| 【発明の名称】 |
抗微生物剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】フランツ・クニシユ
【氏名】ペーター・バブチンスキー
【氏名】デイーター・アルルト
【氏名】ビルヘルム・ブランデス
【氏名】ハインツ−ビルヘルム・デーネ
【氏名】ステフアン・ドツトマン
【氏名】マンフレート・プレンペル
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| 【要約】 |
【課題】優れた抗微生物活性を有する抗微生物剤の提供。
【解決手段】本発明は式(I) |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 式(I) 【化1】
但し式中R1は水素、ハロゲンまたはアルキルを表し、R2はフォルミル、ヒドロキシアルキル、または基【化2】
の一つを表し、R3およびR4は同一または相異なり、それぞれの場合水素、アルコキシを表すか、或いは置換基を有しまたは有さないアリールを表すか、或いは置換基を有しまたは有さない複素アリールを表すか、或いは置換基を有しまたは有さない複素脂環式の基またはアルコキシアルキロキシを表し、R5はアルキルまたはアルコキシを表し、R6はヒドロキシル、ヒドロキシアルキロキシ、ハロゲノアルキロキシ、アルコキシ、アルコキシアルキロキシ、置換基を有しまたは有さないアルケニルアルキロキシ、アルキニルアルキロキシ、および置換基を有しまたは有さないアラルキロキシ、置換基を有しまたは有さないアリーロキシ、置換基を有しまたは有さないアラルキル、アルキルチオ、置換基を有しまたは有さないアリールチオを表すか、或いは基−OM、−NR8R9または−O−Z−NR8R9を表し、R8は水素、アルキルまたは置換基を有しまたは有さないアリールを表し、R9は水素、アルキルまたは置換基を有しまたは有さないアリールを表し、R7は水素またはアルキルを表し、Mは水素を表すか、或いは1当量の対応するアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオンまたはアンモニア陽イオンを表し、XおよびX1は同一または相異なり酸素または硫黄を表し、Aは水素またはアミノ保護基を表し、Zは直鎖または分岐したアルキル鎖を表す、を有する置換シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体、或いはその酸付加塩または金属錯体を含有することを特徴とする抗微生物剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】本発明は置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体(この誘導体の幾つかは公知である)の植物の病害予防における抗微生物剤、主として殺黴剤および殺菌剤としての使用に関する。本発明はまた新規置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体並びに該誘導体を製造する幾つかの方法に関する。 【0002】或る種のテトラヒドロフタルアミド、例えばシス−N−[(トリクロロメチル)チオ]−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボイミドが殺黴性をもっていることは公知である[例えばサイエンス(Science)誌(ワシントン)115巻84頁(1952年);米国特許第2,553,770号参照)。 【0003】しかしこれらの化合物の作用はすべての応用分野において、特に少量、低濃度で使用した場合に、必ずしも満足すべきものではない。 【0004】さらに2−シクロアルケニルアミン誘導体およびその塩、例えばN−2−シクロヘキセン−1−イル−2,2−ジメチルプロピオンアミドは殺黴性をもっていることも公知である(ヨーロッパ特許公開明細書第0,128,006号参照)。 【0005】本発明においては、式(I) 【0006】 【化3】
但し式中R1は水素、ハロゲンまたはアルキルを表し、R2はフォルミル、ヒドロキシアルキル、または基【0007】 【化4】
の一つを表し、R3およびR4は同一または相異なり、それぞれの場合水素、アルコキシを表すか、或いは置換基を有しまたは有さないアリールを表すか、或いは置換基を有しまたは有さない複素アリールを表すか、或いは置換基を有しまたは有さない複素脂環式の基またはアルコキシアルキロキシを表し、R5はアルキルまたはアルコキシを表し、R6はヒドロキシル、ヒドロキシアルキロキシ、ハロゲノアルキロキシ、アルコキシ、アルコキシアルキロキシ、置換基を有しまたは有さないアルケニルアルキロキシ、アルキニルアルキロキシ、および置換基を有しまたは有さないアラルキロキシ、置換基を有しまたは有さないアリーロキシ、置換基を有しまたは有さないアラルキル、アルキルチオ、置換基を有しまたは有さないアリールチオを表すか、或いは基−OM、−NR8R9または−O−Z−NR8R9を表し、R8は水素、アルキルまたは置換基を有しまたは有さないアリールを表し、R9は水素、アルキルまたは置換基を有しまたは有さないアリールを表し、R7は水素またはアルキルを表し、Mは水素を表すか、或いは1当量の対応するアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオンまたはアンモニア陽イオンを表し、XおよびX1は同一または相異なり酸素または硫黄を表し、Aは水素またはアミノ保護基を表し、Zは直鎖または分岐したアルキル鎖を表す、を有する置換シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体、並びにその酸付加塩および金属塩錯体は、その幾つかは公知であるが、強力な生物活性をもっていることが見出された。 【0008】式(I)の化合物は1〜4個のキラル中心を有し、従って種々の鏡像体および対掌体の混合物として存在することができ、これは必要に応じ通常の方法で分離することができる。本発明はまた純粋な鏡像体および対掌体並びにこれらの混合物の使用法に関する。 【0009】簡単のために下記の説明においては常に式(I)の化合物を使用する例について説明するが、これは純粋な化合物、並びに異性体、鏡像体および対掌体の種々の割合の混合物を意味するものと了解されたい。 【0010】驚くべきことには、式(I)の置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体並びにその酸付加塩および金属錯塩は、その幾つかは公知化合物であるが、適切な濃度で使用した場合著しい殺黴性をもっている。また式(I)の置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体(その幾つかは公知である)はまた適切な濃度で使用した場合極めて良好な抗微生物性をもっている。 【0011】式(I)は本発明に使用する置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体の一般的な定義を与える。 【0012】特に別の定義を行わない限り下記説明における一般式の意味は次のとおりである。 【0013】アルキル: 炭素数1〜8、好ましくは1〜6、特に1〜4の直鎖または分岐したアルキル。好適なものの例は次の通り。随時置換基をもったメチル、エチル、n−プロピルおよびn−、i−、sec−およびt−ブチル。 【0014】アルコキシ: 置換基を有しまたは有さない直鎖または分岐した炭素数1〜8、好ましくは1〜6、特に1〜4のアルコキシ。好適なものの例は次の通り。随時置換基を有するメトキシ、エトキシ、n−プロポキシおよびn−、i−、sec−およびt−ブトキシ。 【0015】アリール: 好ましくは置換基を有しまたは有さないフェニルまたはナフチル、特にフェニル。 【0016】アラルキルおよびアラルコキシ: それぞれアリール部分(好ましくはフェニルまたはナフチル、特にフェニル部分)の炭素数が好ましくは6または10、特に6で、アルキル部分の炭素数が好ましくは1〜8、特に1〜6のアラルキルまたはアラルコキシ。アルキル部分は直鎖または分岐していることができ、アリール部分および/またはアルキル部分は置換基を有しまたは有さないことができる。好適なものの例は次の通りである。それぞれ随時置換基を有するベンジルおよびフェニルエチル、またはベンジロキシおよびフェニルエチロキシ。 【0017】上記一般式の置換基を有しまたは有さない複素環式の基は同一または相異なる複素原子を好ましくは1〜3、特に1または2個有する複素芳香族の5〜6員環である。好適なものの例は次の通りである。ピロリジニル、ピペリジニル、フリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−および1,2,4−トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,3,4−および1,2,4−オキサジアゾリル、アゼピニル、ピロリル、イソピロリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルおよび1,2,3−、1,2,4−、1,2,5−および1,3,4−チアジアゾリル。 【0018】上記一般式の中のハロゲンは好ましくはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素、好ましくはフッ素、塩素および臭素、特にフッ素および塩素を表す。 【0019】上記一般式の随時置換基をもった基は1個またはそれ以上の、好ましくは1〜3個、特に1または2個の同一または相異なる置換基を有していることができる。好適な置換基の例は次の通りである:炭素数が好ましくは1〜4、特に1または2のアルキル、例えばメチル、エチル、n−およびi−プロピル、およびn−、i−およびt−ブチル;炭素数が好ましくは1〜4、特に1または2のアルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、n−およびi−プロポキシ、およびn−、i−、sec−およびt−ブトキシ;炭素数が好ましくは1〜4、特に1または2のアルキルチオ、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−およびi−プロピルチオ、およびn−、i−およびt−ブチルチオ;炭素数がそれぞれ1〜4、特に1または2、ハロゲン原子の数が好ましくは1〜9、特に1〜5でハロゲンは同一または相異なることができ好ましくはフッ素、塩素または臭素、特にフッ素であるハロゲノアルキル、ハロゲノアルコキシおよびハロゲノアルキルチオ、例えばトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびトリフルオロメチルチオ;ヒドロキシ;ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素、特にフッ素、塩素および臭素;シアノ;ニトロ;アミノ;アルキル基1個当たりの炭素数が好ましくは1〜4、特に1または2のジアルキルアミノ、例えばメチルエチルアミノおよびメチルn−ブチルアミノ;カルボキシル。 【0020】使用される式(I)の好適な化合物はR1が水素、ハロゲンまたは直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキルを表し、R2がフォルミル、アルキル部分が直鎖または分岐した炭素数1〜8のヒドロキシアルキル、または基【0021】 【化5】
の一つを表し、R3およびR4は同一または相異なり、それぞれの場合水素、直鎖または分岐した炭素数1〜8のアルキルまたはアルコキシを表すか、アルキル部分の炭素数が1〜8のアルコキシアルキロキシを表すか、アリール部分の炭素数が6〜10で随時アルキル部分の炭素数が1〜4のアリールまたはアラルキルを表し、ここでアリール部分は置換基を有さないかまたは1〜5個の置換基を有し、適当なアリール置換基としてはハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシまたはC1〜C4−アルキルチオ、1〜9個の同一または相異なるハロゲン原子を含むハロゲノ−(C1〜C4)−アルキル、ハロゲノ−(C1〜C4)−アルコキシ、ハロゲノ−(C1〜C4)−アルキルチオ、およびジ−(C1〜C4)−アルキルアミノがあり、さらにR3およびR4は置換基を有さないかまたは同一または相異なる置換基を1〜5個有し且つヘテロ原子として1〜3個の酸素、硫黄および/または窒素原子を含み得る複素環式5〜6員環を表し、ここで複素環の適当な置換基としてはハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシまたはC1〜C4−アルキルチオ、1〜9個の同一または相異なるハロゲン原子を含むハロゲノ−(C1〜C4)−アルキル、ハロゲノ−(C1〜C4)−アルコキシ、ハロゲノ−(C1〜C4)−アルキルチオ、およびジ−(C1〜C4)−アルキルアミノがあり、R5は直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキルまたはアルコキシ基を表し、R6はヒドロキシル、直鎖または分岐した炭素数1〜8のヒドロキシアルキロキシ、直鎖または分岐した炭素数が1〜8で1〜17個の同一または相異なるハロゲン原子を含むハロゲノアルキロキシを表すか、或いはそれぞれ炭素数が3〜6で置換基を有さないかまたは同一または相異なるハロゲン置換基を1個または多数有するアルケニルアルキロキシ、アルキニルアルキロキシおよびシクロアルキロキシを表すか、或いはそれぞれ炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルコキシまたはアルキルチオ、炭素数1〜6のアルキルまたはアルコキシ部分を有する直鎖または分岐したアルコキシアルキロキシを表すか、或いはアリール部分の炭素数が6〜10で随時アルキル部分の炭素数が1〜8のアリール部分に同一または相異なる置換基を有しまたは有さないアラルキルまたはアラルキロキシを表し、ここでアリールの適当な置換基はR3で述べたアリールの置換基であるか、或いはR6は基−OM、−NR8R9または−O−Z−NR8R9を表し、R8およびR9は同一または相異なり、水素、直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキル、または置換基を有さないまたは1〜5個の同一または相異なる置換基を有する炭素数6〜10のアリールを表し、アリールの適当な置換基はR3で述べたアリールの置換基であり、Mは水素を表すか、或いは1当量の対応するアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオンまたはアンモニア陽イオンを表し、XおよびX1は同一または相異なり酸素または硫黄を表し、Aは水素またはアミノ保護基を表し、Zは直鎖または分岐した炭素数1〜8のアルキル鎖を表す、ものである。 【0022】本発明に好適に使用される他の化合物はまた酸と式(I)の置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミンとの付加生成物である。ここでR1、R2、R3およびR4は本発明に使用される化合物に関連してこれらの置換基に対し好適であるとされたものと同じ意味を有する。 【0023】添加し得る酸には好ましくはハロゲン化水素酸、例えば塩化水素酸および臭化水素酸、特に塩化水素酸、燐酸、硝酸、モノおよびジカルボン酸およびモノおよびジヒドロキシカルボン酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、ソルビン酸および乳酸、オレイン酸、ステアリン酸、随時ニトロまたはハロゲンが1個または多数置換した安息香酸、またはグルコン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、スルファミン酸、スルフォン酸、例えばp−トルエンスルフォン酸、1,5−ナフタレンジスルフォン酸およびメタンスルフォン酸、およびイミド、例えばフタルイミド、サッカリンおよびチオサッカリンが含まれる。 【0024】さらに本発明に好適に使用される他の化合物は周期率表の主族I、IIおよびIIIの金属元素および錫の塩、および周期率表の副族I、II、VIIおよびVIIIの金属元素と式(I)の置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体との付加生成物である。ここでR1、R2、R3およびR4は本発明に使用される式(I)の化合物に関連してこれらの置換基に対し好適であるとされたものと同じ意味を有する。 【0025】この点に関連し銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシウム、錫、鉄、コバルトおよびニッケルの塩が特に好適である。これらの塩の適当な陰イオンは生理学的に許容される付加生成物を生じる酸から誘導されるものである。この点に関し特に好適なこの種の酸はハロゲン化水素酸、例えば塩化水素酸および臭化水素酸、燐酸、硝酸および硫酸である。 【0026】特に好適に使用される式(I)の化合物はR1が水素、ハロゲンまたは直鎖または分岐した炭素数1〜4のアルキルを表し、R2がフォルミル、アルキル部分が直鎖または分岐した炭素数1〜4のヒドロキシアルキル、または基【0027】 【化6】
の一つを表し、R3およびR4は同一または相異なり、それぞれの場合水素、直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキルまたはアルコキシを表すか、アルキル部分の炭素数が1〜6のアルコキシアルキロキシを表すか、随時アルキル部分の炭素数が1または2でフェニル部分に置換基を有さないかまたは同一または相異なる置換基を1〜5個有するフェニルまたはフェニルアルキルを表し、ここで適当なフェニル置換基としてはフッ素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ、アミノ、C1〜C2−アルキル、C1〜C3−アルコキシまたはC1〜C2−アルキルチオ、1〜5個の同一または相異なるフッ素および/または塩素原子を含むハロゲノ−(C1〜C2)−アルキル、ハロゲノ−(C1〜C2)−アルコキシ、ハロゲノ−(C1〜C2)−アルキルチオがあり、さらにR3およびR4はフリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−または1,2,4−トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1,2,4−または1,3,4−オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−、1,2,4−、1,2,5−または1,3,4−チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、およびピラジニルから成る系列から選ばれ且つ随時メチレン基を介して結合した複素環式5〜6員環を表し、これらの複素環はそれぞれ置換基を有さないかまたは同一または相異なる置換基を1〜3個有しており、ここで複素環の適当な置換基としてはフッ素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ、アミノ、C1〜C2−アルキル、C1〜C3−アルコキシまたはC1〜C2−アルキルチオ、1〜5個の同一または相異なるフッ素および/または塩素原子を含むハロゲノ−(C1〜C2)−アルキル、ハロゲノ−(C1〜C2)−アルコキシ、ハロゲノ−(C1〜C2)−アルキルチオがあり、R5は直鎖または分岐した炭素数1〜4のアルキルまたはアルコキシ基を表し、R6はヒドロキシル、直鎖または分岐した炭素数1〜6のヒドロキシアルキロキシ、直鎖または分岐した炭素数が1〜6で1〜13個の同一または相異なるハロゲン原子を含むハロゲノアルキロキシを表すか、或いはそれぞれ炭素数が3〜6で置換基を有さないかまたは同一または相異なるフッ素、塩素および臭素置換基を1〜3個有するアルケニルアルキロキシ、アルキニルアルキロキシおよびシクロアルキロキシを表すか、或いはそれぞれ炭素数1〜4の直鎖または分岐したアルコキシまたはアルキルチオ、炭素数1〜4のアルキルまたはアルコキシ部分をもつ直鎖または分岐したアルコキシアルキロキシを表すか、或いは随時アルキル部分の炭素数が1〜6でアリール部分に同一または相異なる置換基を1〜5個有しているかまたは有さないフェニルオキシ、フェニルチオ、フェニルアルキルまたはフェニルアルキロキシを表し、適当なフェニル置換基はR3で述べたアリール置換基であるか、或いはR6は基−OM、−NR8R9または−O−Z−NR8R9を表し、R7は直鎖または分岐した炭素数1〜4のアルキルを表し、R8およびR9は同一または相異なり、水素、直鎖または分岐した炭素数1〜4のアルキル、または置換基を有さないかまたは1〜5個の同一または相異なる置換基を有するフェニルを表し、アリールの適当な置換基はR3で述べたアリールの置換基であり、Mは水素を表すか、或いは1当量の対応するアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオンまたはアンモニア陽イオンを表し、XおよびX1は同一または相異なり酸素または硫黄を表し、Aは水素またはアミノ保護基を表し、Zは直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキル鎖を表す、ものである。 【0028】「アミノ保護基」という言葉は一般に公知であり、アミノ基を化学反応から保護(遮蔽)するが、分子の別の場所での反応が完了した後には容易に除去できる基を意味する。このような基の典型的な例は特に置換基を有しまたは有さないアシル基、アリール基、例えばDNP(2,4−ジニトロフェニル)、アラルコキシメチル基、例えばBOM(N−(ベンジロキシ)メチル)またはアラルキル基(例えばベンジル、4−ニトロベンジルまたはトリフェニルメチル)である。所望の反応(または一連の反応)の後にはアミノ保護基は取り除かれるから、その種類および大きさは通常あまり問題にならない。しかし炭素数が1〜20、特に1〜8のものが好適である。本発明に関連し「アシル基」という言葉は最も広い意味で使用されると考えなければならない。これは脂肪族、芳香脂肪族、芳香族または複素環式のカルボン酸またはスルフォン酸から誘導されたアシル基、特にアルコキシカルボニル、アリーロキシカルボニル、および主としてアラルコキシカルボニル基を含んでいる。この種のアシル基の例にはアルカノイル、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル;アラルカノイル、例えばフェニルアセチル;アロイル、例えばベンゾイルまたはトルイル;アリーロキシアルカノイル、例えばPOA(フェノキシアセチル);アルコキシカルボニル、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、BOC(t−ブトキシカルボニル)、2−ヨードエトキシカルボニル;アラルキロキシカルボニル、例えばCBZ(“カルボベンゾキシ”)および4−メトキシベンジロキシカルボニルがある。好適なアミノ保護基はベンジル、アセチル、メトキシカルボニル、アリロキシカルボニル、トリクロロエチロキシカルボニル、(±)−メンチロキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルおよびベンジロキシカルボニルである。 【0029】本発明はまた式(Ia) 【0030】 【化7】
但し式中R1′は水素、ハロゲンまたはアルキルを表し、R2′はフォルミル、ヒドロキシアルキル、または基【0031】 【化8】
の一つを表し、R3′、R4′、R5′およびR6′は同一または相異なり、それぞれの場合水素、アルキルまたはアルコキシを表すか、或いは置換基を有しまたは有さないアリールを表すか、或いは置換基を有しまたは有さないアラルキルを表すか、或いは置換基を有しまたは有さない複素アリール基またはアルコキシアルキロキシ基を表し、ここで基R3′、R4′、R5′およびR6′の少なくとも二つは水素を表し、R7′はアルキルまたはアルコキシ基を表し、R8′はヒドロキシル、ヒドロキシアルキロキシ、ハロゲノアルキロキシ、アルコキシ、アルコキシアルキロキシ、置換基を有しまたは有さないアルケニルアルキロキシ、アルキニルアルキロキシおよびシクロアルキロキシ、置換基を有しまたは有さないアラルキロキシ、置換基を有しまたは有さないアリーロキシ、置換基を有しまたは有さないアラルキル、アルキルチオ、置換基を有しまたは有さないアリールチオを表すか、或いは基−O−Z−NR10′R11′、−NR10′R11′または−OMを表し、R9′は水素またはアルキルを表し、R10′およびR11′は同一または相異なりそれぞれの場合水素、アルキルまたは置換基を有しまたは有さないアリールを表し、Zは直鎖または分岐したアルキレン鎖を表し、Mは水素を表すか、或いは1当量の対応するアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオンまたはアンモニア陽イオンを表し、Aは水素またはアミノ保護基を表し、XおよびX1は同一または相異なり酸素または硫黄を表すが、但し、A、R3′、R4′、R5′およびR6′が水素を表し、R2′がカルボキシルを表し、R1′がメチルを表す場合の化合物を除くものとする、を有することを特徴とする置換シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体、並びにその酸付加塩および金属塩錯体に関する。 【0032】式(Ia)はこれまで知られていなかった置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体の一般的な定義式である。 【0033】式(Ia)の好適化合物はR1′が水素、ハロゲンまたは直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキルを表し、R2′はフォルミル、アルキル部分の炭素数が1〜8の直鎖または分岐したヒドロキシアルキル、または基【0034】 【化9】
の一つを表し、R3′、R4′、R5′およびR6′は同一または相異なり、それぞれの場合水素、直鎖または分岐した炭素数1〜8のアルキルまたはアルコキシを表すか、アルキル部分の炭素数が1〜8のアルコキシアルキロキシを表すか、アリール部分の炭素数が6〜10で随時アルキル部分の炭素数が1〜4のアリールまたはアラルキルを表し、ここでアリール部分は置換基を有さないかまたは1〜5個の置換基を有し、適当なアリール置換基としてはハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシまたはC1〜C4−アルキルチオ、1〜9個の同一または相異なるハロゲン原子を含むハロゲノ−(C1〜C4)−アルキル、ハロゲノ−(C1〜C4)−アルコキシ、ハロゲノ−(C1〜C4)−アルキルチオ、およびジ−(C1〜C4)−アルキルアミノがあり、さらにフリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−または1,2,4−トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1,2,4−または1,3,4−オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−、1,2,4−、1,2,5−または1,3,4−チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニルおよびピラジニルから成る系列から選ばれ且つ随時メチレン基を介して結合した複素環式5〜6員環を表し、これらの複素環はそれぞれ置換基を有さないかまたは同一または相異なる置換基を1〜3個有しており、ここで複素環の適当な置換基としてはハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシまたはC1〜C4−アルキルチオ、1〜9個の同一または相異なるハロゲン原子を含むハロゲノ−(C1〜C4)−アルキル、ハロゲノ−(C1〜C4)−アルコキシ、ハロゲノ−(C1〜C4)−アルキルチオ、およびジ−(C1〜C4)−アルキルアミノがあり、ここで基R3′、R4′、R5′およびR6′の少なくとも二つは水素を表し、R7′は直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキルまたはアルコキシ基を表し、R8′はヒドロキシル、直鎖または分岐した炭素数1〜8のヒドロキシアルキロキシ、直鎖または分岐した炭素数が1〜8で1〜17個の同一または相異なるハロゲン原子を含むハロゲノアルキロキシを表すか、或いはそれぞれ炭素数が3〜6で置換基を有さないかまたは同一または相異なるハロゲン置換基を1個または多数有するアルケニルアルキロキシ、アルキニルアルキロキシおよびシクロアルキロキシを表すか、或いはそれぞれ炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルコキシまたはアルキルチオ、炭素数1〜6のアルキルまたはアルコキシ部分を有する直鎖または分岐したアルコキシアルキロキシを表すか、或いはアリール部分の炭素数が6〜10で随時アルキル部分の炭素数が1〜8のアリール部分に同一または相異なる置換基を有しまたは有さないアラルキルまたはアラルキロキシを表し、アリールの適当な置換基はR3で述べたアリールの置換基であるか、或いはまたR8′は基−O−Z−NR10′R11′、−NR10′R11′または−OMを表し、R9′は水素または直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキルを表し、R10′およびR11′は同一または相異なり、水素、直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキル、または置換基を有さないかまたは同一または相異なる置換基を1〜5個有する炭素数6〜10のアリールを表し、アリールの適当な置換基は上記のアリールの置換基であり、Mは水素を表すか、或いは1当量の対応するアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオンまたはアンモニア陽イオンを表し、Zは直鎖または分岐した炭素数1〜8のアルキレン鎖を表し、Aは水素またはアミノ保護基を表し、XおよびX1は同一または相異なり酸素または硫黄を表すが、但し、R3′、R4′、R5′R6′およびAが水素を表し、R2′がカルボキシルを表し、R1′がメチルを表す場合の化合物を除くものとする。 【0035】本発明に好適に使用される他の化合物はまた酸と式(Ia)の置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミンとの付加生成物である。ここでR1、R2、R3、R4、R5′およびR6′は前記の意味を有する。 【0036】添加し得る酸には好ましくはハロゲン化水素酸、例えば塩化水素酸および臭化水素酸、特に塩化水素酸、燐酸、硝酸、モノおよびジカルボン酸およびモノおよびジヒドロキシカルボン酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、ソルビン酸および乳酸、オレイン酸、ステアリン酸、随時ニトロまたはハロゲンが1個または多数置換した安息香酸、またはグルコン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、スルファミン酸、スルフォン酸、例えばp−トルエンスルフォン酸、1,5−ナフタレンジスルフォン酸およびメタンスルフォン酸、およびイミド、例えばフタルイミド、サッカリンおよびチオサッカリンが含まれる。 【0037】さらに本発明に好適に使用される他の化合物は周期率表の主族I、IIおよびIIIの金属元素および錫の塩、および周期率表の副族I、II、VIIおよびVIIIの金属元素と式(I)の置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体との付加生成物である。ここでR1、R2、R3、R4、R5′およびR6′は前記の意味を有する。 【0038】この点に関連し銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシウム、錫、鉄、コバルトおよびニッケルの塩が特に好適である。これらの塩の適当な陰イオンは生理学的に許容される付加生成物を生じる酸から誘導されるものである。この点に関し特に好適なこの種の酸はハロゲン化水素酸、例えば塩化水素酸および臭化水素酸、燐酸、硝酸および硫酸である。 【0039】特に好適な式(Ia)の化合物はR1′が直鎖または分岐した炭素数1〜4のアルキル、または特に水素を表し、R2′はフォルミル、アルキル部分の炭素数が1〜4の直鎖または分岐したヒドロキシアルキル、または基【0040】 【化10】
の一つを表し、R3′、R4′、R5′およびR6′は同一または相異なり、それぞれの場合水素、直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキルまたはアルコキシを表すか、アルキル部分の炭素数が1〜6のアルコキシアルキロキシを表すか、随時アルキル部分の炭素数が1または2のフェニルまたはフェニルアルキルを表し、ここでフェニル部分は置換基を有さないかまたは1〜3個の同一または相異なる置換基を有し、フェニルの適当な置換基としてはフッ素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ、アミノ、C1〜C2−アルキル、C1〜C3−アルコキシまたはC1〜C2−アルキルチオ、1〜5個の同一または相異なるフッ素および/または塩素原子を含むハロゲノ−(C1〜C2)−アルキル、ハロゲノ−(C1〜C2)−アルコキシ、ハロゲノ−(C1〜C2)−アルキルチオがあり、さらにR3およびR4はフリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−または1,2,4−トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1,2,4−または1,3,4−オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−、1,2,4−、1,2,5−または1,3,4−チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニルおよびピラジニルから成る系列から選ばれ且つ随時メチレン基を介して結合した複素環式5〜6員環を表し、これらの複素環はそれぞれ置換基を有さないかまたは同一または相異なる置換基を1〜3個有しており、ここで複素環の適当な置換基としてはフッ素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ、アミノ、C1〜C2−アルキル、C1〜C3−アルコキシまたはC1〜C2−アルキルチオ、1〜5個の同一または相異なるフッ素および/または塩素原子を含むハロゲノ−(C1〜C2)−アルキル、ハロゲノ−(C1〜C2)−アルコキシ、ハロゲノ−(C1〜C2)−アルキルチオ、およびジ−(C1〜C2)−アルキルアミノがあるが、特に水素または直鎖または分岐した炭素数1〜4のアルキルを表し、ここでR3′、R4′、R5′およびR6′の少なくとも二つは水素を表し、R7′は直鎖または分岐した炭素数1〜4のアルキルまたはアルコキシ基を表し、R8′はヒドロキシル、直鎖または分岐した炭素数1〜6のヒドロキシアルキロキシ、直鎖または分岐した炭素数が1〜6で1〜13個の同一または相異なるハロゲン原子を含むハロゲノアルキロキシを表すか、或いはそれぞれ炭素数が3〜6で置換基を有さないかまたは同一または相異なるフッ素、塩素および臭素置換基を1〜3個有するアルケニルアルキロキシ、アルキニルアルキロキシおよびシクロアルキロキシを表すか、或いはそれぞれ炭素数1〜4の直鎖または分岐したアルコキシまたはアルキルチオ、炭素数1〜4のアルキルまたはアルコキシ部分をもつ直鎖または分岐したアルコキシアルキロキシを表すか、或いは随時アルキル部分の炭素数が1〜6でアリール部分に同一または相異なる置換基を1〜5個有しているかまたは有さないフェニルオキシ、フェニルチオ、フェニルアルキルまたはフェニルアルキロキシを表し、フェニルの適当な置換基はR3で述べたフェニルの置換基であるか、或いはまたR8′は基−O−Z−NR10′R11′、−NR10′R11′または−OMを表すが、特にヒドロキシル、またはアルコキシまたはアルキル部分の炭素数が1〜4の直鎖または分岐したアルコキシ、アルコキシアルキロキシまたはフェニルアルコキシを表し、R9′は水素または直鎖または分岐した炭素数1〜4のアルキルを表し、R10′およびR11′は同一または相異なり、水素、直鎖または分岐した炭素数1〜4のアルキル、または置換基を有さないかまたは同一または相異なる置換基を1〜3個有するフェニルを表し、フェニルの適当な置換基は上記のフェニルのの置換基であり、Mは水素を表すか、或いは1当量の対応するアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオンまたはアンモニア陽イオンを表し、Zは直鎖または分岐した炭素数1〜6のアルキレン鎖を表し、Aは水素またはアミノ保護基を表し、XおよびX1は同一または相異なり酸素または硫黄を表すが、但し、A、R3′、R4′、R5′およびR6′が水素を表し、R2′がカルボキシルを表し、R1′はメチルを表す場合の化合物を除くものとする。 【0041】この点に関連した酸付加物および金属塩錯体は本発明に用いられる式(Ia)の好適な2−シクロヘキサン−1−イル−アミンのところで既に述べたものと同じである。 【0042】式(Ia)の置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミンは(A)式(II) 【0043】 【化11】
の2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体、または(B)式(III) 【0044】 【化12】
但し式中R1′、R2′、R3′、R4′、R5′、R6′およびAは特許請求の範囲2記載の意味を有する、のフェニルアミン誘導体を、一般的な通常の方法で、温度10〜300℃、圧力10〜300バールにおいて、随時希釈剤、例えばエタノール、ジメトキシエタノールまたはテトラヒドロフランを存在させ、また触媒、例えばルテニウム/炭素または酸化アルミニウムに担持されたロジウムを存在させて水素化を行うことにより得られる。 【0045】またAが水素を表す式(Ia)の置換2−シクロヘキサン−1−イル−アミンは(C)式(Ib) 【0046】 【化13】
但し式中R1′、R2′、R3′、R4′、R5′およびR6′は上記の意味を有し、Aはアミノ保護基である、のシクロヘキサン誘導体から、それ自身は公知の通常の方法で、例えば加溶媒分解、例えば加水分解、加酸分解、還元、例えば水素化触媒を存在させて行う水素化、或いは金属およびプロトン除去剤から成る還元系(この場合保護基の種類により種々のまたは他の型の除去方法を用いることができる)により、適当な溶媒または希釈剤或いは両者の混合物を存在させ、室温で冷却しながら、或いは加圧しつつ必要に応じ密閉した容器中で−10℃〜反応媒質の沸点に、好ましくは約−10〜150℃の温度に加熱しながら、不活性ガスの大気圧下においておよび/または無水の条件下でアミノ保護基を除去し、必要に応じ得られた生成物を酸付加塩または金属塩錯体に変えることにより得ることができる[米国ウィリー・インターサイエンス(Wiley Interscience)社1981年発行、ティー・ダヴリュー・グリーン(Th.W.Green)著、有機合成における保護基(Protective Group in Organic Synthesis)参照]。 【0047】アミノ保護基として上に述べたフォルミル、アセチルまたは2,2,2−トリクロロアセチル基は例えば加水分解により除去することができる。 【0048】加水分解は水を用いそれ自身は公知の方法で行われるが、加水分解を助ける酸または塩基を存在させ、必要に応じ不活性溶媒または希釈剤の存在下において、および/または冷却または加熱を行いながら加水分解することが有利である。 【0049】使用可能な酸の例としては、無機酸、例えば鉱酸、例えば硫酸、燐酸またはハロゲン化水素酸、有機カルボン酸、例えば低級アルカンカルボン酸、例えば氷酢酸、随時不飽和基をもつジカルボン酸、例えば蓚酸、マロン酸、マレイン酸またはフマル酸、またはヒドロキシカルボン酸、例えば酒石酸またはクエン酸、或いはスルフォン酸、例えばC1〜C7−アルカンスルフォン酸または随時置換基を有するベンゼンスルフォン酸、例えばメタンスルフォン酸またはp−トルエンスルフォン酸がある。 【0050】適当な塩基の例としては水酸化物、水素化物、アミド、アルカノレート、カーボネート、トリフェニルメチリド、アルカリ金属のジ−C1〜C7−アルキルアミド、アミノ−C1〜C7−アルキルアミドまたはC1〜C7−アルキルシリルアミド、或いはナフタレンアミン、C1〜C7−アルキルアミン、塩基性複素環化合物、水酸化アンモニウム、さらに炭素環式アミンが含まれる。特定の例としては水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムアミド、ナトリウムエチレート、カリウムt−ブチレート、炭酸カリウム、リチウムトリフェニルメチリド、リチウムジイソプロピルアミド、カリウム3−(アミノプロピル)アミド、カリウムビス−(トリメチルシリル)アミド、ジメチルアミノナフタレン、ジ−またはトリエチルアミン、ピリジン、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)を挙げることができる。 【0051】加酸分解は例えば強酸、特にトリフルオロ酢酸または過塩素酸を用いてうまく行うことができるが、他の強無機酸、例えば塩酸または硫酸、強カルボン酸、例えばトリクロロ酢酸、またはスルフォン酸、例えばベンゼン−またはp−トルエンスルフォン酸を使用することもできる。さらに不活性溶媒を存在させることもできる。この目的に適した好適な溶媒は有機溶媒、例えば酢酸のようなカルボン酸、テトラヒドロフランまたはジオキサンのようなエーテル、ジメチルフォルムアミド(DMF)のようなアミド、ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、さらにアルコール、例えばメタノール、エタノールまたはイソプロパノール、並びに水である。 【0052】上記溶媒の混合物も使用することができる。トリフルオロ酢酸は他の溶媒を加えずに過剰に用いて好適に使用される。過塩素酸は酢酸と70%過塩素酸との9:1の混合物の形で用いることが好ましい。 これらの加溶媒分解の反応温度は約0〜約50℃が有利であり、15〜30℃(室温)で行うことが好ましい。 例えばBOC基は塩化メチレン中に40%のトリフルオロ酢酸を含む溶媒を使用するか、ジオキサン中に約3〜5Nの塩酸を含む溶媒を使用して15〜30℃で好適に除去することができ、FMOC基(9−フルオレニルメチロキシカルボニル)はジメチルフォルムアミド中に約5〜20%のジメチルアミン、ジエチルアミンまたはピペリジンを含む溶液を用い15〜30℃において除去される。DNP基(2,4−ジニトロフェニル)は例えばジメチルフォルムアミド/水中に約3〜10%の2−メルカプトエタノールを含む溶液を用い15〜30℃でうまく除去することができる。水素化分解で除去できる保護基(例えばBOM、CBZまたはベンジル)は例えば触媒(例えば適宜活性炭のような担体に担持された貴金属、例えばパラジウム)の存在下において水素で処理することにより除去することができる。この目的に対する適当な溶媒は上記の溶媒、特にアルコール、例えばメタノールまたはエタノール、またはアミド、例えばジメチルフォルムアミドである。一般に水素化分解は温度約0〜100℃、圧力1〜200バール、好ましくは20〜30℃、1〜10バールで行われる。例えばCBZ基に対する水素化分解は5〜10%パラジウム/活性炭を用いメタノール中で20〜30℃においてうまく行うことができる。 【0053】金属およびプロトン除去剤から成る還元系により除去されるアミノ保護基の例は(4−ニトロ)−ベンジロキシカルボニル、2−ヨード−または2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルまたはフェナシロキシカルボニルである。 【0054】金属還元系の金属成分は例えば塩基性金属、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムまたはカルシウム、または遷移金属、例えば亜鉛、錫、鉄またはチタンであり、適当なプロトン除去剤は例えば上記のプロトン酸、例えば塩化水素酸または酢酸、C1〜C7−アルコール、例えばエタノールおよび/またはアミンまたはアンモニアである。このような系の例としてはナトリウム/アンモニア、亜鉛/塩化水素酸または酢酸、または亜鉛/エタノールがある。 【0055】さらに4−ニトロベンジロキシカルボニルは例えば亜二チオン酸塩、例えば亜二チオン酸ナトリウムを、フェナシロキシカルボニルおよび2−ハロゲノ−C2〜C7−アルカノイルは例えばナトリウムチオフェノレート、またはチオ尿素および塩基を用いて加水分解することにより、またアリルまたはブト−2−エニルはハロゲ化ロジウム(III)、例えば塩化ロジウム(III)を用いて除去することができる。 【0056】公知の式(I)の化合物は式(Ia)の新規化合物と類似の方法で製造することができる。 【0057】例えば原料として(6−カーボメトキシ−4−メチル−2−シクロヘキセン−1−イル)炭酸t−ブチルを用いる場合、製造工程(A)の反応過程は下記式によって例示することができる。 【0058】 【化14】
また製造工程(C)において原料として第1段階では例えば(4−メチル−2−カーボメトキシシクロヘキサン−1−イル)カルバミン酸t−ブチルおよび1Nの水酸化ナトリウムを使用し、第2段階で1Nの塩化水素酸を用いた場合には、製造工程(C)の反応過程は下記式で例示することができる。 【0059】 【化15】
式(II)および式(III)はそれぞれ製造工程(A)を行う原料として必要な2−シクロヘキセン−1−イル−アミン誘導体およびフェニルアミン誘導体の一般的な定義式を与える。この式(II)または式(III)においてR2′、R3′、R4′、R5′およびR6′、並びに式(II)のR1′は、好ましくはまたは特に、式(Ia)の新規2−シクロヘキサン−1−イル−アミン誘導体の説明の際に上記において好適もしくは特に好適であるとして挙げた置換基を表す。 【0060】式(II)の2−シクロヘキセン−1−イル−アミン誘導体および式(III)のフェニルアミン誘導体は公知であり、公知方法と類似した簡単な方法で製造することができる。 【0061】式(Ia)の新規シクロヘキサン誘導体を製造するための本発明の方法(A)および(B)は希釈剤を用いて行うことが好ましい。 【0062】この目的に適した希釈剤は実質的にすべての不活性有機溶媒である。これらの溶媒の中で好適なものは脂肪族および芳香族の、随時ハロゲン化された炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、石油エーテル、ベンジン、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロフォルム、四塩化炭素、クロロベンゼンおよびo−ジクロロベンゼン、エーテル、例えばジエチルエーテルおよびジブチルエーテル、グリコールジメチルエーテルおよびジグリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサン、並びにジメチルスルフォキシド、テトラメチレンスルフォンおよびヘキサメチルフォスフォルトリアミドである。 【0063】またこの目的に適した不活性ガスは窒素、および実質的にすべての貴ガス、特にアルゴンである。 【0064】式(Ia)の2−シクロヘキサン誘導体を製造する方法(A)および(B)を実施する場合、反応温度は広い範囲で変えることができる。一般にこの方法は温度10〜300℃、好ましくは20〜150℃で行われる。 【0065】式(Ia)の2−シクロヘキサン誘導体を製造する方法(A)および(B)を実施する場合、水素を過剰に使用し、また好ましくは0.1〜5.0モルの触媒を使用する。 【0066】式(Ia)の2−シクロヘキサン誘導体を製造する本発明方法は一般に高圧下において行われる。一般にこの方法は1〜300バール、好ましくは5〜200バールの圧力下において行われる。 【0067】式(Ia)の2−シクロヘキサン−1−イル−カルボン酸誘導体を製造する方法(A)および(B)に適した触媒はこの種の反応に通常用いられる触媒、即ち貴金属触媒、例えば炭素に担持されたルテニウムまたは酸化アルミニウムに担持されたロジウムである。 【0068】しかし或る種の条件下においては式(Ia)の2−シクロヘキサン誘導体を製造する方法は希釈剤を加えずに1〜200バールの圧力下において行うこともできる。 【0069】一般に反応は適当な希釈剤中で行われ、特定の必要温度において数時間反応混合物を撹拌する。回収はいずれの場合も通常の方法で行われる。一般に反応混合物を減圧にするかまたは水に注ぐことにより濃縮し、抽出または濾過により生成物を分離し、クロマトグラフ法により精製する。 【0070】式(I)および(Ia)の化合物は鏡像体または対掌体の混合物として得ることができる。 【0071】本発明には純粋の異性体並びにその混合物が含まれる。対掌体の混合物は通常の方法、例えば適当な溶媒からの選択的な分別結晶法、またはシリカ・ゲルまたは酸化アルミニウム・カラムを用いたクロマトグラフ法により成分に分離することができる。ラセミ体は通常の方法、例えばカンファースルフォン酸またはジベンゾイル酒石酸のような光学活性をもった酸と塩をつくらせるか、または適当な光学活性試薬で誘導体をつくり、対掌体の誘導体を分離し、光学活性をもったカラム材料の上で再分裂または分離を行うことにより分割して個々の鏡像体にすることができる。 【0072】式(Ia)の化合物の酸付加塩の製造に適した酸は好ましくは本発明の酸付加塩の説明に関連して好適な酸として挙げたものである。 【0073】式(Ia)の化合物の酸付加塩は通常の塩生成法により、例えば一般式(Ia)の化合物を適当な不活性溶媒に溶解し、酸、例えば塩酸を加えることにより簡単に得ることができ、また通常の方法、例えば濾過により分離し、必要に応じ不活性有機溶媒で洗滌して生成させることができる。 【0074】一般式(Ia)の化合物の金属塩錯体の製造に適した金属塩は好ましくは既に上記に記載したものである。 【0075】一般式(Ia)の化合物の金属塩錯体は通常の方法、例えば金属塩をエタノールのようなアルコールに溶解し、この溶液に一般式(Ia)の化合物を加えることにより簡単に得ることができる。金属塩錯体は通常の方法、例えば濾過し必要に応じ再結晶により精製することにより分離することができる。 【0076】本発明に使用できる式(I)および(Ia)の活性化合物並びにその酸付加塩は強力な生物活性を有し、望ましくない有害生物の駆除に実用的に使用することができる。例えばこれらの活性化合物は植物保護剤、特に殺黴剤として使用することができる。 【0077】上記の総称名の下に包含される黴および細菌による病気の病原体となる微生物としては下記のものがあるが、これらの微生物は単に例示のためのものであり、本発明を限定するものではない。 【0078】キサントモナス(Xantomonas)種、例えばキサントモナス・カンペストリス(campestris)pv.オリザエ(oryzae);プシュードモナス(Pseudomonas)種、例えばプシュードモナス・シリンガエ(syringe)pv.ラクリマンス(lachrymans);エルウィニア(Erwinia)種、例えばエルウィニア・アミロヴォーラ(amylovora);ピティウム(Pythium)種、例えばピティウム・ウルティムム(ultimum);フィトフトーラ(Phytophthora)種、例えばフィトフトーラ・インフェスタン(infestans);プシュードペロノスポーラ(Pseudoperonospora)種、例えばプシュードペロノスポーラ・フムリ(humuli)またはプシュードペロノスポーラ・クベンシス(cubensis);プラスモパラ(Plasmopara)種、例えばプラスモパラ・ピシ(pisi)またはプラスモパラ・ヴィティコラ(viticola);ペロノスポーラ(Peronospora)種、例えばペロノスポーラ・ピシ(pisi)またはペロノスポーラ・ブラシカエ(brassicae);エリシフェ(Erysiphe)種、例えばエリシフェ・グラミニス(graminis);スファエロテカ(Spaerotheca)種、例えばスファエロテカ・フリギネア(fuliginea);ポドスファエラ(Podospaera)種、例えばポドスファエラ・リューコトリカ(leucotricha);ヴェントゥリア(Venturia)種、例えばヴェントゥリア・イナエクァリス(inaequalis);ピレノフォーラ(Pyrenophora)種、例えばピレノフォーラ・テレス(teres)またはピレノフォーラ・グラミネア(graminea)[分生子形:ドレクスレラ(Drechslera)、同義語:ヘルミントスポリウム(Helminthosporiumu)]コクリオボルス(Cochliobolus)種、例えばコクリオボルス・サティヴス(sativus)[分生子形:ドレクスレラ、同義語:ヘルミントスポリウム];ウロミセス(Ulomyces)種、例えばウロミセス・アペンディクラトゥス(appendiculatus);プッキニア(Puccinia)種、例えばプッキニア・レコンディタ(recondita);ティレティア(Tilletia)種、例えばティレティア・カリエス(caries);ウスティラーゴ(Ustilago)種、例えばウスティラーゴ・ヌダ(nuda)またはウスティラーゴ・アヴェナエ(avenae);ペリクラリア(Pellicularia)種、例えばペリクラリア・ササキイ(sasakii);ピリクラリア(Pyricularia)種、例えばピリクラリア・オリザエ;フサリウム(Fusarium)種、例えばフサリウム・クルモルム(culmorum);ボトリティス(Botrytis)種、例えばボトリティス・キネレア(cinerea);セプトリア(seotoria)種、例えばセプトリア・ノドルム(nodorum);レプトスファエリア(Leptosphaeria)種、例えばレプトスファエリア・ノドルム;ケルコスポラ(Cercospora)種、例えばケルコスポラ・カネッセンス(canescens);アルテルナリア(Alternaria)種、例えばアルテルナリア・ブラシカエ;プシュードケルコスポレラ(Pseudocercosporella)種、例えばプシュードケルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(herpotrichoides)。 【0079】植物の病気を駆除するのに要する濃度でこれらの活性化合物は植物により良好に受け入れられ、植物の地上に出た部分、成長が進行する幹および種子、および土壌に対して処置を行うことができる。 【0080】植物の病害予防剤としては、本発明に使用できる活性化合物はトマトのフィトフトラ種による病気、および林檎のヴェントゥリア(Venturia)種による病気の予防に特に良好な効果を及ぼす。 【0081】さらに本発明に使用できる活性化合物はピティウム種、アルテルナリア種およびケルコスポラ種に対しても良好な作用を及ぼす。 【0082】本発明に使用できる活性化合物は、その物理的および/または化学的性質に依存して、通常の組成物、例えば溶液、乳化物、懸濁物、粉末、泡剤、ペースト、粒状物、エーロゾル、重合体物質中および種子被覆組成物中の超微小カプセル、並びにULV冷霧状組成物および温霧状組成物の形に変えることができる。 【0083】これらの組成物は通常の方法、例えば活性化合物を伸展剤、即ち液体溶媒、加圧液化ガスおよび/または固体担体と、随時表面活性剤、即ち乳化剤および/または分散剤および/または発泡剤を用いて混合することによりつくられる。伸展剤として水を用いる場合には、補助溶媒として有機溶媒を用いることもできる。液体溶媒として適した主なものは次の通りである:芳香族溶媒、例えばキシレン、トルエン、またはアルキルナフタレン、塩素化された芳香族溶媒または塩素化された脂肪族炭化水素、例えばクロロベンゼン、クロロエチレンまたは塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサンまたはパラフィン、例えば鉱油溜分、アルコール、例えばブタノールまたはグリコール、並びにそれらのエーテルおよびエステル、ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノン、強い極性をもった溶媒、例えばジメチルフォルムアミドおよびジメチルスルフォキシド、並びに水。液化ガス伸展剤または担体という言葉は室温、大気圧下ではガス状である液体、例えばエーロゾル噴射剤、例えばハロゲン化炭化水素、並びにブタン、プロパン、窒素および二酸化炭素を意味する。固体担体として適当なものは例えば粉砕した天然鉱物、例えばカオリン、粘度、タルク、白亜、石英、アタパルジット、モンモリロン石または珪藻土、および粉砕した合成鉱物、例えば高分散性シリカ、アルミナおよび珪酸塩である。粒状物に対する固体担体として適したものは例えば破砕して分級した天然鉱物、例えばカルサイト、大理石、軽石、海泡石および苦灰石、並びに無機および有機性粉末の合成粒状物、および有機材料の粒状物、例えば、鋸粉末、ココナツの殻、トウモロコシの穂軸およびタバコの茎の粒状物がある。乳化剤および/または発泡剤として適当なものは、例えば非イオン性および陰イオン性の乳化剤、例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルフォネート、硫酸アルキル、アリールスルフォネート、並びにアルブミンの加水分解生成物である。分散剤として適したものは例えばリグニン亜硫酸エステル廃液およびメチルセルロースである。 【0084】この組成物には接着剤、例えばカルボキシメチルセルロース、および粉末、粒状物またはラテックスの形の天然または合成重合体、例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコールまたはポリビニルアセテート、並びに天然フォスフォリピド、例えばセファリンおよびレシチン、および合成フォスフォリピドを使用することができる。他の添加剤は鉱物性および植物性の油であることができる。 【0085】着色剤、例えば無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタンおよびプルシャン・ブルー、および有機染料、例えばアリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料、および痕跡の栄養剤、例えば鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩を使用することができる。 【0086】組成物は一般に0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%の活性化合物を含んでいる。 【0087】本発明において使用できる活性化合物はそのまままたは組成物の形で公知の除草剤と組み合わせて雑草の駆除に使用することができ、この場合仕上げられた組成物を使うことも槽中で混合することも可能である。 【0088】他の公知の活性化合物、例えば殺黴剤、殺虫剤、殺ダニ剤、腺虫駆除剤、鳥よけ剤、植物栄養剤、および土壌構造改良剤と混合することも可能である。 【0089】活性化合物はそのまま、組成物の形またはそれからつくられるさらに希釈した使用形態、例えば直ぐ使用できる溶液、懸濁液、乳化物、粉末、ペーストおよび粒状物のような形で使用することができる。活性化合物は通常の方法、例えば潅水、噴霧、アトマイジングまたは散布により施用することができる。 【0090】本発明の活性化合物は耕す前に土壌に混入することができる。 【0091】活性化合物の使用量は広い範囲で変えることができる。この量は実質的に所望の効果の種類に依存する。一般に施用割合は土壌面積1ヘクタール当たり0.01〜10kg、好ましくは0.05〜5kgである。 【0092】さらに本発明に使用できる式(I)および(Ia)の化合物およびその酸付加塩は抗微生物作用、特に強力な抗菌作用および抗黴作用をもっている。これらの化合物は非常に広い抗黴作用スペクトルを有し、この作用は特に皮膚寄生菌およびイースト菌、並びにバイファージ菌類、例えばカンディダ・アルビカンス(Candida albicans)のようなカンディダ種、エピデルモフィトン・フロックソム(Epidermophyton floccosum)のようなエピデルモフィトン種、アスペルギリウス・ニゲル(Aspergillusniger)およびアスペルギリウス・フミガントゥス(Aspergillus fumigantus)のようなアスペルギリウス種、トリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophyton mentagrophytes)のようなトリコフィトン種、ミクロスポロン・フェリネウム(Microsporon felineum)のようなミクロスポロン種、並びにトルロプシス・グラブラタ(Torulopsis glabrata)のようなトルロプシス種に対して効果がある。上記の微生物は本発明において駆除できる微生物を限定するものではなく、単に例示したに過ぎない。 【0093】人体に対する医薬品として効果が示された症例としてはトリコフィトン・メンタグロフィト(Trichophyton mentagrophyte)および他のトリコフィトン種、ミクロスポロン(Microsporon)種並びにエピデルモフィトン・フロックスム(Epidermophyton floccosum)、イースト菌およびバイファージ菌並びに黴により惹き起こされる皮膚寄生病および全身的な皮膚病がある。 【0094】獣医薬として効果が期待される分野にはすべての皮膚寄生病および全身的な皮膚病、特に上記病原菌による病気が含まれる。 【0095】本発明には1種またはそれ以上の本発明の活性化合物を含む薬物学的調合物、または1種またはそれ以上の本発明の活性化合物から成る薬物学的調合物の他に無毒な不活性の薬物学的に適した賦形剤が含まれる。 【0096】本発明にはまた投与単位としてつくられた薬物学的調合物が含まれる。このことは調合物が個々の部分の形、例えば活性化合物含量が個々の投与量の何分の一またはその数倍の量である錠剤、被覆錠剤、カプセル、丸薬、座薬およびアンプルの形をしていることを意味する。この投与量単位は例えば単位投与量の1、2、3または4倍、または1/2、1/3または1/4の量を含むことができる。個々の投与量は好ましくは一回で投与する活性化合物の量を含み、1日の投与量の全部、半分、1/3または1/4に対応している。 【0097】無毒な不活性の薬物学的に適した賦形剤は固体、半固体または液体の希釈剤、充填剤、または任意の型の組成助剤を意味するものとする。 【0098】好適な薬物学的調合物は錠剤、被覆錠剤、カプセル、丸薬、粒剤、座薬、溶液、懸濁物および乳化物、ペースト、軟膏、ゲル、クリーム、ローション、粉末または噴霧剤である。 【0099】錠剤、被覆錠剤、カプセル、丸薬および粒剤は活性物質の他に、通常の賦形剤、例えば(a)充填剤および伸展剤、例えば澱粉、ラクトース、スクロース、グルコース、マニトール、および珪酸塩、(b)接合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼランチン、ポリビニルピロリドン、(c)加湿剤、例えばグリセリン、(d)分解剤、例えば寒天、炭酸カルシウムおよび重炭酸ナトリウム、(e)溶解遅延剤、例えばパラフィン、(f)吸収促進剤、例えば第4アンモニウム化合物、(g)湿潤剤、例えばセチルアルコールまたはグリセリンモノステアレート、(h)吸着剤、例えばカオリンおよびベントナイト、(i)潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸マグネシウム、および固体のポリエチレングリコール、または上記(a)〜(i)の物質の混合物を含むことができる。 【0100】錠剤、被覆錠剤、カプセル、丸薬および粒剤は通常の随時用いられる不透明化剤含有被膜および外皮が付けられていることができ、また必要に応じ活性化合物の放出を遅延させ、好ましくは腸管の特定の部分への放出を遅延させるように構成されていることができる。この場合埋め込み材料としては重合体物質およびワックスを使用することができる。 【0101】必要に応じ活性化合物は1種またはそれ以上の上記不透明化を用いてマイクロカプセル化された形で存在することができる。 【0102】座薬は通常の水に可溶なまたは不溶な不透明化、例えばポリエチレングリコール、脂肪、例えばココナツの脂肪、および高級エステル(例えばC14−アルコールとC16−脂肪酸とのエステル)またはこれらの物質の混合物を活性化合物の他に含むことができる。 【0103】軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは活性化合物の他に通常の賦形剤、例えば動物性および植物性の脂肪、ワックス、パラフィン、澱粉、トラガカント・ゴム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、シリカ、タルクおよび酸化亜鉛、またはこれらの物質の混合物を含むことができる。 【0104】粉末および噴霧剤は活性化合物の他に通常の賦形剤、例えばラクトース、タルク、シリカ、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの混合物を含んでいることができ、噴霧剤はさらに通常の噴射剤、例えばクロロフルオロ炭化水素を含むことができる溶液および乳化物は活性化合物の他に通常の賦形剤、例えば溶媒、溶解遅延剤、および乳化剤、例えば水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルフォルムアミド、油類、特に綿実油、落花生油、トウモロコシ油、オリーブ油、ヒマシ油、および胡麻油、グリセリン、グリセリンフォルマール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、またはこれらの混合物を含むことができる。 【0105】非経口投与に対しては溶液および乳化液は滅菌した血液等張液の形で存在することができる。 【0106】懸濁液は活性化合物の他に、通常の賦形剤、例えば液体希釈剤、例えば水、エチルアルコール、プロピルアルコール、懸濁剤、例えばエトキシル化したイソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステルおよびポリオキシエチレンソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント・ゴム、またはこれらの混合物を含むことができる。 【0107】このような組成物の形はまた着色剤、防腐剤および匂い改善剤および香料添加剤、例えばハッカ油およびユーカリ油、および甘味剤、例えばサッカリンを含むことができる。 【0108】治療活性をもった化合物は好ましくは上記の薬物組成物中において全混合物の約0.1〜99.5重量%、さらに好ましくは0.5〜95重量%の濃度で存在していなければならない。 【0109】上記の薬物組成物は本発明の活性化合物の他に、別の薬物活性をもった化合物を含んでいることができる。 【0110】上記の薬物組成物は公知方法により通常の方法、例えば活性化合物を賦形剤と混合する方法でつくられる。 【0111】本発明にはまた本発明の活性化合物または1種またはそれ以上の本発明の活性化合物を含む薬物組成物を、上記の病気の予防、改善および/または治療をするために医薬および獣医薬として使用する方法が含まれる。 【0112】本発明の活性化合物または薬物組成物は局所的、経口的、非経口的、腸管経由、および/または直腸経由で、好ましくは非経口的に、特に静脈注射により投与することができる。 【0113】一般に医薬または獣医薬の両方において、本発明の活性化合物は24時間毎に体重1kg当たり全部で約2.5〜約200mg、好ましくは5〜150mgの割合で必要に応じ数回に分割して投与し所望の結果を得ることが有利である。 【0114】経口投与の場合には、本発明の活性化合物は24時間毎に体重1kg当たり全部で約2.5〜約200mg、好ましくは5〜150mgの割合で投与され、非経口投与の場合には、本発明の活性化合物は24時間毎に体重1kg当たり全部で約2.5〜約50mg、好ましくは1〜25mgの割合で投与される。 【0115】しかしこの投与量は治療する対象の種類および体重、病気の種類およびひどさ、組成物の型、および医薬品の投与形態、並びに投与を行う間隔によって変える必要がある。例えば或る場合には上記の活性成分の投与量よりも少なくて十分であり、他の場合には上記の投与量よりも多くしなければならないであろう。それぞれの場合に或る活性化合物の投与形態に対して必要な最適の投与量は当業界の専門家はその専門知識から容易に決定することができるであろう。 【0116】下記実施例により本発明の活性化合物の製造法および使用法をを例示する。 【0117】 【実施例】製造実施例実施例 1(方法A) 【0118】 【化16】
(2−カーボメトキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル)−カルバミン酸シス−t−ブチル(4−メチル−6−カーボメトキシ−2−シクロヘキセン−1−イル)−カルバミン酸シス−t−ブチル30gを100mlのエタノール中に含む溶液を、室温においてH2の30バールの圧力下で、水素の吸収が完了するまで水素化する。触媒を濾過し、濾液を蒸発乾凅させ、融点74〜79℃の(2−カーボメトキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル)−カルバミン酸シス−t−ブチルを得た。 実施例 2【0119】 【化17】
(2−カルボキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル)−カルバミン酸シス−t−ブチル(2−カーボメトキシ−4−メチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−カルバミン酸シス−t−ブチルを乳鉢中で微粉砕し、その15g(0.055モル)を60mlの1N水酸化ナトリウム溶液に懸濁させ、この懸濁液を20時間50℃で撹拌する。冷却後この混合物をジエチルエーテルで1回抽出し、濃塩酸を用いて0℃で水性相のpHを1にし、固体分を吸引濾過する。水洗して乾燥した後融点184〜188℃の(2−カルボキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル)−カルバミン酸シス−t−ブチル13.3g(理論値の94%)を得た。 実施例 3(方法C) 【0120】 【化18】
シス−2−カルボキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル−アミン塩酸塩5g(0.02モル)の(2−カルボキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル)−カルバミン酸シス−t−ブチルを20mlの1N塩酸に懸濁させ、この懸濁液を55〜60℃において12時間撹拌する。高真空下で蒸発し乾燥させた後、融点218〜230℃のシス−2−カルボキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル−アミン塩酸塩3.7g(理論値の96%)を得た。 実施例 4(方法B) 【0121】 【化19】
2−カルボキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル−アミン50g(0.33モル)の2−アミノ−5−メチル安息香酸を100mlのテトラヒドロフランに溶解し、ルテニウム/活性炭5gの存在下において温度200℃、水素圧200バールにおいて14時間水素化する。冷却して蒸発させた後、30gの2−カルボキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル−アミンを淡い色の油として得た。 1H NMR(200MHz,CDCl3):δ=0.85〜0.98(m,3H);1.05〜2.00(m,9H);2.35〜2.68(m,1H)。 実施例 5【0122】 【化20】
2−カルボキシメチル−4−メチルシクロヘキサン−1−イル−アミン窒素下において−5℃で7.3ml(0.1モル)の塩化チオニルを30mlのメタノールに加え、この溶液に15g(0.096モル)の2−カルボキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−イル−アミンを10mlのメタノールに溶解した溶液を0℃で滴下する。この混合物を12時間還流させて撹拌した後冷却し、さらに10mlのメタノールと3ml(0.04モル)の塩化チオニルを加え、撹拌還流を4時間続ける。冷却し蒸発乾凅させた後、残留物5gを約50mlのジエチルエーテルに採り、この混合物を約100mlの冷1N苛性ソーダおよび水で洗滌する。有機相を乾燥し濃縮する。3.5g(理論値の85%)の2−カルボキシメチル−4−メチルシクロヘキサン−1−イル−アミンを淡黄色の油として得た。 1H NMR(200MHz,CDCl3):δ=3.70(s,3H,−CO2CH3)。 【0123】本発明方法についての説明に基づき実施例1〜5と同様な方法で表1記載の式(Ia) 【0124】 【化21】
の最終生成物を得た。 【0125】 【表1】
【0126】 【表2】
【0127】 【表3】
【0128】 【表4】
原料化合物の製造法【0129】 【化22】
10g(0.05モル)の2−カルボキシ−5−メチルシクロヘキス−3−エンカルボン酸メチルおよび8g(0.062モル)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを30mlのアセトン中に含む溶液を、−5℃において30分に亙り5.4g(0.05モル)のクロロ蟻酸エチルを15mlのアセトン中に含む溶液で処理する。0℃においてさらに30分保持した後、水15ml中に6.5g(0.1モル)のナトリウムアジドを含む氷冷した溶液を滴下する。この混合物を15分間0℃で撹拌し、水/トルエンを用いて処理する。 【0130】トルエン相を約50mlに濃縮した後、これを3g(0.04モル)のt−ブタノールおよび25mg(0.15ミリモル)のt−ブチルカテコールを20mlのトルエン中に含む還流溶液に滴下する。反応過程は赤外分光法により監視する。 【0131】この混合物を室温に冷却し濃縮する。シリカ・ゲル上において移動相として石油エーテル/酢酸エチル(6:1)を用いてカラム・クロマトグラフ法で分離した後、融点89〜91℃の(4−メチル−6−カーボメトキシ−2−シクロヘキセン−1−イル)カルバミン酸t−ブチル4g(理論値の30%)を得た。 実施例 Aフィトフトーラ試験(トマト)/予防試験溶 媒:4.7重量部のアセトン乳化剤:0.3重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル活性化合物の適当な組成物をつくるために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒および乳化剤と混合し、この濃縮物を水で希釈して所望の濃度にする。 【0132】予防活性を試験するために、滴り落ちるまで活性化合物の組成物を若い苗に噴霧した。噴霧被膜が乾燥した後、苗にフィトフトーラ・インフェスタンスを接種した。 【0133】苗を温度約20℃、相対湿度100%の培養室に入れる。 【0134】接種して3日後に評価を行う。 【0135】活性化合物濃度10ppmにおいて、化合物3、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17および18の効果は90%より高かった。 【0136】 【表5】
【0137】 【表6】
【0138】 【表7】
実施例 Bピティウム種試験(豌豆)/種子処理活性化合物は乾燥した種子にまぶす形で施用する。これは問題の活性化合物を粉砕した鉱物質で伸展し、種子の表面に均一に分布させ得るような微粉末混合物にすることによりつくられる。 【0139】種子にまぶすために種子とまぶすための組成物とを一緒にして密閉したガラス・フラスコの中で3分間振盪する。 【0140】天然のピティウム種の菌が感染した堆肥土壌に2cmの深さで2×50粒の割合で種子を蒔き、種子箱に入れて温度約20℃の温室中で生育させ、この間毎日15時間光に露出させた。 【0141】14日後に試験の評価を行った。 【0142】種子1kg当たり活性化合物250mgの投与率において化合物3は優れた作用を示した。 【0143】 【表8】
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| 【出願人】 |
【識別番号】390023607 【氏名又は名称】バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト 【氏名又は名称原語表記】BAYER AKTIENGESELLSCHAFT
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| 【出願日】 |
平成3年10月15日(1991.10.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060782 【弁理士】 【氏名又は名称】小田島 平吉
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| 【公開番号】 |
特開2000−80003(P2000−80003A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月21日(2000.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願平11−234146 |
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