| 【発明の名称】 |
果物加工食品およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】壇 恵二郎
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| 【要約】 |
【課題】果物を用い、添加物を一切含むことなく食感の良い果物加工食品およびその製造方法を提供しようとするものである。
【解決手段】その組織が一部残った状態で押し潰され凍結した果実1を粉砕し、容器2内に収納するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】その組織が一部残った状態で押し潰され凍結された果実を容器内に収納したことを特徴とする果物加工食品。 【請求項2】原形状態で凍結された果実の周囲を、その組織が一部残った状態で押し潰され凍結された果実で囲んだ状態で容器内に収納したことを特徴とする果物加工食品。 【請求項3】果実がイチジクである請求項1あるいは請求項2記載の果物加工食品。 【請求項4】果実がイチゴである請求項1あるいは請求項2記載の果物加工食品。 【請求項5】果実をその組織が一部残った状態となるよう押し潰し、次にこの押し潰された果実を凍結させたことを特徴とする果物加工食品の製造方法。 【請求項6】果実をその組織が一部残った状態となるよう押し潰し、次にこの押し潰された果実を凍結させ、凍結した果実を粉砕した後、乾燥させたことを特徴とする果物加工食品の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばイチジクやイチゴ等の果物を用いた果物加工食品およびその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より果物を凍結させた果物加工食品が種々提案されており、例えば特許出願公開昭和55年第153553号公報に開示されたように、果物を急速冷凍し粉砕した後に型に入れて成形したものがあった。 【0003】またこのように果物を凍結させ、それを粉砕すると固い粉砕片がばらばらの状態となり食感が悪いため、種々の増粘剤や乳化剤等の添加物を入れて食感を改善した案が多数提案されている。 【0004】従来の果物加工食品は、果物を凍結させた後に粉砕するため、粉砕に際し大きなエネルギーが必要となり、粉砕装置も大型のものが必要であった。 【0005】また粉砕した果物に滑らかな食感を与えるためには粉砕粒度を小さくすると良いのであるが、このためにはより大きな粉砕エネルギーを加えなければならない。すると、この粉砕エネルギーによって粉砕片が発熱し、凍結した粉砕片の一部が解凍し、再び凍結する状態となる。 【0006】このため、各粉砕片の表面を一旦解凍した果汁の凍結層が覆う。果汁は糖類や有機酸等の混合溶液であり、一旦融けて再度凍結する時に冷凍濃縮現象が発生する。 【0007】つまり各粉砕片は外から冷却されるため、外側は薄い溶液の凍った状態となる。そして薄い溶液の凍結してできた氷は堅くなる。このような現象によって各粉砕片は表面が固くなり、滑らかな食感は依然として得られなくなる。 【0008】あるいは果物加工食品として、乾燥させた果物を粉末状に粉砕したものがある。この粉末状の乾燥果物は水を加えて戻すことによって糊状となり、例えばケーキのソースに用いたり菓子の添加剤として用いたりしている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】この状態を解消する手段として、従来は増粘剤や乳化剤等の添加物を加えている。これらの添加物は一応の安全は確認されているとはいうものの、老人や病気療養中の人等特別体力の低い人や妊婦が多量に摂取した場合に全く問題がないか確認が困難であるという問題がある。 【0010】特に妊婦の場合は、通常の成人が摂取しても全く問題のない添加物であっても、摂取した添加物が妊婦の血液を経由して胎児に摂取されることによって、予期しない影響が出る場合があり、できれば添加物の含まれない食品を摂取した方が良いという意見がある。 【0011】あるいは従来の粉末状の乾燥果物は、乾燥した果物を直接粉砕するようにしているため粉砕に大きなエネルギーを必要とし、また粉砕エネルギーによって乾燥果物の温度が上昇するため、ビタミンC等の栄養分が破壊されるという問題点があった。 【0012】本発明は以上の点に着目し、添加物を一切含むことなく食感が良く、栄養分の残留度の高い果物加工食品およびその製造方法を提供しようとするものである。 【0013】 【課題を解決するための手段】その組織が一部残った状態で押し潰され凍結した果実を粉砕し、その後用途に合わせて加工するようにした。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、その組織が一部残った状態で押し潰され凍結した果実を粉砕して容器内に収納したものであり、組織の一部が破壊されずに残るため押し潰しに際して果汁の漏れが最小となり、その後凍結し粉砕するため、粉砕に大きなエネルギーが必要でなく、粉砕のために加えられるエネルギーによって凍結が一旦解凍することがなく、添加物がなくても果肉がクリーム状になるため食感が良いという作用を有する。 【0015】 【実施例】本発明の果物加工食品の製造方法について以下図面に沿って説明を行う。図1は本発明の製造方法のフローチャートである。先ず果物としてイチジクを用いた例を説明する。 【0016】工程1でイチジク好ましくは完熟度が70%乃至100%のものを洗浄し、工程2で押し潰す。この押し潰しの工程では完全にイチジクが潰されてしまい、果汁が流れ出すことのない程度に押し潰す。具体的にはイチジクの直径の20%〜30%程度の厚さになるまで押し潰す。 【0017】この押し潰しに際し手作業で行う場合は、まな板の上にイチジクを並べておき、平たい木の板で押し潰すことによって行うことができる。自動で行う場合はコンベア上に所定の距離離れた位置にローラを設け、並べたイチジクをコンベアによってローラの下を通すことによって行うことができる。 【0018】次に工程3で水蒸気を当てて加熱殺菌する。イチジクのような果物は、傷が無ければ基本的に表面以外は無菌状態であるので、この工程では表面の温度が摂氏80度前後に上昇する程度に水蒸気を当てる。 【0019】工程4で殺菌状態のイチジクを急速凍結する。この時の凍結温度は摂氏−20度から−180度の範囲が望ましい。 【0020】工程5で冷凍されたイチジクを粉砕する。この時はイチジクがすでに押し潰されているため、大きなエネルギーを加えることなく粉砕することができる。 【0021】従って粉砕に際し粉砕エネルギーによって粉砕片の温度が上昇することがなく、粉砕片が一旦解凍するようなこともない。この粉砕に際しては一般に市販されている粉砕器を用いることができる。 【0022】工程6で図2に示すように粉砕されたイチジク1を容器2に詰め完成する。ここで図3に示すように、粉砕されたイチジク1を容器2に詰めた後、原型を留めた状態で冷凍され半分に切断されたイチジク3を容器2の中心に入れてもよい。 【0023】以上の実施例では工程2でイチジクを押し潰した後、工程3で蒸気を当てて加熱殺菌するようにしている。この場合はイチジクの表面積が大きくなるため、加熱効率が高い。 【0024】他の実施例として工程2と工程3の順序を逆にし、イチジクに蒸気を当てて加熱殺菌した後、イチジクを押し潰すようにしてもよい。この場合はイチジクが潰れていない状態で殺菌を行うため、イチジクの表面だけ加熱することによって完全な殺菌を行うことができる。 【0025】さらに他の実施例として、図4に示す方法によって粉末状乾燥イチジクを得る方法を説明する。この方法は図1に示した方法と工程5までは同一であり、重複した説明を省略する。 【0026】図4において工程6で凍結し粉砕されたイチジクを乾燥させる。この乾燥工程は冷凍乾燥方法を用いる。このことによってビタミンC等の栄養分の破壊を防ぐことができる。そして工程7で篩い分けをする。この時、数mmから数十mmの径のものを粗い粉末として分類し、それ以下のものを微粉末として分類する。 【0027】その後、工程8で粗い粉末と微粉末とをそれぞれ別々に包装する。このようにすることにより、例えば粗い粉末はジャム等の原料として使用することができ、微粉末はケーキのソース等の原料として使用することができる。 【0028】 【発明の効果】本発明の果物加工食品は上記の如く構成したので、果物の組織の一部が破壊されずに残るため押し潰しに際して果汁の漏れが最小となり、その後凍結し粉砕するため、粉砕に大きなエネルギーが必要でなく、粉砕のために加えられるエネルギーによって部分的にも解凍することがないため、添加物がなくても完全に凍結しても堅くなることがなく食感を良くすることができるものである。 【0029】このように本発明の果物加工食品は添加物を含ませることなく食感が良いため、妊婦等のように食物に含まれる添加物の影響が極めて微妙である人でも安心して食することができる。 【0030】また本発明の製造方法によると、凍結前に粉砕するので粉砕に際してエネルギーが小さくてよいため、粉砕器として小型のものを用いることができ、設備投資を最小にすることができる。また設備の消費エネルギーも小さなものである。 【0031】しかも一般に果物は球に近い形状をしているが、本発明の製造法によると果物を押し潰し凍結させるため、果物の表面積が大きくなり凍結に要する時間が短くなる。これによって果物の持つビタミンC等の栄養分の破壊が少なくなるとともに、冷凍設備の能力も小さな物で済む。 【0032】さらに粉末状乾燥果物を得る場合に、粉砕する前に果物を押し潰しているため、粉砕エネルギーが小さく、細挽であっても粉砕時に果物の温度上昇が小さく栄養分の破壊が小さくて済む。 【0033】
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| 【出願人】 |
【識別番号】598141017 【氏名又は名称】壇 恵二郎
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| 【出願日】 |
平成10年9月29日(1998.9.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064056 【弁理士】 【氏名又は名称】井手 巍
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| 【公開番号】 |
特開2000−102343(P2000−102343A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月11日(2000.4.11) |
| 【出願番号】 |
特願平10−291417 |
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