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【発明の名称】 殺菌剤組成物及びその使用方法
【発明者】 【氏名】西口 勉

【氏名】竹元 剛

【氏名】田嶋 崇吉

【氏名】山本 好伸

【要約】 【課題】

【解決手段】一般式(I)【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一般式(I) :【化1】

〔式中、R1 は水素原子、(C1-6)アルキル基又は(C3-7)シクロアルキル基を示し、R2 はCO-Y-R3(式中、R3 は水素原子、 (C1-20)アルキル基、ハロ(C1-20) アルキル基、 (C2-20)アルケニル基、ハロ(C2-20) アルケニル基、 (C2-20)アルキニル基、ハロ(C2-20) アルキニル基、 (C3-12)シクロアルキル基、 (C1-6) アルコキシ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキル基、カルボキシ(C1-6)アルキル基、(C1-20) アルコキシカルボニル(C1-6)アルキル基、カルバモイル(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、(C1-6)アルキル基、フェニル基又は1以上の同一又は異なっても良いハロゲン原子又は(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル(C1-6)アルキル基、シアノ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルキルカルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルキルカルボニルアミノ(C1-6)アルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を有するフェニル基、フェニル(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有するフェニル(C1-6)アルキル基、フェニルカルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12)アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有するフェニルカルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、フェニルカルボニル(C1-6)アミノアルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有するフェニルカルボニル(C1-6)アミノアルキル基、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される同一又は異なっても良い1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基で置換された5〜6員複素環、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される同一又は異なっても良い1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基で置換された5〜6員複素環(C1-6)アルキル基、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される同一又は異なっても良い1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環カルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基で置換された5〜6員複素環カルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される同一又は異なっても良い1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環カルボニルアミノ(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基で置換された5〜6員複素環カルボニルアミノ(C1-6)アルキル基又は-N=C(R5)R6(式中、R5 及びR6 は同一又は異なっても良く、水素原子、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C3-6)シクロアルキル基、フェニル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-6)アルキル基又は(C1-6)アルコキシ基から選択さる置換基を有するフェニル基を示し、R5 及びR6 は一緒になって、O、S又はNR4 (式中、R4 は水素原子又は(C1-6)アルキル基を示す。)により中断されても良い(C2-6)アルキレン基を示すこともできる。)を示し、YはO、S又はNR4 (式中、R4 は前記に同じ。)を示す。)又は【化2】

(式中、Xは同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、(C1-6)アルキルカルボニル基、カルボキシル基、(C1-12)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基を示し、nは0〜4の整数を示す。〕で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体及び植物病害に対して殺菌活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴とする殺菌組成物。
【請求項2】 好ましくない植物病害を防除するために、請求項1記載の殺菌組成物の有効量を対象植物に処理することを特徴とする殺菌剤組成物の使用方法。
【請求項3】 好ましくない植物病害を防除するために、請求項1記載の殺菌組成物の有効量を対象植物種子又は対象植物を播種する栽培担体に処理することを特徴とする殺菌剤組成物の使用方法。
【請求項4】 対象植物が穀類、果樹又は野菜類である請求項3記載の殺菌剤組成物の使用方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物病害の防除剤として有用な一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体と植物病害に対して殺菌活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の殺菌剤とを混合した殺菌剤組成物及びその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体は一部新規な1,2,3−チアジアゾール誘導体を含むものであるが、多くは特開平8−325110号公報等に記載の公知の化合物であり、植物病害防除剤として有用であることが記載されており、他方の成分である、植物病害に対して殺菌活性を有する化合物は文献記載の公知の殺菌剤である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、1,2,3−チアジアゾール誘導体の更なる薬量低減を目的に種々の公知の殺菌剤と併用を試みたところ、それぞれ単独で使用した場合に比して、予期し得ない効果を有することを見出し、本発明を完成させたものである。併せて、当該1,2,3−チアジアゾール誘導体の単独若しくは2種以上の使用又は1,2,3−チアジアゾール誘導体と他の殺菌剤との併用施用を、種子処理又は播種を行う栽培担体に処理することにより、茎葉への散布処理から予期できない優れた効果をあげうることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(I)【化3】

〔式中、R1 は水素原子、(C1-6)アルキル基又は(C3-7)シクロアルキル基を示し、R2 はCO-Y-R3(式中、R3 は水素原子、(C1-20) アルキル基、ハロ(C1-20) アルキル基、(C2-20) アルケニル基、ハロ(C2-20) アルケニル基、(C2-20) アルキニル基、ハロ(C2-20) アルキニル基、(C3-12) シクロアルキル基、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキル基、カルボキシ(C1-6)アルキル基、(C1-20) アルコキシカルボニル(C1-6)アルキル基、【0005】カルバモイル(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、(C1-6)アルキル基、フェニル基又は1以上の同一又は異なっても良いハロゲン原子又は(C1-6)アルキル基からで置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル(C1-6)アルキル基、シアノ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルキルカルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルキルカルボニルアミノ(C1-6)アルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を有するフェニル基、【0006】フェニル(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有するフェニル(C1-6)アルキル基、フェニルカルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有するフェニルカルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、【0007】フェニルカルボニル(C1-6)アミノアルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有するフェニルカルボニル(C1-6)アミノアルキル基、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される同一又は異なっても良い1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基で置換された5〜6員複素環、【0008】酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される同一又は異なっても良い1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基で置換された5〜6員複素環(C1-6)アルキル基、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される同一又は異なっても良い1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環カルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基で置換された5〜6員複素環カルボニルオキシ(C1-6)アルキル基、【0009】酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される同一又は異なっても良い1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環カルボニルアミノ(C1-6)アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、カルボキシル基、(C1-12) アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基から選択される1〜5個の置換基で置換された5〜6員複素環カルボニルアミノ(C1-6)アルキル基又は【0010】-N=C(R5)R6(式中、R5 及びR6 は同一又は異なっても良く、水素原子、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C3-6)シクロアルキル基、フェニル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-6)アルキル基又は(C1-6)アルコキシ基から選択さる置換基を有するフェニル基を示し、R5 及びR6 は一緒になって、O、S又はNR4 (式中、R4 は水素原子又は(C1-6)アルキル基を示す。)により中断されても良い(C2-6)アルキレン基を示すこともできる。)を示し、YはO、S又はNR4 (式中、R4 は前記に同じ。)を示す。)又は【0011】
【化4】

(式中、Xは同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-6)アルキル基、ハロ(C1-6)アルキル基、(C1-6)アルコキシ基、ハロ(C1-6)アルコキシ基、(C1-6)アルキルカルボニル基、カルボキシル基、(C1-12)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、(C1-12) アルキル基、フェニル基又は1〜5個の同一又は異なっても良い(C1-6)アルキル基により置換されたフェニル基から選択される1〜2個の置換基を有するカルバモイル基を示し、nは0〜4の整数を示す。〕で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体及び植物病害に対して殺菌活性を有する化合物から選択たれる1種又は2種以上を有効成分として含有する殺菌組成物及びその使用方法に関するものである。
【0012】本発明の一方の有効成分化合物である一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体の代表的な化合物を第1表及び第3表に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(I-1)【化5】

【0013】

【0014】

【0015】

【0016】

【0017】

【0018】第1表中、「Ph」はフェニル基を示し、「c−」は脂環式炭化水素基を示し、Q1 及びQ2 は下記の基を示す。
【化6】

又、第1表中、物性がペーストの化合物のNMR値を第2表に示す。
【0019】

【0020】一般式(I-2)【化7】


【0021】以下に一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体と混合して使用される植物病害に対して殺菌活性を有する化合物(以下、化合物群Iという)の代表例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。殺菌活性を示す化合物としては、例えば、メラニン合成阻害剤(例えば下記化合物 (2)、(8) 、(7) 、(10)) 、ストロビルリン系殺菌剤(例えば下記化合物 (3)、(6) ) 、エルゴステロール生合成阻害剤(例えば下記化合物 (4)、(22)、(23)、(24)、(25)、(26)、(36)) 、酸アミド系殺菌剤(例えば下記化合物 (13) 、(14)、(15)、(16)、(17)) 、コハク酸合成酵素阻害系殺菌剤、アシルアラニン系殺菌剤(例えば下記化合物 (27) )、ジカルボキシイミド系殺菌剤(例えば下記化合物 (39) 、(40) )、ベンゾイミダゾール系殺菌剤(例えば下記化合物 (41)、(42)、(43) )、ジチオカーバメート系殺菌剤(例えば下記化合物 (30) 、(31)、(32)、(33)) 、金属含有性殺菌剤(例えば下記化合物 (5)、(28)、(29) )、抗生物質(例えば下記化合物 (9)、(18)、(38) )等の種々の殺菌剤が挙げられる。
【0022】本発明に用いられる混合して使用される植物病害に対して殺菌活性を示す化合物の具体例としては、例えば、(1).ジイソプロピル−1,3−ジチオラン−2−イリデンマロネート(一般名:イソプロチオラン)。
(2).5−メチル−1,2,4−トリアゾロ〔3,4−b〕ベンゾチアゾール(一般名:トリシクラゾール)。
(3).メチル(E)−2−{2−〔6−(2−シアノフェノキシ)ピリミジン−4−イルオキシ〕フェニル}−3−メトキシアクリレート(一般名:アゾキシストロビン)。
(4).1−〔2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル〕−1H−1,2,4−トリアゾール(一般名:プロピコナゾール)。
【0023】(5).8−ヒドロキシキノリン銅(一般名:有機銅)。
(6).2−メトキシイミノ−N−メチル−2−(2−フェノキシ)フェニルアセトアミド(コード名:SSF−126)。
(7).N−〔1−(4−クロロフェニル)エチル〕−2,2−ジクロロ−1−エチル−3−メチルシクロプロパンカルボキサミド(一般名:カルプロパミド)。
(8).4,5,6,7−テトラクロロフタリド(一般名:フタライド)。
(9).カスガマイシン(一般名:カスガマイシン)。
(10). 1,2,5,6−テトラヒドロピロロ(3,2,1−i,j)キノリン−4−オン(一般名:ピロキロン)。
(11). 3−アリルオキシ−1,2−ベンゾチアゾール−1,1−ジオキシド(一般名:プロベナゾール)。
(12). S−メチルベンゾ−1,2,3−チアジアゾール−7−カルボチオレート(コード名:CGA−245704)。
【0024】(13). α、α、α−トリフルオロ−3’−イソプロポキシ−o−トルアニリド(一般名:フルトラニル)。
(14). 3’−イソプロポキシ−2−メチルベンズアニリド(一般名:メプロニル)。
(15). 5−クロロ−1,3−ジメチル−N−(1,1−ジメチル−2−オキサ−4−インダニル)ピラゾール−4−カルボキサミド(一般名:フラメトピル)。
(16). 1−(4−クロロベンジル)−1−シクロペンチル−3−フェニルウレア(一般名:ペンシクロン)。
(17). N−(2,6−ジブロモ−4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−メチル−4−トリフルオロメチルチアゾール−5−カルボキサミド(一般名:チフルザミド)。
(18). バリダマイシン(一般名:バリダマイシン)。
【0025】(19). 6−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン(一般名:ジクロメジン)。
(20). (Z)−2’−メチルアセトフェノン=4,6−ジメチルピリミジン−2−イルヒドラゾン(一般名:フェリムゾン)。
(21). 1,1’−イミニオジ(オクタメチレン)ジグアニジウム=トリアセタート(一般名:グアザチン)。
(22). 2−p−クロロフェニル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ヘキサンニトリル(一般名ミクロブタニル)。
(23). (RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール(一般名:ヘキサコナゾール)。
(24). 1−(4−クロロフェノキシ)−3,3−ジメチル−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノン(一般名:トリアジメホン)。
【0026】(25). N−プロピル−N−〔2−(2,4,6−トリクロロフェノキシ)エチル〕イミダゾール−1−カルボキサミド(一般名:プロクロラズ)。
(26). cis−4−〔3−(4−ターシァリーブチルフェニル)−2−メチルプロピル〕−2,6−ジメチルモルホリン(一般名:フェンプロピモルフ)。
(27). メチル=N−(2−メトキシアセチル)−N−(2,6−キシリル)−DL−アラニナート(一般名:メタラキシル)。
(28). 塩基性塩化銅。
(29). 塩基性硫酸銅。
(30). 亜鉛イオン配位マンガニーズエチレンビスジチオカーバメート(一般名:マンコゼブ)。
(31). プロピレンビスジチオカルバミン酸亜鉛(一般名:プロピネブ)。
(32). ジンクジメチルジチオカーバメート(一般名:ジラム)。
(33). ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィド(一般名:チラム)。
(34). 1−(2−シアノ−2−メトキシイミノアセチル)−3−エチルウレア(一般名:シモキサニル)。
【0027】(35). テトラクロロイソフタロニトリル(一般名:クロロタロニル)。
(36). cis−trans−3−クロロ−4−〔4−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,3−ジオキソラン−2−イル〕フェニル=4−クロロフェニル=エーテル(一般名:ジフェノコナゾール)。
(37). N−トリクロロメチルチオテトラヒドロフタルイミド(一般名:キャプタン)。
(38). ポリオキシン(一般名:ポリオキシン)。
(39). 3−(3,5−ジクロロフェニル)−N−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド(一般名:イプロジオン)。
【0028】(40). N−(3,5−ジクロロフェニル)−1,2−ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボキシイミド(一般名:プロシミドン)。
(41). メチル 1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンズイミダゾールカーバメート(一般名:ベノミル)。
(42). 1,2−ビス(3−メトキシカルボニル−2−チオウレイド)ベンゼン(一般名、メオファネート−メチル)。
(43). 2−(メトキシカルボニルアミノ)ベンズイミダゾール(一般名:カルベンダジン)。
(44). アルミニウム=トリス(エチルホスホナート)(一般名:ホセチル)。
(45). 3−ヒドロキシ−5−メチルイソキサゾール(一般名:ヒメキサゾール)。
(46). 5−エチル−5,8−ジヒドロ−8−オキソ〔1,3〕ジオキソロ〔4,5−g〕キノリン−7−カルボン酸(一般名:オキソリニック酸)。
【0029】(47).4−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)ピロール−3−カルボニトリル(一般名:フルジオキソニル)
(48).N−(4−メチル−プロパ−1−イニルピリミジン−2−イル)アニリン(一般名:メパニピリム)
(49).4−シクロプロピル−6−メチル−N−フェニルピリミジン−2−アミン(一般名:シプロジニル)
(50).N−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)アニリン(一般名:ピリメタニル)
(51).O−2,6−ジクロロ−p−トリル O,O−ジメチルホソホロチオエート(一般名:トルクロフォスメチル)
(52).N−(1−シアノ−1,2−ジメチルプロピル)−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)プロパンアミド又はその光学活性化合物若しくはその異性体の任意比率の混合物(特開昭63−132867号公報に記載の化合物)
等の公知の殺菌活性を有する化合物を例示することができ、これらは1種又は2種以上混合して使用することができる。
【0030】一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類と、化合物群Iから選択される1種又は2種以上とを組み合わせた本発明の植物病害防除組成物は、下記に例示する植物病害に対して優れた防除効果を有するものである。また、既存剤の抵抗性菌に対しても有効なものである。大きく分ければ、糸状菌類病害、細菌類病害、ウイルス病病害を含むものであり、例えば、不完全菌類(例えば、ボトリチス(Botrytis) 属病害、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium) 属病害、フザリウム(Fusarium) 属病害、セプトリア(Septoria)属病害、サルコスポラ(Cercospora)属病害、アルタナリア(Alternaria)属病害等)、担子菌類(例えばヘミレリア(Hemilelia) 属病害、リゾクトニア(Rhizoctonia) 属病害、プッキニア(Puccinia)属病害等)、子のう菌類(例えば、ベンチュリア(Venturia)属病害、ポドスフェラ(Podosphaera) 属病害、エリシフェ(Erysiphe)属病害、モニリニア(Monilinia) 属病害、ウンシヌラ(Unsinula)属病害等)、その他の菌類(例えば、アスコクイタ(Ascochyta) 属病害、フォマ(Phoma) 属病害、ピシウム(Pythium) 属病害、コルティシウム(Corticium) 属病害、ピレノフォラ(Pyrenophora) 属病害等)等、細菌類による病害である、例えば、シュードモナス(Pseudomonas) 属病害、キサントモナス(Xanthomonas) 属病害、エルウィニア(Erwinia) 属病害等、あるいは、タバコミザイクウイルス等による病害等を含むものである。
【0031】個々の病害としては、例えば、イネいもち病(Pyricularia oryzae)、イネ紋枯病(Rhizoctonia solani)、イネごま葉枯病(Cochiobolus miyabeanus)、イネ苗立ち枯れ病(Rhizopus chinensis, Pythium graminicola, Fusarium graminicola,Fusarium roseum, Mucor sp., Phoma sp., Tricoderma sp.)、イネ馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi)、オオムギ及びコムギ等のうどんこ病(Erysiphe graminis)又はキュウリ等のうどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)及び他の宿主植物のうどんこ病、オオムギ及びコムギ等の眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides) 、コムギ等の黒穂病(Urocystis tritici) 、オオムギ及びコムギ等の雪腐病(Fusariumu nivale, Pythium iwayamai, Typhla ishikariensis, Sclerotinia borealis)、エンバクの冠さび病(Puccinia coronata) 及び他の植物のさび病、キュウリ、イチゴ等の灰色かび病(Botrytis cinerea)、トマト、キャベツ等の菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、ジャガイモ、トマト等の疫病(Phytophthora infestans)及び他の植物の疫病、キュウリべと病(Pseudoperonospora cubensis)、ブドウべと病(Plasmopara viticola) 等の種々の植物のべと病、【0032】リンゴ黒星病(Venturia inaequalis) 、リンゴ斑点落葉病(Alternaria mali) 、ナシ黒斑病(Alternaria kikuchiana) 、カンキツ黒点病(Diaporthe citri) 、カンキツそうか病(Elsinoe fawcetti)、テンサイ褐斑病(Cercospora beticola) 、ラッカセイ褐斑病(Cercospora arachidicola) 、ラッカセイ黒渋病(Cercosporapersonata)、コムギ葉枯病(Septoria tritici)、コムギふ枯病 (Septoria nodorum) 、オオムギ雲型病(Rhynchosporium secalis)、コムギなまぐさ黒穂病(Tilletia caries) 、シバの葉腐病(Rhizoctonia solani)、シバのダラースポット病(Sclerotinia homoeocarpa) 、Psuedomonas 属、例えばキュウリ斑点細菌病(Pseudomonas syringae pv. lachrymans) 、トマト青枯病(Pseudomonas solanacearum)及びイネ籾枯細菌病(Pseudomonas glumae)、 Xanthomonas属、例えばキャベツ黒腐病(Xanthomonas campestris)、イネ白葉枯病(Xanthomonas oryzae)及びカンキツかいよう病(Xanthomonas citri) 、 Erwinia属、例えばキャベツ軟腐病(Erwinia carotovora)等の細菌病、タバコモザイク病(Tobacco mosaic virus)等のウイルス病等に対して顕著な防除効果を有するものである。
【0033】本発明の殺菌剤組成物を使用できる植物は特に限定されるものではないが、例えば以下に示した植物が挙げられる。穀類(例えば、稲、大麦、小麦、ライ麦、オート麦、トウモロコシ、高粱等)、豆類(大豆、小豆、そら豆、えんどう豆、落花生等)、果樹・果実類(リンゴ、柑橘類、梨、ブドウ、桃、梅、黄桃、クルミ、アーモンド、バナナ、イチゴ等)、野菜類(キャベツ、トマト、ほうれん草、ブロッコリー、レタス、タマネギ、ネギ、ピーマン等)、根菜類(ニンジン、馬鈴薯、サツマイモ、大根、蓮根、かぶ等)、加工用作物類(綿、麻、コウゾ、ミツマタ、菜種、ビート、ホップ、サトウキビ、テンサイ、オリーブ、ゴム、コーヒー、タバコ、茶等)、瓜類(カボチャ、キュウリ、スイカ、メロン等)、牧草類(オーチャードグラス、ソルガム、チモシー、クローバー、アルファルファ等)、芝類(高麗芝、ベントグラス等)、香料等用作物類(ラベンダー、ローズマリー、タイム、パセリ、胡椒、しょうが等)、花卉類(キク、バラ、蘭等)等の植物に使用できる。
【0034】本発明の殺菌剤組成物は各種病害を防除するためにそのまま、又は水等で適宜希釈し、若しくは懸濁させた形で植物病害防除に有効な量を当該病害の発生が予測される植物又は発生が好ましくない場所等に適用して使用すれば良く、例えば水稲の病害防除を目的として、本田への水面施用、稲育苗箱施用、種子粉衣等の施用方法、種子消毒法等の施用方法で使用することができ、果樹、穀類、野菜等の畑作において発生する病害に対しては茎葉部に散布する他に、種子の薬剤への浸漬、種子粉衣等の種子処理、土壌等に処理して根から吸収させて使用することもできる。水耕栽培における水耕液に処理しても良い。
【0035】種子処理の方法としては、例えば、液状又固体状の製剤を希釈又は希釈せずして液体状態にて種子を浸漬して薬剤を浸透させる方法、固形製剤又は液状製剤を種子と混和、粉衣処理等して種子の表面に付着させる方法、樹脂、ポリマー等の付着性の担体と混和して種子にコーティングする方法、植え付けと同時に種子の近辺に散布する方法等を例示することができる。当該種子処理を行う「種子」とは、植物の繁殖に用いられる栽培初期の植物体を意味し、いわゆる種子の他、球根、塊茎、種いも、むかご、鱗茎、あるいは挿し木栽培用の茎等の栄養繁殖用の植物体を含むものである。本発明の使用方法を実施する場合の植物の「土壌」又は「栽培担体」とは、植物を栽培するための支持体、特に根を生えさせる支持体を示すものであり、材質は特に制限されないが、植物が生育しうる材質であれば良く、例えば、いわゆる各種土壌、育苗マット、水等であっても良く、具体的素材は、例えば、砂、バーミキュライト、綿、紙、珪藻土、寒天、ゲル状物質、高分子物質、ロックウール、グラスウール、木材チップ、バーク、軽石等であっても良い。
【0036】茎葉部への散布方法としては、乳剤、フロアブル剤等の液体製剤又は水和剤もしくは顆粒水和剤等の固形製剤を水で適宜希釈し、茎葉部に散布するか、又は粉剤を散布する方法等が挙げられる。土壌への施用方法としては、例えば、液体製剤を水に希釈又は希釈せずして植物体の株元又は育苗のための苗床等に施用する方法、粒剤を株元又は苗床に散布する方法、播種前又は移植前に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤等を散布し土壌全体と混和する方法、播種前又は植物体を植える前に植え穴、作条等に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤等を散布する方法などが挙げられる。水稲の育苗箱への施用方法としては、剤型は、例えば、播種時施用、緑化期施用、移植時施用など施用時期により異なる場合もあるが、粉剤、顆粒水和剤、粒剤等の剤型で施用すれば良い。培土との混和によっても施用することができ、培土と粉剤、顆粒水和剤又は粒剤等との混和、例えば、床土混和、覆土混和、培土全体への混和等することができる。単に、培土と各種製剤を交互に層状にして施用しても良い。播種時の施用の時期は播種の前、同時、播種後いずれでも良く、覆土後に施用しても良い。
【0037】水田への施用方法としては、ジャンボ剤、パック剤、粒剤、顆粒水和剤等の固形製剤、フロアブル、乳剤等の液体状製剤を、通常は、湛水状態の水田に散布する。その他、田植え時には、適当な製剤をそのまま、あるいは、肥料に混和して土壌に散布、注入等することもできる。また、水口や灌漑装置等の水田への水の流入元に乳剤、水和剤、フロアブル等の薬剤を施用することにより、水田への水の供給にともなって省力的に施用することもできる。畑作物、例えば麦等においては、播種から育苗期において、種子又は植物体に近接する栽培担体等への処理ができる。畑へ直接播種する植物においては、種子への直接の処理の他、栽培中の植物の株元への処理が好適である。粒剤を用いて散布処理又は水に希釈又は希釈しない薬剤を液状にて潅注処理を行うこと等ができる。移植を行う栽培植物の播種、育苗期の処理としては、種子への直接の処理の他、育苗用の苗床への、液状とした薬剤の潅注処理又は粒剤の散布処理が好ましい。また、定植時に粒剤を植え穴に処理したり、移植場所近辺の栽培担体に混和することも好ましい処理である。
【0038】本発明の殺菌剤組成物の有効成分化合物の配合割合は、一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を1重量部に対して、化合物群Iから選択される1種又は2種以上の化合物を通常0.01〜1000重量部の範囲から適宜選択して使用すれば良く、好ましくは0.1〜100重量部の範囲である。本発明の殺菌剤組成物は通常の剤型、例えば乳剤、水和剤、懸濁剤、液剤、粒剤、粉剤等の剤形に製剤して施用すれば良く、その施用量は、有効成分化合物の配合割合、気象条件、製剤形態、施用時期、施用方法、施用場所、防除対象病害、対象作物等により異なるが、通常1アール当たり有効成分化合物として0.1〜1000gの範囲から適宜選択して施用すれば良く、好ましくは1〜50gの範囲が良い。種子への処理においては、種子重量との比較で、有効成分として0.01%〜40%の範囲で使用することが可能であり、好ましくは0.1%〜10%の範囲である。乳剤、水和剤、懸濁剤、液剤等を水等で希釈して施用する場合、その施用濃度は0.0001〜0.1%であり、粒剤、粉剤あるいは種子に処理する場合の液剤等は、通常希釈することなくそのまま施用すれば良い。
【0039】以下に本発明の代表的な実施例、試験例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中、部とあるのは重量部を示す。
実施例1 第1表又は第3表記載の化合物 10部 化合物群Iの1種 10部 焼成珪藻土 63部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5部 ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物 4部 含水珪酸 8部以上を均一に混合粉砕して、水和剤とする。
【0040】
実施例2 第1表又は第3表記載の化合物 10部 化合物群Iの1種 35部 焼成珪藻土 28部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5部 ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物 4部 含水珪酸 8部以上を均一に混合粉砕して、水和剤とする。
実施例3 第1表又は第3表記載の化合物 40部 化合物群Iの1種 10部 焼成珪藻土 33部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5部 ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物 4部 含水珪酸 8部以上を均一に混合粉砕して、水和剤とする。
【0041】
実施例4 第1表又は第2表記載の化合物 5部 化合物群Iの1種 7部 合成含水酸化珪素 1部 リグニンスルホン酸カルシウム 2部 ベントナイト 30部 カオリンクレー 55部以上を均一に混合粉砕し、適量の水を加えて混練し、造粒、乾燥して粒剤とする。
実施例5 第1表又は第3表記載の化合物 20部 化合物群Iの1種 20部 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム 3部 プロピレングリコール 5部 ジメチルポリシロキサン 0.25部 パラクロロメタキシレノール 0.10部 キサンタンガム 0.30部 水 51.35部以上を均一に混合湿式粉砕し、水和剤又は水性懸濁剤とする。
【0042】試験例1 イネいもち病に対する散布予防効果ポットで栽培した6葉期のイネ(品種:金南風)に、実施例に準じて作成した水和剤を水で所定濃度に希釈し、茎葉散布した。散布後、ポットを温室内で栽培し、処理7日後にいもち病菌(Pyricularia oryzae)胞子懸濁液を噴霧接種した。接種後、20℃多湿条件下に7日間置き病斑数を調査し、下記の式に従って防除価を算出した。無処理区病斑数は1葉当たり23.0個であった。

【0043】又、理論上、期待される防除価を下記の式より算出した。
[式2]
理論上の防除価(%)=X+(100−X)×Y/100X:薬剤Aの12.5ppmの防除価(%)
Y:薬剤Bの12.5ppmの防除価(%)
〔薬剤Aが防除できなかった分は防除価で(100−X)%に相当し、このうちY%、すなわち(100−X)×Y/100を薬剤Bが防除する。〕
結果を第4表に示す。
【0044】

【0045】試験例2 オオムギうどんこ病に対する散布予防効果ポットで栽培した2葉期のオオムギ(品種:関東6号)に、実施例に準じて作成した水和剤を水で所定濃度に希釈し、茎葉散布した。散布後、ポットを温室内で栽培し、処理7日後にうどんこ病菌(Erysiphe graminis) 胞子をふりかけ接種した。接種7日後、病斑数を調査し、試験例1に従って防除価を算出した。無処理区病斑数は1葉当たり17.7個であった。又、理論上の防除価は試験例1と同様にして算出した。結果を第5表に示す。
【0046】

【0047】試験例3 キュウリべと病に対する散布予防効果ポットで栽培した2.5葉期のキュウリ(品種:四葉)に、実施例に準じて作成した水和剤を水で所定濃度に希釈し、茎葉散布した。散布後、ポットを温室内で栽培し、処理6日後にべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)遊走子を接種した。接種7日後に調査し、以下の基準で発病指数を調査し、下記式に従って防除価を算出した。無処理区の発病指数は7.8であった。又、理論上の防除価は試験例1と同様にして算出した。
【0048】
発病指数0 : 発病無し1 : 病斑面積率1〜10%2 : 病斑面積率11〜20%3 : 病斑面積率21〜30%4 : 病斑面積率31〜40%5 : 病斑面積率41〜50%6 : 病斑面積率51〜60%7 : 病斑面積率61〜70%8 : 病斑面積率71〜80%9 : 病斑面積率81〜90%10 : 病斑面積率91〜100%
結果を第6表に示す。
【0049】

【0050】試験例4 キャベツ黒腐病防除試験実施例に準じて作成した水和剤を水で所定濃度に希釈し、結球初期のキャベツ(品種:金系201号)に7日間隔で10アール当たり280L(リットル)を4回で散布した。2回目散布の2日後にキャベツ黒腐病菌(Xanthomonas campestris)細菌懸濁液を噴霧接種し、最終散布の2週間後に調査し、以下の基準で発病度を算出した。無処理区の発病度は44.7であった。又、理論上の防除価は試験例1と同様にして算出した。
[式4]
発病度=Σ(程度別発病株数×指数)×100÷(調査株数×3)
【0051】
指 数 発 病 状 況 0 : 無発病又はごく僅かな病斑のみ。
1 : 外葉数枚に病斑を散見する。
2 : 外葉全てにやや多数の病斑を認める。
3 : 外葉全てに多数の病斑を認め、一部結球に発病が及ぶ。
発病度から以下の式により、防除価を算出した。又、理論上の防除価は試験例1と同様にして算出した。

結果を第7表に示す。
【0052】

【0053】試験例5 キュウリ斑点細菌病防除試験実施例に準じて作成した水和剤を水で所定濃度に希釈し、生育期のキュウリ(品種:トップグリーン)に7日間隔で10アール当たり280Lを3回で散布した。1回目散布の6時間後にキュウリ斑点細菌病菌(Pseudomonas syringae pv.lachrymans) 細菌懸濁液を噴霧接種し、最終散布の1週間後に調査し、以下の基準で発病度を算出した。無処理区の発病度は63.9であった。又、理論上の防除価は試験例1と同様にして算出した。
【0054】[式6]
発病度=Σ(程度別発病葉数×指数)×100÷(調査株数×4)
指 数 発 病 状 況0 : 無発病。
1 : 発病面積率5%未満。
2 : 発病面積率5%以上25%未満。
3 : 発病面積率25%以上50%未満。
4 : 発病面積率50%以上。
発病度から試験例4に準じて防除価を算出した。又、理論上の防除価は試験例1と同様にして算出した。結果を第8表に示す。
【0055】

【0056】試験例6 コムギうどんこ病防除試験節間伸長期に実施例に準じて作成した水和剤を100L/10アールの割合で散布した。薬剤処理2ケ月後に止葉の病斑面積率を調査し、下記の式より防除価を算出した。無処理区の病斑面積率は15%であった。又、理論上の防除価は試験例1と同様にして算出した。

結果を第9表に示す。
【0057】

【0058】試験例7 タバコモザイクウイルス病防除試験実施例に準じて作成した水和剤を水で所定濃度に希釈し、5葉期のタバコ(品種:サムソンNN)に散布し、薬剤処理7日後に、カーボランダム(60メッシュ)を振りかけたタバコ葉表面をリン酸緩衝液(pH6.8)で10μg/mlに希釈したタバコモザイクウイルス溶液を含ませた綿棒で軽くなでるように接種し、接種後ただちにカーボランダムを流水で洗い流した後、局部病斑が形成さるまで植物を温室内に置いた。調査は病斑直径を計測し、下記の式に従って防除価を算出した。無処理区の病斑直径は2.2mmであった。又、理論上の防除価は試験例1と同様にして算出した。

結果を第10表に示す。
【0059】

【0060】試験例8.イネ馬鹿苗病に対する種子粉衣処理による防除効果試験イネ馬鹿苗病菌(Giberella fujikuroi)に汚染した、イネ(品種:金南風)のもみと、実施例に準じて作成した水和剤を、ビニール袋の中に入れ、少量の水をよく混和し、粉衣処理を行った。処理後、もみを一晩風乾させ、15℃の水に1週間浸漬した後、30℃で発芽を促進させた。このもみを育苗箱に播種し、3日間、30℃で催芽を行った後、温室で約1ヶ月間栽培した。このイネの発病苗率を調査し、下記の式に従い防除価を算出した。なお、無処理区の発病苗率は78%であった。また、理論上の防除価は試験1と同様にして算出した。結果を第11表に示した。

【0061】

【0062】試験例9.キュウリべと病に対する土壌混和処理による防除効果試験実施例に準じて作成した水和剤を土壌と混和し、ポットあたり5gの水和剤が施用されるように、土壌をポットに充填した。ここに子葉展開期のキュウリ(品種:四葉)の苗を移植した。ポットを温室内で2週間栽培した後に、べと病菌(Pseudoperonospora cubensis) の遊走子を接種した。接種7日後に調査し、試験例3.に準じて評価を行い、防除価を求めた。なお、無処理区の発病指数は6.5だった。また、理論上の防除価は試験例1.と同様にして算出した。結果を第12表に示した。
【0063】

【0064】試験例10.コムギうどんこ病に対する種子粉衣処理に対する防除効果試験コムギ(品種:チホク)の種子と実施例に準じて作成した水和剤をビニール袋の中に入れ少量の水を加え、よく混和し、粉衣処理を行った。処理後、種子を1晩風乾させ、ポットに播種し、温室内で栽培した。播種1ヶ月後にうどんこ病菌(Erysiphe graminis) の胞子をふりかけ接種した。接種7日後に病斑数を調査し、試験例1に準じて防除価を算出した。なお、無処理区の1葉あたりの病斑数は25個であった。また、理論上の防除価は試験例1.と同様にして算出した。結果を第13表に示した。一般式(I)で示される化合物のみを種子粉衣処理した場合、栽培中の植物の茎葉に散布処理する場合(例えば試験例2.及び試験例6.)と比較して優れた防除効果を示すものである。栽培面積当たりの使用量に換算等して総合的に見て良好な結果である。さらに、本発明にかかる混合薬剤を用いた処理の場合はより活性が向上し、単剤の散布処理からはるかに優る効果を示すことがわかった。
【0065】

【0066】
【発明の効果】本発明の殺菌剤組成物は、一般式(I) で示される1,2,3−チアジアゾール誘導体の低薬量での使用が可能な殺菌組成物を提供する。これらは、殺菌剤として優れた活性を有するものであり。また、本発明における当該有効成分及びこれを含有する殺菌剤の種子又は育苗時期の植物等への施用は、薬剤のより有効な使用方法を提供するものである。更に、該組成物及び使用方法を用いることにより、殺菌効果が安定し、薬剤抵抗性菌の発生を抑制することができる。
【出願人】 【識別番号】000232623
【氏名又は名称】日本農薬株式会社
【出願日】 平成11年7月30日(1999.7.30)
【代理人】 【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫 (外2名)
【公開番号】 特開2000−103710(P2000−103710A)
【公開日】 平成12年4月11日(2000.4.11)
【出願番号】 特願平11−217087