の流路2には上記乳化凝固剤(1) を0.5 MPaで100ml (400ml /min )流し、出口のオリフィス3から15秒間連続的に型箱内に噴射(型箱内の壁を伝わせて)した。噴射後の分散粒子径は40μm であった。分散粒子径は、レーザー回折式粒度分布計を用い質量基準のメジアン径を算出した。次いで、凝固剤が分散した型箱内の豆乳を90℃の湯せんにて30分間加熱し、5℃まで12時間で冷却して豆腐を得て、豆腐の硬さ、豆腐の弾力性、豆腐のなめらかさ、豆腐の風味を評価した。豆腐の硬さを、クリープメーター(山電(株)製)により破断試験モードで最大破断荷重を求めたところ700 cNであった。クリープメーターによる測定は、得られた豆腐を直径20mm、高さ15mmの円柱に成形し、直径50mmのプランジャーを用い、0.5mm /sec の速度で80%の歪率で圧縮して測定を行った。又、豆腐の弾力性、豆腐のなめらかさ、豆腐の風味の評価を、専門パネラー10名にて○、△、×の3段階により評価したところ、何れも○であった。 【0010】実施例2実施例1において、図2に示すノズル先端部がオリフィス3より突出していない旋回タイプの二流体ノズルを用い、加熱豆乳の圧力を3MPa、乳化凝固剤(1) の圧力を0.4 MPaとした以外は同様に豆腐を製造したところ、分散粒子径は70μm 、豆腐の硬さは500 cNであり、豆腐の弾力性、豆腐のなめらかさ、豆腐の風味は何れも○であった。 【0011】実施例3実施例1において、図1に示すものと同様であるが、非旋回タイプの二流体ノズルを用い、加熱豆乳の圧力を7MPa、乳化凝固剤(1) の圧力を0.6 MPaとした以外は同様に豆腐を製造したところ、分散粒子径は45μm 、豆腐の硬さは650 cNであり、豆腐の弾力性、豆腐のなめらかさ、豆腐の風味は何れも○であった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月17日(1998.8.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063897 【弁理士】 【氏名又は名称】古谷 馨 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−60474(P2000−60474A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月29日(2000.2.29) |
| 【出願番号】 |
特願平10−230573 |
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