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【発明の名称】 カット野菜の自動化生産方法
【発明者】 【氏名】小山 博久

【要約】 【課題】自動化された省エネルギーで操作の容易なカット野菜の製造方法を提供する。

【解決手段】野菜調整、スライス、洗浄、脱水、包装の各工程を自動的に行なうカット野菜の製造方法において、カット野菜の洗浄を水洗い及び滅菌洗浄した後、電解水で洗浄し、自動脱水、自動袋詰、自動包装することを特徴とするカット野菜の自動化生産方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 野菜調整、スライス、洗浄、脱水、包装の各工程を自動的に行なうカット野菜の製造方法において、カット野菜の洗浄を冷却した水で充分に洗浄、滅菌及び冷却し、自動脱水、自動袋詰、自動包装することを特徴とするカット野菜の自動化生産方法。
【請求項2】 野菜調整、スライス、洗浄、脱水、包装の各工程を自動的に行なうカット野菜の製造方法において、カット野菜の洗浄を水洗い及び滅菌洗浄した後、電解水で洗浄し、自動脱水、自動袋詰、自動包装することを特徴とするカット野菜の自動化生産方法。
【請求項3】 滅菌洗浄に次亜塩素酸含有水を用いる請求項2記載のカット野菜の自動化生産方法。
【請求項4】 電解水が冷却されたものである請求項2記載のカット野菜の自動化生産方法。
【請求項5】 電解水での洗浄を多段階で行なう請求項2記載のカット野菜の自動化生産方法。
【請求項6】 製造工程の全域にわたり低温度で行なう請求項2記載のカット野菜の自動化生産方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明のカット野菜の自動生産方法において、カット野菜の洗浄を行なうにあたり、特殊冷却水を用いて行なうカット野菜の自動生産方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カット野菜の生産方法として主なものはカット野菜を真空冷却して行なう次のようなもの、「きざんだ野菜を水で洗浄して水切りしてから塩化ビニールフィルムの袋に充填し該袋を封ずることなしに真空下に脱水冷却した後、上記の塩化ビニールフィルムの袋中に真空包装することを特徴とする包装された野菜サラダの製造法。」(特公昭63−24649号公報)、「野菜調整、スライス、洗浄、脱水、真空冷却、包装の各工程によるカット野菜の製造において、洗浄後のカット野菜を自動搬入、搬出可能な遠心脱水機を用いて脱水し、該遠心脱水機から搬出される脱水済みカット野菜を容器に収納し、該容器を真空冷却装置に搬入冷却し、自動搬出し、該冷却済みカット野菜収納容器からカット野菜をコンベアで搬送し、自動計量後、プラスチックフィルム小袋に自動袋詰めし、自動真空包装機にて脱気し、開口部を密封し、段ボール箱に自動的に格納することを特徴とする真空冷却利用カット野菜の自動化生産方法。」(特許第2507841号公報)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来のカット野菜の製造方法又は生産方法は、カット野菜の冷却を真空冷却方法で行なうため冷却が短時間に平均に行なわれ、衛生的であり、切断面が水分の蒸発によりコルク化し、細菌の侵入が阻まれ、老化の原因となるエチレンガスが除去される等、鮮度保持上、有効な特徴を有するものである。しかしながら、カット野菜の冷却を真空冷却で行なうためには真空冷却装置が必要であり、該装置の取付費用、設置場所の確保等の点で問題があり、より安価で簡単な装置及び操作によりカット野菜の自動化生産方法が望まれているところである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者はカット野菜の製造方法において、鋭意研究の結果、カット野菜の洗浄工程において、カット野菜を冷却した水で充分に洗浄し、滅菌及び冷却するか、又は洗浄水として清水の外、特定の殺菌剤含有水及び電解除菌水を用いて行なうことにより、より簡単な装置及び操作で、美味で日持ちの良いカット野菜を自動生産でき前記の課題が解決することを見出し、本発明に到達したものである。即ち、本発明は、(1)野菜調整、スライス、洗浄、脱水、包装の各工程を自動的に行なうカット野菜の製造方法において、カット野菜の洗浄を冷却した水で充分に(必要に応じ多段階で、また冷却水の温度を適宜変えて)洗浄、滅菌及び冷却し、自動脱水、自動袋詰、自動包装することを特徴とするカット野菜の自動化生産方法、(2)野菜調整、スライス、洗浄、脱水、包装の各工程を自動的に行なうカット野菜の製造方法において、カット野菜の洗浄を水洗い及び滅菌洗浄した後、電解水で洗浄し、自動脱水、自動袋詰、自動包装することを特徴とするカット野菜の自動化生産方法、(3)滅菌洗浄に次亜塩素酸含有水を用いる(2)記載のカット野菜の自動化生産方法、(4)電解水が冷却されたものである(2)記載のカット野菜の自動化生産方法、(5)電解水での洗浄を多段階で行なう(2)記載のカット野菜の自動化生産方法、(6)製造工程の全域にわたり低温度で行なう(2)記載のカット野菜の自動化生産方法、に関する。
【0005】本発明ではカット野菜の洗浄工程に特徴を有し、その一つは冷却した水でカット野菜を充分に洗浄するものである。冷却した水で充分洗浄することによりカット野菜は冷却され滅菌される。又一つは水洗い及び滅菌洗浄した後、更に電解水で行なうものである。この場合、最初の洗浄は通常の水道水、天然水等で野菜を水洗い洗浄し、ついで次亜塩素酸含有水で洗浄し、滅菌する。ついで冷却された電解水を用いて行なうのである。冷却水の温度は10〜0℃である。又、本発明では全工程を低温、15℃以下、好ましくは10℃以下、更に好ましくは5℃以下で処理することにも特徴を有するものである。本発明では冷却した水等でカット野菜を充分に洗浄するものであり、これにより、カット野菜製造工程中に空気接触がないため雑菌の付着がなく、衛生的であると共に、製品カット野菜において雑菌の繁殖がなく、日持ちのよい製品が得られるものであり、これが真空冷却を用いるカット野菜の製造方法により得られる製品と匹敵或いはそれ以上のものが得られるのである。
【0006】
【発明の実施態様】本発明のカット野菜の自動化生産方法は図1に示すカット野菜の製造工程配置図に従って行なわれる。図中、1は原料自動倉庫であり、團場よりの原料野菜を一時保管する。該倉庫は約5℃に保持されている。2は原料野菜を計量する計量器である。3はトリミング室であり、人手と包丁で原料野菜の外葉、芯等の不可食部分を除去する。4はフリーローラーであり、野菜を搬送する。5はレタス投入ホッパーである。6は金属探知器であり、金属類の除去を行なう。7は傾斜コンベアー(1)である。8はスライサーであり、野菜は千切り、角切り等にカットされる。9は第一洗浄槽であり、カット野菜は清水、水泡にて洗浄され、異物、虫類が除去される。10は振動スクリーン(1)、11は傾斜コンベアー(2)である。12は第二洗浄槽であり、次亜塩素酸含有水で洗浄し、洗浄及び殺菌する。13は振動スクリーン(2)である。14は第三洗浄槽であり、次亜塩素酸含有水で洗浄し、洗浄及び殺菌を行なう。15は振動スクリーン(3)、16は傾斜コンベアー(3)である。17は第四洗浄槽であり、10℃前後に冷却された電解水を用いて洗浄する。18は振動スクリーン(4)、19は傾斜コンベアー(4)である。20は第五洗浄槽であり、氷温に冷却された電解水を用いてカット野菜を洗浄冷却する。21はネットコンベアー、22は脱水機導入コンベアーである。23は遠心自動脱水機であり、4連続遠心脱水機により、自動脱水する。その際室温は3℃で行なわれる。24はコンベアー計量器導入コンベアー、25はコンピュータースケール製袋給袋包装機、及び26は金検付チェッカーであり、これらの操作も又室温3℃で行なわれる。27は製函機、28は箱詰装置、29はダンボールチェッカー、30は封函機である。又31はパレタイザー、32は空パレット段ばらし装置、33はラッピングマシーン、及び34はカット野菜製品自動倉庫であり、約0℃〜1℃の温度でカット野菜は保管される。35は製品直出しラインである。更に、36は冷凍機、37は圧縮機ユニット、38はプレートクーラー、39はリザーブタンク、40は冷水製造槽、41は洗浄用ブロアー及び42は電解水(機能水)製造装置であり、これらは図2の洗浄ライン給水冷却フローシートで詳述されている。
【0007】本発明の洗浄工程における給水関係フローシートは図2に示す通りである。原料野菜を調整した野菜をスライサー8でカットされ、ついで第一洗浄槽9、第二洗浄槽12、第三洗浄槽14で洗浄される。この第一洗浄槽9での洗浄水は水道水又は天然水であり、第二洗浄槽12及び第三洗浄槽14の洗浄水は次亜塩素酸含有水を用い、これにより滅菌される。第三洗浄槽14で洗浄されたカット野菜はついで第四洗浄槽17及び第五洗浄槽20において電解水で洗浄される。電解水は電解水製造装置42で製造し、リザーブタンク39で貯水し、これより電解水を供給する。電解水は例えば無隔膜の電解槽で希塩酸を電解し所望の濃度に希釈して製造されるものであり、殺菌性の優れたものである。第四洗浄槽17における電解水の洗浄は10℃以下に冷却した冷却電解水で洗浄され、次の第五洗浄槽20での洗浄は製氷機で製氷された氷で冷却された冷水製造槽40の氷温(0℃〜1℃)に冷却された電解水で行なわれ、カット野菜を冷却洗浄する。この洗浄された冷却カット野菜は次工程の脱水工程に搬送され自動的に脱水処理される。
【0008】
【実施例】本発明の実施例を図1に従って説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものでないことは云うまでもない。原料自動倉庫1に保蔵してある原料野菜をトリミング室3の一次トリミング製造ラインでトリミングし、フリーローラー4、レタス投入ホッパー5を経て金属検知器6で処理し、傾斜コンベアー(1)7により搬送し、スライサー8でスライス(千切り、角切り等)した。次いで、第一次洗浄槽9で清水による水泡にて洗浄し、異物、虫類を除去した。第一次洗浄されたカット野菜は振動スクリーン(1)10及び傾斜コンベア(2)11によって搬送され、第二洗浄槽12中で洗浄及び殺菌し、振動スクリーン(2)13を経て、第三次洗浄槽14中で次亜塩素酸含有水により洗浄及び殺菌した。洗浄されたカット野菜は同様に振動スクリーン(3)15及び傾斜コンベア(3)16により搬送され、第四次洗浄槽17中で電解水製造装置42で製造した電解水(10℃〜15℃)にて洗浄冷却され、同様に振動スクリーン(4)18及び傾斜コンベア(4)19にて搬送され、第五次洗浄槽20で更に電解水(0℃〜1℃)で洗浄、冷却された。洗浄されたカット野菜はネットコンベアー21及び脱水機導入コンベアー22により遠心自動脱水機23に導入され、遠心脱水された。脱水されたカット野菜は計量器導入コンベアー24によりコンピュータースケール製袋給袋包装器25で包装され、金検付チェッカー26を経て製函機27で製函され、箱詰装置28で箱詰された。
【0009】各工程における明細は表1の通りである。
【0010】
【表1】

【0011】
【発明の効果】本発明カット野菜の洗浄の方法を取り入れたカット野菜の製造方法では、カット野菜製造工程中に空気接触がないため雑菌の付着がなく衛生的であると共に、製品カット野菜において雑菌の繁殖がなく、日持ちのよいものが得られ、全製造工程を低温度で行ない、電解水での冷却を氷温水冷却するものであるため、カット野菜に温度ムラがなく、完全冷却されており、冷却後も低温管理が徹底されているので、野菜の鮮度、栄養ビタミン等が失われず、いつまでも新鮮且つ美味であるという効果が得られる。又、カット野菜の製造装置がシンプルであり、故障が少なく、メンテナンスが容易であり、したがって施工費が安価であり、機械操作が容易であり、監視人が不要でコストの大幅な削減ができる。そして常時一定量のカット野菜の冷却が可能でロスがなく、生産量が増えるという極めて実用性の高いものである。
【出願人】 【識別番号】591213472
【氏名又は名称】浅間農業協同組合
【出願日】 平成10年8月21日(1998.8.21)
【代理人】 【識別番号】100089314
【弁理士】
【氏名又は名称】大多和 明敏 (外1名)
【公開番号】 特開2000−60419(P2000−60419A)
【公開日】 平成12年2月29日(2000.2.29)
【出願番号】 特願平10−235223