| 【発明の名称】 |
除菌剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】永田 浩子
【氏名】小林 昭夫
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| 【要約】 |
【課題】合成された殺菌剤や防黴剤や殺菌性のある界面活性剤を用いないで、アルコールと水との除菌成分が、除菌する時間だけ除菌する対象物の表面上に存在し、その後は揮発して除菌する対象物の表面上から消えるように設計された除菌剤組成物を提供する。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アルコールの1種又は2種以上30〜90容量%、保湿剤0.01〜5容量%、残部が水からなる除菌剤組成物。 【請求項2】 保湿剤が多価アルコールである請求項1記載の除菌剤組成物。 【請求項3】 アルコールの1種又は2種以上30〜90容量%、消臭・付香剤0.01〜5容量%、残部が水からなる除菌剤組成物。 【請求項4】 消臭・付香剤が天然物由来の消臭・付香剤である請求項3記載の除菌剤組成物。 【請求項5】 アルコールの1種又は2種以上30〜90容量%、5容量%未満の保湿剤、5容量%未満の消臭・付香剤、残部が水からなる除菌剤組成物。 【請求項6】 自動車内装材表面、チャイルドシートに用いるための請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載された除菌剤組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、合成された殺菌剤や防黴剤や殺菌性のある界面活性剤を用いない新規な除菌剤組成物に関し、更に詳しくは作業性が良く、人体に対して優しい安全性の高い除菌剤に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、自動車内装材表面、シート、ハンドル、台所、トイレの便座、バスや浴室の壁、椅子、ソファーなどの家具等、直接皮膚に触れるところの除菌は、殺菌性のある界面活性剤や、防菌防カビ剤等が使用されてきた。これらの薬剤は、除菌後の残存率が高く、人の皮膚にとって優しいもの安全度の高いものではない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような従来の除菌剤の持つ欠点を克服し、処理後直ぐに乾燥するため成人はもちろん乳幼児に対しても安全性が高く、誰でも簡単に、素早く十分に除菌、消臭・付香できる除菌剤を提供することを目的としてなされたものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した好ましい特徴を有する除菌剤を開発するために種々研究を重ねた結果、アルコールと水との混合物に保湿剤又は及び消臭・付香剤を所定量配合させることにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。 【0005】すなわち、本発明は、アルコールと水との混合物が、除菌する時間だけ除菌する対象物の表面上に存在し、その後は揮発して除菌する対象物の表面上から消えるように設計された除菌剤組成物を見出したものである。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の好ましい態様としては、(1) アルコールの1種又は2種以上30〜90容量%、保湿剤0.01〜5容量%、残部が水からなる除菌剤組成物。 (2) 保湿剤が多価アルコールである上記1記載の除菌剤組成物。 (3) アルコールの1種又は2種以上30〜90容量%、消臭・付香剤0.01〜5容量%、残部が水からなる除菌剤組成物。 (4) 消臭・付香剤が天然物由来の消臭・付香剤である上記3記載の除菌剤組成物。 (5) アルコールの1種又は2種以上30〜90容量%、5容量%未満の保湿剤、5容量%未満の消臭・付香剤、残部が水からなる除菌剤組成物。 (6) 自動車内装材表面、チャイルドシートに用いるための上記1ないし上記5のいずれか一つに記載された除菌剤組成物。 が挙げられる。 【0007】本発明の除菌剤組成物においては、アルコールと水が除菌作用を受け持つことになる。このために用いられるアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ−プロパノール、テルピネオールなどの、除菌作用のある沸点250℃以下のアルコールが望ましい。とくにエタノール、イソ−プロパノールが望ましい。また、このために用いられるアルコールは1種類でも良いが、2種類以上併用しても良い。本発明の除菌剤組成物における、アルコールの濃度は、30〜90容量%、特に75から85容量%の範囲であるのが好ましい。この配合比のアルコールの濃度が高すぎるとかえって除菌効果が薄れるし、アルコールの濃度が低すぎると乾燥時間が長くなり作業性が悪くなるし、同時に除菌効果も薄れる。 【0008】本発明の除菌剤組成物において用いられる保湿剤は、除菌対象物の表面上に残りにくい、揮発性のあるものならば特に制限はされないが、好ましくは多価アルコールが挙げられる。ここでいう多価アルコールとは、分子中に2個以上の水酸基を持つアルコールを言う。この多価アルコールとしては、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール、POEメチルグルコシドなどが例示される。これらは1種用いてもよいし、又2種以上を併用してもよい。この混合物における保湿剤の配合割合は、0.01〜5容量%、特に0.2〜3容量%の範囲であるのが好ましい。この配合量が少なすぎるとアルコールがはやく揮発しすぎて除菌効果が悪くなり、また、5容量%を越えるとべたついて、拭き上げが悪くなり、装用感が良くなくなる。 【0009】上記した本発明の除菌剤組成物は、保湿剤にかえて、0.01〜5.0容量%の消臭・付香剤を添加させることで、保湿剤の代用をさせることもできる。消臭・付香剤は、好ましくは0.2〜3.0容量%の範囲で配合することができる。この配合量が少なすぎると十分な消臭効果が得られない上に保湿剤としての効果に欠ける。また5容量%を越えてもその使用量に見合う消臭効果が得られず、不経済となる。 【0010】この消臭・付香剤としては、シートに付着する臭いとしてはタバコ臭、カビ臭、ペット臭、体臭、内装品の樹脂臭、ミルク、食べこぼしの臭いなど様々なものがあることから、雑多な臭気に対し有効なものが挙げられ、中でも幅広い消臭効果を有し、かつ、人体に安全な天然物由来のもの、特にお茶、フキ、ツワブキ、シダ、ベイ、ジャスミン、シナモン、丁字、ユーカリ、ベルガモット、ドクダミ、アビエス、竹、ヒノキ、ヒバ、松、椿、バラ、ヒイラギモクセイ、ヤマナラシ、キリ、コナラ、レンギョウ、ライラック、オレンジ、レモン、ペパーミント、リンゴ又は柿の由来のものが好ましい。さらに本発明の除菌剤組成物は、5容量%未満で、保湿剤及び消臭・付香剤を配合することが出来る。 【0011】本発明の除菌剤組成物の施用対象としては、自動車内装材表面、シート、チャイルドシート、ハンドル、台所、トイレの便座、バスや浴室の壁、椅子、ソファーなどの家具、OA用チェアーのシート等、直接皮膚に触れるところである。本発明の除菌剤の施用方法としては、エアゾール、ムース、ガン噴き、布にしませて使用するなどの方法が挙げられる。これら施用方法は周知の方法であるから、本明細書では、通常の除菌剤組成物の配合例とエアゾールの配合例を示すほかは詳述しないが、当業者ならそれぞれの施用に応じた配合例を作ることができるが、これらはすべて本発明の対象物であることは言うに及ばない。 【0012】 【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。 実施例1〜5及び比較例1〜3実施例1〜3は攪拌混合により得られた試料とする。実施例4、5はエアゾール容器に入れ、実施例4はジメチルエーテル、実施例5は1−クロロ−1,1−ジフルオロエタンとクロロジフルオロメタンを入れ封緘し、缶内圧3.8kg/cm2とした試料とする。比較例1,2は攪拌混合により得られた試料とする。比較例3はエアゾール容器に入れ、ジメチルエーテルを入れ封緘し、缶内圧3.8kg/cm2とした試料とする。表1に示す配合処方(容量%)により得られた試料を評価した。その結果を表2に示す。 【表1】
表1中のパンシルはリリース科学工業製の植物系天然抽出物(柿渋タンニンエキス)であり、ジュウヤクエキスは小川香料社製の植物系天然抽出物(ドクダミ草抽出エキス)であり、ピュリエールは松下電工社製の植物系特殊消臭・付香剤である。 【表2】
各例の試料の評価は以下に示す方法で行った。 【0013】(1)安定性:試料を、各組成成分をよく混合して調整したのち、室温で1週間放置後の試料の安定性を次の基準で判定した。 ○:液が透明で、析出物の浮遊又は沈殿がない。 ×:液が白濁しており、析出物の浮遊又は沈殿がある。 【0014】(2)残存性:一辺15cmの正方形の布につけ、乾燥時間を次の基準で判定した。 ○:10秒以上5分未満△:5分以上10分未満×:10秒未満又は10分以上【0015】(3)除菌性:三ヶ月以上清掃しておらず特異な臭気を有する自動車用シートに、実施例1〜3、比較例1、2の除菌剤組成物を、ハンド式スプレーガンを用いて吹き付けタオルで拭き取ったのち、ニッスイ製「フードスタンプ生菌数用・標準寒天」を直接押し付け、37℃で24時間培養した。同様に実施例4、5、比較例3はエアゾールとして直接スプレーして、タオルで拭き取ったのち、ニッスイ製「フードスタンプ生菌数用・標準寒天」を直接押し付け、37℃で24時間培養した。培養したそれぞれの寒天表面に発育したすべての集落を測定し、次ぎの基準で判定した。なお、ニッスイ製「フードスタンプ生菌数用・標準寒天」とは、面積10cm2の専用シャーレに標準寒天培地を盛り上げて分注、凝固させたものである。 ○:0個以上10個未満△:10個以上30個未満×:30個以上【0016】(4)消臭性:三ヶ月以上清掃しておらず特異な臭気を有する自動車用シートに、実施例1〜3、比較例1、2の除菌剤組成物を、ハンド式スプレーガンを用いて吹き付けタオルで拭き取った。実施例4、5、比較例3はエアゾールとして直接スプレーして、タオルで拭き取った。その後、モニター(10人)により処置後の臭気について官能試験を行い次ぎの基準で判定した。 ○:8以上が臭気なし△:5人以上8人未満が臭気なし×:5人未満が臭気なし【0017】 【本発明の効果】これより、実施例では、短時間で作業でき、シートの防菌、防カビ、消臭処理を十分に施せるのに対し、比較例では乾燥時間が長い又は短すぎて拭き上げができなかったり、また防菌、防カビ、消臭処理効果に劣るなどの問題のあることがわかる。本発明の除菌剤は、それをシートに施すことにより、作業性よく、防菌、防カビ処理、消臭処理効果を十分に行うことができるという顕著な効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000197975 【氏名又は名称】石原薬品株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月11日(1999.6.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100112173 【弁理士】 【氏名又は名称】中野 修身
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| 【公開番号】 |
特開2000−355506(P2000−355506A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月26日(2000.12.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−200756 |
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